少し遅いけど書きたかったこの話。
それでは本編、どうぞ。
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彼の苦悩を知ってから時は経ち、6月に入り数日が経ったある日。
「緑葉さん、一緒に勉強を教えてくださいっ!!」
「…えっ…?」
彼から妙な頼み事をされた。
「…まさか…小春と西条君が勉強苦手だったなんて…次の試験、大丈夫?」
「う〜…苦手なものは苦手なんだも〜ん…」
「だーっ!!ヴェルズ・ヘリオロープのフレーバーテキストなんて覚えてねぇってー!!!!」
「え、『ルメトモ ヲンエウユシ ツメハ イカハ ンネヤジルナウコウス ノズルエヴンイ イシマタノラレワ ルナクアヤジ テシニイスンユジ』でしょ?」
「星風さん、流石ですね」
「埒外っ!!」
今日から1週間後は定期試験。これまでの評価と今回の結果で、各学期末の進級試験が受けられるか決まるの。多分、星風君は受けられると思うのだけれど…小春と西条君は危ういかもしれないわね。
「『魂源への影劫回帰』の読みとか知らねぇぇぇ!!」
「『プルシャドール・アイオーン』ですね。手札のシャドールを捨てることで、場のシャドール1体の攻守を1000上昇させる罠ですよ」
「濡羽っち〜、『星墜つる地に立つ閃珖』ってなんて読むの〜?」
「『スターダスト・リ・スパーク』だね。緑葉さんの閃珖竜 スターダストと合わせて覚えたらいいと思うよ」
「『通常モンスター』と『効果の記述を持たないモンスター』の違いって何だ??」
「…前者と後者の違いは『特殊召喚モンスターであるか否か』ね。例え効果の記述がなくても、融合・儀式・シンクロ・エクシーズ・リンクのいずれかに属するなら、通常モンスターサポートは受けられないわ」
「うっげぇ…めんどくせぇ…」
面倒でも、やらなければならないのよね。それがアカデミアなのだから。
「つーか、なんで濡羽は指導側なんだよ…」
「全部覚えてるからね」
「むぅ、ずるいよ〜!」
ずるいと言われているけれど、星風くんから色々聞いてしまっている私としては、少し複雑ね…
「よーし、そんなこと言う2人には問題を出しちゃおっと。『現在存在する宝札魔法カードを全て答えよ』」
「知らねぇぇぇぇぇ!!!!」
「うー、覚えてないよ〜…」
…確か、11種類くらい合ったわよね…
「命削りの宝札、黒羽の宝札、紅玉の宝札、守護神の宝札、捨て身の宝札、生還の宝札、閃光の宝札、調和の宝札、天空の宝札、天よりの宝札、冥界の宝札の11枚でしたよね」
「正解です。神名さん、流石ですね」
「それほどでもありませんよ」
「いや、普通にすげぇと思うぜ…」
少しテキストの問題を眺めていると、少し引っかかる問題を見つけた。
「…ねえ、星風くん。この問題、私も分からないわ」
「風華、私にも見せてください。…『現在存在するトポロジックモンスターと、それらの効果を簡潔に答えよ』…ですか。確かにこれは少し難しいですね…」
星風くんは、どんな風に説明するのかな。私は…きっと、2枚くらいしか答えられないかもしれないわね。
「トポロジック・ボマー・ドラゴン、トポロジック・トゥリスバエナ、トポロジック・ガンブラー・ドラゴン、トポロジック・ゼロヴォロスの4種類がいるのは知ってるよね」
「知ってるよ〜♪」
「流石にそれぐらいはな」
「じゃあ、ボマー・ドラゴンの効果から説明するね。ボマー・ドラゴンの効果は、『モンスターのリンク先に自身以外のモンスターが特殊召喚された時、メインモンスターゾーンのモンスターを全て破壊する』効果と『モンスターを戦闘破壊した時、そのモンスターの攻撃力分のダメージを与える』効果の2つだよ。湊月君にとっては、フレイム・ウィングマンの効果って言えばわかるかな?」
「おぉ、それなら分かりやすいぜ!」
「トゥリスバエナの効果は、『このカードのリンク先にモンスターが特殊召喚された時、そのモンスターと場の魔法・罠カード全てを除外し、相手の除外したカードの数×500のダメージを与える』効果だよ」
「しゅ〜…」
この時点で小春がショートしてしまった。トポロジックってややこしい効果持ってるから、そうなるのはよく分かるわ。
「ごめんね小春、もうちょっと続くよ。ガンブラー・ドラゴンの効果は『お互いに手札を2枚まで捨てる』効果と『エクストラリンクの時、相手の手札を2枚まで捨てさせて、0枚になったら3000ダメージを与える』効果だよ」
「…それは覚えてるわ。エクストラリンクを指定する珍しい効果だったから」
「恐らく、ガンブラーだけが持つ指定ですよね」
「最後にゼロヴォロスの効果だよ。『リンク先にモンスターが特殊召喚された時、場の全てのカードを除外する』効果、『自身の効果で除外された次のターンに、除外されている自身を特殊召喚する』効果、『除外されているカードの数×200、攻撃力を上げる』効果の3つと、『リンク先のエクストラモンスターゾーンに特殊召喚出来ない』ルール効果があるよ」
ここで、私も含めた全員が?マークを浮かべた。ゼロヴォロスに関しては、出たばかりのカードだから、ルール効果がイマイチ理解出来ないのよね。
「…星風くん、そのルール効果って必要?」
「必要ですよ。ゼロヴォロスのリンクマーカーは斜め方向4箇所なんです。この効果が無ければ、3枚でエクストラリンクが出来てしまうんです」
「なるほど、それなら必要ですね」
「…やっべぇ…ムズい…」
「だね〜。ちょっと頭痛いよ〜」
「じゃあ、休憩したらいいんじゃないかな」
いつの間にか後ろにいた龍凪さんの提案に、小春と西条君は大喜びで乗った。
「それだ!休憩しようぜ!」
「休憩、休憩〜♪」
「まぁ…そうだね。もう少し時間があるし、休憩しよっか」
「よーっし!知らねぇカードばっかだから自分のカード見てぇし、聖川、デュエルしようぜ!」
「いいよ〜♪私もちょっとデッキ触りたかったんだ〜♪」
割と自然な流れでデュエルすることになっているわね。休憩=デュエル…問題ないわよね?
「よーし、いくぜ!」
「バッチコイだよ!」
「「
学生の皆さんは分かりますよね。はい、どうしても書きたかったテスト回です。
アカデミアの筆記試験対策ってこんな感じなのかなって想像です。
作中の問題は自作しました。トポロジックは何となく問題にしましたけどね(笑)
ではでは。