アイ潜IF外伝   作:四季の歓喜

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改めて読むと、みんな壊れてますな…


IF未来 学園編 その2

 

 

「……遅いな…」

 

 

 

「…確かに、いつもならそろそろ来ても良いよな?」

 

 

 

「うむ…」

 

 

 

 

 ところ変わってここはIS学園の食堂、昼時なだけあって多くの生徒達で賑わっていた。そこの一角にあるテーブルの一つに、8人の男女(比率1:7)が座っていた。

 

 

 

 

「また楯無さんに絡まれてるんじゃんないか?」

 

 

「有り得るな…いっぺん潰してくるか…」

 

 

「いや待て待て…」

 

 

 

 

 自分の言った言葉に反応して席を立とうとするマドカを一夏は焦って止める。段々といつもの構図になりつつあるこの光景に、周りの面子は苦笑いを浮かべるしかなかった…。

 

 

 

 

「落ち着けマドカ、どうせその内ひょっこり現れる…」

 

 

「そうですわ。セヴァスさんの事ですもの、今頃そこら辺を歩いてるに違いな…」

 

 

「牛乳二号とゲテモノメーカーは黙ってろ」

 

 

「「ちょっとツラ貸せ(貸して下さいまし)」」

 

 

「だああぁぁ!!悪化したああぁぁ!?」

 

 

 

 

 争いの火種は箒とセシリアを巻き込んで悪化。一夏は一層焦るが、沈静化の気配はまるで訪れる気配が無い。下手をすればトバッチリを受けそうになるので、残った者達は我関せずを貫くことにしたのか沈黙と言う最終手段を選んだ。

 

 

 ただ、マドカの『牛乳二号』発言に心の中で賛美の意を示した少女が3人いたことを追記しとく…。

 

 

 一夏達のテーブルがどんどん混沌に包まれていく一方で、周囲の者達は至って普通に過ごしていた。視線をそちらへ移す者も何人か居たが、その殆どが『またアイツらか…』という感じの表情を浮かべてすぐに視線を戻す始末である。流石に2年以上連続で騒ぎの中心になられたら否が応でも慣れるというものだ、今更マドカという存在が増えたところで大して変わらない。 

 

 

 

 

「あ…みんな、セヴァス来たよ!!……て、不味い…」

 

 

「ふぅ…やっと来たの、か……不味いな…」

 

 

「…えぇ、本当に」

 

 

「私、部屋に行ってブログ更新してくる」

 

 

「「逃がすか、髪飾り会長」」

 

 

 

 そんな中、シャルロットが騒ぎを収めるための希望と絶望を同時に見つけてしまった。声につられてラウラ達も視線を食堂の入口へと移すが、反応はだいたいシャルロットと一緒になってしまった…。

 

 彼女たちが見たモノ、それは…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「六道さん!!お昼御一緒しませんか!!」

 

 

 

「いや、ちょっと先約が…」

 

 

 

「セヴァスさん!!私、お弁当作ってきました!!」

 

 

 

「嬉しいけど今日はちょっと…」

 

 

 

「セイスさん、私を食べ(ベシッ!!)痛ッ…!?」

 

 

 

「流石に言わせねぇぞ、それは…」

 

 

 

 

 

 

 

―――複数の女子達にアプローチを受けまくっているセヴァスだった…。

 

 

 

 

 この学園に籍を置いてからというもの、生徒で無いとはいえ実質この学園に存在する二人目の男子となったセヴァス。この学園で過ごしている内に、いつのまにか生徒達からはお馴染みの人物となっていたようである。今では織斑一夏に負けず劣らずの人気を誇っていた…。

 

 本人としては、まさか自分がモテるとは思ってなかったので満更でもないようだが、それを快く思ってない奴が何人か居たりする…。

 

 

 

 

「「「「「「「………。」」」」」」」

 

 

 

 一夏、箒、セシリア、鈴、シャルロット、ラウラ、簪の計7人はその“快く思ってない者”の一人へと自分達の視線を恐る恐る向ける…。

 

 

 

 

「…………殺……」

 

 

 

 

 暗い影を落とし、冷たい笑みを浮かべながら、マドカは一言だけそう呟いた…。

 

 

 

 

「うぉい!?頼むから冷静になってくれぇ!!」

 

 

「離せ、潰す、離せ、壊す、離せ、絞める、離せ、砕く…」

 

 

「マドカが壊れたああぁぁぁ!?」

 

 

 

 

 人を散々待たせといて、やっと来たと思ったら大量の女子をハベラして来たもんだから怒りのボルテージは一瞬でマックスになったようである…。

 

 

 

 

「こ、こんなところでセヴァスを死なせるわけには…!!」

 

 

「安心しろ、ボコルのはセヴァスに寄り付く悪い虫だけだ…」

 

 

「それはもっと駄目だ!!ラウラ、ちょっと手伝え!!」

 

 

 

 

 現在進行形でセヴァスに言い寄っている女子たちは基本的に一般人みたいなものである。人外(セヴァス)と喧嘩できる彼女に襲われたらたまったもんじゃない…。

 

 余談だが…マドカがどこぞの男に言い寄られると、セヴァスも今のマドカと同じような反応を見せるらしい。何でも、ついこの前それが原因で千冬に説教喰らったとか…。

 

 

―――そんな関係のくせして、二人は恋仲では無いと言い張るからタチが悪い…

 

 

 

 

「嫁の頼みとあらば仕方ない…行くぞマドカ!!」

 

 

「ふん、私とやる気か…?」

 

 

「生身ならば負けん!!」

 

 

「上等!!掛かってこい、黒の書記官!!」

 

 

「ふ、その名前は捨てた。今は『恋する兎ちゃん』だ…!!」

 

 

「「「「「……。」」」」」

 

 

 

 

 無意識で自分の黒歴史をさらす黒兎…空気の読める友人たちは一人残らず、彼女の言った言葉を聞かなかったことにしてやった。

 

 

 

 

「なぁ、鈴。ラウラの奴って、そんな呼ばれ方してたっけ?」

 

 

 

 

 前言撤回、一人だけ居た…。

 

 

 

 

「…聞かなかったことにしてやって、それが一番あいつの為になるから……」

 

 

「は?」

 

 

 

 

 大人になって世間的な常識を身に着けた時、彼女は今の事を思い出してどういった反応を見せるだろうか?……それは、きっと未来の本人にしか分からない…。

 

 

 

 

「というか何でお前がその名前を知っているのだ!?」

 

 

「セヴァスに例のサイトを教えて貰った」 

 

 

「き、貴様!!充分な物を持っているにも関わらず我々の聖域に足を踏み入れたのか!?」

 

 

「中々面白かったぞ、お前らのやり取りは。それにしても…」

 

 

 

 意味ありげな区切り方をし、マドカは自分の“とある部分”をチラリと見た。そして今度はラウラの方へと視線を移し、自分とラウラの“とある部分”のふくらみを見比べ…。

 

 

 

 

「その程度か、『遺伝子強化素体(アドヴァンスド)』(笑)」

 

 

「Ich ermorde Sieッーーーーーーー!!(ぶっ殺ーーーーーーーーーーーすッ!!)」

 

 

「ラウラーーーーーーッ!?て、おい!?鈴と簪、お前たちまで何してんだ!?」

  

 

「ちょっと、そこの大馬鹿野郎を…」

 

 

「調教しようかと…」

 

  

 

 

 誰かが一言喋る度にドツボに嵌まっていくこの状況……いや、基本的に原因はマドカだが…。ラウラに対するマドカの態度が鈴と簪の何かに触れたらしく、二人はユラりと立ち上がった…。

 

 

 

 

「あぁ、もう!!誰か止めてくれええええええぇぇっぇぇぇぇぇぇ!!」

 

 

 

 

 最早、自力では収拾がつかないと痛感した一夏は思わず悲鳴に近い叫び声を上げるしかなかった…。 

 

 

 

 

「掛かってくるがいい!!持たざる者達よ!!」

 

 

 

「貧乳は…!!」

 

 

 

「ステータスなのよ…!!」

 

 

 

「思い知れ!!」

 

 

 

 

 もう何が原因でこうなったのか全員分からなくなっていたが、呆然としているギャラリーを余所に4人は同時に飛び掛かり…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うるさいぞ、この馬鹿共がッ!!」

 

 

 

 

―――スパパパパーーーーーンッ!!

 

 

 

 

 セヴァスが女子達をやり過ごし、やっと一夏達の元に辿り着いて最初に目にしたのは…引き攣った表情を浮かべる一夏達と、IS学園名物『鬼教師の出席簿』によって鎮圧(沈黙)された4人の少女だったそうな…。

 

 

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