東方酒呑錄   作:aodama

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ネタとプロットが尽きたよぅ( ´・ω・`)







※タグ増やしました
※タイトル変更しました。


第五話 後日談

★☆ ☆★ ★☆ ☆★

 

 

 

紅霧異変が終わり、博麗神社に着いた次の日に改めて紫さんから幻想郷のルールについて教わった。確かにあの夜だけじゃあ説明仕切れない部分もあっただろうから、今日に全部説明したんだと思う。流石紫さんだな。それを言ったら目を逸らされたけど·····嫌われてんのかな?

 

ん? 俺? 今?

 

 

「待てやゴラァッ!!」「逃がさへんぞぉッ!?」「取材ネタァ·····ッ!」「ちくわ大明神」「誰だいまの!?」

 

 

現在進行形で、ヤクザ(天狗)に追いかけられてます。

 

 

 

 

 

………………………………………………………………………………

 

 

…………………………………………………

 

 

……………………………

 

 

 

「はぁ·····結局霊夢はん。帰ってこんかったなぁ·····」

 

 

縁側で足をブラブラさせながら起きて待っていたのだが·····霊夢を迎えようとしてたのに結局徹夜か·····。社畜経験のお陰か徹夜には馴れているけどさぁ? 今日中には戻ってこなかったか·····。

 

 

「(せやけど·····異変解決したって事は、そろそろ()()()が来てもおかしくないんか?)」

 

 

異変解決のあとのお約束。宴会も勿論だが、果たして異変解決をどうやって知らせているのか?

 

 

「(答えは·····どうやら向こうから来てくれたみたいやな」

 

 

気配を感じ、座っていた縁側から立ち上がり、目の前に急速に降りてきた影を見つめる。

 

ーーー漆黒の潤沢ある翼。

 

ーーー手に持つはペンとメモ帳。

 

ーーーそして誰もが見惚れるであろう美貌を持つ

 

 

「え?」

 

 

ーーー漢

 

 

 

「え゛?」

 

 

 

ーーーしかも五人

 

 

 

 

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てな訳でな? 最初は丁寧にお断りしてたんだよ? でも、なんか途中から面倒臭くなってダッシュで逃げたってわけ。そしたらほら、追っかけてくるんだぜ?

 

 

「堪忍やわぁ·····しつこい男は嫌われるでぇ·····?」

 

 

残念だけど、もう心に決めてる人が居るから俺の初めて(のインタビュー)はあげられないね!!

 

 

「感情に流されてッ!」「取材を断念するなど!」「新聞記者としての!!」「恥晒しよ!!」「ロリっ子(*´д`*)ハァハァ」「YESロリータNOタッチ!!」

 

 

お巡りさんコイツらです。

 

いや、もう、ね·····? 身の危険をビンビンに感じるわけですよ? 野郎に追いかけられて嬉しいわけないし。 あと一匹増えてるし。さらに言えば、後ろ二人に捕まったらナニされるか分かんないし·····。

 

 

もう、ゴールしてもいいよね·····?

 

 

 

「「「「「取材ィィィぃぃぃぃぃぃッ!!!」」」」」

 

「い、や·····やわァァッ!?」

 

 

ちくちょう!? こうなったら人里まで逃げ込んでやる!? 後ついでに霊夢を迎えに行ってやるぅッ!?

 

 

 

 

 

★☆ ☆★ ★☆ ☆★

 

 

 

 

一応、医者に診てもらったが疲労が溜まっていただけであり、別にどこも怪我などはないとの診断だった。霊力の枯渇から来る疲労なので、一日安静にしていればすぐに良くなるらしいと言うので一日だけ

人里に泊めてもらった。

 

 

「·····平和ね。」

 

 

昨日、あれだけの規模の異変が起きたというのに、里の皆は相変わらずだった。茶屋の長椅子に腰掛けながら、ふとそんな事を思っていたら、不意に声を掛けられた。

 

 

「何を黄昏ているんだ·····まったく。」

 

「あ、慧音。」

 

「ほら、頼まれていたのもだ。」

 

 

そういって、私の横に座って来るのは人里のまとめ役兼教師の上白沢慧音(かみしらさわ けいね)だ。

 

 

「大変だったんだぞ? まず、異変が始まってから避難の誘導。人里の結界をより強固にして。異変が終わったとなれば今度は被害情報の報告と確認。そこにプラスで君からの調べものとなったら·····私がどれだけ大変だったか分かっているのか?」

 

「·····えっと、ご苦労さま?」

 

「何故そこで疑問系なんだ?」

 

 

「全く·····」と呆れも含みながらため息と共に数枚の紙を渡してくる。

 

 

「君の言う妖怪を記してきた。昨日が満月だったから良かったものを。こういう事はなるべく早めに頼むぞ?」

 

「うん、分かっているわ。」

 

 

資料を見ながら、慧音に曖昧に返答してしまう。それよりも私は昨日出会った酒呑童子の事が気になって仕方がなかった。軽く目を通していると、ある一文で目が止まる。

 

 

「(鬼·····かつて日ノ本を述べていた最強の種族·····)」

 

 

吃驚と共に成程、とも思ってしまう。確かにあれだけの強さだったら、あのオーラを放っていてもなんら不自然では無い。納得しながら読み進んでいると、段々と文字が掠れて読めなくなっている。最後の方では最早読む事すら困難な状態だった。しかし、辛うじで読めた単語に目を奪われる。

 

 

「(()()·····)」

 

 

龍神といえば、お伽噺に出てくる神様の事だ。幻想郷にいるものなら誰でも知っている存在であり、この幻想郷の守神としても有名なのだが·····

 

 

「(酒呑と一体なんの関わりが·····?)」

 

 

必死に読み解こうとしてもこれ以上はどう足掻いても読めそうになかった。

 

 

「慧音·····ここは·····?」

 

「あぁ、そこか。そこは済まないが私にも分からない。」

 

「分からない·····って、どうして?」

 

「たまに有るんだ。そういうことが、な? 原因は分からないが、今までの経験上、読めなくなっている部分は本当の歴史かどうか怪しい部分なんだ。」

 

「本当の歴史?」

 

「ああ。霊夢も知っているだろう? 私の能力。」

 

「えぇ、“歴史を食べる程度の能力”と“歴史を創る程度の能力”でしょ?」

 

「ああ、そしてその両方に共通することは“歴史の改竄”だ。」

 

「? そうね? それがどうかしたの?」

 

「私の能力が働くのはあくまで『本当にあった歴史』もしくは『本来ならあったはずの歴史』にしか効果は出ないんだ。」

 

「??? それがどうして掠れた文字に繋がるのよ?」

 

「·····つまり、私の能力は噂や与太話で残った根拠の無い歴史には弱いという事だよ。」

 

「·····ああ、そういうことね。」

 

 

 

「ウチの事放っておいて何を調べてるん?」

 

「ぅひゃあッ!?」

 

 

慧音の話に相槌を打っていると、急に後ろから声を掛けられ、素っ頓狂な声を上げてしまう。

 

 

「しゅ、酒呑!? どうして此処に!?」

 

「どうしても、こうしてもないやろ。霊夢はんが帰るの遅いからこうして迎えに来たんやで。」

 

 

·····連絡用の式神飛ばすの忘れてた。

 

 

「で、でもアンタ人里がわかんないんじゃなかったの?」

 

「そんなん、博麗神社みたいな高いところから見たら一瞬でわかったわ·····それに、人里までは一本道やったしな。」

 

「·····済まない、ちょっといいか?」

 

「ん? あんさん誰どすか?」

 

「私は上白沢慧音という者だ。寺子屋の教師をやっている。そういう君は?」

 

「ウチは酒呑童子。ただのしがない妖怪やでぇ。」

 

 

妖怪、の部分で警戒をする慧音。·····ややこしくなる前に私が出るか。

 

 

「大丈夫よ慧音。コイツは人里は襲わないと思うわ。」

 

「な、霊夢。 しかしだな·····。そんな根拠が一体どこから·····。」

 

「勘よ。」

 

「かっ、·····はぁ、分かった。霊夢がそう言うなら信じてみよう。君もこの人里では暴れないように。もし此処で暴れたりしたら私や霊夢は勿論、幻想郷の賢者も敵に回すことになるだろうからな。」

 

「勿論。わかっとるでぇ。」

 

「·····ほら、私を迎えに来たんでしょ? もう用事も済んだし、一旦博麗神社に戻るわよ。」

 

「あ、霊夢ちょいと待っとってな? おばちゃん。団子5本持ち帰りでよろしゅう頼める?」

 

「はいよー、あら? 可愛い子供だこと。一本サービスしてあげるわね。」

 

「ほんまに? それはおおきに。」

 

 

待てと言われたから何をするかと思えば、さりげなく買い物を済ませてから私のほうに寄ってくる。

 

 

「·····私の分は有るんでしょうね?」

 

「勿論、ほな、帰ろっか?」

 

 

里の外まで行くと昨日居た金髪のちっちゃい妖怪が門のところで大人しく待っていた。

 

 

「ルーミア、ええ子にしとったか?」

 

「うん! ちゃんといい子で待ってたよ! 」

 

「そか、なら·····ほい、さっき助けられたのも含めて、これ、ご褒美や。」

 

「わぁ! だんごー! 良いのー!?」

 

「ええよ、また今度遊ぼうな」

 

「うん! またねー!」

 

 

3本ほど団子を渡したら、バイバーイ! と元気よく、空を飛んで去って行くルーミア。·····あれ? デジャヴ?

 

 

「さて、そろそろ行こか?」

 

「何アンタが仕切ってんのよ。ほら、さっさと行くわよ。」

 

 

飛べる程度には回復した霊力を使い。博麗神社へ向けて飛ぼうとする。

 

 

「あ、霊夢聞きたいことあるんやけど。」

 

「何? 手短にお願い。」

 

「霊夢は飛ぶ時にどんなイメージで飛んでるん?」

 

「はぁ? なんで急にまたそんなこと聞くのよ?」

 

「ええから、答えてや」

 

「はぁ、私の勝手なイメージだけど。体に霊力を纏わせて浮かせるイメージよ。纏わせるイメージを一番大事にしてるけど、それがどうかしたの?」

 

「ふむ、なら·····霊力を妖力に置き換えて、こないな感じか?」

 

 

そう言ってフワリと、宙に浮く酒呑、まだぎこちなさが残るが、それ以上に私はある事に驚愕していた。

 

 

「なっ!? まさかアンタ()()()()()()()()()()()!?」

 

「そやでー、霊夢の言った事を妖力に置き換えたら何となく行けたでー」

 

 

今飛べるようになった事も驚きだが、まさか酒呑ほどの大妖怪が飛べなかったことに驚きだ。

 

 

「早速やけど霊夢、ゆっくり飛んでくれへんか? まだ飛ぶのには慣れてへんのや。」

 

「·····ちゃんと着いてきなさいよ。」

 

「頑張んで」

 

 

最初こそぎこちなかったが、飛び始めて数分だった頃、すでにコツを掴んだのかほぼ私と並走出来るほど、上達していた。

 

 

「そういや、アンタ私がいない間に何してたの?」

 

「ヤクザにストーカーされとった」

 

「? 何よそれ?」

 

「気にせんでええから」

 

 

他愛もない会話を挟みながら神社へ着くと、そこには疲労困憊といった様が似合う天狗達が居た。

 

 

「わ、我ら天狗を速さで出し抜くとは·····」「しかし我らは天狗の中で最も小物·····」「鴉天狗の面汚しよ·····ッ!」「自分達で言っててなんだが、悲しいなぁ」「止まるんじゃねぇぞ·····ッ!」

 

「酒呑?」

 

 

説明を求め、酒呑の方に顔を向ける。それに対し酒呑はいつものはにかみながら·····いや、若干顔を引き攣らせながら、話し始める。

 

 

「いや、ウチはただ逃げてただけやで?」

 

「全力で?」

 

「全力で」

 

 

それはご愁傷様ね。なんてやり取りをしている最中に一段と強い風が、吹き荒れた。と、思ったら新しい鴉天狗が降りてくる。

 

 

「どうもー! 清く正しい『文々。新聞』でーす!」

 

「なんだ、ブン屋じゃない。 新聞はもう間に合ってるわよ。」

 

「もぉー霊夢さーん! ブン屋じゃなくて射命丸文(しゃめいまる あや)です! 何度言ったら覚えてくれるんですかー!」

 

「はいはい、で要件は何? 私疲れてるからインタビューは無しよ。」

 

「そうです! インタビュー! 確かこの異変では陰に隠れた功績者が居ると聞いて飛んできました! いやー! 上司に押し付けられた仕事を片付けるのに時間は掛かりましたが、この通り! 幻想郷最速の名は誰にも負けてないってことですよー!」

 

 

ぷんぷん、と聞こえてきそうな仕草から一気に顔を輝かせて、私に詰め寄り、しまいには上司の愚痴と自分の自慢をしてくる。正直こうなると面倒くさいので、全部酒呑に放り投げる。

 

 

「もう一人の功績者だったらそこにいるわよ?」

 

「あやや! そうですか! 貴方が功績者だったのですね! 早速ですが取ざい、を·····」

 

 

酒呑を見つめたと思ったら時が止まったかのようにピクリとも動かなくなる。そして、ブリキ人形のようにギギギッ、と若干顔を上にずらし、酒呑の角を見たと思ったら再びギギギッと酒呑の顔に視点を戻す。

 

 

「あ、あのー·····。もしかしなくても、貴方様の種族は鬼ー、だったりしませんかー?」

 

「ほやで? ただのしがない鬼の妖怪や。ほな、どうする? インタビューするんやろ? ウチはいつでも構わへんで?」

 

 

先程までの威勢が嘘のように身体から大量の汗を流しながら、質問している。あ、今ヒュッて文の喉から聞こえた。

 

 

「さ、先程は無礼な真似をして申し訳ありませんでしたァ!!」

 

 

あ、土下座した。

 

 

「全然かわまへんよ? それに、さっきのそいつ等に比べらた紳士的な対応やったで?」

 

「そ、そこのやつですか·····?」

 

 

酒呑が指さした方向を見ると先程見た鴉天狗達が先程よりは回復したものの、やはり疲れているのか、肩で息をしながら佇んでいた。その様子を見ると文は先程までの萎縮していた顔を能面のように、無表情へと変える。

 

 

「貴方達? 朝から姿が見えないと思ったらこんな所で、仕事サボって何してるんですか?」

 

「ち、違うんです文様! コイツらが勝手に!」「なにィ!?元はと言えばロリっ子発見! 取材を開始する!とか言って走り出したのはお前だろうが」「「「そうだそうだ!!!」」」

 

「見苦しい言い訳はよしなさい! それでも誇り高き鴉天狗ですか!? そもそも、ロリっ子なんて一体どこに·····」

 

 

 

「〜♪」←文達に手を振る酒呑

 

 

 

「·····まさかですよね? 貴方達? 今なら嘘といえば笑って許します。 だからお願いだから目を逸らさないで!!」

 

「「「「「反省はしています! 後悔はしていません!」」」」」

 

「そもそも! 貴方達も天狗なら相手が鬼かどうかなんて分かるでしょうッ!? なんでそんな失礼な事をしたの!?」

 

「「「「「途中で気づきました! 間に合わないと思いやけくそになりました!」」」」」

 

「こ、んのお馬鹿さん達がぁ〜!!」

 

「「「「「ぎゃああぁぁぁぁぁ!!! ありがとうございまぁぁぁす!!!」」」」」

 

 

文が何処からか取り出した団扇を振ると、強靭な風が天狗達を包み彼方へと吹き飛ばす。そして直ぐに酒呑の元にダッシュし、先程より美しい土下座を魅せる。

 

 

「大変申し訳ありませんでした! 部下がとんだ無礼な真似を働きました!」

 

「気にしてへんで。少しは楽しめたしなぁ。それでインタビューせぇへんの?」

 

「そ、そんな! とんでもない! 鬼である貴方様にそんな失礼な事は出来ません! 失礼します!」

 

 

豪風と共に飛び去ってしまう文。それを見て酒呑が「取材·····」と若干凹んでいた。何を凹むことがあるのやら。

 

 

「ほら、さっさと中に入るわよ?」

 

「はぁい」

 

「おーい霊夢ー! 遊びに来たぜー!」

 

 

文が飛んで行った方向とは逆から今度は煩いのがやって来た。

 

 

「魔理沙はん。この前はおおきに」

 

「おお!確か酒呑だっけか? お前も最近幻想入りしたんだってな!? 私が弾幕ごっこについて教えてやっても良いんだぜ?」

 

「そらまた今度お願いするわ。今はもうおやつの時間やで?」

 

「そりゃ良い。あ、私の分は有るんだろうな?」

 

 

ワイワイ、ギャーギャーと女3人寄れば姦しいとはよく言ったものだ。実質煩いのはそこの2人だけだが·····。その光景を見ながら再びこの言葉を零した。

 

 

「·····平和ね」

 

 

 

 

 




はい。という訳で東方紅魔郷編は終わりました。次は妖々夢編なんですが、ホントにネタが浮かばなくて困ってます。一体次回はいつになるのやら·····
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