ソードアート・オンライン ~紅き双剣士と蒼の少女~ 作:桜花 如月
目の前に立っている男から感じられるのは、明らかに嫌な雰囲気。
普通の人からは感じられない、そんな気配をしている。
「誰……」
「んな事はどうでもいいだろ?俺はお前の『恨み』を感じ取ったんだよ」
恨み、この男はそう口にした。
そんなの私には───
「お前からはそういう気配を感じるんだよ、そりゃ、デスゲームにもなっちまえばこれを企てた茅場とか言うやつを恨みたくなるだろうがお前は
「私は──」
この男が言っていることは間違ってない。
恨むとは違っているけど、両親やお姉ちゃんに嫌悪感を抱いたことは何度もあった。
「その恨んでる相手を
「そんなこと……」
「スッキリするぜ?特にこのゲームはゲームなのに死んだら現実でお陀仏だ、やってみたくねぇか?」
この男はそう言った。
まるで、
──お前はそれでいいのか?
ふと、私に向かってそう言ってくる男性の声が聞こえた。
そして、一瞬だけ声の主と思われる人の姿が見えた。
フードを被った男には見えていない様子だ。
2本の剣を背中に背負い、私に笑みを見せた気がした。
そんな誰かは言葉を続けた。
──もしお前がそこでそいつの誘いに乗れば、取り返しのつかない事になる。
──お前の姉や
──選択するのはお前だ、葉月
──俺は、俺を信用してくれたようにお前を信じてる
最後にそういったその声は聞こえなくなった。
たとえ、恨みがあったとしても、それだけで人を殺すようなことをする人間にはなりたくない。
だからこそ私は───
「運命に……自分に抗う──!」
「ちっ……!」
剣を抜き、目の前にいる男に剣を振り下ろしたけど、ギリギリのところで避けられて私の攻撃は当たらなかった。
「しょうがねぇ、誘いに乗らなかったんだ、今は見逃してやるが次会ったらお前を殺す」
「私は死なない、誰にも殺されない」
「へっ、現実でも
男はそう言い残してこの場から去っていった。
私は抜いた剣をしまい、はじまりの街の中にある宿屋に向かった。
はじまりの街:商店通り
宿屋
もし、あそこで私が道を間違えていたら。
あの謎の声の主が言っていたようにまだ会えてないコハルを傷つけることになっていたかもしれない。
結局、あの声の主が誰なのかわからない。
姿もハッキリとはわからなかった。
だけど何故か私を救ってくれた2本の剣を背負った彼を、いつかはわからないけど私が救う番が来るような気がする。
「……なんて、考える前にコハルを探さないと」
そう呟いてSAOがデスゲームになった初日を終えた。
次の日からレベリングを兼ねながらコハルを探すことに。
だけどいつの間にか、デスゲーム開始から1ヶ月近くが経とうとしていた。
この出来事から数年後。
とある場所。
「まさか、過去に一瞬とはいえデータを送れるとは思わなかったっす、如月君は天才っすかね」
「……あの時の声は春揮だったんだ、こんな状況になって私を──」
緊迫した状況の中、少女と青年は画面に表示されたデータを見てそう呟いた。
彼女が、彼らを救うのはまだ、かなり先の話────
アニメアリシゼーションがかなりいい所まで行ったみたいですね
あ、実はお久しぶりです
今回、葉月がどういう選択をするか、その選択に至る過程を考えたらこんな結果を思いつきました。
『先の未来から救う』
なんて頭悪そう。
葉月を救ったのは誰なのか、まぁ、リメイク前読んだ人なら予想はつくでしょう。
あ、本編のストーリーはSAO攻略の方が続きます