今回登場する『✡』←このアイコンは、新キャラ目線です。ご理解の程をよろしくお願いします。
それでは本編、どうぞ。
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月曜日、快晴。今日はいつもと違う通学。なぜなら、いつも一緒に登校していた幼馴染がどこかへ家出してしまったからです。
「今日アカデミアで会ったら、必ず戻るように言わなければなりませんね」
これはおじ様との約束でもあります。きちんと風華を連れ戻さなければなりません。
(それに…この歳になって恥ずかしいことですけど、1人の通学は寂しいものなのです)
今まで、ずっと一緒にいたからこそ、こうして離れてその人の大切さが身に染みる…とはよく言ったものですね。今ならよく分かります。
「はぁ…風華に会いたいです…」
☆
今日はいつもと違う時間…具体的には、普段よりも少し遅めにアカデミアに出発した。というのも、僕と緑葉さんが普段出ていた時間がたまたま同じだったのだ。
緑葉さんは今まで電車通学をしていたけど、距離が近くなったから歩いていくと言っていた。
「あ、濡羽くん!これ、風華さんに渡しておいて!」
そう言って柊真さんが渡してきたのはお弁当だった。
「これって…もしかして緑葉さんの分?」
「うん。渡しそびれちゃってさ。濡羽くんから渡しておいてよ」
「分かりました」
『ヌレハ、急がないと遅れますよ』
『遅れたりしたら駄目なのか?』
『はい、確か罰則がありましたよね』
「そうだね。でも今からなら歩いて充分間に合うよ。それじゃあ行ってきます」
「行ってらっしゃい。気を付けなよ」
いつもの挨拶を交わして、僕はアカデミアに向かった。
歩き始めて数分後
「おーい、濡羽ー!」
「あ、湊月君。おはよ!」
「はよ!今日はいつもより遅いんだな。なんかあったのか?」
「ちょっとね」
濃い緑色の髪をしている彼は
「てか、今日は弁当2つか?」
「ううん、片方は他の人の分。柊真さんに届けてって頼まれたんだ」
「へぇ…そいつ、クラスはどこなんだ?ちょっと興味あるな!」
「えっと…緑葉風華さんって言って、ゴールドクラスの人だよ」
「………はっ??ちょ、ワンモア」
「え、だから、緑葉風華さんだよ。もしかして、知ってるの?」
僕がそう問うと、湊月君は頭を抱え込んだ。
「はぁぁぁぁぁ…いやまぁ、濡羽がそうゆうのに興味無いのは知ってたけどよ…まさかそこまでとは思わねぇわ…」
何故か湊月君に呆れられた。そんなに変な事言ったのかな…
「で、その緑葉さんに弁当渡すのか?」
「うん。そのつもりだよ」
「はぁ、頑張れよ」
「??」
僕には、湊月君の言っている意味が分からなかった。
さらに数分歩いて、僕達はアカデミアに着いた。
「そんじゃ、先に行ってるぜ」
「うん、また後でね」
湊月君と別れて僕はゴールドクラスの教室へ向かった。
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アカデミアに着き、自分の教室で私は風華を探してすぐに、いつもの席に風華を見つけました。入り口近くに座るのが風華の癖のようなものです。
「おはよう、風華」
「…おはよう、優姫。その顔は、お父様から聞いているってことでしょ?」
「えぇ。風華が家出したから連れ戻してくれと頼まれましたよ」
「…余計なお世話。私は、家に戻るつもりは無いから」
「なら、どこで生活を?」
「……公え」
「すいませーん、緑葉さんいますかー?」
私達の話に割って入ったのは、背の低い子でした。外見で判断してはダメだと言われてはいますが…あの容姿では、女の子としか思えませんね。きっと女の子でしょう。
「…………いるわよ」
「すごい不機嫌そうですね…それに、視線が凄い…あ、これお弁当です。柊真さんから緑葉さんにって」
「…わざわざありがとう」
「いえ、割と近かったので。では」
…今のは…どういう?
「……えっと…風華?今のは…一体?」
「…私の居候先の居候の子。あれでもれっきとした男の子」
……色々と驚きの内容なのですけど…
「い、今のは…風華が、他の方のお宅にお世話になっていて…しかも、あの女の子の様な男の子と同居していると…?」
「…そう。家主さんも、独り身の男の人。それと、彼は私達と同学年」
「………………」
絶句、としか言いようがありません。まさか風華が、男性2名と同じ屋根の下で過ごしているとは思いませんでしたから。
「…成敗しなくては」
「…物騒よ。それに彼も龍凪さんも、優しい人だから大丈夫よ。特に彼は、私の素性を知らないのだから、あまり余計なことをしないで欲しいわ」
「………え、知らないのですか?」
このアカデミアで、私はともかく風華のことを知らない人がいるとは…
「その人、世間知らずなんですか?」
「…そうかもしれない。私が言えることでも無いけど」
「……とりあえず、彼が信頼出来るか確かめなければなりませんね」
「…優姫、それよりも私は、この状況をどうにかして欲しいわ」
気付けば、周囲には人が集まっていました。まぁ当然と言えば当然なんでしょうけれど…
「ど…どうしましょうか…」
「…知らない」
その後、全員から質問攻めにされたのは言うまでもありませんよね。
☆
お昼休み。僕は教室小春と湊月君と3人でお弁当を食べていた。基本的にみんな購買に行ったり学食だったりするので、教室に残るのは僕達3人だけだ。
「そういえば…緑葉さんのお弁当の中身も同じなのかな…」
「ふぇ?もしかして濡羽っち、風華さんと同居してたりする?」
「うん。言ってなかったっけ?」
「聞いてないよー」
「俺は朝知った。つーかあの人と一緒にいて平然としていられる濡羽がおかしいと思うんだが、聖川はどう思う?」
「んー、濡羽っちは昔からこうだからね〜」
「あ、酷い」
談笑しながら食べ進めていると、教室のドアが空いて、朝に緑葉さんと一緒にいた人が来た。
「すみません、星風濡羽くんはいますか?」
「あ、はい。僕に何か御用ですか?」
「……なぁ、聖川…あれって…」
「うん…プラチナ2位の
「だよな…そんな人が濡羽に何の用だ?やつぱ緑葉さん関係か?」
「えぇ。簡潔に申し上げます。あなたにデュエルを申し込みます。放課後、スタジアムに来てください。では」
それだけ告げて黒髪の人は去っていった。
「…え、それだけ?」
「いやいや、割と大事だぞ!?」
「そ、そうだよ濡羽っち!」
「そんなに大事なの?単にデュエルするだけでしょ?」
「…ダーメだ…分かってねぇや…」
「そうだね…濡羽っちらしいと言えば濡羽っちらしいけど…」
とりあえず、放課後にスタジアムに行けばいいという事だけは理解した。
そして放課後。どこから話が漏れたのか、大勢の人が集まっていた。
「うひゃあ…人が大勢」
「困りましたね…まさかここまで人が集まるとは思いませんでした」
「…でもまぁ、悪くは無いですよね」
「そうですね。一応審判には風華を指名しましたが、よろしかったですか?」
「緑葉さんをですか?まぁ、僕には何も問題ありませんけど…」
「そうでした、私達は自己紹介がまだでしたよね。私は神名優姫といいます」
「僕は星風濡羽です。よろしくお願いします」
「こちらこそ」
「…そろそろいい?みんな待ってる」
「そうですね。では始めましょうか」
「はい!」
そして、緑葉さんが宣言した。
「…それでは、ゴールドクラス所属、プラチナ2位の神名優姫と、シルバークラス所属、星風濡羽のデュエルを始めます。デュエル開始」
「「
今回登場した神名優姫さん、実は三枚目の終わりで話してた人です。
彼女は、風華さんの幼馴染です。
そして次回はそんな優姫さんと濡羽くんのデュエル。何気に優姫さんのデュエル書くのは難しいです。
それではまた次回。