俺と双子の姉妹のハチャメチャな日常   作:深き森のペンギン

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第1話 紗夜と俺

よく晴れた清々しい朝。

俺は自室のベッドの上で気持ちよく眠っていた。

だが、そんな俺の気持ちのよい眠りからは誰かによって叩き起こされる。

 

「慧、起きなさい!今日から学校でしょ!」

 

「今日休むわ。めんどくさいし」

 

「ダメよ。今日休んだらもう行けなくなるわ」

 

「大丈夫だって。あとお前は俺の母親かよ」

 

朝からそうそうに俺を母親のように叱りつけるのは、隣に住む幼なじみの紗夜だ。

まったく、そんなに怒ってると美人が台無しだぞ。

 

「慧、どうしてまた眠り始めるのかしら?」

 

「眠いからだけど何か?」

 

「慧、早く起きないと朝食作らないわよ?」

 

「すみませんでした今すぐに起きます」

 

結局紗夜に切り札を使われてしまった。

はぁ、なんで俺って紗夜の朝食がないと生きていけなくなったんだろう。

 

「慧、結局こうなるなら潔く起きればよかったじゃない」

 

「いや~俺ってお前が居ないと生きていけないんだなぁ」

 

「け、慧!?いきなり何言ってるの?まだ……結婚は早いわ…………」

 

あれ?さっきから怒ってた紗夜が急にしおらしくなった。

忙しい奴だなぁ。それに結婚はまだ早いだろう。

俺まだ16だし。

 

「それにしても紗夜の作る朝食が俺の生きる理由になってるよ。こんなに美味しいものはない、ハッキリ言い切れるよ」

 

「さすがにお店で食べた方が美味しいわよ」

 

「いーや、違うね。俺にとっては紗夜が一番だ」

 

「……そんなに言われると流石に恥ずかしいわ」

 

俺にとってどんな店で食べる料理よりも紗夜の料理が一番だ。

俺にとっては母親の味のようなものである。

母親は俺が産まれてすぐに死んだらしいからな。

 

あと親父は今プロ野球チームのコーチをしているので、年に数回しか家に帰ってこない。

 

「紗夜、俺が寝ているうちに準備までしてくれたのか。ありがとな」

 

「別に感謝されるようなことはしてないわ」

 

「さて、行くか」

 

「そうね」

 

俺達は家を出て歩き始めた。

学校に近づいてくると、周りの女子のとある言葉が耳に入った。

 

「あの二人って同棲してるんでしょ?」

 

「そうなの!?あ~、私もあんなイケメンと同棲したいなぁ~」

 

断じて同棲はしていない。

それに紗夜、お前イケメンだってよ。

あの女子がちょっと変な子なんだろう。

 

「慧、同じクラスになれるといいわね」

 

「そうだけど、強いて言うならちょっと離れた席がいいな」

 

「慧?」

 

「あ、何でもないっす。あ~紗夜の近くがいいなぁ~」

 

ちょっと離れた席がいいって言ったら紗夜の殺気を出してきて正直ビビった。

本心からちょっと離れた席がいいな、と思う。

なぜなら、紗夜は俺が寝ていると邪魔をしてくるからだ。

 

酷い時はペンで後ろから刺される。

めっちゃ痛いねんこれ。

 

死ぬかと思った。

 

「慧、結局貴方の後ろになったわね」

 

「あ~、ウレシイナー」

 

「どうして棒読みなのかしら?」

 

「ソ、ソンナコトナイヨー?」

 

「怪しい」

 

終わった。

さらば、俺の授業と言う名のお昼寝タイムよ。

 

そしてようこそ、俺の授業と言う名の拷問タイムよ。

よろしくはしないけど。

 

「さてと、俺はコーラ買ってくる」

 

「私も行くわ」

 

二人で自販機に向かった。

俺はコーラを、紗夜はお茶を購入し教室に戻った。

 

「ぷはぁ~、コーラ飲まなきゃやってられないよ」

 

「辛いことでもあったの?」

 

「いや、ないけどさ。言ってみたかっただけ」

 

それから数分後、担任が入ってきて、ホームルームが始まる。

まず最初は自己紹介。

 

俺は無難に言って乗りきったが、後ろからの威圧がヤバかった。

 

休み時間になった。

するとさっきの自己紹介について紗夜が聞いてきた。

 

「慧、貴方趣味は読書って言ってたけど漫画ばっかりじゃない」

 

「いいんだよ、適当で。自己紹介くらい」

 

「これだから慧はいつまでたっても友達が少ないのよ」

 

「なんだ、紗夜。自分のことは棚に上げて」

 

「わ、私は慧がいるから大丈夫なのよ」

 

俺がいるから大丈夫って……。

それ結局一人じゃん。

 

「それ結局一人じゃん」

 

「うるさいわね。貴方一人で満足なのよ」

 

「じゃあ俺も紗夜で満足だ。紗夜がナンバーワンでオンリーワンだ」

 

「大袈裟ね。まあ慧らしいけど」

 

そして昼休みになる。

俺達は一年の時と同じく屋上で弁当を食べる。

 

「紗夜、いつも俺の分までありがとな。まるで愛妻弁当を食べてる気分だよ」

 

「愛妻弁当!?」

 

「調子乗って悪かったよ紗夜。ってどうした?しっかりしろ!」

 

紗夜が気絶してしまった。

体調でも悪いのだろうか?

紗夜のことだ。きっと我慢していたんだろう。

 

「え、慧?慧!?」

 

突然紗夜が起き上がったせいでお互いの頭が思いっきりぶつかってしまった。

 

「痛って~。紗夜、相変わらずの石頭だな。小さい頃からよく頭突きを喰らったよ」

 

「慧の頭が空っぽなのよ」

 

「無駄なことが一切ないって言えよ!」

 

「無駄なことしか覚えてない癖に」

 

「何だと~!」

 

紗夜がさっきからめっちゃ失礼。

ちょっと失礼過ぎない?

 

「紗夜との大事な思い出も覚えてるよ!」

 

「え?覚えてるの?まさかあの事も?」

 

「あの事って小さい頃紗夜がショッピングモールで迷子になったことか?しっかり覚えてるよ」

 

「その事じゃないわ。あとそれは忘れて!」

 

結局ワイワイと騒いでいると、予鈴がなって急いで教室に戻った。

そして午後からの授業を終えて放課後。

 

「慧、帰るわよ」

 

「うん。帰ろうか、紗夜」

 

俺達は二人で雑談をしながら家に帰った。

 

「慧、今日の夕飯、うちで食べていかないかしら?」

 

「いいの?」

 

「慧なら毎日でもいいわよ」

 

「流石に毎日は迷惑だろ」

 

結局、紗夜の家で食べることになり、俺は紗夜の家にやって来た。

 

「あら~慧君いらっしゃい。パパも日菜も喜ぶわ」

 

「こんにちは。喜んでもらえて嬉しいです」

 

俺がおばさんと話していると後ろから何かがぶつかってきた。

 

「慧く~ん!」

 

「日菜、いきなり抱きつくのはやめろ。なぜか紗夜の機嫌が悪くなるから」

 

「じゃあ今度からそうするね?」

 

「いっつもそれ言ってるだろ」

 

「そうだっけ?まあいいや」

 

それから日菜とテレビを見ていると、おばさんから夕飯ができたと言われた。

 

「いただきます!おばさんの作るご飯はやっぱ美味しいですねぇ~」

 

「慧君はお世辞が上手ね」

 

「それで、慧君。紗夜か日菜、どっちが本命なの?」

 

いきなりだなぁおい。

どっちもそんな関係じゃないっつーの。

 

「どっちもそんな関係じゃないですよ」

 

「え~、うっそ~」

 

「慧くん、おねーちゃんの事大好きじゃなかったの?」

 

「は?何言ってるんだよ、日菜。そういう関係じゃないからな!」

 

結局、日菜の爆弾発言をなんとか訂正するのに結構かかった。

はぁ、やっぱ日菜とおばさんが一緒だと疲れるよ。

 

「慧、ちょっと来てくれないかしら?」

 

「なんだ?紗夜」

 

「慧、ここを教えてくれないかしら?」

 

「いいよ」

 

結局、家に帰るのは夜の10時頃だった。




主人公のプロフィール
名前 一條慧
身長 180cm
体重  65kg

好きなもの コーラ、紗夜の料理
苦手なもの ネギ

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