その異質な光景に耐えられなかった冷霧は病院へと運ばれていった。
そこで魔理は過去のことを思い出し、冷霧のためにも頑張るということを決意したのであった。
ダンスステージと書いてと事件現場と読む。
冷霧と別れて署に帰ってきた。滅多に起きないようなことが起きたせいでみんなが焦っているように見える。平和っていうのは長くは持たないんだというのを言ったはずだったんだがね。窓際女の言葉なんて誰も耳を傾けないんだ。
霖戸「おい!魔理!どういうことだ!」
魔理「何がですか?」
霖戸「お前が殺人現場を目撃したんだろう!詳しく説明しろ!」
魔理「私は冷霧のためにすぐにその場を離れましたよ。私よりその現場に駆けつけた奴らに聞いたらどうです?あと被害者は死んでません。」
霖戸「何?殺人だと連絡が入ったのだが…」
…私が報告するべきだったな。まあ、脚を切断されたら普通は死んだと思うよな。…いや、それでも警察内での伝達ミスはダメだろ。
霖戸「よし。魔理、お前もすぐ捜査をしろ。」
何がよしなんだよ。
魔理「分かってますよ。では早速行かせていただきます。」
そう言って私はすぐさま署を出た。
ある程度慣れたとはいえ霧雨の中での運転は危険だ。歩いて行ける距離なら歩いて行った方がいい。現場に行く途中に事故なんて起こしたら大変だからな。ということで私は歩いていくことにした。
例のビル。そこには大量の人が群がっている。みんな事件が起きたということで集まってきたのだろう。その人の壁を抜け私は階段を上っていった。
部屋に入るとそこには何人もの捜査員がいる。が、私が来たことに気づくものは誰もいない。それほど集中しているのだろう。とりあえず分かったことを誰かに聴くとしよう。
魔理「よう、妖崎。」
妖崎「お、来たね雨城。」
こいつは 妖崎 魂巳(ふざき たまみ)。私の同期だ。
魔理「すまんが、事件の概要について言ってくれないか?」
妖崎「あいよ!任せときな!」
妖崎「まず被害者は 東 里乃(あずま さとの)と 丁子原 舞(ちょうじはら まい)。なんでも、2人でダンスしてたらしいよ。」
魔理「ダンスだと?」
妖崎「ああ、結構評判はよかったらしいよ。2人での連携技はなかなかの出来だったらしいね。」
魔理「…らしいらしいって、あんまりしっかりとした情報は手に入ってなさそうだな。」
妖崎「そうなんだよね…まあこれから調べたらどんどん出てくるさ。んで殺され方なんだけどね?」
魔理「だから死んでないっての。なんでお前らはそう殺したがるんだ。」
妖崎「ごめんごめん。で、東の方は全身を刃物で刺された後、最後に腹を深くまで刺されていたよ。丁子原はのこぎりで脚を切り落とされてたけど…もうひとつ、強く殴られた跡みたいなのがあったから、多分それで倒されてから切られちゃったんだろうね。」
魔理「現場の方はどうだった?」
妖崎「まだ調べてる途中だが脚を切り落としたと思われるのこぎりがあったよ。血とか肉片が着いてたから間違いないと思うな。」
魔理「他には?」
妖崎「うーん、今のところはこれぐらいかな。あとは頑張って。」
魔理「ん?お前はどうするんだ?」
妖崎「色々見ちゃったせいでちょっと気分が…」
魔理「おう…ゆっくり休めよ…」
妖崎「じゃあね…」
…あいつ途中までいいのに捜査終わったらああなるのどうにか出来ないのか?まぁ仕方ない。これからは私が頑張る番だ。そういえば2人ともダンサーだとか言ってたな。脚を切ったのは二度と踊れないようにするためか?そう考えると丁子原の方だけ切られてるのは不思議だな。個人的な恨みか?いや、それだと東をメッタ刺しにする必要は無い。口封じのためにしても両者のやられ方は…?
魔理「なんだ?これは。丁子原の写真か?…足の部分が切り取られているな。そして針のようなもので刺したようなあともある…」
…まるで今回の事件を表したような写真だ。しかし、なぜ丁子原だけなの写真だろう…やはり犯人は丁子原に?そんなことを考えているときだった。突然ドアが開かれ室内に音が響き渡る。
魔理せんぱーい!
…この声…間違いない。彼女だ
冷霧「遅れてすいませんでした!」
魔理「…むしろ今日来るとは思って無かったよ…」
驚いたな…まさかこんなに早く復帰できるとは…
魔理「もう少しゆっくり休んでてもよかったのに…」
冷霧「先輩が頑張ってるのにじっとはしてられませんから!」
魔理「…無茶はするなよ。」
冷霧「分かってますよ!」
私からは無茶してるように見えるんだが…まぁ彼女の意思だ、それは尊重した方がいいだろう。
そして私は事件の内容を簡単に説明し冷霧と二人で現場を捜査し始めた。
冷霧「………ダメだ!なんもない!」
魔理「確かに何も無いな…不自然な程に。」
そうして捜査をやめようとした時
魔理「…あっ、写真のこと忘れてた…」
冷霧「写真?」
魔理「丁子原のな…ほら、これだ。」
冷霧「うわぁ…悪意を感じるなぁ。」
…そういえばこれだけ部屋を綺麗にしてった犯人はなぜこの写真とのこぎりを置きっぱなしにしたんだ?しかもあの窓のガラス。なんで割る必要があったんだろうか。…強く殴られたような跡があったとか言ってたな…もしかして殴られたんじゃなくてあそこに叩きつけられたのか?今思えば違和感だらけだ。片方がやられている時、もう1人は何をしていたんだ?見ていただけか?拘束されていた跡はないからそれだと本当に何もせずにいた事になる。これは恐らくないだろう。じゃあ偶然1人がやられた時にもう1人が来たというのは…可能性はあるが…それだとあそこまでやる必要がわからない…
冷霧「…ーい、おーい!」
魔理「…ン…あぁ、すまない少し考え込んでいた。」
冷霧「あらかた調べ終わったからみんな帰っていったよ。私たちもでた方がいいんじゃないかな?」
魔理「まぁこれ以上探してもな…気になることがあれば戻るとしよう。よし、出るか。」
冷霧「わかりました!」
こうして私らはビルをあとにした。
さてと、これからどうしたものか。とりあえず被害者2人の人間関係でも調べてみるか。そのようなことを冷霧に伝えた。
冷霧「調べるって言ったって彼女たちの情報すらあんまり分かってないんですよ?それでどうやって調べるんですか?」
魔理「誰かに2人の情報を聞けばいいんだ。」
そうして私は携帯を取り出し妖崎に電話をかける。
プルルル…ッ…ガヤガヤ
妖崎「もしもし。どうしたんだい雨城。」
魔理「被害者2人の詳しい情報を知りたくてな。早く戻ったお前なら知ってるかと思って。」
妖崎「詳しい情報ねぇ…2人とも高校生って言うのと、あとはダンスとかで事務所にいるとか何とか。」
魔理「それだけか?」
妖崎「なんて?」
魔理「いや、だから情報はそれだけなのかって。」
妖崎「ごめんね、ちょっと周りがうるさくて〜」
魔理「そういえば結構声が聞こえてくるな。」
妖崎「みんな慌ただしく動いてるよ。」
魔理「お前は?」
妖崎「休憩中。」
魔理「そうだったな。」
妖崎「もういいかな?」
魔理「ああ、休憩の邪魔して悪かったな。」
妖崎「気にしなくていいよ、それじゃあ。」
プツン…
冷霧「なんて言ってたんですか?」
魔理「2人とも高校生で事務所所属だそうだ。」
冷霧「…え、それだけですか?」
魔理「おう」
冷霧「これだけじゃ調べようが…」
魔理「いや、あいつならやってくれると思うぜ。」
冷霧「あいつって?」
魔理「私の知り合いだ。早速そいつのところに行くぜ。」
冷霧「行くって…警察の人じゃないんですか?」
魔理「あぁ、警察じゃない、探偵だ。変なやつだがな…」
驚くほど進展ないですな、これ。
まぁ妖崎さんの登場回なんで…はい。ちなみに字で分かる人もいると思いますが妖崎の元は妖夢です。
…で東と丁子原に関しては元の名前強めにしてあるんですけど分かるんですかね?ということで元は爾子田里乃と丁礼田舞です。
次回はまた準レギュラー登場です。次回はちゃんとストーリー進めたいなぁ(願望)