日常はバンド少女たちと共に   作:Lv.零の素人

2 / 4
"雛斗"さん、"美味しいご飯"さん、好評価本当にありがとうございました!
ご期待に応えて二話目を書きあげました!
今後ともよろしくお願いします!

※駄文ですので、このキャラの口調がおかしい!なんて事が有るかも知れません。ご了承ください。


第二話

†††††

 

土曜日になったので例のライブハウス【CiRCLE】に行くことにする。

 

外出するので服装には気を使っている

 

まあ、蘭と蘭の幼馴染みーズに勧めてもらったヤツだが

 

「それじゃ、行ってきます。」

 

義弘さんに声を掛けてから出発した。

 

「はい。気をつけて行っておいで。」

 

 

道中

 

なんか、迷子になってる水色髪の美少女が居た。

 

「ふぇぇ。【CiRCLE】はどこだっけ?」

 

て、涙目になってた。

 

………まだ少し時間があるな。

 

「どうかしたんですか?」

 

「あ、じ、実は【CiRCLE】って言うライブハウスに行く途中なんですが迷ってしまって………」

 

「そうだったんですか。それなら、もしよかったら俺と一緒に行きませんか?丁度、今から向かうところだったので。」

 

「お願いします。私の名前は松原花音(まつばらかのん)と言います。それと、敬語はナシでいいですよ?見たところ私とそんなに変わらないみたいですしね。」

 

「わかったよ。俺の名前は御篝鏡華(みかがりきょうか)っていうんだ。よろしくな。」

 

「それで、何で鏡華くんは【CiRCLE】に?」

 

あ、まあ疑問に思うわな。

 

「実は、友だちが自分が出るからってライブのチケットくれてさ。丁度予定も空いてたから行こうと思ってさ。」

 

「そうなんだ。私は"ハロー、ハッピーワールド!"っていうバンドでドラムをやってるんだ!まだ、私たちの時間までは少し余裕があるんだけどね。」

 

へえ、ってこの人もやってるんだ。本当に流行ってるみたいだな。

 

「そっか、客席で応援してるな?」

 

そしたら嬉しそうに

 

「うん!鏡華くんのために頑張るね!!って、はっ!」

 

え。

 

「お、俺のため!?」

 

「う、ううん。違うの!!あ、いや鏡華くんのために頑張るのがイヤってわけじゃないの!!そうじゃなくて、そうじゃなくてぇ、あうあうあう………」

 

危ない!

…目を回してこっちに倒れてきた。放っておく訳にもいかず抱える。

 

「ちょっ!大丈夫か!?花音さん!」

 

身体を揺らすが反応がない。気を失っているようだ。

 

「はあ、仕方がないか。」

 

埒があかないので、【CiRCLE】まで背負って行く事にする。

 

あ、コレまずい。ナニがとはいかないけど服の上からでは大したことが無いように見えた二つの膨らみだが、ふむ。こうして背負って見るとってうわわ、さっき会ったばっかの人に何考えてるんだよ俺ぇ!

…極力、意識しないように行こう。

 

 

【CiRCLE】って、あ、アレか!

ふう。や、やっと着いた。

 

とりあえず中に入ろう。

 

「んー?受付はー、とあそこか。すみません。この娘、関係者の人だと思うんですけど、目を回して気を失っちゃったみたいで…預けてもいいですか?あと、俺の受付お願いします!」

 

受付役らしい黒髪のお姉さんに声を掛ける。

 

「はーい!花音ちゃん!?ちょっと待っててね!いま"ハロハピ"の娘たち呼んでくるから!」

 

「え、あの俺の受付は、って行っちゃったか………時間は、よかった。まだ、間に合いそうだな。」

 

とりあえず花音さんをあのソファーに下ろすか。このままだと俺の理性がヤバい。

 

「遅くなってごめんねー!」

 

 

「お疲れ様です。それで花音さんのバンドメンバーの方は?」

 

帰って来たのは、受付のお姉さんだけだ。

 

…なんとなく嫌な予感がする

 

「それが準備で忙しくて手を離せないんだって。だから控え室を教えるから悪いけど連れて行ってあげてもらえるかな?」

 

やっぱりか!?

 

「はあ、わかりましたよ。」

 

「おお!男の子はそうじゃなきゃね!それじゃ場所は〜〜〜〜だよ。」

 

「了解です。………つかぬ事をお伺いしますが、もしかして人手が足りていないのですか?」

 

「なんでわかったの!?」

 

いや、見てればわかりますよ

 

「だって、さっきからあなたしか動いてませんし。」

 

「うぐっ!あ、あの〜クラブハウスのバイトとか興味ない、よね。」

 

思ったよりも深刻なようだ。

 

今更バイトの一つや二つ、増えてもそんなに変わらない、か。

 

「わかりました。俺、やります。いえ、【CiRCLE】で働かせてください!」

 

雇ってくれるというなら、こちらもそれなりの誠意を見せるのが道理だろう。

 

「ほ、本当に?やったー!!!初めての後輩くんだよ!あ、名前聞いてなかったね。私の名前は月島まりな(つきしままりな)だよ。君は?」

 

「あ、俺の名前は御篝鏡華(みかがりきょうか)です。これからよろしくお願いします、まりなさん。」

 

って話してる場合じゃなかった!

 

「す、すいません!その話しはまた後日!先に花音さん連れていきますので帰ってきたら受付お願いします!!」

 

急いで教えてもらった控え室に花音さんを連れて行く。部屋には誰もいなかった。

 

帰りも可能な限り急いで戻る

 

やばいやばいやばい蘭に怒られる!

 

「は、はい!えっとちょっと待ってね!………これでよし!入り口はあっちだよ!!楽しんできてね〜!」

 

教えてもらった入り口に周りの迷惑にならない程度のスピードで駆け込む。

 

「なん、とか間に合った、か。」

 

ギリギリだった。

 

丁度、次は蘭たち"Afterglow"(アフターグロウ)の番だ。

 

 

 

 

休憩時間が終わり、いよいよ蘭たちのライブが始まる。

 

 

ステージの中心にスポットライト

 

蘭だ。

 

「みんな盛り上がってる!?まだまだあたしたちが盛り上げていくからね!!」

 

あ、気づいた。手を振ったからかな。

 

ちょ、怖い怖いガン見してくるな。しかもだんだん赤くなっていくし

 

「そ、それじゃあ一曲目!『Hey! Day!狂騒曲(カプリチオ)』」

 

 

 

 

 

 

俺は【CiRCLE】の外で蘭たちを今日のライブを思い返しながら待っていた。

 

興奮の内に蘭たちのライブは終わった。

すごかった。音楽の事とか全く知らない俺にも分かるくらいに。

 

その後の"Roselia" (ロゼリア)も凄かったが、なんだろう。何かが違うんだ。確かに演奏の腕や歌も正直、蘭たちより上手いとは思うんだが、何か変に焦ってるような…って()()()()()()()()()()()()()()()()のやつが言えたことじゃないか

 

と、もちろん花音さんたちの"ハロー、ハッピーワールド!"のライブも見たぜ!なんというか、色々と凄かった。具体的には、ボーカルのこころ?さん(周りの人たちが"こころちゃん"って言ってたから多分そうなんだろう。)が舞台の下に降りたりとか。一言で言えばぶっ飛んでいる。そんな感じのライブだった。ただ、花音さん。あなたもですか!?人の顔見て赤くならないでくれませんかね!?

 

こんな感じかな、とまとめていると

 

「おーい鏡華!」

 

「ん、あ。巴か?」

 

宇田川巴(うだがわともえ)アフターグロウのドラム担当で、メンバーの頼れる姉貴分だ。

 

「他のみんなは?」

 

「もうすぐ来るよ。」

 

二人で待っていると、聞き慣れた声が。

 

「来てくれたんだね。鏡華。」

 

「お、蘭お疲れ様。ライブ、すごかったぜ!語彙が足りないくらいにさ!」

 

「そ、そう?あ、ありがと。」

 

だからなんで赤くなるんだ?

 

「きょーか、来てくれてありがとー。モカちゃんだよー。」

 

うわ!っと、背中に抱き着いてきたこいつは青葉モカ(青葉もか)バンドのギター担当だ。

 

「おいおい、モカ?年頃の女子がそんなに異性に抱きつくもんじゃないぞ?」

 

こいつも着痩せするタイプかって、そうじゃなくて!

 

「モカちゃんもーけっこ〜あるでしょー?」

 

「何の話だよ!なんの!!」

 

「えー、モカちゃんに言わせるのー?きょーかーのー、え・っ・ちー。」

 

ちょ、耳元で囁くな!ゾクゾクするだろうが!!

 

ギュッ!

 

「ん?蘭、どうした?急に手なんか握って。」

 

あ、なんかちょっと頬膨らませてる

 

「別にっ!」

 

そう言って赤くなった顔を背ける蘭

 

ちょっと悪戯心がむくむくと。

 

「もしかして、モカが羨ましいのか?それならそうと言ってくれればよかったのに。」

 

ギュウッ!

 

蘭を抱きしめる。

 

既に蘭の顔は茹でた蛸の様に真っ赤になっている

 

「〜〜〜〜〜っ!!!???」

 

プシュー。

 

あ、蘭が倒れた。

 

「蘭?やりすぎたか。おーい蘭?起きてくれ!」

 

「んぅ。うーん?きょうか?はっ、ちょ!なにしてんの!?」

 

うん。こっちが正常だよな。

 

「ははっ、悪い悪い。俺なんかに抱きつかれて気持ち悪かったよな。直ぐに離れるよ。」

 

ギュウウッ!

 

「か、勘違いしないでよ。………誰もイヤなんて言ってないじゃん。」

 

顔を真っ赤にしながらも抱き着いてくる蘭

 

後ろから足音が聞こえて飛びのく蘭と俺。

 

「えーと、あはは。お邪魔だったかな?」

 

この声は、つぐみか。

 

羽沢つぐみ(はざわつぐみ)

 

羽沢珈琲店の娘でバンド内ではキーボード担当の真面目な娘だ。この娘は実家が俺の行きつけの店だったので、昔から付き合いがあった。

 

「むう〜!私も混ぜてよ!」

 

こっちのこいつは上原ひまり(うえはらひまり)。担当はベース。ついでに、一応アフターグロウのリーダーもやってる。ただ、空気が読めない時が稀にあったりして、空回りしやすい娘だ。

 

「お、全員揃ったな。それじゃ、帰ろうか?」

 

「そうだな。」

 

「モカちゃんもう疲れちゃったよ〜。きょ〜か〜、おんぶ〜。」

 

「あ、こら。年頃の娘がそんなことしちゃダメだって言ったろ?」

 

「そ、そうだよ!それに鏡華くんの迷惑になるかもだし。」

 

「ほ、ほら!早く帰ろうよ!」

 

ギュッ!

 

「あ、蘭がさりげなく鏡華の手を握った。」

 

 

 

 

こんな会話をしながら俺たちは自分たちの家に帰ったのだった。

 

 

眠る前、蘭の部屋に行き

 

コンコン!

 

「いいよ。」

 

中にはお風呂上がりなのか何時もよりも肌が上気して、どことなく色っぽさを感じる蘭が居た

 

「それで、どうしたの?珍しいね。鏡華がこんな時間にあたしの部屋に来るとか。」

 

「蘭、今日は本当に凄いライブを見せてくれてありがとう。それでさ、俺も蘭たちの力になりたくて【CiRCLE】でバイトする事に決めたから。これからは俺も影から応援するぜ!とは言っても他のバイトもあるし、流石に毎日とはいかないけどな。」

 

「そ、そうなんだ。これからは、練習の時にも会えるね。嬉しいよ。」

 

そういうと蘭は綺麗に微笑んだ

 

「ところでさ、あたし頑張ったんだし何かご褒美があってもいいんじゃない?」

 

ご、ご褒美?ま、まずいな。なにも用意していないぞ。

 

「わ、悪い蘭!なにも用意してないんだ。明日にでも何か買ってくるか「だ、駄目!今、ちょうだい?」

 

「とは言ってもな。本当に用意してないんだ。」

 

「だったらさ、今日はあたしと一緒に寝てよ。」

 

「い、いや。それはまずいって!」

 

「鏡華はあたし一緒に寝るのはイヤ?」

 

だから、その泣きそうな顔はズルいって!

 

「はあ、わかったよ。ただし、今日だけな?」

 

「っ!うん!ありがとう!」

 

うわ、嬉しそうですね。俺なんかと一緒に寝て何が嬉しいのかね?

 

まあ、でも蘭のそんな顔を見るとそれだけで俺も嬉しくなるよ。

 

おやすみ、蘭。また明日

 

 

「おやすみ。鏡華。」

 

 

 

最後に頬に少し湿りけのある柔らかい感触のものが当たったような気がする。

 

†††††




最後までご覧いただきまして、誠にありがとうございます!

よろしければ、評価、お気に入り登録お願いします!
作者のやる気に直結しますので。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。