それでは本編へ。
☪︎
…
「……なんで、お前がここにいんだよ」
「別に。たまたまよ。フルーナシティでの大会を探してたら何故かここがヒットしたから、面白半分で来てみればアンタが居たってだけ。アンタこそ何しにこんなとこに来てんのよ」
「…友達と、旅行だよ。そんで、大会に何故かエントリーさせられてただけだ」
「ふぅん…そのお友達は、風華さんと優姫さんみたいだけど?」
「…………」
コイツは、俺が女子と絡んでいることを知るとだいたい突っかかってくる。その理由を、俺は嫌という程知っている。だからこそ、コイツには強く出れないんだ…
「…男も、いるんだがな」
「……ま、そんなのどうだっていいんだけどね。さっさと始めましょ」
「うっわぁ、すっごい置いてけぼりくらったよ…司会進行任されてるのに、曲がりなりにもプロ
……この人、リアルでショボン顔作れんのな…
「ま、いっか!面識もあるみたいだし始めよう!それじゃあ…デュエル開始!」
「
「……
デュエルスタンバイ
新マスタールール LP 8000
先攻 西条湊月
後攻 碧乃結
デュエル開始
「…俺のターンで始める。俺は…モンスターをセット。カードを2枚伏せて…ターンエンドだ」
「それだけ?普段のアンタなら、先攻だろうとお構いなく展開するのに?」
「……うるせぇよ」
…アイツを見たばっかりで、コイツにも会ったら、こうなるのも当然だろ。
湊月
モンスター 裏守備
魔法・罠 伏せ2
墓地 0
手札 2
デッキ 35
LP 8000
「…私のターン、ドロー!」
結 手札 5→6
「アンタが動かなくたって、私は動くわよ。永続魔法《宝玉の樹》を発動!さらに《宝玉の絆》!デッキから《宝玉獣 サファイア・ペガサス》を手札に加え、デッキから《宝玉獣 エメラルド・タートル》を永続魔法扱いでフィールドに置くわ!」
結の場に、様々な宝石のなる樹…そして、エメラルドの結晶が現れた。あれが、結のデッキだ。
結 手札 6→4→5
結のデッキは、【宝玉獣】。破壊されることで永続魔法扱いで場に残る宝玉獣を利用し、特定の切り札に繋ぐデッキ。そして…アイツが、『絶対に変えない』と誓い、昔から使い続けているデッキでもある。
「そしてエメラルド・タートルが魔法・罠ゾーンに置かれた時、宝玉の樹の効果発動!このカードにジェムカウンターを1つ乗せる。さらに《宝玉獣 サファイア・ペガサス》を召喚!」
宝玉獣 サファイア・ペガサス 攻撃表示
ATK 1800
結 手札 5→4
「サファイア・ペガサスの効果発動!このカードが召喚された時、デッキから宝玉獣1体を永続魔法扱いで置くことができる。《宝玉獣 トパーズ・タイガー》を置くわ。サファイア・コーリング!」
サファイアをその羽に宿す天馬の嘶きに合わせ、トパーズの結晶が場に現れた。それに伴い、宝玉の樹の実がまたひとつ輝いた。
「これでジェムカウンターは2つ。ここで宝玉の樹の2つ目の効果!ジェムカウンターの乗ったこのカードを墓地へ送り、その時点で乗っていたジェムカウンターの数だけ宝玉を置く!《宝玉獣 アンバー・マンモス》、《宝玉獣 コバルト・イーグル》を置くわ。これで4つ!」
宝玉の樹が砕け散り、場にアンバー…琥珀とコバルトの結晶が現れた。ここまでは…順調、だな。
「そしてフィールド魔法《虹の古代都市-レインボー・ルイン-》を発動!」
そして場は、古めかしい広場のような舞台へと変わった。空には、雨の降った様子のない晴れ間にもかかわらず虹がかかっている。
「レインボー・ルインの効果発動!場に宝玉化した宝玉獣が4枚以上あるので、1枚ドロー!」
結 手札 4→3→4
「…なるほどね。魔法カード《レア・ヴァリュー》!さぁ、宝玉化したカードを1枚選びなさい。選ばれたカードを破壊して2枚ドローするわ」
「……」
…俺は、アイツらの効果を知っている。この場合、優先して残すべきなのは攻撃力が低く、防御寄りの効果を持つエメラルド・タートルと、宝玉をデッキトップに戻す効果を持つコバルト・イーグル。優先して破壊するべきなのは攻撃力強化を持つトパーズ・タイガー。だが…
「……俺は、コバルトを選ぶ」
「…あっそ。それじゃあコバルト・イーグルを破壊して2枚ドロー!」
結 手札 4→3→5
「…魔法カード《宝玉の導き》!宝玉化した宝玉獣が2体以上いる場合、デッキから新たな宝玉獣を呼び出す!仲間を導く伝説の獣、《宝玉獣 ルビー・カーバンクル》!」
宝玉獣 ルビー・カーバンクル 守備表示
DEF 300
結 手札 5→4
「ルビー・カーバンクルの効果、ルビー・ハピネス!このカードが特殊召喚された時、宝玉化した宝玉獣を可能な限り特殊召喚する!来なさい、トパーズ・タイガー!アンバー・マンモス!エメラルド・タートル!」
宝玉獣・トパーズ・タイガー 攻撃表示
ATK 1600
宝玉獣 アンバー・マンモス 攻撃表示
ATK 1700
宝玉獣 エメラルド・タートル 守備表示
DEF 2000
「壮観、だな。一気に3体のモンスターを展開か」
「…バトルフェイズ!トパーズ・タイガーで裏守備モンスターを攻撃!この瞬間、トパーズ・タイガーの効果発動!相手モンスターに攻撃する時、攻撃力が400アップする!」
宝玉獣 トパーズ・タイガー
ATK 1600→2000
「その牙でモンスターを引き裂け!トパーズ・バイト!」
「セットモンスターは、《E・HERO シャドー・ミスト》」
宝玉獣 トパーズ・タイガー
ATK 2000
E・HERO シャドー・ミスト
DEF 1500
「…墓地へ送られたシャドー・ミストの効果で、《E・HERO ソリッドマン》を手札に加える」
「まだ追撃の手はあるわよ!アンバー・マンモスで攻撃!アンバー・スタンプ!」
宝玉獣 アンバー・マンモス
ダイレクトアタック
ATK 1700
湊月 LP 8000→6300
「続きなさい、サファイア・ペガサス!サファイア・トルネード!」
宝玉獣 サファイア・ペガサス
ダイレクトアタック
ATK 1800
湊月 LP 6300→4500
「っ、もう半分近くか…」
「…メイン2。エメラルド・タートルの効果でアンバー・マンモスを守備表示に変更。カードを2枚伏せてターンエンド」
結
モンスター ペガサス タイガー(攻撃表示) マンモス タートル カーバンクル(守備表示)
魔法・罠 伏せ2
フィールド レインボー・ルイン
墓地 5
手札 2
デッキ 25
LP 8000
「…俺のターン、ドロー」
湊月 手札 3→4
「……っ!」
このタイミングで俺が引いたのは…《D-HERO Bloo-D》。このカードを…使うべき、なのだろうか…いや、使わない。何より俺自身が…使いたくは、無い。
「…《E・HERO ソリッドマン》を召喚!その効果で、手札の《E・HERO エアーマン》を特殊召喚!」
E・HERO ソリッドマン 攻撃表示
ATK 1300
E・HERO エアーマン 攻撃表示
ATK 1800
湊月 手札 4→2
「さっきドローしたカード…もしかして…」
「特殊召喚されたエアーマンの効果!デッキから《E・HERO リキッドマン》を手札に!そしてリバースカードオープン、
E・HERO シャドー・ミスト 守備表示
DEF 1500
湊月 手札 2→3
「モンスターが3体並んだ…やっぱり、来る!」
「特殊召喚されたシャドー・ミストの効果で《マスク・チェンジ》をサーチ、そして発動!エアーマンを墓地へ送り、同じ属性のM・HEROを特殊召喚する!」
E・HERO エアーマン 風属性
「纏いし仮面は風の証!吹き抜けるは神の風!変身召喚!《M・HERO カミカゼ》!」
M・HERO カミカゼ 攻撃表示
ATK 2700
湊月 手札 3→2
「なっ…!?」
「…バトルフェイズ!」
「待ちなさいよっ!!」
「…なんだよ」
「その手札、絶対Bloo-Dがいるでしょ!なのになんで使わないのよ!」
結は、唐突にそう叫んだ。
✡
西条さんが攻撃に移ろうとした最中、対戦相手の結さんがそれを止め、特定のカードを使わないことを責め立てています。それにしても…Bloo-Dとは…?
「……使いたくねぇんだよ。コイツだけは、使いたくねぇんだ…」
「っ、アンタ…まだ"お姉ちゃん"の事引き摺ってんの?いい加減、吹っ切りなさいよ!」
「お姉ちゃん…?」
「あっ、なるほど〜!」
何故か、結さんの言葉に茜さんが納得しています。その理由は、永遠さんが説明してくださいました。
「実はね、ここに来る前に私達でデュエルしてたの。その時に湊月君が使ったのがBloo-D。そのカードは湊月君曰く『元カノの持ち物』らしいんだよね。で、あの子の話をふまえると、どうやら湊月君の元カノはあの子のお姉ちゃんだと」
「なるほど…」
西条さんに彼女がいた、というのも意外ですが…なぜ彼女さんの持ち物を持ったまま別れてしまったのでしょうか?
「っ…吹っ切れるわけ、ねぇだろ!!アイツが…
「…………えっ?」
西条さんの、その言葉に、会場中が静まり返りました。冷たく、なる…と、いうことは…まさか……
「そうだよっ、お姉ちゃんは
………………そんな…まさか、死別……していたとは……
「…お前に、分かるかよ!未だに夢に見るんだ、あの瞬間を!玖織が、冷たくなる、息を引き取る、あの瞬間を!!その度に、あいつの冷たくなる感触を、嫌でも思い出すんだっ!!!」
「っ、それは…!」
「この気持ちをっ、この感情を分かんねぇ奴が口を出すんじゃねぇっ!バトルフェイズ!カミカゼでトパーズ・タイガーに攻撃っ!」
「っ!! アンバー・マンモスの効果!宝玉獣が攻撃される時、このカードに攻撃対象を変更する!」
「関係ねぇ!そんな奴ぶっ壊せ、カミカゼ!!」
M・HERO カミカゼ
ATK 2700
宝玉獣 アンバー・マンモス
DEF 1600
「っ、破壊されたアンバー・マンモスは宝玉化する!」
「ソリッドマンでルビーを攻撃!」
E・HERO ソリッドマン
ATK 1300
宝玉獣 ルビー・カーバンクル
DEF 300
「っ、ルビーも宝玉化!」
「リバースカードオープン!速攻魔法《マスク・チェンジ》!シャドー・ミストを変身させる!!」
E・HERO シャドー・ミスト 闇属性
「纏いし仮面は闇の証!鬼の力、闇夜に映える!変身召喚!《M・HERO 闇鬼》!」
M・HERO 闇鬼 攻撃表示
ATK 2800
「闇鬼でサファイア・ペガサスに攻撃!!」
M・HERO 闇鬼
ATK 2800
宝玉獣 サファイア・ペガサス
ATK 1800
2800-1800=1000
結 LP 8000→7000
「…っ!! サファイア・ペガサスはそのまま墓地へ!」
「なら戦闘破壊した闇鬼の効果!デッキから最後の《マスク・チェンジ》を手札に!そして発動!ソリッドマンを変身させる!」
E・HERO ソリッドマン 地属性
「纏いし仮面は地の証!輝石の力で仲間を導け!変身召喚!《M・HERO ダイアン》!」
M・HERO ダイアン 攻撃表示
ATK 2800
湊月 手札 3→2
「魔法カードの効果で墓地へ送られたソリッドマンの効果!墓地のエアーマンを守備表示で特殊召喚!その効果でセットカード2枚とルビーを破壊!」
「けど1枚は囮よ!フィールドから墓地へ送られた《宝玉の解放》の効果!デッキから《宝玉獣 アメジスト・キャット》を宝玉化!」
「ダイアンでエメラルド・タートルに攻撃!!!」
M・HERO ダイアン
ATK 2800
宝玉獣 エメラルド・タートル
DEF 2000
「っ…エメラルド・タートルを宝玉化!」
「戦闘破壊したダイアンの効果!デッキから2体目のエアーマンを特殊召喚!その効果で《E・HERO オネスティ・ネオス》を手札に!!そしてトパーズ・タイガーを攻撃!」
E・HERO エアーマン
ATK 1800
宝玉獣 トパーズ・タイガー
ATK 1600
1800-1600=200
結 LP 7000→6800
「くぅっ…!トパーズを、宝玉化!」
「…これでターンエンド」
湊月
モンスター カミカゼ 闇鬼 ダイアン エアーマンA(攻撃表示) エアーマンB(守備表示)
魔法・罠 なし
墓地 7
手札 3
デッキ 28
LP 4500
「…何よ、なんなのよっ!!私のターン、ドロー!!」
結 手札 2→3
「レインボー・ルインの効果発動!宝玉化されたカードが4枚以上ある時、1枚ドローできる!」
結 手札 3→4
「…貴方が来てくれるのね。心強いわ。私の場と墓地に宝玉獣が7種類存在する時、このカードは特殊召喚できる!」
「来るね、宝玉獣の切り札」
「えっ…?」
宝玉獣の切り札…ですか?それは、どのような…
「永き時の旅路より蘇れ、宝玉を統べる虹の龍!《究極宝玉神 レインボー・ドラゴン》!」
その時、レインボー・ルインの空にかかる虹から白い龍が舞い降りてきました。その体には7つの宝石が嵌め込まれていて…とても、美しいです。
究極宝玉神 レインボー・ドラゴン 攻撃表示
ATK 4000
「…攻撃力、4000の、モンスター…」
「すっご〜い!茜っち、アレすごいね!」
「そうだねー!けど私の相棒も負けてないもん!」
「茜ちゃんのは攻撃時限定でしょーに…」
「バトルフェイズ!レインボー・ドラゴンで闇鬼に攻撃!オーバー・ザ・レインボー!」
究極宝玉神 レインボー・ドラゴン
ATK 4000
M・HERO 闇鬼
ATK 2800
4000-2800=1200
湊月 LP 4500→3300
「ぐぅっ…!」
「…メイン2、《宝玉の契約》を発動!宝玉化したアンバー・マンモスを守備表示で特殊召喚!さらにカードを1枚伏せてターンエンド!」
西条さんのライフは既に半分を下回っています。ここから…どう逆転するのでしょうか…?
結
モンスター レインボー・ドラゴン(攻撃表示) マンモス(守備表示)
魔法・罠 アメジスト エメラルド トパーズ 伏せ1
フィールド レインボー・ルイン
墓地 10
手札 1
デッキ 22
LP 6800
☪︎
「…俺のターン…ドローッ!」
湊月 手札 3→4
…俺の手札はオネスティ・ネオス、リキッドマン、Bloo-D、そして今引いたカード…これで、戦う必要がある。だが…
(……おいそれと、玖織のカードを…アイツの形見を、使いたくはねぇんだよ…)
『玖織の形見であるBloo-Dは余程の緊急事態でない限り使わない』。そう、決めているのだ。
「……俺は」
ここで取れる選択肢は、3つ。
1つはリンク召喚。ダイアンと2体のエアーマンで《X・HERO ドレッド・バスター》を出してもいい。だがこの手を取ってもレインボー・ドラゴンは倒せない。
もう1つはBloo-Dの特殊召喚。だがこれは絶対に選ばない。これを選ぶくらいならサレンダーする。
だから…最後の1つを使う。俺が、ずっと隠し通してきたカードを、ここで使う。さぁ…お披露目だ。
「俺は、エアーマン2体でオーバーレイ!」
「っ、アンタがエクシーズを!?」
「2体のレベル4モンスターで、オーバーレイネットワークを構築。エクシーズ召喚!」
E・HERO エアーマン レベル4×2
こいつは、玖織にしか見せたことのない俺の
「深く愚かしい闇に抗う、反逆の黒牙!雷鳴と共に現れよ!ランク4、《ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン》!!」
「っ…未知の、エクシーズモンスター…!?」
ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン。黒い身体に鋭い牙を携えた、俺の鬼札。そして、ずっと俺と共にある第2の相棒だ。
ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン 攻撃表示
ATK 2500
「…今日からお前もお披露目だ。さぁ、お前の力を見せつけてやれ!ダーク・リベリオンの効果発動!
ダーク・リベリオンの翼が大きく広がり、そこから放たれた電撃でレインボー・ドラゴンは弱体化した。そして、ダーク・リベリオンの力は相反するように増していった。
究極宝玉神 レインボー・ドラゴン
ATK 4000→2000
ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン
ATK 2500→4500
「これじゃあ…また…!」
「バトルフェイズ!ダーク・リベリオンでレインボー・ドラゴンを攻撃!反逆のライトニング・ディスオベイ!!」
ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン
ATK 4500
究極宝玉神 レインボー・ドラゴン
ATK 2000
4500-2000=2500
結 LP 6800→4300
「きゃあっ!!」
「まだ、終わんねぇ!カミカゼでアンバー・マンモスを攻撃!」
M・HERO カミカゼ
ATK 2700
宝玉獣 アンバー・マンモス
DEF 1600
「っ、アンバー・マンモスはそのまま墓地へ送られるわ!」
「それならカミカゼの効果が発動する!」
「チェーンして
「…っ、究極宝玉神の、融合だと!?」
「私はデッキに存在する7つの宝玉を融合する!」
宝玉獣 サファイア・ペガサス
宝玉獣 アメジスト・キャット
宝玉獣 ルビー・カーバンクル
宝玉獣 エメラルド・タートル
宝玉獣 トパーズ・タイガー
宝玉獣 アンバー・マンモス
宝玉獣 コバルト・イーグル
宝玉獣×7
「時の狭間に消えし宝玉がここに集い、空間を超えて神を呼ぶ!解き放て、虹の力!融合召喚!新たなる伊吹、《究極宝玉神 レインボー・オーバー・ドラゴン》!」
究極宝玉神 レインボー・オーバー・ドラゴン 攻撃表示
ATK 4000
「レインボー・オーバー…だが、突破はできる!チェーン処理でカミカゼの効果、1枚ドロー!」
湊月 手札 4→5
「続け、ダイアン!レインボー・オーバーに攻撃!この瞬間、オネスティ・ネオスの効果発動!」
「…虹の輝きは衰えない!レインボー・オーバーの効果発動!融合召喚したこのカードをリリースすることで、場の全てのカードをデッキに戻す!レインボー・フューチャー・ドライブ!!」
「なっ…!」
レインボー・オーバーの身体が七色に輝き、俺の場の英雄達もダーク・リベリオンも…結の宝玉達とレインボー・ルインさえもデッキに戻してしまった。
「っ…メイン2!《E・HERO リキッドマン》を召喚!その効果で墓地のエアーマンを蘇生!さらにエアーマンの効果で《E・HERO ブレイズマン》を手札に加える!」
E・HERO リキッドマン 攻撃表示
ATK 1400
E・HERO エアーマン 攻撃表示
ATK 1800
「…カードを1枚伏せて、ターンエンド!」
湊月
モンスター リキッドマン エアーマン(攻撃表示)
魔法・罠 伏せ1
墓地 10
手札 3
デッキ 25
LP 3300
「アンタには、絶対負けない…!私のターン、ドロー!」
結 手札 1→2
「…カードを1枚、セット。《宝玉獣 サファイア・ペガサス》を召喚!最後の、1枚よ!」
宝玉獣 サファイア・ペガサス 攻撃表示
ATK 1800
結 手札 2→0
「サファイア・ペガサスの効果、サファイア・コーリングを再び発動!デッキに眠る最後の《宝玉獣 トパーズ・タイガー》を宝玉化!そしてバトルフェイズ!サファイア・ペガサスでリキッドマンを攻撃!サファイア・トルネード!」
宝玉獣 サファイア・ペガサス
ATK 1800
E・HERO リキッドマン
ATK 1400
1800-1400=400
湊月 LP 3300→2900
「グッ…だが、まだ、やれるぞ!」
「…っ…ターンエンドよ!」
結
モンスター ペガサス(攻撃表示)
魔法・罠 トパーズ 伏せ1
墓地 20
手札 0
デッキ 17
LP 4300
「俺の、ターン…ドロー!」
湊月 手札 3→4
「…《E・HERO ブレイズマン》を召喚!その効果で《融合》を手札に!」
E・HERO ブレイズマン 攻撃表示
ATK 1200
湊月 手札 4→3→4
「…まだ、続けるぜ。《融合》!手札の《E・HERO オーシャン》と《E・HERO フォレストマン》で融合!」
E・HERO オーシャン 固有名称指定
E・HERO フォレストマン 固有名称指定
「星を司る守護者、今ここに覚醒する!アースの加護を受け出陣せよ!融合召喚!地球のプラネットシリーズ、《E・HERO ジ・アース》!」
E・HERO ジ・アース 攻撃表示
ATK 2500
湊月 手札 3→1
「ジ・アースの効果、
ジ・アースはブレイズマンの力を取り込み、炎…いや、マグマの鎧と剣を纏った姿になった。あれこそ、ジ・アース本来の姿だ!
E・HERO ジ・アース
ATK 2500→3700
「バトルフェイズ!ジ・アースでサファイア・ペガサスを攻撃!
E・HERO ジ・アース
ATK 3700
宝玉獣 サファイア・ペガサス
ATK 1800
3700-1800=1900
結 LP 4300→2400
「サファイア・ペガサスは、宝玉化しないわ!」
「続け、エアーマン!」
「…この瞬間、リバースカードオープン!《虹の行方》!トパーズ・タイガーを墓地へ送り、その攻撃を無効にする!そしてデッキからレインボー・ドラゴンを手札に加える!」
「っ…ターンエンドだ」
E・HERO ジ・アース
ATK 3700→2500
湊月
モンスター ジ・アース エアーマン(攻撃表示)
魔法・罠 伏せ1
墓地 15
手札 1
デッキ 24
LP 2900
「…私のターン、ドロー!」
結 手札 1→2
「条件は整っている。再び現れて、レインボー・ドラゴン!」
究極宝玉神 レインボー・ドラゴン 攻撃表示
ATK 4000
結 手札 2→1
「そして《貪欲な壺》!墓地のサファイア・ペガサス、ルビー・カーバンクル、トパーズ・タイガー、レインボー・オーバー、コバルト・イーグルの5枚を戻して2枚ドロー!」
結 手札 1→0→2
「……この、2枚は…ふふっ、なるほどね…貴方達は、それが答えだと思ってるのね」
「…結…?」
「私が…そしてアンタが迷ってる間にこの子達は答えを出したわ。『アンタがこっちに戻るつもりがないのなら私がそっちまで堕ちればいい』ってね」
「なっ、お前っ!!」
「これが、私の覚悟よ!フィールド魔法《アドバンスド・ダーク》発動!!」
結の発動したそのフィールド魔法…それにより、俺たちの周りは闇に包まれた。何も見えない…暗い、暗い闇に。
「こ…こいつは…!?」
「このカードがある限り、私の宝玉獣達は闇に堕ちる。そして、墓地の闇属性モンスター7種類を除外することでこのカードを特殊召喚できる!」
「…っ、その、条件は…!?」
「心の闇を写し取る黒き龍。虹を侵食し現れよ!《究極宝玉神 レインボー・ダーク・ドラゴン》!!」
そこに現れたのは…黒く染まった、レインボー・ドラゴンだった…
究極宝玉神 レインボー・ダーク・ドラゴン 攻撃表示
ATK 4000
「レインボー…ダーク…」
「……ねぇ、湊月。私ね、気付いてたわよ。私とやる時、いつも手を抜いてたでしょ?」
「…っ!? んなわけ…!」
「今回だけでも複数回、納得のいかない行動があったわよ。最初のターン、何らかの手段でルビーが出れば宝玉化したトパーズ・タイガーが出てくる。アンタはそう分かってるはずなのにレア・ヴァリューで敢えてあの中で使い道に乏しいコバルト・イーグルを破壊した。ダイアンで攻撃力の下がったレインボー・ドラゴンを、オネスティ込みで破壊していればそこからエアーマンを展開して、私の伏せカードを破壊できた。そうすればレインボー・オーバーが出ることはなく、ダーク・リベリオンのダイレクトアタックで私を倒せた。そうでなくてもダーク・リベリオンの効果を使った後にリキッドマンでエアーマンを蘇生していれば、もっと安全に攻撃ができた。さっきのターンだってジ・アースの効果を使わずにエアーマンとブレイズマンでダーク・リベリオンを出して効果を使っていれば、ダメージ合計は5000。結果的には不可能だったけどライフ計算上は私を倒しきれた。けどアンタは…そのどれも選択せず、私が有利となるような選択をした。それは、手を抜いている以外の何物でもないのよっ!!」
「……っ、それ、は…」
……実際のところ、結の推測は、正しい。俺は…結と戦う時、いつも手を抜いている。その理由は…分かっている。分かり、きっている。
(…なぁ、玖織…俺は一体…どこで間違えたんだ…?)
「…もう、終わらせるわ。レインボー・ダークの効果発動。墓地の闇属性モンスターを全て除外し、除外した枚数×500ポイントの攻撃力を加える。今回除外するのは6体。よって3000アップするわ。シャドウ・レインボゥ!」
究極宝玉神 レインボー・ダーク・ドラゴン
ATK 4000→7000
「終幕のバトルフェイズ!レインボー・ドラゴンでジ・アースを攻撃!オーバー・ザ・レインボー!」
究極宝玉神 レインボー・ドラゴン
ATK 4000
E・HERO ジ・アース
ATK 2500
4000-2500=1500
湊月 LP 2900→1400
「……終わらせなさい、レインボー・ダーク!エアーマンを攻撃!オーバー・ザ・ダークレインボー!」
レインボー・ダークから放たれる黒い奔流にエアーマンが飲み込まれ、その余波で俺のライフも尽きた。だが…何故か視界が歪んでいて、その光景は、よく見えなかった。
究極宝玉神 レインボー・ダーク・ドラゴン
ATK 7000
E・HERO エアーマン
ATK 1800
7000-1800=5200
湊月 LP 1400→-3800
ゲームエンド
WINNER 碧乃結
「そこまで!勝者、碧乃選手…なんだけど…進めづらいね…暗い話も出たし、見たことないカードも出たし…」
「…湊月…」
「…………」
試合が終わって、俺は黙って結に背を向けた。
「湊月っ!」
「……勝ったんだからな。次、頑張れよ」
それだけ言って、フィールドを立ち去った。
「……あ、神名さん」
出口には、何故か神名さんが待っていた。
「西条さん…その…」
「……ちょうど良かったですよ。このカード、渡しておきます」
俺は有無を言わさず、1枚のカードを神名さんに預けた。それは──
「ダーク・リベリオン…う、受け取れませんよ、このカードは、西条さんの…!」
「俺は、活躍させてやれませんでしたから。代わりに、活躍させてやってください。あと、聖川達にも断りを入れて置いてください。すこし…1人になりたいんで」
一方的に捲し立てて、俺はその場を立ち去った。そして、俺は1枚のカードを思い出していた。
(…玖織…お前にあのカードを渡していたら…違う未来はあったのか…?お前に、『希望』を…託せたのか?)
そう考えながら、デッキに組み込んでいなかった1枚のカードをポケットから取り出した。
そのカードは、
E・HEROvs宝玉、十代とヨハンを思わせる対決は宝玉の勝利、なのですが…本編でも言及したように湊月君は手を抜いています。その理由は一応次回。
前回のスターヴ・ヴェノムの精霊、そして新たな力グリーディー・ヴェノムに引き続きダーク・リベリオンの登場、そして第二章の主軸となる『No.』の初出がまさかの湊月君。けど湊月君自身『No.39』にはいい思い出がなさそうですね…? その理由も次回。
それではカード紹介。
「ではカード紹介を始めます。今回は私、神名優姫と」
「聖川小春でしま〜す♪ 湊月っち、大丈夫かな〜?」
「どう、なのでしょうか…私としては不安です」
「ん〜、まぁ湊月っちなら多分大丈夫ですよ〜。それで、今回はどんなカードを紹介しますか〜?」
「…そう、ですね。今回はこのカード、《宝玉獣 サファイア・ペガサス》をご紹介します」
宝玉獣 サファイア・ペガサス
効果モンスター
星4/風属性/獣族/攻1800/守1200
(1):このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時に発動できる。
自分の手札・デッキ・墓地から「宝玉獣」モンスター1体を選び、
永続魔法カード扱いとして自分の魔法&罠ゾーンに表側表示で置く。
(2):表側表示のこのカードがモンスターゾーンで破壊された場合、
墓地へ送らずに永続魔法カード扱いとして自分の魔法&罠ゾーンに表側表示で置く事ができる。
※テキストは遊戯王wikiより引用
「宝玉獣の主力!下級宝玉獣の中でも特に高い攻撃力に扱いやすい宝玉化効果持ちだよ〜!」
「破壊された際の置換効果は宝玉獣共通の効果です。このカードを出すだけで宝玉神に繋ぎやすくなる、文句なしの必須カードです」
「レベル4だからエクシーズにも繋ぎやすい!チューナー採用型だとシンクロ先も豊富だもんね〜」
「欠点らしい欠点の見つからない、優秀なモンスターです。欠点らしい欠点といえば、(1)の効果が『時の任意効果』なのでタイミングを逃す場合がある、ということでしょうか」
「そうですね〜。それじゃあまた次回だよ!」