ソードアート・オンライン ~紅き双剣士と蒼の少女~   作:桜花 如月

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16:第二層攻略開始

翌日。

見るとは思ってなかった夢から覚めた私とコハルは色々と準備をしたあと、転移門広場に向かった。

そして転移門の前に設置されている転移石から転移先を選択し、第二層の転移門へと転移した。

 

 

 

第二層:岩穴の草原(転移門付近)

 

転移した私達の前に広がったのは街ではなく一面に広がる荒野だった。

本来のSAOでは各階層の転移門がある場所はモンスターも入ってこない【圏内】に設定されている街がある、βテスト時もあったのだから。

だけどそんなものは全く無い。一応鍛冶師NPCや商売系のNPCは設置されているから転移門付近は安全地帯になっているみたいだけど。

 

「コハル、とりあえず先に進んでみよう」

「うん、そうだね……」

 

プレイヤー達が安全して過ごせる街自体が無くなっていることに少しの不安を覚えながら私は先に進んでみることに決め、安全地帯から外れたと思われる場所まで進んだ。

その時だった。

 

「下がれ!」

 

そんな声が聞こえた途端、私達の周りにモンスターの出現エフェクトが複数表示された。

そしてそこから出てきたのは私の身長とほぼ同じぐらいの大型の牛──【トレンブリング・カウ】だった。

 

「遅かったか……」

 

四方を囲まれた私とコハルの後ろにいつの間にか男性プレイヤーが立っていた。

 

「誰……?」

「説明は後だ、今はこいつらを倒すぞ!」

「了解!」

 

名前も名乗らずそのプレイヤーは剣を構えた。

私とコハルもそれに続いて剣を構え、戦闘態勢に入る。

それを挑発と受け取ったのか、複数のカウは同時に──ボアのように地面を蹴り──私たちめがけて突進をしてきた。

四方から同時に来たその攻撃を防ぐことは難しい、そう判断した私は「おい!?」なんて声を無視しながらソードスキルのモーションを始めた。

 

片手剣SS:ホリゾンタル

 

広範囲に出した攻撃は数体のカウ達の動きを止めた。

残っていたカウ達も男性プレイヤーとコハルがなんとか食い止め、カウの攻撃は止まった。

それを好機とみた私たちは一気にソードスキルを放ちカウ達を蹴散らした。

 

 

戦闘が終わり、剣を鞘に納めたところで男性プレイヤーはこんなことを言ってきた。

 

「全く、無茶するなよな……」

 

止めもしなかったのに何を……とは言えなかったから適当に笑って誤魔化す。

と、後ろから誰かの声がした。

 

「無茶するのはキリトくんもでしょ、囲まれるって気づいた途端走り出して突っ込んでいったんだから」

「悪い……とりあえず自己紹介と行こうか」

 

私たちの後ろにいたのは女性プレイヤーだった。

その人とキリトと呼ばれた2人は明らかにイチャイチャしているように見えた。

 

 

「改めて、俺はキリト、よろしく」

「私はアスナ、キリトくんとはパーティを組んでるの」

「私はハヅキ、助けてくれてありがとう」

「私、コハルって言います、ハヅキとパーティ組んでます」

 

と、それぞれ自己紹介を終えたところでキリトが急に真剣な顔になってこんなことを言ってきた。

 

「2人とも、見た感じフィールドでのモンスター戦慣れてない感じだな?ボス攻略までは時間もあるし無理しない程度でいいからクエストとか受けてみたらどうかな」

 

「心配してくれるのは嬉しいし私も実力不足なのはわかってる、でも──

 

──少しでも前に進みたい。誰かの役に立ちたい。

 

「だから、クエストも受けるけど攻略を進める方に参加する」

 

キリトの提案に対し私はそう答えた。

実力が無いのは理解してる。それでも何も出来ないのは嫌なんだ。

 

「そっか、変な話してすまない。それなら頑張ってくれ」

「ありがとう、キリト。それにアスナも」

「私は何もしてないわよ?まぁ、応援はしてるから……また、階層攻略で会いましょ」

 

そんな会話をした後、フレンド登録をしてキリト達は先に進んでいった。

私たちはそれを見送ったあと、キリトからメッセージが飛んできた。

 

 

──ハヅキ。

君達もβテスターだと思う。

ならこの変化に気がついただろ?

何が起こるかわからない、それだけは気をつけておいてくれ。

 

 

戦い方とか見て分かってはいたけどキリトもβテスト参加者、もといβテスターだった。そして第二層の街が無くなっていることもわかっていた。

だけどそれ以外に何かβテストとの変化を見たような言い方の気がする。

 

「ハヅキ?」

「あ、うん。進もうか」

「大丈夫?朝は何故か泣いてたしぼーっとしてるし……」

「大丈夫、ちょっと考え事してただけ」

「ならいいけど……ま、とりあえず進も!」

 

周りに細心の注意をしながらコハルと共に先に進んでいった。

そして私たちは階層攻略の前に、新たな出会いをするのだった───




階層のイメージはSAOIFを利用しました。
パクリではないです。そのままつかっただけなんです。

特に問題もなく進むはずもなく、いきなり何故か囲まれる2人。
そういえば彼もモンスターに囲まれてましたね。

そんな2人を助けに入ったのは既に悪名がついている黒の剣士様と未来の奥様。
まぁ、助けいらなかった迄あるけど。

次回。
新たな出会いの予感?



P.S ハヅキが泣いていた理由は前回(15.5話)を見てください
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