アイ潜IF外伝   作:四季の歓喜

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皆様、お久しぶりです。
年末年始、色々なことが起きて中々更新する事ができませんでしたが、ようやく落ち着いたので、また暫く以前のペースで更新できるかと思います。

随分と遅れてしまいましたが、今年もよろしくお願いします。


戦力過多な森一派のクリスマス後日談 その2

「よっしゃストライク来たぁ!!」

「なんの、こっちもストライクだ!!」

「あー、こっちはスペア」

「やばい、このままじゃ負けル…!!」

 

 今日のデートプランをある程度決めた一行は、早速近場のボウリング場へと足を運んでいた。世間的に冬休みシーズンと言うこともあり、まだ早い時間にも関わらず既に彼ら以外にも多くの客で賑わっていた。

 そこで始まったのは、今日の昼食代を賭けたカップル対抗のチーム戦。

 

「おい阿呆専門、もうちょい根性見せろや」

「無茶言うなッ!!」

 

 そして開始してから暫く、上位2チームと下位2チームの点差は開いて行く一方だった。

 

「うわー、僕達が幾ら頑張ったところで、あの4人が相手じゃ無理だよ…」

「どうするんスか、このままじゃジリ貧も良いとこっス」

「クッ、冷静に考えてお荷物抱えてる時点でオレ達の方が圧倒的に不利じゃん!!」

「お荷物言うな、そして本当にゴメン!!」

 

 チーム分けの基準自体に文句は無い、オランジュ達だけ4人で1チーム扱いなのも別に良かった。現場組とIS乗りのコンビと、裏方(足手纏い)を抱えたチームとで勝負した場合、ここまで差が生まれてしまうと気付くまでは。

 無論、幾らサポート組だからと言っても、虎教官による日頃の訓練の賜物か、オランジュとて全く運動ができない訳では無い。むしろ、このボウリングに関しても世間一般の基準で考えれば充分に上手い方に分類されるだろう。しかし、相手が悪過ぎた。シャルロット達もどうにか奮戦するが、プロでも無い癖に最初から最後までストライクを出し続けるセイスとアイゼン、そして二人には劣るが、シャルロット達と同レベルでストライクを成功させるマドカとヴィシュヌ達が相手では、もうどうにもならない。

 

「このままだと、オレ達とあっちが最下位争いにする羽目になるな…」

 

 渋い顔でそう零し、げんなりとしたレインが視線を向けた先には、もう一つの最下位候補。

 

「エミリオ~、そろそろ格好良いとこ見せてくれないかイ?」

「これでも頑張ってるんです!!」

 

 オランジュ同様、サポート組に所属するメテオラと、二代目ブリュンヒルデことアリーシャのコンビである。こちらも男が足を引っ張る形となっており、決して悪いスコアで無いにも関わらず、いつの間にかオランジュ達と最下位を争う形になっていた。

 

「おーい、もう俺達終わったぞー」

「後はそっちが最終レーン投げたら終了だよー」

 

 そこへ無情にも突きつけられる現実。見ればセイスとマドカ、そしてアイゼンとヴィシュヌ達の最終スコアは同点、つまり同着一位だ。ついでに言うとオランジュ達とは、彼等が最後に連続でストライクを取ったところで絶対に追いつかない程の点差がついていた。

 しかし、しかしである。ふとオランジュがスコアボードを見ると、メテオラとアリーシャのコンビよりも、自分達の方が1点だけ多いことに気付く。向こうもその事に気付いたのか、メテオラもスコアボードを確認した後、こちらに視線を向けていた。そして、二人が考えたことは同じ。

 

((ビリだけは避けねば!!))

 

 この勝負に賭けたものは今日の昼食代だが野郎共にはそれとは別に、彼女達の手前、彼氏として良いとこ見せたいという男の面子が懸かっている。故にセイスもアイゼンもいつも以上に張り切り、一切手加減無しの全力投球だった。ここまできて、自分が足を引っ張ったせいで負けましたなんて終わり方、絶対に嫌だ。

 深呼吸を一つして、集中力を高めたオランジュが立ち上がる。ボールを手に取り、シャルロット達の声援を背中に受けながら位置に付いて、ピンに狙いを定める。

 

「オランジュさん、もしストライクなんて出したら…」

 

 声援に混じって届いたメテオラの呟きなんぞ無視して、腕を大きく振りかぶり、勢いをつけてボールを…

 

「次のボーナスは無しです」

 

 ガーターになった。 

 

「おまッ、お前、ふざけんなメテオラぁ!!」

「おや、どうかしました。日頃の疲れで幻聴でも聴こえましたか、働き過ぎは良くありませんよ?」

 

 フォレスト一派の財布役による一言は余程効いたのか、今日一番の大暴投を見せたオランジュ。即座にメテオラに詰め寄るも、当の本人はシレッととぼけるのみ。そして何より、背中に突き刺さる彼女達の視線の冷たく、痛いこと。3人が今どんな顔をしているのか、見るのが怖くて恐くて振り向けなかった。

 その後、二投目で全ピン倒し、どうにかスペアには出来たオランジュ。これでメテオラがストライクを出し、更に追加で1ピンでも倒せばメテオラ達の勝利、それ以外は全てオランジュ達の勝ちとなる。今日はまだストライクを出していないが、ここに至るまでにようやく感覚を掴んできたメテオラは、次の一投でストライクを出す自信があった。

 

「おいエミリオ」

 

 その集中力は、先程のオランジュを凌駕していた。基本(半ば諦めて)アリーシャ以外に許可していない本名呼びを完全に無視し、アリーシャのからかい染みた声援も耳に入らない。視線と意識は倒すべきピンにのみ注がれ、確実に狙った場所にボールを投げるべく、オランジュよりも洗練された動作で大きく腕を動かし、今彼が出せる全力を持って最後のボールが投げられた。そして…

 

「お前アリーシャさんのこと、”リーシャお姉ちゃん”って呼んでるんだって?」

 

 ボールは隣のレーンに飛んで行った。

 

 

◇◆◇

 

 

「良いですか、確かにこの人のことをそう呼称していた時期がありました。しかし、それはあくまで子供の時の話であって、今はもうそんな呼び方は一切していません。分かりましたか、分かりましたね、て言うか分かんなくても分かれ」

「はいはい分かったよ、だからもう落ち着け」

 

 結局、最後の大暴投が決定打となり、最下位はメテオラ&アリーシャチームとなった。そして、ボウリング大会が終わった彼らは賭けの約束通りメテオラの奢りのもと、この近辺でそこそこ有名なパスタ専門店、『Ⅰ&A』に足を運んでいた。最近オープンしたばかりにも関わらず、料理の味と、経営者の二人が超美形な若夫婦であることが話題を呼び、今ではすっかり街の名所と化していた。

 合計10人もの大所帯にも関わらず、運の良い事に10人用の長テーブルが開いており、シャルロットとレインとフォルテが席決めで少し揉めたものの、何とか5人ずつ向かい合う様に座る事ができた。しかし、当然のように男女で向かい合うように(数合わせとジャンケンの結果、レインはオランジュの隣に)座ったのだが、傍から見ると合コンやってるようにしか見えない。

 

「そもそも貴女も貴女ですよ、アリーシャ・ジョセフターク!!」

「ん、何がだイ?」

「人の黒歴史を勝手に暴露しないで下さい!!」

「……ふーん、そう…」

 

 先程オランジュに暴露されたことは余程皆に知られたくなかったのか、席についてもメテオラの機嫌は直らなかった。怒りの矛先はオランジュだけでなく、遂にはその情報源であるアリーシャにも向いた。

 ところが、メテオラがアリーシャを指差してそう言った途端にアリーシャの目つきが変わり、その様子にメテオラが一瞬怯む。 

 

「な、何ですか?」

「エミリオにとって私との思い出は、両親のこと並に思い出したくない物事に含まれるんだネ」

 

 酷く悲しそうに呟いて、アリーシャは顔を俯かせてしまった。その彼女らしからぬしおらしい姿に、メテオラはギョッとして狼狽えまくり、動揺してどうすれば良いのか分からないのか、席を立ち上がってオロオロし始めた。

 

「あ、いや…べ、別にそこまで言ってません!! ただ、やはり年頃の男としては、その手の話題に触れられるのは些か恥ずかしいと言うか、何と言いますか、えーと…」

「昔は私を見つけた途端に泣きべそかきながら『リーシャお姉ちゃん』って駆け寄って来て、そのまま私に抱き着いたと思ったら鼻水垂らしながら太陽のような眩しい笑顔を…」

「だからやめてって言ってるでしょうがそういうのおおおぉぉぉぉ!!」

 

 アリーシャの正面に居るメテオラには分からなかったが、彼以外の全員が、俯いたアリーシャが悪戯気な笑みを浮かべながら舌をチロリと出しているのが見えていた。

 

「完全に遊ばれてるね、メテオラ」

「ありゃ将来、絶対に苦労するな」

「二代目ブリュンヒルデは小悪魔、っと」

「フォルテ、何をメモしてるんだ」

 

 余談だがフォレスト一派は最近、彼女の事を『からかい上手のアリーシャさん』と呼んでいる。

 

「で、注文決まった?」

「仔牛肉のボロネーゼ」

「私は季節のフルーツトマト入り冷菜パスタ」

 

 そうとも知らずに慌てふためくメテオラを尻目に、残った面々はそれぞれ注文を始める。何だかんだ言って先程のボウリング大会では体力を使い、店に入ってからは充満する料理の香りで更に食欲を刺激され、既に全員が空腹を感じていた。マドカに至っては、シレッと3皿頼んでいた。

 そんな中、ヴィシュヌはふとメニューから顔を上げ、正面に座るアイゼンへと声を掛ける。

 

「アイゼンさんは、何にしました?」

「うーん、サーモンとズッキーニの生クリームパスタにしようかな」

 

 因みに茹で加減はベンコッティで量は少なめ、食後の紅茶は砂糖一つである。

 

「あ、私もそれにしようと思ってました。美味しそうですよね」

 

 これにしようかなとは思っていたものの、他の料理も美味しそうでいまいち踏ん切りがつかず、参考までにアイゼンは何にするのか訊いてみたら、まさかの同じもの。

 特に意味も理由も無いが、何だかちょっと嬉しくなったヴィシュヌ。しかしアイゼンはヴィシュヌが自分と同じ料理を頼もうとしていたと知ると一瞬だけキョトンとし、その後クツクツと笑い始めた。

 

「どうしました?」

「実はこの店には、とあるジンクスがあるんだ」

 

 アイゼンは周囲の様子…特にセイスやオランジュ達に気付かれないようにしながら、ヴィシュヌのことをこっそり手招きする。それに従ってヴィシュヌが席から少し身を乗り出すと、同じように身体を席から浮かせたアイゼンが彼女にこっそりと耳打ちした。

 深く考えずに動いてしまったが、良く考えるとこの状況、結構恥ずかしい。なんか遠くで『ちょっとイスカ、お客様にデレデレしないで!!』とか、『いや、普通に注文聞いてただけだよ!?』と言う店員同士の声が聴こえたような気もするが、アイゼンに耳元で囁かれているせいか落ち着かず、しかし顔が熱くなって頭に入って来ない。

 

「意図せずに同じパスタを注文した男女は、互いに敵同士だったとしても、どんな困難も乗り越えて最後には必ず恋が成就する、らしいよ?」

 

 けれども、この言葉だけは、しっかりと頭に残った。

 

 

◇◆◇

 

 

「よーし、お土産はこんなもんで良いかな。それにしても、わざわざ特別席のチケットまで贈ってくれちゃって、本当に良い子だぜあの二人は」

 

 一方その頃、町内の大型百貨店、そこにバンビーノとルナ、そしてクーリェの姿があった。

 

「ファニールとオニール、元気かな?」

「そりゃ元気に決まってるさ。けれど明日、クーリェとルナちゃんが会ってあげればもっと元気になる」

「……うん…」

 

 先日、ひょんなことから窮地を救うことになり、交流を持つ事になったコメット姉妹からお礼も兼ねて、二人のライブのチケットが送られてきたのだ。開催は今夜で、会場はこの街。一応本番の前後に個人的に会う時間も作ってくれたそうなので、今日はその為のお土産を買いながら街を散策し、夜まで時間を潰しながら楽しんでいた。

 

「さて、そろそろお昼にすっかね。ルナちゃん、クーリェ、何食べたい?」

「ハンバーグ!!」

「パンが良い」

「んじゃ間を取って、いや両方合わせてハンバーガーで」

「「異議なーし」」

 

 事前に町内の名所を調べといた際、ちょうど近くに美味しいハンバーガーの店を見つけといた。それでは早速行こうと、足を一歩踏み出したその時…

 

「あ、仮面ヤイバーだ!!」

「すっげぇ、こんなところに!!」

 

 声のした方を振り向くと、子供に人気のヒーロー番組『仮面ヤイバー』の主人公、仮面ヤイバーと敵役の戦闘員数名がぞろぞろと歩いているのが見えた。人気のヒーローの登場に、気付いた一般客…特に子供達は大はしゃぎだ。特に最初に叫んだ女の子や、ちょっと(?)太り気味な男の子と、その隣に居たそばかすが印象的な少年は目を凄くキラキラさせていた。

 

「うわぁ、本当だ」

「クーはぶーちゃんの方が好き……バンビーノ…?」

 

 ふとクーリェが隣を見上げると、珍しくバンビーノが真顔になっていた。彼の視線の先には、クーリェ達と同じく仮面ヤイバー御一行様。正義の味方と真逆な存在の彼等だが、フィクションのヒーローまで毛嫌いするような彼では無い。むしろ、普通にアイア○マンもア○パンマンも好きだ。

 そんなバンビーノらしからぬ様子に、ルナも遅れながら気付いた。

 

「バンちゃん?」

「ごめんねルナちゃん、クーリェ、ちょーっとコレ持っててね」

 

 そう言って荷物を二人に手渡したバンビーノは、スタスタと歩み出す。向かう先は、やはり仮面ヤイバー。一体どうしたのだろうとクーリェ達が不思議がっていると、ざわめく客達の歓声に混ざってデパートのスタッフの声が聴こえてきた。

 

「おい、今日仮面ヤイバーのイベントなんてあったか?」

「いいえ、そんな話は聞いてませんが。一応、上に問い合わせてみます」

 

 ハッとしてクーリェが慌てて視線を仮面ヤイバー達に向けたのと、バンビーノが自身の上着のポッケに手を突っ込み、何かを取り出したのはほぼ同時だった。

 

「すいませーん、写真一緒にお願いしまーす!!」

 

 笑顔を浮かべた彼の手には、カメラを起動させたスマホが握られていた。

 

「いや、撮影の類は遠慮して…」

「そんな固いこと言いなさんな、ハイ、チーズ!!」

 

 マナーのなってない外国人観光客のように、相手の話に耳を貸さず、強引に肩を組みながら自撮りでツーショット。暫く彼の撮影を止めようとした仮面ヤイバーだったが、全く言うことを聞いてくれないバンビーノを相手に、遂には諦めて成されるがままになった。

 

「おっと、折角ですからそっちの皆さんも一緒に撮りましょうか!!」

「だから、写真の撮影はやめろって…」

「はい、チーズ!!」

 

 しかも、ようやく終わったと思ったら、今度は戦闘員達とも写真を撮り始める始末。これには流石に我慢の限界だったのか、仮面ヤイバーも声を荒げようとしたのだが…

 

「おい、そこの金髪の兄ちゃん、さっきから自分ばっかずりーぞ!!」

「歩美も仮面ヤイバーと写真撮りたーい!!」

「ぼ、僕もお願いします!!」

 

 思わぬところからの援護射撃…憧れのヒーローとツーショットを撮りまくるバンビーノを羨ましいと思ったのか、さっきの3人が自分達もとカメラやら携帯を手に寄ってきた。しかも、そんな彼らに感化されたのか、それを機にデパート中の子供たちが自分達もと一斉に集まり出した。

 すっかり子供たちに取り囲まれてしまい、動くに動けない仮面ヤイバー達。そんな彼らを余所に、バンビーノは満足気な表情で仮面ヤイバーの目の前に立ち、手を差し出していた。

 

「いやー、良いのが撮れた撮れた。ありがとうございました」

「そ、それは良かった…」

 

 仮面の下ではヒクヒクと口元が引き攣っていたが、それを悟られないように精一杯平静を保ちながら握手に応じる仮面ヤイバー。そんな彼の様子を知ってか知らずか、バンビーノは笑顔のまま口を開いた。

 

 

「でも、その格好でコレ持っちゃダメだろう」

 

 

 そう言って彼の空いている方の手には、一本のナイフが握られていた。 

 

 

「ッ!!?」

 

 見覚えのあるナイフを目にした仮面ヤイバーが取った行動は、慌てて自分の身体を探る事だった。そして、コスプレの下に隠し持っていた筈のそれが無くなってる事に気付いたと同時に、ひたりと首元に添えられるバンビーノの手。傍から見ると、ただ仮面ヤイバーの首を触っているだけにしか見えないが、布越しにも分かるヒヤリとした固い感触が、写真撮影のどさくさに紛れて奪われた、器用に袖から刃の部分だけ覗かせるように隠し持った自身のナイフの存在を嫌でも伝えてきた。

 

「今回は見逃してやる。ただ、俺が帰る前に騒ぎ起こしやがったその時は、分かるな…?」

 

 この日、この場に居た子供たちは誰一人として、その場で仮面ヤイバー(偽)が漏らしていたことに最後まで気付くことは無かった…

 

 




○パスタ専門店『I&A』、出自不明な黒髪の貴公子と、まるでお姫様のような金髪の美女、そして彼女に付き従うメイドの三人が切り盛りする、現在この町で一番人気なレストラン
○噂によると旦那は剣の達人で、奥さんは氷のイリュージョニストだとか。
○イスカとアリスリーゼを知ってる人が、果たしてハーメルンに何人居るか…
○仮面ヤイバー(偽)御一行は、デパートで何か良からぬことを企んでいた模様

次回、そろそろ本格的に巻き込まれて貰うとしましょうか…

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