アイ潜IF外伝   作:四季の歓喜

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IF未来 トライアングル編 その2

 

(何でこうなった…)

 

 

 

 本当に何でこうなった…久しぶりの休日が確定した瞬間にマドカから『私も休暇を貰った。だから付き合えや』という内容の電話がきて、問答無用で一緒に遊びに行くことが決められてしまったのはいつもの事だから仕方ないとしよう。おまけに理由はともかく、天敵とも言える楯無が唐突に現れたのもいつもの事だから諦めよう……だがなッ…!!

 

 

 

(この状況は流石に俺の何かの許容量を超えてるぞ!!)

 

 

 

 

 今、俺の目の前で起きてる状況がどんなかというと…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんでお前がここに居るんだ、あぁん…?」

 

 

 

「所謂運命の出会いって奴よ…地味子ちゃん……?」

 

 

 

「はッ!!流石はキチガイヘアー、言う事が普通の方とは違いますね~流石ですね~~」

 

 

 

「言っとくけど、これは地毛よ…!!」

 

 

 

 

 難癖つけてくるヤンキーみたいに首を傾けながらメンチビームを飛ばすマドカと、いつものように扇子で口元を隠していつもの掴み所の無い…いや、明らかにキレ気味の表情を見せながら睨み返している。何度も言うが、何でこうなった…!?

 

 

 

「取り敢えずお前ら!!出会い頭に険悪ムードになるのは……ん?間違ってないか…いやいや!!やっぱり迷惑だからやめとけ!!」

 

 

「チッ…仕方ない…」

 

 

「セイス君が言うのなら…」

 

 

 

 とか言ってるけど互いに睨み合ったままだよこの二人…こんな時、どうすればいいの?笑えばいいの?誰か教えてくれよ…。

 

 

 

「…さて、無駄な時間を使ったな。行くぞセヴァス……」

 

 

「お、おう…」

 

 

「ちょっと待った!!セイス君は私と遊ぶのよ!!」

 

 

「え゛?」

 

 

「あ゛?」

 

 

 何を仰るかこの馬鹿は!!ホラ見ろ、マドカのキャラ…ゲフンゲフン口調がどんどん酷い事になってるじゃないかッ!!

 

 

「こんな可愛いくてか弱い女の子を一人で放置するなんて…セイス君、君はそれでも男の子なの!?」

 

 

「前半は全て否定させて貰う」

 

 

「可愛いも否定すんの!?」

 

 

「そもそもだ、この水色…セヴァスと先に約束していたのは私だ。部外者はすっこんでろ」 

 

 

「うぐっ…」

 

 

 至極真っ当な理屈で返された楯無は一瞬だけ言葉を詰まらせ、俯いた。だが、それは本当に一瞬だけのことで…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私も一緒に遊ばせてくれないと、仲間(暗部)呼ぶわよ…」

 

 

 

「「この外道ッ!!」」 

 

 

 

 あぁ…忘れてたよ……コイツはそういう奴だったよ…。

 

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 

 

「あ、セイス君!!今度はあっちに行こう!!」

 

 

「おい、セヴァス。次は向こうに行くぞ」

 

 

「ちょ、お前!!腕を引っ張るならせめて同じ方向に痛たたたたた!?」

 

 

 

 半ば脅しに匹敵する言葉に屈し、なし崩し的に両手に花状態でショッピングモール『レゾナンス』をふらつくことになった俺。あれ?今の俺って…ワンサマー状態?

 

 それはさておき、一夏の奴が何度も足を運ぶだけの事はある。広い、デカい、何でもある。これは丸一日ウロウロしても飽きることは無さそうだな…。

 

 

 

「それにしても…この3人が揃ったのって、いつだかの五反田食堂の時以来じゃない?」

 

 

「……あの時か…」

 

 

「そういえば居たな…お前……」

 

 

 

 あの日は色々なことがあって無駄に疲れた…楯無に正体がバレないようにしたり、マドカに財布の中身を異常に減らされたり、その後は街中鬼ごっこをコイツと繰り広げたり……帰ったらオランジュが壊れてたり…。

 

 そういえば、こいつは…のほほんさんの事を知ってるのか?……確かめたいけど、何か後が怖いから黙っておいた方が良さそうだな…。

 

 

 

 

 

「あの時に起きた街中の爆発事故って、全部君たちが原因?」

 

 

「……。」

 

 

「…お、こんなところにゲーセンが!!」

 

 

「やっぱりそうなのね…」

  

 

 

 あーあー何も聴こえなーい。そして、本当にゲーセン発見。ぶっちゃけ何年ぶりだろうか…

 

 

 

「入るのか?私は構わないが…」

 

 

「私は良いわよ~」

 

 

「んじゃ、行くか…」

 

 

 

 言いだしっぺは俺なのに、2人に引っ張られるようにして俺達はゲーセンに足を踏み入れた…

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 

(予想外だわぁ…本当に予想以外だわぁ……)

 

 

 今までの出現パターン、遭遇ポイント、彼の性格…その全てを踏まえ、彼が次に現われるであろう場所を特定してからず~っと毎日『レゾナンス』の正面入口に張り込むこと早一週間(・・・・)…やっと来てくれたと思ったら何で女付きなのよ!!

 

 

(でも、セイス君と一緒に居られることは事実…ならば!!この機会を生かすまでよッ!!)

 

 

「おっと、これやるか?」

 

 

「ふむ、良いな…」

 

 

 

 と、本人が聞いたら顔を顰めそうな事を考えてたら目の前にはガンコントローラーによるシューティングゲームがあった。どうやら、これをやるらしい…。

 

 

 

「二人用か…どうする…?」

 

 

「そうだなぁ…お前ら先にやれよ。どっちかがゲームオーバーになったら俺が代わる」

 

 

「じゃ、そうしようかな~♪」

 

 

 ふふふ…これは良い機会……本職の腕を見せてあげるわ!!そして、お隣の地味子に思いっきり差をつけてみせるわよ!!

 

 さぁ、いざ100円玉投入!!格の違いを見せてあげるわ!!

 

 

 

 

 

 

~10分後~

 

 

 

 

 そう思ってた時が私にもありました…

 

 

 

「おっと危ねッ!!そら、お返しだ!!」

 

 

「あぁクソッ!!ほら、交代だ水色!!」

 

 

「え、えぇ!!」

 

 

 

 私は開始3分でゲームオーバー、それに続くようにして地味子もゲームオーバー。私はセイス君と交代したから速攻で彼女と交代するもまたもや速攻でゲームオーバー。また交代したらまたゲームオーバー…何度もセイス君の隣を数分ずつ交代で陣取ることを繰り返しているのが現実…

 

 それに対して逆にセイス君は無双中。私たちがどんどん小銭を減らしていく中、彼はいまだにノーダメージ……何でなのよ…。

 

 

 

「いやぁ、噂通りの難易度だ!!ティーガーの兄貴が難しいと言っただけはある!!」

 

 

「何!?あのティーガーが!?」

 

 

「裏ボスは難し過ぎて『越界の瞳』使おうか本気で悩んだらしいぞ?」

 

 

「どんだけ難しいんだこのゲーム!?て、おい水色!!余所見するな!!」

 

 

「え、あ!?」

 

 

 何か今亡国機業で一番危ないって噂されてるエージェントの名前が聴こえたと思ったらまた死んだ!?ていうかセイス君、何で君はそんなに上手くやれるの!?

 

 

 

「お前らIS操縦者相手に生身で頑張る苦労人を舐めるなよ!!」

 

 

 

―――結局、彼がゲームをクリアする頃には、数枚の野口さんを両替する羽目になりました…

 

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 

 

 いや~あのゲームって実はかなり古いゲームなんだけど、やっぱり良いね。とにかく敵の攻撃と数が容赦無いんだけど、それが良い。あれをノーミスでクリアした日には大抵の修羅場は潜り抜けれる気がしてくるんだよね。でもランキング入りは出来たけど、一位の奴には勝てる気がしない。

 

 

―――誰だよ、『A,A』って…

 

 

 

 

「ちょっとセイス君、聴いてる?」

 

 

「ん?あぁ勿論、ガン無視だ」

 

 

「そう、良かっ…ガン無視!?」

 

 

「で、何だよいったい…?」

 

 

「もう…どっちが良い?って話よ♪」

 

 

 そう言って両手に持った二種類の洋服を見せてくる楯無。お察しの通り、今は場所を変えて洋服店。そこで女子二人は新しい洋服を物色中。ここは婦人服専門店だから俺はさっきまでボケ~っとしてたんだが、やっぱり駄目か…。

 

 

「どっちねぇ…どっちも似合うんじゃないか…?」

 

 

「もう!!女心が分かってないわねぇ……案外、君も一夏君と同じなのかしら…」

 

 

 

 いや、あんなのと一緒にしないでくれるか?女心が分からないってのは……まぁ、強くは否定しないけどよ。とか考えてたら今度はマドカが楯無と同じように両手に洋服を持ってきた。

 

 

 

「セヴァス、どっちが良いと思う?」

 

 

「ん?…どっちも似合うんじゃね?」

 

 

「そうか…ならば両方とも買うか……」

 

 

「そうしなそうしな」

 

 

「ちょっと、そんなんで良いの!?」

 

 

 

 何か楯無が騒ぎ始めた…。俺に対してではなく、マドカに対してだが…。

 

 

 

「何がだ?」

 

 

「いや、普通はそこでちゃんと選んで欲しいとか思うところでしょ!?」

 

 

「ふ、私をそこら辺の女と一緒にするな…」

 

 

 

 確かに色々と普通ではないよ…ガサツなところとか……

 

 

 

「それとも何か?お前はそんな小さなことを気にする小さな女なのか?いや、実際そうか…」

 

 

「何ですってぇ!?背も胸も私より小さい癖に!!牛乳飲んで出直しなさいよ!!」

 

 

「何だと!?」

 

 

「何よ!?」

 

 

 言うや否や一触即発の険悪ムード。ていうかちょっと待てテメェら!!何さり気無くISを部分展開してやがるんだ!?殴り合いか!?その過剰な拳で殴り合いでもするのか!?

 

 

「待て、お前ら!!場所を考えて行動しやが…」

 

 

「いい加減に目障りだ…そもそも、ここで消した方が今後の為になるというものだ……」

 

 

「そこに関しては同感ね…消えるのは貴方の方だけど!!」

 

 

 

 そう言って展開したISのアームを振りかぶる二人。本当にちょっと待てお前らぁ!!場所が普通の店ってのもヤバいが、その前に俺が近くにいぃいぃぃ!!

 

 

 

 

 

「「死ねぇ!!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「だぁ、クソ!!改良型リムーバー!!」

 

 

 

―――バシュンッ!!

 

 

 

「え!?」

 

 

「な、コレは…!?」

 

 

 

 あ、危ねぇ…組織の奴らにこれを送っといて貰ってなかったらと思うと、ヒヤッとするぜ。衝撃によって店は崩壊、近くに居た俺や一般客は無事では済まなかっただろう…。

 

 さて、と…取り敢えず、この馬鹿共を……

 

 

 

 

「お前ら、正座ああぁぁぁ!!」

 

 

「「ひぃ!?」」

 

 

 

―――こうしてまた一つ、レゾナンスに伝説が生まれた。『彼女と一緒に試着室に入った男』に続いて、『女二人を店内で正座させて説教した男』である…。

 

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