ソードアート・オンライン ~紅き双剣士と蒼の少女~   作:桜花 如月

28 / 130
22:スキルレコード

スキルレコード。

確かにラギはそう言った。

βテストの時でさえそんな名前は聞いたことがない。そんなスキルの詳しい説明が、彼の表示したウィンドウには書かれていた。

 

その一。

そのスキルの名は《スキルレコード》。()()()()()を揃えたプレイヤーの手に渡るように設定されている。

数種類ある《ユニークスキル》とは扱いが違うため、スキルの存在は他言無用とする。(信用出来るパーティメンバー等には教えても良い)

その二。

スキルレコードの使用を可能になったプレイヤーのスキル欄に初期から使用可能なスキルが数種類追加される。

普通の武器種では扱うことの出来ない《属性》を付与したソードスキルを使用出来る。

スキルの解放は《プレイヤーのステータス(Lv込み)》、《プレイヤーの装備》となっているが、1()()()()()()()()()それ以外の条件が必要となる。

原則、特殊なスキルの詳細は秘匿とする。

 

 

 

といった内容を無言で読み、そして私は1つ疑問を覚えた。

「……お前がなぜスキルレコードを使用可能なのか、それはお前の装備に秘密がある」

「これ……?」

まるで私の心を読んだのか、ラギは私が聞きたいことの答えを先に出してきた。

そして、ラギから言われた()()に一つ心当たりがあったため、自分の体を見る。

私が今装備してるのは()()()SAO本サービス開始時に私が装備していたフード付きの服。

名前も不明で特に着けていても効果が無かったから不思議に思ってはいたけど……

なんてことを少し口にしてたのか、ラギが少し考え込んだ後、再び私にウィンドウを見せてきた。

 

「そうか、装備の名前が表示されないか……その装備の名前は《深淵の霊衣》、効果としては伝えた通り、スキルレコードの使用が可能になる」

「でも、なんで私がこれを?」

「さぁな……」

さすがにそこまでは分からない、そういった後に近くにあった切り株に座り、私の方を見て──

「信じてくれないと思ってお前の装備を見た時には何も言わなかったんだが……第2層のボスの情報を受けた後に攻略に向かったプレイヤー達の強さを考えてお前にスキルの存在だけ伝えた。そして昨日もそれと同様にスキルだけは伝えて俺は何も言わなかった、それだけじゃなく俺はお前の剣を人殺しに使った……」

そんなことを言ったラギの顔は少しずつ真剣に、そして少し険しい顔になっていった。

「……まだ信じれないよ、ラギ」

「だろうな……俺の立ち位置はこのゲームデスゲーム変えた男とほぼ同じだからな」

「……でも、昨日も言った通り私の剣を使われたところで気にしてない。それに、第2層や昨日、あそこでスキルのことを教えてくれなかったら私やコハル、それだけじゃない……他のプレイヤーも危なかったよ」

ラギは私が言ったことに少し驚きつつ、改めて立ち上がって私と、私の後ろにいるコハルを1度見たあと、言葉を出した。

 

「俺は、()()()()()()()()ことはしたくない。だからこそお前らに教えられることは順次教えていく……もちろん、信じてくれとは言わないが……だが先に言わせてくれ───俺は茅場を撃つ」

「……何それ」

「ラギさん、ひとつ聞きたいんですが……」

ラギがよく分からない決意を口に出したところで反応に困った私の横に立っていたコハルが質問を飛ばした。

「タワークエストの時に私たちのところに来たあの機能って……」

「管理者権限のことか、あの1つがフレンドになってるプレイヤーの元に飛ぶことが出来る機能だ。他にもあるが……使用制限も特にないが俺は()()()()()()()にしか使わないって決めてるんだ」

「誰かを守るため……」

ラギは確かにそう言った。

だからタワークエストの時や昨日のコハルを探す時に使ったんだろうけど、だとしてもわざわざ関係の無い私たちを助けるために使う必要は……

「言ったはずだ、俺は()()()()()ことをしたくないんだよ、例え俺自身が関わっていないとしてもな」

「……へんなの」

「俺の認識なんてそんなもんで結構、一応言っとくが、お前らに俺が管理者権限を持ってることを伝えてるのは………俺がお前らを信用してるからだ」

ラギはそういったあと、コハルともフレンド登録をしてそのまま《特訓》とやらに行ってしまった。

 

「……ねぇ、コハル」

「ど、どうしたの?」

ラギとルナが帰って数分後、残された私とコハルは昨日コハルが言った「一緒にいたい」を守るために芝生の上に座っていた。

そして、さっきまでと違い少しソワソワしてるコハルは私が話しかけた途端にすごく動揺した。

「昨日のことは忘れてよ……じゃなくてさ……」

コハルの動揺は確実に昨日のアレだ。

というのはさておき……

 

「……私は、ラギを信用してもいいのかな」

「私はラギさんの事信用できるけど……ハヅキがどう思うかはハヅキ次第だよ」

「……そう、だよね」

 

 

コハルの一言が私には重く感じた。

私だって、まだコハルに伝えるべきことを伝えていない。

伝えたらコハルが傷ついてしまう、そう思ってしまい、上手く伝えることが出来ない。

 

……私は、どうしたらいいんだろう?

そんなことを考えながらこの日はコハルと一緒に過ごした。




結局信用されませんか
まぁ、まだ早いよね

そして判明したスキルレコード。
SAOIFと少し、というかかなり違います。
属性付くとかその辺は同じだけど

そしてコハルの次はハヅキの心が揺れ動いてます。が、解決はかなり後。
次回は話を少し先の層まで飛ばします。
しっかりとストーリーとしては続きますのでご安心を


次回、第5層攻略編(一旦のハヅキルート最終になります)
なんと次回、()()原作キャラが……?

──────
ステータス、スキル等(第2層攻略後時点)
ハヅキ
Lv.14
武器:研ぎ澄まされたアニールブレード
装備:深淵の霊衣、レジスタンスリング、陽月の髪飾り(月)、星型の首飾り
スキル:片手直剣SS序盤全般、イグナイト・スクエア、シャインキラー

コハル
Lv.14
武器:研ぎ澄まされたアニールレイピア
装備:鉄製の防具、レジスタンスリング、陽月の髪飾り(陽)、太陽型の首飾り
スキル:細剣SS序盤の一部
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。