ソードアート・オンライン ~紅き双剣士と蒼の少女~   作:桜花 如月

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EX:βテスト(ヒロイン編)

ソードアート・オンラインβテスト最終日

はじまりの街:転移門広場

 

「ハーはどうするの?」

 

「ん。最後だし迷宮区に行ってみる」

 

「りょーかい、ログアウトしたら感想聞かせてね」

 

少女は姉と別れて自分のレベルに見合った層の迷宮区へと転移をした。

 

 

迷宮区に入った彼女は実力を見るついでにレベリングを始めよう……としたその時。

 

「きゃあああ!」

 

と、奥の方から女の子の声が、悲鳴が聞こえ、その場に向かうと自分と同じぐらいの少女が小さいコボルド(センチネル)数体に囲まれ、動けない状態になっていた。

別に助けなくてもここは《死に戻り》が出来る、そう思い助けないと決めた彼女だが、彼女の体は無意識に少女を襲おうとしているコボルトの攻撃を受止め、手に持った剣でコボルトに攻撃をしていた。

 

「ふっ……!」

 

無意識から戻って『助ける』という気持ちになった彼女はコボルトたちを全て倒して少女の方を向いた。

 

「大丈夫?」

 

「う、うん……ありがとう」

 

「とりあえず、安全な場所に行こ」

 

彼女の提案に少女は賛成し、1度はじまりの街に戻って話をすることになった。

そして──

 

「さっきはほんとにありがとう、私は《コハル》」

 

「私は……《ハヅキ》」

 

「助けて貰ってお願いするのはどうかと思うけど……ハヅキ、よかったら私と一緒にやってくれないかな」

 

「……うん、私でよかったら宜しく、コハル」

 

彼女は、否、ハヅキはコハルだけは信用して一緒にβテストを楽しむことを決めた。

そして、そこでコハルがなぜあの状態になっていたのか──忙しくて今日が初参加だった──を聞き、ハヅキの剣技を見たコハルは武器種は違うが教えて欲しいということで、さっきまでいた迷宮区に戻り、特訓をすることになった。

 

 

「はあぁ!」

 

「せ、せやぁ!」

 

迷宮区の中にいるボアでハヅキは片手剣、コハルは細剣を使用し、特訓を進めていると──

 

「グルガアアア!」

 

という、モンスターのような、だけど人の声のような雄叫びが迷宮区の奥の方から聞こえてきた……と、思っていると自分たちのすぐ目の前に大型のモンスター出現エフェクトと共にモンスターがポップした。

 

「ハヅキ!」

 

「コハル、戦闘準──」

 

ハヅキはコハルにそう言おうとした、だが──

目の前に現れたのは大きいという問題ではないモンスター……《イルファングザコボルドロード》──本来なら第一層の迷宮区守護モンスター──だったのだ。

 

「嘘……コハル、逃げ──

 

「そんな事しなくてもいい、むしろ倒すべきだ」

 

「え……?」

 

慌てつつコハルと一緒に迷宮区の外に出ようと思ってコハルに指示を出そうとしたハヅキの言葉を遮ったのは美青年とは言えない男性プレイヤーだった。

そのプレイヤーは左手に持った片手盾でコボルドロードの攻撃を防ぎ、それを弾いたところで右手に持った片手剣でソードスキルを放つ。

青年のソードスキルはかなりの高威力で──レベルの問題かもしれない──コボルドロードの体力は一気に尽きて消滅した。

 

「ふぅ……大丈夫?」

 

「「あ、ありがとうございます!」」

 

「……あんなイレギュラーありえないけど、もし()()()()()()()()()()()()()()()()()()対処はするように頼むよ、僕はこの奥に用があるか──

 

「あ、あのっ──せめてお名前を!」

 

立ち去ろうとした青年を呼び止めたコハルは最近の時代劇でさえ聞かなくなった気がするセリフを青年に投げた。

隣にいたハヅキもそれを投げられた青年も困惑したが、青年は小声で「初めて言われたわそれ」と言いつつ名前を言った。

 

「僕は《シラカバ》……とでも覚えておいてくれ、それじゃ、僕は急ぐから」

 

シラカバと名乗った青年は迷宮区の奥、先程雄叫びのようなものが聞こえた方に走っていった。

 

「ハヅキ、もう少し安全な場所でやろうよ」

 

「そうだね……」

 

ちょっとしたトラブルのようなものに巻き込まれた2人はまだ安全だと思われるフィールドで特訓と言うなのレベリングをすることにした。

 

そしてそれから数時間が経ったところで───

 

 

『これで、ソードアート・オンラインクローズドβテストを終了致します、これまでのプレイ、ありがとうございます、また、正式サービス開始をお待ちください、繰り返します───』

 

というアナウンスが鳴った。

 

「これで終わりなんだ……ハヅキ、良かったら正式サービスが始まったらまた一緒にやってくれない?」

 

「……うん、分かった」

 

「良かった!それじゃ、また正式サービスで!」

 

そう約束した2人はその直後、運営が決行した強制ログアウトによりログアウトした。

 

 

 

現実世界

 

「はー、どうだった?」

 

「ん。実は……」

 

ログアウトし、現実に意識を戻した彼女はリビングにて姉にこの日あったことを説明した。

 

「そっか……はーがついにね」

 

「何それ……」

 

「ま、良かったじゃん!それじゃ正式サービスもその子と約束してるなら私はソロかなー」

 

「そうなるね」

 

「えー、酷い」

 

などと、他愛もない話を続ける姉妹だが、これから先、試練、そして大きな出会いと別れが待っているなど想像もしていない──

が、それはまだ先の話。




さぁ、いつもより早めの更新、お久しぶりですは言わない

今回はリメイク前のメインヒロイン、ハヅキのβテスト話
今までに比べると薄い気もするけど気にするな正解だ。

そしてまた新キャラ、SAOIFヒロインキャラの《コハル》です。
ゲームキャラ誰も出さないなんて言ってない

なお、SAOIFの主人公とコハルの出会い、βテスト話を元にしてます今回多いな


次回は本編に戻ります、ハヅキ編のスタートです!
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