ソードアート・オンライン ~紅き双剣士と蒼の少女~   作:桜花 如月

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04:第一層攻略会議

SAO第一層:トールバーナ

 

 率直に言おう、今俺はとある女プレイヤーにいわゆる壁ドンというアレをしている、わざとでは無い、気がついたらこの状態だったのだ。

 なんでこうなっているのか、それは数分前のこと───

 

 

 アルゴとレベリング兼コンビネーション確認をした俺達は途中で切り上げ、攻略会議が行われるトールバーナという街にやってきた。

 アルゴは俺から受け取った情報をトールバーナに居るプレイヤーに売りつけてくると言ってトールバーナの奥に進んで行った。

 残った俺も新しい武器を揃えたりしようと商店通りらしき方向に向かおうとした、その時だった───

 

「待ててめぇ!」

 

「は、離してください……っ!」

 

 まるで漫画のような展開、広場の外れの方から急に黒髪の女性プレイヤーと見るからにごつい男のプレイヤーが現れた。

 女性プレイヤーは男プレイヤーに腕を掴まれて逃げられないようになっているが、様子を見る限り女性プレイヤーは───

 

「その子を離せよ、嫌がってるだろ」

 

「あ?別にいいだろ悪いことするわけじゃねぇんだから」

 

 その見た目で言うかよ、なんて言葉にしたら何されるかわからないからとりあえず黙っていると男の仲間らしきプレイヤーが3人ほど現れて俺を囲み始めた。

 

「さぁて、あんた見たいな小僧が俺たちに勝てるかな?」

 

「……ったく、ごついのは見た目だけじゃなく脳ミソもか」

 

「んだとてめぇ!調子乗ってんじゃねぇぞ!」

 

 ここは【圏内】、そういったことを忘れてるのか、はたまたただの脳筋なのかはわからないが俺を囲んだ男達は女性プレイヤーを離して武器を構え、そして全く躊躇せずに俺に武器を振り落としてきた。

 俺はそれを簡単に避けた後、女性プレイヤーの手を引きその場から離れ、男達の追跡を逃れるために路地の方に向かった。

 そして、男達が諦めてどこかに行くのを確認した俺はいつの間にか壁ドンというアレをしていたのだ───

 

 

 その後、自分たちが何をやっているのかを改めて確認した後、広場にあるベンチに移動した。

 

「その……さっきはありがとうございます」

 

「いや、礼はいいよ、それよりどうしてあんな奴らに捕まってたんだ?」

 

「私にもよく分からないんです……急に襲ってきたので」

 

「……そうか」

 

 この女性プレイヤーが何か隠してるなんてことは全く無い様子だったため、女性プレイヤーの言葉を信用した。

 この後、広場で待っていたアルゴに事情を説明した後、数十冊を超える【攻略本】とか言うやつを受け取り、アルゴには攻略会議への参加とは別に女性プレイヤーを安全な場所で守ることを約束してもらい、俺は1人で攻略会議に参加することにした。

 

 

 なんであんなことに巻き込まれたんだ俺、どこかの名探偵みたいに事件に巻き込まれる体質なのか……などと考えながら攻略会議が行われる円形広場なる場所に行くとそこには既に数人のプレイヤーが集まって賑やかな空間ができていた。

 そしてその中に見覚えのある黒髪のプレイヤー(キリト)ともう1人、赤いフードを被ったプレイヤーが一緒に座っているのを見たが俺はあえてキリトともう1人から少し離れた位置に座った。

 

 俺が円形広場に来てから数分後、はじまりの街で攻略会議の参加者を募っていた水色髪の青年がやって来て広場のステージ上に立ち、広場全体を見渡してプレイヤーの数を確認した後、「はーい!今日は来てくれてありがとう」と一言放った後、言葉を続けた。

 

「俺の名前はディアベル、今回の第1層攻略会議の司会のような役を努めさせてもらう、よろしく!早速だけどみんな、()()()()()()()()()()()()()は持ってるか?」

 

 ディアベルがそう言うと「最新版は無いな」とか「なんやそれ」といった発言が聞こえたため、俺はディアベルを手招きする形で呼び、ディアベルの言う情報屋から受け取った攻略本を渡し、持ってないプレイヤー達に配布させた。

 

「よし、改めてこの本に書いてある第1層ボスの───

 

「ちょお待ってんか!」

 

 ディアベルが攻略本を開き、そこに書いてあるボス情報について話そうとしたその瞬間、上の方に座っていたトゲトゲ頭の男が見事なステップを披露しながら降りてきてステージ上に立ち、文句を言い始めた。

 

「わいはキバオウや、攻略会議に参加するのはええことだけどな、この中に()()()()()()()がおる、そんなヤツらのことなんかわいは信じ───

 

「発言、いいか」

 

 なんだあのトゲトゲ、頭だけじゃなく言葉もトゲトゲやないか……ってツッコミはさておき、俺がトゲトゲさんに文句を言おうとしたその時、俺の後ろに座っていたスキンヘッドのプレイヤーがトゲトゲ頭の言葉を遮った。

 

「俺はエギル、ここにベータテスターがいるかは知らないが、この本を街頭で配ってたのもディアベルに渡したのも書いたのも全部ベータテスターだ、だが俺達はこれに助けられてる、違うか?」

 

「くっ………その通りや、仕方ないディアベルはん、続けてくれい」

 

 巨漢……いや、エギルの発言はほぼ俺に当てはまることなのだが、とにかくその発言のおかげでトゲトゲ頭は大人しくなり、席に戻った。

 それを見届けたあと、ディアベルは第1層ボスの情報を話し始めた。

 

「とりあえずはこんな所だな、この本によると迷宮区は3つの通路があるらしいしこの人数だからチーム分けをさせてもらう、装備など見て均等に行うから少し待っててくれ」

 

 確かに、制作時やβの時は3つに通路が別れていた、そのため()()を救うのも少し苦労したのだが──まぁそんなことは今は別に気にしなくていいか。

 

 

 結局、チーム分けは10分程度で終わり、ディアベルが各プレイヤーの名前を聞いて名簿のようなものを作りそれを各チームのリーダーに配布した、というか俺がされた。

 

Aチーム:リーダー

ディアベル

 

Bチーム:リーダー

()()()()

 

Cチーム:リーダー

ラギ

 

 何となく勘づいてはいるけど、ディアベルも多分()()()()()()()()だ、だからこそ俺をリーダーにしたんだろうけど、Bチームの《ジャック》というプレイヤー、誰だ……?

 などと考えつつ名簿に書かれているチームメンバーの名前を確認した。

 

 

Cチーム

ラギ、キリト、アスナ、エギル、ルナ

 

 2人ほど聞いたことない名前だけど多分どちらかは赤いフードを被ったあのプレイヤーだろう、と思っていると───

 

「ラギ、お前がCチームのリーダーになるなんてな」

 

「キリトか、久しぶりになるか……ところでそっちのプレイヤーは?」

 

 俺の後ろから声をかけてきたのは噂をしていたキリトとフードを取ったオレンジ色のような髪の女性プレイヤーだった。

 自己紹介をしようとした所である意味救世主のエギルが来てさらに───

 

 

「あっぶない!」

 

 広場に移動した俺は軽装備のプレイヤーに突進をされ、その場に倒れた。

 俺を地面に倒したプレイヤーが多分、というか絶対──

 

「あ、ごめん!私はルナ、今回の攻略、よろしくね!」

 

「あ、あぁ……俺はラギ、よろしくな」

 

「大丈夫?あ、私はアスナです、キリト君とはパーティを組んでるの、よろしくね」

 

 とりあえず起き上がった俺は顔合わせが終わったディアベルの元に行き、礼を兼ねて挨拶をした。

 

「礼はこちらが言いたいぐらいだ、ところで君たちのチームは相性良さそうだね?」

 

「お前が組んだんだろ、あえてベータテスターである俺たちを集めて」

 

「その通り……おっと、僕もそろそろ準備に向かう、攻略は明日、お互いボス部屋前で合流だ」

 

 案の定色々仕組んでいたベータテスターであるディアベルと約束をした後、顔合わせという名のデュエルを開始していた俺のチームの元に戻り、俺もデュエルに参加したあと、トールバーナ内の商店で装備を整えることにした。

 

 

 ──その様子を、影から()()()()()()()()女性プレイヤーが見ていたとはこの時の俺は気が付かなかった。

 そして、このプレイヤーがあんなことを起こすなんてことも───

 

 

 

 装備を整え、メンバー全員のコンビネーションを確認したあと、1度それぞれの用事を済ませて再び合流したのは次の日──攻略当日だ。

 

「ほかのチームは少し前に攻略開始したのか……よし、俺達も行くか」

 

「「「「おー!」」」」

 

 ディアベルやジャックと言うプレイヤー達のチームより少し遅れて俺達Cチームも攻略を開始した。




ヤンキーに捕まる黒髪のプレイヤー、それを助け壁ドンをするヤンキーより危ない片手剣使いの剣士
アルゴさんは階層攻略にはあまり参加しません、予定ですが
ちなみに攻略当日、アルゴはラギに頼まれたことを確認するために情報屋をしています。

さぁ、リメイク前と何も変わらない5人のチーム、今回は起きないといいけどねぇ


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
ラギ
Lv.15
武器:スチールソード(片手直剣)
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