infinite DRAGON KNIGHT in 明日未来   作:伊勢村誠三

94 / 104
楯無「前回までのinfinite DRAGON KNIGHTだけど…」

ドラゴンナイト「………」

一夏「誰?ケイタ?まさかケイタなの!?」

楯無「ゼイビアックスにクロエちゃんにと、
今日もIS学園は珍客万来ね。それでは本編どうぞ!」


終章 ベンタラの騎士編
Masquerade その1


1

「はあ、はあ!鈴ちゃん!本当にこっちで合ってる?」

 

「あってるわよ!ただ敵とぶつからないように進むとめちゃくちゃ時間がかかるだけ!」

 

時々どうしても鉢合わせてしまうアドベントビーストを

ファンガイアバスターで目潰ししながら先を急ぐ。

非戦闘4人で逃げてるだけあって余裕なんて無い。

 

「ラウラ、私はもう次のカートリッジで最後。

アンタは?」

 

「弾切れだしナイフももう使い切った。」

 

銃とボロボロになったナイフを捨てながら険しい表情になるラウラ。

状況はあまり良くない。

 

「あーもー!せめてベンタラ越しにどっか行けたら!」

 

鈴音が叫んだ瞬間、モンスターを蹴散らしながらセシリアを抱えたウイングナイトが飛び込んできた。

 

「蓮君!」

 

「お前らまだこんなところに居たのか!?」

 

「想定以上にアドベントビーストの数が多くて」

 

「仕方ない。お前らこれ持っていけ。」

 

ウイングナイトは心愛にブレードのデッキを手渡した。

 

「それ使ってベンタラ越しにどっか逃げろ。

余裕があったら鳴海探偵事務所を目指せ。いいな?

布仏先輩、オルコットを頼みます。」

 

五人を見送ると急いで三人のもとに戻る。

 

「サード、最短ルートを検索ぅ!?」

 

目の前にレイピア型の武器が突き出される。

その刀身は見まごうことなく

 

「ブラウンバイザー?いや、そんな馬鹿な!」

 

「ええ、信じられないでしょうね。あなたには。」

 

現れたのはベントされたはずのセイレーンだった。

ドラゴンナイトといい、こいつといい、

今日はお盆か何かだっただろうか?

 

「お前はベントされたはずだ。」

 

「ベントされたくなかったらそのアーマーを脱ぎなさい。

お前は仮面ライダーの名を穢した。」

 

その声色は敵意と殺意を孕んだどす黒い物だ。

どうやら交渉とかは通じそうにない。

 

「生憎そうはいかない!」

 

「ならここで倒す!」

 

ブラウンバイザーがフェンシングのような鋭い斬り込みでウイングナイトに殺到する。

 

(くそ!こいつ少なくとも山田先生じゃない!

銃が本職のあの人にこんな動きは出来ない!

誰だ?誰が変身してるんだ?)

 

「はぁ!」

 

「この!」

 

何とかウイングランサーで防げているがこのままでは押し負ける。

武器をダークバイザーに持ち替え、いつでもカードを使えるようにする。

 

(ナスティベントで怯ませたところにファイナルベントを叩き込む!)

 

立てた作戦を実行しようとまずセイレーンの剣をいなし、隙を作ってカードを

 

「悪いがそうはいかん!」

 

「え?」

 

カードを使おうとした瞬間、ベルトからデッキを引き抜かれた。

変身が解除され、蓮は生身に戻ってしまう。

 

「悪いな。デッキは返してもらった。」

 

そう言ってウイングナイトのデッキを見せるその男は

 

『嘘でしょう?』

 

「お、俺!?」

 

 

ウイングナイトがセシリアを抱えて離脱する。

 

「すぐ戻ってくる!」

 

振り返らず返事もしなかったが、その言葉を信じ楯無とシャルロットは固まってしまった一夏を抜き去ってドラゴンナイトとキャモに向かった。

 

「行きましょうか。」

 

「ああ。」

 

<SWORD VENT>

 

ドラグセイバーを構えたウイングナイトは楯無に向かった。

ランスと青龍刀で斬りあいながら戦いは観客席にまで広がっていく。

 

「はぁ!」

 

手すりにつかまりながら下の段に降りつつキックを放つドラゴンナイト。

そして高低差を利用し横薙の一閃を避けて、再び手すりに摑まりながら飛び上がりつつキックを浴びせる。

 

「あらあら。上から下からちょろちょろと。

そんなにおねーさんのお尻見たい?」

 

「間に合ってる。」

 

<GUARD VENT>

 

宙返りを討ちながらカードをベントイン。

放たれた内蔵ガトリングの弾を肩に装備したドラグシールドですべて受けるとドラグセイバーをブーメランのように投げる。楯無のランスをはじき、

 

<STRIKE VENT>

 

ドラグクローを構えてがら空きのボディーに突っ込む!

 

「っ!だったら火には水よ!」

 

「いや、焼け石に水だ!」

 

繰り出される炎の威力を限界値ギリギリまで引き上げ正面に来る水のヴェールを蒸発させながらドラグクローファイヤーを零距離で叩き込む!

 

「うわああああああ!」

 

アリーナまで吹っ飛ばされる楯無。

仰向けに倒れる。

 

(何?何かが空から)

 

<FINAL VENT>

 

「うわああああああ!」

 

さっきの楯無と同じような悲鳴をあげながら落ちて来たのはシャルロットとシャルロットを捕まえたキャモだった。グルングルンと回転し、最後にシャルロットの首が下になる様に急降下してくる。

 

(いけない!)

 

なんとか水のヴェールで首を保護する。

折れはしなかったようだが、

それでも落下の衝撃はすさまじかったらしい。

殆どシールドエネルギーが空になったラファールはたちまち解除される。

 

(ま、私も仲間の心配できる程余力ないんだけどね。)

 

起き上がれないシャルロットに満身創痍の楯無。

それに対してカードこそだいぶ使わせたが、

敵のライダー二人にはダメージらしいダメージ無し。

 

「さすがに戦略的撤退も辞さないかしら?」

 

「強がりを言う余裕がありますか?」

 

キャモの背後から契約ビーストのバイオグリーザが、

ドラゴンナイト背後にドラグレッダーが現れる。

 

「これで終わりだ。」

 

ドラゴンナイトはファイナルベントのカードを引き抜く。

バイザーのカバーを開けて

 

「ケイタ!」

 

楯無達との間に割って入る一夏。

ISは展開しているが、武器は持っていない。

 

「ッ! そこを退け!」

 

「あなたは本当にケイタなの!?」

 

「退けって言ってるだろ!」

 

「答えてよ!」

 

立ちはだかる一夏に攻撃しようとしないドラゴンナイト。

 

「何をしてるのですか?

そいつで最後なのですからさっさと始末なさい。」

 

キャモに急かされてもドラゴンナイトは動けない。

 

「なんでゼイビアックスの仲間なんかになったの!?

一体何をされたの?それとも、私のせいなの?」

 

「違う!」

 

一夏の言葉を遮り何度もかぶりを振るドラゴンナイト。

明らかに様子がおかしい。

 

「なんなんだよ、お前は!

裏切り者なんかほっとけば良いだろ!

しかもぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃ余計な事ばっか喋りやがって!

黙って戦え!」

 

ドラゴンナイトの拳が一夏を殴り飛ばす。

躊躇いながらも何度も何度も拳を振り下ろす!

 

「あなたまさか分からなくなってるの?

ケイタ君!その子は一夏ちゃん!あなたの恋人よ!」

 

「ーーーッ!」

 

「ケイタ目を覚ましてよ!ケイタはそんな意味もなく戦う人じゃないよ!」

 

「うるさい黙れ!黙っててくれ頼むからさ!

知らない俺を押し付けるな!」

 

もう1発拳が振り下ろされる!

より先にドラゴンナイトのアーマーに黒いドラグセイバーが炸裂した。

 

「!?」

 

振り向く一同。その先にいたの

 

「あ、あれは!」

 

「黒いドラゴンナイト!?」

 

「………仮面ライダーオニキス」

 

それはかつてケイタが悪夢で見た姿と同じ姿をしていた。

違うのは複眼が黄色く発光しているのと

 

<SURVIVE MODE >

 

2枚目の青のサバイブカードを持っている事だ。

黒炎に包まれ現れたのは獲物を逃さぬ死の熱風。

オニキスサバイブモード!

 

「どいつも、こいつも!なんで俺を!

休ませてくれないんだよぉおおお!」

 

ドラゴンナイトもサバイブモードに変身する。

2匹の龍の戦いの火蓋が切って落とされた。

 

 

3

「流石に想定外の事態だな。」

 

顎に手を当てながらゼイビアックスは思案した。

黒いドラゴンナイトに酷似したライダーなど知らない。

とんでもないイレギュラーだ。

 

「将軍。何も問題ありません。

敵がサバイブモードになろうと、ドラゴンナイトに拮抗しようと3対1です。」

 

そう言ってキャモは2枚目の赤のサバイブカードを引き抜く。

 

(あの子もサバイブカードを!?)

 

焦る楯無。生身ならまだ戦えるが、

生身で挑むのは自殺行為だ。

 

「私が裏切らなければ!」

 

<SURVIVE CARD>

 

バイザーが変身するより早くカードをベントインしたキャモがゼイビアックスに殴りかかる。

完全な不意打ちによろけるゼイビアックス。

 

「クロエ・クロニクル貴様!」

 

「束様を侮辱したのもデッキを受け取ったのもこの時のために!」

 

そう言ってクロエはダメ押しとばかりに最後のカードをベントイン!

 

<COPY VENT>

 

オニキスサバイブモードの姿と力をコピーし、バイザーが変形したブラックドラグブレードで斬りかかる。

 

「す、全ては擬似オーバーサバイブ状態になるために!

おのれクロエ・クロニクル!人造人間(にんぎょう)の分際でええ!」

 

「束様の仇!やあああああああああ!!」

 

ゼイビアックスは渾身の力を込めた一撃をデッキに叩き込んだ。

激しく吐血し、坂を転がる丸太のように転がされるクロエ。

変身が解除される。ゼイビアックスの方は肩で息をし、

両膝に両手を突いてはいるが健在だ。

 

「ああ、なんて事!あなた!しっかり!」

 

クロエに駆け寄る楯無とシャルロット。

 

「ふ、ふふふ。束様の仇も討てず、

心愛様に謝りも出来なかったのに、なんででしょう?

友人に囲まれて死ねるのは、少し幸せ、です。」

 

クロエはベントされた。デッキだけを残し分解されてしまった。

 

「か、会長…」

 

「ええ、もう後は」

 

彼ら次第だ。ドラゴンナイトとオニキス。

どちらが勝つかで運命が決まる。まだら勝負はつかない。

 

 

4

一方鈴音達の運命は今まさに決まろうとしていた。

なんとかベンタラを通ってアリーナの外にまでは行けたのだが

 

「挟まれたあ!」

 

前方には三体の鉢型ビースト、後方には三体の鳳凰型ビーストが涎をダラダラ垂らしながらジリジリとにじり寄って来ていた。

 

「どうする!?もう武器無いわよ!」

 

「……鳳さん携帯電話貸してくれますか?」

 

「助けなんか呼んでももう遅いですよ?」

 

「違います。最期に弾君の声が聞きたくて」

 

「諦めないでよ!」

 

「うぅ…うわぁああああああーん!教官ー!」

 

「ラウラも何泣いてるのよ!シャキッとしなさい!

私まで達郎に電話したり泣きたくなってくるじゃない!」

 

6匹のビーストが飛びかかる。

身構えた4人。もう終わりだ。

 

<SPIN VENT>

 

<SWING VENT>

 

<SWORD VENT>

 

<STRIKE VENT>

 

<GUARD VENT>

 

<FREEZE VENT>

 

ビースト達の足が凍結し、動けなくなった所を強烈な一撃がヒットし、6体のビーストが爆散した。

 

「わ、私達は助かった、のか?」

 

「いやそれも大事だけど!」

 

絶対絶命の4人を救ったのはここに居るはずのない者達だった。

 

「トラストにインサイザー!?」

 

「スティングにスピアーまで!」

 

アックスやウイングナイトがいるのは分かる。

しかしベントされたライダーの姿まで有ったのだ。

 

「一体どうゆう?」

 

「スペシャルゲストが盛り沢山って訳ですよ。」

 

「え!?れ、蓮君?それにセイレーン まで!」

 

ウイングナイトのデッキは蓮にしか使えない。

けれど今さっき自分達の命を助けてくれたのは紛れも無くウイングナイトだ。

 

「な、何がどうなってるのよ……」

 

「話せば長い。だが本官達は敵では無い。」

 

インサイザーが穏やかな口調で言う。

かつて戦ったリッチーとは別人が変身しているようだ。

ますますわからない。

 

「あなた達は、何者なの?」

 

心愛の問いにセイレーン が剣を掲げながら答えた。

 

「我ら!」

 

「ベンタラの騎士!」




ケイタ?「そんな、そんな事はあり得ない!」

一夏「ベンタラの騎士って一体……」

楯無「次回、Masquerade その2!」

ケイタ?「戦わなければ生き残れない!」
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。