ソードアート・オンライン ~紅き双剣士と蒼の少女~ 作:桜花 如月
第2層を攻略し、コハルとの絆をさらに深め、自信の持つスキルの詳細をラギから教わったハヅキはその後もコハルと共に攻略を進め、新たなソードスキルを使えるようになりながらも第5層へと進んでいた。
第5層:荒廃の遺跡群
目線:ハヅキ
第5層に転移した私の目の前には遺跡のような、廃墟のようなエリアが広がっていた。
そして下の層とは違いエリア全体が夜の設定になっているようで、道を照らすのは──データの集合体ではあるけど──月の明かりだけで、少し薄暗く、遠くまでは見えない。
「ここまで暗いと……」
「オバケとか出そうだよナ」
「うひゃあ!?」
エリアの名前とこのフィールドの光景を見て思ったことを口にしようとしたその時、私とコハルの後ろから突然声がして2人で変な声を出してしまった。
「にゃはは、驚きすぎだヨ」
「あ、アルゴ……」
「びっくりした……」
私たちの後ろから声をかけてきたのは相変わらず頬に髭のようなペイントをしているアルゴだった。
だけど今までの彼女とは違い、今日はいつも被っているフード付きのアレを付けず、顔の全体を出している。
そして、なんでアルゴが前線に……?
「おっと、質問なら答えさせてもらうヨ、オレッちだって開放された層の様子ぐらいは見るよ、情報屋としてナ」
「あぁ、なるほど……」
良く考えればわかる事だと納得しつつ、アルゴが言葉を続けていた。
「ま、オレっちだけじゃ不安だから助っ人を呼んだんだけド……お、きたきた」
助っ人、というのが誰かわからないと思ったところで後ろにある転移門から転移の光が表示され、そこから出てきたのは──
「……なんだ、ハヅキ達も来てたのか」
「久しぶり!ハヅキちゃん達!」
第2層の後に会ってからほとんど装備を変えてないラギとルナの2人だった。
アルゴの言った助っ人というのはこの2人ということになる。
でも、確かラギはルナの剣技の特訓のために上層には来ないって聞いたけど……
「それじゃ、俺らは先に行く……あぁ、どうせお前ら気にしてることだろうから言うがこの層からは俺とルナも参加する」
「と、いうことダ、オレっちは様子見で帰るケド、第5層攻略頑張ってナ」
「また後でねー!」
ラギ達はまるで嵐のように現れてすぐに先に進んでいった。
「私達も行こ、ハヅキ」
「うん、そうだね」
装備等を整えた後、先に進もうとしたその時……
「あ、避けて!避けてくださいー!」
そんな声が私の後ろ……転移門からの光の中から女の子の声が聞こえた。
避けて、と言われたから避けようとしたけど、時すでにお寿司──じゃなかった、時すでに遅し。私は転移してきた女の子のクッションになった。
「いてて……あっ、すみません!」
「だ、大丈夫……」
幸い、プレイヤーの下敷きにされても高度からの落下じゃないからダメージは受けなかった。
それだけじゃなく、私の上になった女の子は私とほぼ同じ体格だったからこそそこまで負荷は無かった。
「すみませんでした……転移っていつも慣れなくて……」
「いいよ、転移門の前に立ってた私も悪いし……」
立ち上がって、転移してきた女の子の方を向くと、そこには……
ツインテール……と言えるのかわからないけど、そんな感じの髪型で、本当に私とほぼ同じ体格の人がたっていた。
そして、それだけじゃなく──
「きゅるる!」
女の子の後ろから、水色の小さい竜が出てきてちょっと威嚇するように鳴いた。
「自己紹介がまだでした!私は《シリカ/sirika》、この子は私が《テイム》したフェザーリドラの《ピナ》です!」
「きゅる!」
第5層攻略編、スタートです。
と言いつつ全く攻略開始してないけど
アルゴさんお久しぶり……か?
さて、ラギの前線復帰よりも重要なこと
そう、リメイク前ではまともにdebanが無かったmoredeban組の1人、シリカが登場です。
区切りを良くするにはこの短さになったのだ。
ちなみにハヅキもコハルもあれからステータスが上がってスキルも増えてます。
シリカとの出会いが何を起こすのか、お楽しみに……!