遊戯王 WIND SEEKER   作:鐡 銀

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忍耐力のない更新ペース。これもうホントにどうにかなりませんかね…

悲しくも今回も会話パートです。もうこれ明日デュエルパートを投稿しますね(宣言)

さて、短い本編どうぞ。


四枚目:親友

 

私は、彼と家主さんとカードショップに来ていた。

 

「…なんで家主さんまで着いてくるの…?」

「僕の職場、これから行くカードショップなんだよ。というかいい加減名前で呼んで?僕の名前が家主だったかもって勘違いするから」

「柊真さんは柊真さんでしょ?」

「わー、こーゆー時に君の記憶力がありがたーい」

 

この人…もしかして、彼に頼りきりなの?

 

「…家主さん…龍凪さんは、自分で頑張らないの?」

「おっかしいなぁ、今日初めて会ったのに凄い辛辣だぁ!!」

『トウマ、おふざけが過ぎますよ』

『そうだよ、ふざけ過ぎ!』

「ちょ、ライズベルト!出てきちゃダメだって!」

「…セームベルも。メッ」

 

2人の精霊が叱られて項垂れている。流石は兄妹、仕草も表情も似通っている。

「何だか散々な…あ、着いたよ」

 

喋っている間にカードショップまで来ていたみたい。案外近いのね。

 

「さて、いらっしゃいませ。僕の職場、カードショップ『プリズム』へようこそ」

 

自動ドアの先にあったのは、デュエルスペースもある、それなりに大きなショップだった。

 

「おー、柊真さん社長出勤かなー?」

「おぅふ…」

「あはは…まぁ、しょうがないっちゃあしょうがないけどね…」

「にゃははー、濡羽っちいらっしゃーい。隣にいる…のは…」

「…ごめんなさい、少しこっちに来て」

 

私は、エプロン姿のバイトらしきツインテールの女の子を連れて少し離れたところに行った。

 

「…あなた、私の事知ってるわよね。お願い。彼には私の事、秘密にして」

「え、どうしてですか?」

「…彼、私の事知らないから」

「あー、確かにそーゆー事には興味示さないですからねー」

「…龍凪さんも、敢えて黙っててくれてるんだと思うし」

「柊真さんって妙なとこで気が利きますよねー、分かります分かります」

「…だからお願い、本当に私の事は…」

「大丈夫ですよー。何かカード買ってくれたら黙ってますから」

「…商売上手ね、バイトさん」

聖川(ひじりかわ)ですよ、聖川小春(こはる)。フルーナ校の生徒です」

「…そう。ごめんなさいね、あなたのこと知らなくて…」

「いえいえー、『嵐の女王』サマに把握されてたら感極まって泣いちゃいますよー」

 

…そう、私の学校での通称は『嵐の女王』。なんでそう呼ばれるようになったのかは知らない。けれど、2年にしてプラチナ1位になれば女王と呼ばれても仕方ないのかもしれない。

 

「…それじゃ、カードを見せて欲しいわ」

「ハイハーイ、こちらですよー」

「あの二人、もう仲良くなってるね」

「そうですね。小春、流石って感じです」

 

…彼は、聖川さんと知り合いなのかな?

 

「…ねぇ、あなたは彼と知り合いなの?」

「濡羽とは親友ですよ〜。小学5年の頃から一緒なんです。今だってクラスメイトですよ〜」

「…そんなに昔から。あなたは知ってるの?彼が記憶喪失だってこと」

「知ってますよ〜。と言っても、彼がその事話してたのって、私と柊真さんだけなんですけどね〜」

 

それはそうだろう。彼も自分の境遇を好き好んで話したりはしないと思う。

 

「はーい、着きましたよ〜」

「…ありがとう」

「ではごゆっくり〜」

 

…さて、カードを見定めるとしましょうか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正直な話、傍から見れば、僕もカードを選んでる時はあそこまで集中してるのかなって思った。

 

「…やっぱり、自分のデッキにあったカードを選んでるんですよね」

「そうだろうね〜。私の場合は闇属性や植物族のサポートがあれば吟味するし、濡羽っちなら風属性や鳥獣・ドラゴン族サポート探すよね」

「それと一緒ってのは分かるんだけど…あんなに真剣になってたのかなーって思ってさ」

「なってたよー。すっごいなってた」

 

やっぱりなってたみたいですね、分かってたけど。

 

「んー…でも今気になるのはこのカードなんだよねぇ…」

「なになに?《スノーマン・エフェクト》?」

「ヴァジュランダワンショットのお供にと思って」

「やーめーてー!!!それってブロンズ生のトラウマを強化するだけだからね!?」

「いや…小春も今はシルバーでしょ…」

「そうだけど…ってそうじゃなくて!」

「…ダメ?」

「うっ…濡羽っちの顔で上目遣いはズルいよ〜…」

 

…こういう時だけはこの顔で良かったと思うね。童顔って便利ー(現実逃避)

 

「小春さーん、レジお願ーい」

「はーい。それじゃ濡羽っち、また後でねー」

「頑張ってねー。さて、他にも見よっと」

 

小春を見送った時、視界の端で何か光ったような気がした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…やってしまった。つい集中しすぎて、朝の10時から居たのに、気がつけばもう13時だ。彼はどこにいるのだろう…

 

「あ、緑葉さん。カード、買えました?」

 

お店のデュエルスペースに、コンビニの袋を持った彼がいた。

 

「…ごめんなさい、待たせてしまって」

「いえ、気にしないでいいですよ。僕もちょっと集中しすぎて…これ、さっき買ってきたんです。ここは飲食OKですし、ここで食べましょう」

 

彼が差し出してきたのは、サンドイッチとリンゴジュースだった。

 

「…ありがとう」

「あ、それで大丈夫でした?僕の好きな物買いましたけど…」

「…大丈夫。私もこれ好きだから」

「そうですか、良かったです」

 

ふとテーブルの上を見ると、何枚かのカードが広がっていた。

 

「…それは?」

「あぁ、今日買ったカードです。ちょっと試しにやってみようかなって」

 

…《スノーマン・エフェクト》に《仁王立ち》…《Emミラー・コンダクター》と《EMカード・ガードナー》…4枚の共通点が見当たらない…というか、シナジーあるの…?

 

「…これ、何が目的なの…?」

「あー、それは秘密ですね…」

「にゃはは〜、秘密にするよね〜」

 

いつの間にか聖川さんが後ろに立っていた。もしかして神出鬼没?

 

「あ、小春。バイトは終わり?」

「そ〜だよ〜、私は午前だけなんだ〜。だからさ〜、デュエルしよーよー」

「うん、なんて流れ?」

「暇なんだもーん」

「はぁ…しょうがない…デッキ少しいじって、ご飯食べ終わるまで待ってて」

「りょーかーい☆」

 

そう言うと聖川さんはどこかへ行ってしまった。多分、あの人もご飯を食べに行ったのだろう。私も食べてしまおう。

 

「…このサンドイッチ、美味しい」

「緑葉さんもそう思います?このコンビニのサンドイッチ、すごく美味しいんですよね〜」

「…よく買ってるの?」

「休みの日とかは特に。今度場所教えますよ」

「…ありがとう」

 

そうして適度に会話しながらお昼を食べた。食べ終わって直ぐに彼はデッキを触り始めたから、私は少し離れることにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…よっし、デッキ完成かな」

 

ご飯を食べ終えて数十分。抜くカードを決めたり、入れたカードに合わせて少し変えたり、色々してこんな時間になってしまった。緑葉さんは少し離れたところに座っている。なんでだろ?

 

「…お疲れ様」

「緑葉さん、なんで離れてたんですか?近くにいても気にしないですけど」

「…相手のデッキは、デュエルで知りたいから」

 

なるほど…緑葉さんには緑葉さんの信念があったのか。

そう思っていると、こちらに小春が駆け寄ってきた。

 

「あ、濡羽っち〜。デッキ完成したー?」

「うん、ついさっきね。それじゃあ、やる?」

「モチのロン!やろやろ!」

 

乗り気でテンションの高い小春を先頭に、僕達は少し移動した。僕達が今までいたのは、デュエルディスクを使わないデュエルをするためのスペース。今から向かうのは、デュエルディスクを使うデュエルをするためのスペースだ。テーブルは無く、少し広くなっている。そして、スタンディングデュエルには大体の場合、ギャラリーが発生するんだけど、僕も小春もそんなことを気にしない。

 

「じゃあ、行っくよー!今日は勝つよ!」

「今日も負けないよ!」

「「決闘(デュエル)!!」」




次回、濡羽vs小春です。

親友なだけあって、濡羽は小春に対しては少し砕けています。でも完全にタメでは無いんですよね。

この後いずれ登場する男の子に対しても、実はこの姿勢だったりします。濡羽が完全に心を開けるのはいつになることやら…

そして次回のデュエルはカオス中のカオスです。今回濡羽が購入したカードと彼のデッキ…この2つから何をするのか分かった人はどうぞコメントしてください。展開予想大歓迎です。

ではでは。
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