東方酒呑錄   作:aodama

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友人に書けと促された。後悔は無い


プロローグ

気がついたら鬼になっていた。

 

 

いや、別にトラックに轢かれた訳でも、神様名乗る存在にあった訳でもないよ? ただ家に着いて、飯食って風呂入って「あぁ、明日も仕事かぁ」って思いながらベットにダイブした所まではハッキリと憶えてるんだけどな? 目が覚めたら、身体が縮んで(物理)しまっていたんだ。

 

しかも自分の住んでるポロアパートじゃなくて、今じゃ失われつつある自然豊かな木々のカーテンが起きたら目の前にあるんだぜ? 起きた時悟ったわ「俺、転生したんやな」って·····

 

で、なんで鬼になったか分かったかって?単純な理由だよ 取り敢えず今の場所が森だと判断した俺は川を探したんだ、時間掛かるかと思ったが案外すんなりと見つかってな、とりあえず喉を潤そうとして水面とこんにちはしたら、あったんだよ 立派な角が2本も。

 

ただ俺が1番びっくりしたのはそこじゃない。水面に写った俺の顔があの、fgoの酒呑童子(しゅてんどうじ)だったんだよ。<ナ、ナンダッテー!?

 

 

水面を見るまでは心のどこかで誘拐やドッキリかと思ったが、俺にそんな金がある訳でもないし、友達も居る訳でもないしな·····自分で言ってて悲しくなってきたぞ。

 

 

まぁ、そんなことで開き直った俺はもう人生?を謳歌した。そりゃもう、やんちゃしまくった。盗んだお馬で走り出したことだってあった。同種である鬼に喧嘩を売ったこともあった。

 

そしたら、鬼の四天王とかヒトの間で呼ばれるようになっちゃって、色んな陰陽師とかが退治しようと襲ってきたこともあったなぁ·····まぁ、全部返り討ちにしたけど。

 

そんな訳で、何やかんやあったこの半世紀、遂に帝が動いたらしい。

 

さすがにヤヴァイと感じた俺はここらでトンズラしようと思った訳だが、どうやら奴さんも相当本気だったらしく、私はボロ雑巾のようにされてしまった。

 

ちなみに相手はあのゴールデンな坂田金時と、頼光ママが相手です。普通に無理です。ついでにこの世界線が型月作品だと確信しました。·····これがシュタインズ・ゲートの選択か·····

 

 

「残念だぜ、こんな形でお前さんとの決着をつけなきゃならねぇとはな」

 

 

そうだよ、なんでバーサーカーの方なんだよ。毒仕込むとかマジでアサシンかよ。いや、鬼になったせいかあの毒酒には抗えんのだけどね·····。っていうかライダーの方だったら一緒にお馬で走り出せた仲になれたと思うぜ俺、これがホントの竹馬の友、なんちって

 

 

「金時、喋っている暇はありません。瀕死とはいえあの鬼の四天王、油断してはなりません·····早くトドメを」

 

「あぁ、分かってるぜ大将·····悪ぃな」

 

「ふふっ、怖い顔·····、あんさんが気にしなはる事はあらへんで? むしろ誇ってウチの首もって帰りぃ」

 

 

殺されそうになってるのに随分と余裕が有るって? だって座に登録されて、カルデアに召喚されたらこれ(金時)と仲間やろ?なら怖いんもはねぇ!

 

 

「··········御免!!」

 

 

ザシュッ!!

 

 

刀が首に食い込む感触と共に俺の意識は暗転した·····。

 

 

 

 

 

 

 

★☆ ☆★ ★☆ ☆★

 

 

 

 

 

···············。

 

 

·····、意識が浮上する感覚·····。

なるほど、これが()()()()()感覚か·····。例えるならレム睡眠からノンレム睡眠になる時みたいな感じか·····ん? 深い方がノンレム睡眠だっけ? ·····なんてやってたらすっごく明るくなってきたぞ!? あれか! めのまえが まっしろに なった ! って奴か!

 

 

「サーヴァント、アサシン·····ウチを召喚してくれておおきにな·····

あんさんがウチのますたぁでよろ·····し、·····」

 

 

ふう、言ってみたかった台詞第7位をいえて俺は満足だぜ。さて、俺のマスターは一体どっちの立花なん·····だ·····

 

 

「·····また、森?」

 

マスターどころかカルデアとは一番縁遠そうな森に俺はポツンと一人立っていた。

 

 

 

 

 

···················································································································

 

················································································

 

·······················································

 

 

 

 

ふむ、1回状況を整理しよう。たしかに俺は召喚されるような感覚は感じ取っていた。しかし結果とは裏腹にマスターらしき人物の影は見当たらない、となると·····

 

 

 

「カウンター召喚、ってやつなんやろか?」

 

 

現に、fgoでは章ごとにカウンター召喚と呼ばれる現象が起き、そこで召喚されたサーヴァントは基本的にマスターの仲間となっていった·····

となると·····

 

 

「今回も、そっちのパターンなんやろ」

 

 

そう仮定するならば、辻褄はあう

 

 

「ほな、、ますたぁを探しに行きまひょか」

 

 

そう思ってその場をあとにしようと前を向き直した瞬間、茂みからこちらを覗く目と目が合ってしまった。

 

 

「···············」「···················」

 

 

目と目が あったら ポケモンバトル!!! ··········なんか変な電波を受信した気がする。 てか、目の前の女の子くびかしげちゃってるけど·····どうしよう?

 

 

「·········なぁあんさん·」

 

「·····なにー?」

 

「突然で悪いんやけど、此処が何処か教えてくれへん?」

 

「此処? 此処は()()()だよ?」

 

 

·····ぱーどぅん?

 

 

「·····えっと?」

 

「じゃあらこっちも質問!」

 

「な、なんやろか?」

 

()()()()()()()()()()()()

 

俺が聞いた事あるフレーズに固まっていると、目の前の女の子は元気に俺に質問をしようとしてくる。戸惑った姿が面白いのか犬歯がちらりと見える嗤いをし、此方に肉食獣のような眼を向ける。その質問には少なからず殺気が乗っており、どう考えても俺へ向けて発せられているのが分かるが·····

 

 

「いや、ウチ妖怪やねんけど?」

 

 

と、思わず空気の読めない発言をしてしまい、内心「あっ·····」と思ってしまったがそれが納得のいく答えだったのか「そーなのかー·····」と残念そうに肩を落としていた。·····ってかこの子どっかで見たことあるなって思ったらルーミアじゃないか?

 

 

「なぁあんさん、ウチは人気のある場所に行きたいんやけど、近くにいい場所知らへん?」

 

「人里を知らないの?」

 

「ウチは今ここに来たばかりだからあんまし此処の地理に詳しくないんよ、だから案内してくれへんか?」

 

「んー、いいよー! 人里はこっちにあるから着いてきて!」

 

 

どうやら俺はカルデアでなく、幻想郷に召喚されてしまったようだ。色々な疑問が残るがまずは何より·····

 

 

「祭りは、楽しまなあかんなぁ·····人も鬼も、楽しむのが一番やさかい」

 

 

 

この世界を思いっきり楽しむことだ!

 

 

 

 

 

 


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