ソードアートオンラインにTASさん(らしきもの)をぶち込んでみた   作:無玄

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あけましておめでとうございます。

ちょっと遅れてしまいましたが新年最初の投稿です。相変わらずTASさん無双には程遠いですがまだ始まったばかりですので……。


※顔文字注意





第2話

デスゲーム開始から1ヶ月後。第1層ボス攻略会議の前日、タスは一人で森に来ていた。目的は無論レベリングである。ボス攻略の日程が決まっている以上は、時間を有効に使うしかない。そこでタスは少しでも攻略を有利に進められるようレベリングを行っていた。

 

「……ラスト。」

 

時間はリアルで午前3時。明日は初のボス攻略ということで、切り上げるには丁度良い頃合だと判断したタスは、一番近くの街……といっても小さな集落程度の規模であるが……に戻ることにした。

 

 

 

 

 

パン!パン!

 

「は~い!じゃあそろそろ始めさせてもらいま~す。」

 

青髪……現実にそんな髪の人がいたら怖いので、恐らくアイテムで染めたのだろう……の声で全員がそちらを向く。今回この召集をかけたのはこの男だろう。

 

「俺はディアベル。職業は気持ち的にナイトやってます。」

 

ディアベルと名乗った男の言葉に思わず周囲は笑い出す。

 

「ジョブシステムなんかねーだろーww」ガヤガヤ

 

「ナイトって……ww」ワイワイ

 

笑いに包まれた場を一旦収めるディアベル。成程、ここで軽くジョークを交えることで緊張した空気をほぐしたのか……やるな。

 

「今日、俺達のパーティが塔の最上階でボス部屋を発見した。」

 

一転、真剣な表情で語るディアベル。周囲からは「マジか」という声が聞こえる。

 

「俺達はボスを倒し、第2層に到達して、このデスゲームもクリアできるってことを始まりの街で待っている皆に伝えなくちゃならない。それが今ここにいる俺達の義務なんだ!そうだろ?皆!」

 

「「「(ノ゚ο゚)ノ オオォォォ-」」」パチパチパチ

 

ディアベルの演説に全員が賛同するように拍手を送る。

 

「OK!それじゃあ攻略会議を始めたいと思う。まずは6人のパーティを組んでみてくれ。」

 

その言葉はある一定の層にとっては予想外かつ致命的なものだ。というのも他人からやや離れて座っている少年のように……。

 

キョロキョロ

 

このようにソロプレイを基本とする人は、周囲がパーティを順調に決める中、取り残されてしまう。オンラインゲームの世界ではプレイの上手さだけでは決まらないというわけだ。

 

「見てるのが可哀想になってくるなぁオイ。」

 

「……どうするの?」

 

「暫く待ってみよう。彼が自分でパーティを見つけるのを待つのも優しさというものだ。」

 

と、会話している間に件の少年はメンバーを一人見つけたようだ。恐らく個人では戦えないと言われたためにソロプレイヤー同士で組んだのだろう。

 

「俺も混ざってくる。なんかあいつら強そうな匂いがするしな。」

 

「……なら私も。」

 

2人は少年の方に近づき、声をかける。

 

「すまない、ちょっと良いか?」

 

「え?」

 

声をかけられると思わなかったのか、少年は驚いたような表情を浮かべる。

 

「いや、こちらもパーティを組もうと思っていたんだが生憎とどこも満員のようでな、俺達も入れてもらえるとありがたい。」

 

「……お願いします。」

 

「いや、こちらも人数が足りなくて困っていたところです。では……。」

 

その言葉と共にパーティ招待のウインドウが表示される。2人はすぐに認証し、パーティに合流する。

 

「アルタだ。一時的にとは言え今から俺達は仲間だ。よろしく頼む。」

 

「キリトです。こちらこそよろしくお願いします。」

 

お互いにしっかりと握手する二人。後に攻略組最強のギルドの二枚看板となる事は、まだ知らない。

 

 

 

 

 

「よーし、そろそろ組み終わったかな?」

 

ディアベルが本格的なボス攻略のための会議に移ろうとする。

 

「それじゃあ……。」

 

「ちょお待ってんか。」

 

いきなり男が現れ、階段……正確にはアリーナの腰掛け部分……をピョンピョン飛び跳ねて一番下まで降りてくる。

 

「ワイはキバオウってもんや。ボスと戦う前に言わせてもらいたい事がある。」

 

「「?」」

 

アルタとキリトはキバオウの言葉に首をかしげる。

 

「こん中に、今まで死んでいった2000人に詫び入れなあかん奴がおるはずや。」

 

ビシッと指をさしてキバオウは言う。

 

「キバオウさん、君の言う奴らとはつまり、元ベータテスターの人達の事かな?」

 

「決まっとるやないか!」

 

キバオウ曰くベータテスターはゲームが始まってすぐに、初心者を見捨ててアイテムや経験値を独り占めにしたそうだ。しかし……。

 

「発言いいか?」

 

突然スキンヘッドの大男が立ち上がり、キバオウに近づく。

 

「俺の名前はエギルだ。」

 

エギルと名乗った男は続けて言う。

 

「キバオウさん、アンタの言いたいことはつまり元ベータテスターが面倒を見なかったからビギナーがたくさん死んだ。その責任を取れということだな?」

 

「そ、そや」

 

エギルはポケットから小さな本を取り出して見せる。

 

「このガイドブック、アンタも貰っただろ?道具屋で無料配布してるからな。」

 

「もろうたで、それが何や。」

 

「配布していたのは元ベータテスター達だ。」

 

また周囲から驚きの声が上がる。

 

「いいか?情報は誰にでも手に入れられたんだ。なのに沢山のプレイヤーが死んだ。その失敗を踏まえて俺たちはどうボスに挑むべきなのかそれがこの場で論議されると俺は思っていたんだがな。」

 

「せやけどな!」

 

「あー俺も発言いいですかね?」

 

不意にアルタが口を開く。

 

「キバオウさん、ベータテスターが経験値を独り占めにしていると言いましたよね?」

 

「そ、そや。」

 

「しかし今の時点で最高レベルのプレイヤーはベータテスターじゃないんですよ。タス!」

 

「「「ざわ……ざわ……」」」

 

周囲のざわつきが大きくなる。その中から少女が一人現れる。

 

「こいつが現時点で最強のプレイヤーですが、ベータテスターじゃないことは確認済みです。」

 

「こんなガキが最強?笑わせてくれるで。武器も初期装備のままやないか。」

 

アルタの発言をまともに受け取らないキバオウ。その様子を見たアルタはある提案をする。

 

「なら、論より証拠ということで実際に戦ってみたらどうでしょう?実力を確認できて一石二鳥ですし。」

 

「……こっちは良いよ。」

 

「オモロイやないか。乗ったで。」

 

タスとキバオウが了承したのを確認し、アリーナの中央に移動させる。先ほどまで中心に立っていたディアベルは二人から離れて腰掛けに座る。

 

「モードは初撃決着で、ではどうぞ。」

 

タスがウィンドウを操作し、デュエルの申し込みをする。それをキバオウが了承し、カウントダウンが開始される。

 

『3』

 

『2』

 

『1』

 

『開始』

 

始まった瞬間、キバオウは一気に距離を詰める。思い切りのいい動きだとタスは感心する。

 

「……でも。」

 

タスは逆に思いっきり後ろに飛び退き、距離をとった。2人の距離はプラマイゼロ、変化は殆どない。

 

「チッ……逃げるんかい!」

 

イライラしたような口調でキバオウが叫ぶ。その瞬間キバオウの動きが止まる。

 

「…………。」

 

その隙を逃すわけもなく、タスは一気に距離を詰めて一閃する。しかしその攻撃はキバオウの剣によって防がれた。

 

「……なら。」

 

タスは剣を一振りすると一度しゃがみ、後ろに飛び退きつつ何かをキバオウに向かって投げた。

 

「うおぅ!?」

 

キバオウはそれを振り払うために一瞬意識が集中してしまう。その時、投げつけられた物が何なのか()()()()()()()動きが一瞬止まる。それでも振り払った結果。懐ががら空きのまま無防備になってしまった。

 

「しもた!」

 

気づいたときには自分の心臓の前に初期装備の剣が突き立てられていた。

 

「……まだやる?」

 

「参ったで、降参や。」

 

「「「ウオオオオオオォォォォォォ!!」」」

 

少女が大の大人を凄まじい動きで倒す。その戦いに、周りの人間は大きく盛り上がっていた。

 

「お疲れ。」

 

「……ん。」

 

アルタが労いの言葉をかけるとタスは軽く返事をして腰掛けに座り込む。

 

「まさか本当にやるとは思わなかったぞ。」

 

「……ロケットパンチ。」

 

「実際にやるとエグい技だな、自分の腕を切り落として投げつけるなんて。」

 

「……考案者が何を言う。」

 

 

 

 

 

デモンストレーションのデュエルが終わり、ベータテスターの件については一先ず区切りがついたところでキバオウは近くの腰掛けに座り込み、ディアベルが再度前に出る。

 

「よし、じゃあ再開していいかな?」

 

彼も先ほどエギルが出したガイドブックと似たようなものを取り出しながら続ける。

 

「ボスの情報についてだが……先程、例のガイドブックの最新版が発行された。」

 

「「「(ノ゚ο゚)ノ オオォォォ-」」」

 

「それによるとボスの名前は『イルファング・ザ・コボルドロード』それと、『ルイン・コボルド・センチネル』という取り巻きがいる。」

 

「「「おぉ」」」

 

「ボスの武器は斧とバックラー。4段ある最後のHPバーが赤くなると曲刀カテゴリのタルアールに武器を持ち替える。攻撃パターンも変わるということだ。」

 

三度周囲がざわつく。今回の驚きはそこまでの情報がそのガイドブックに載っているということだろう。

 

「攻略会議は以上だ。最後にアイテム分配についてだが金は全員で自動均等割、経験値はモンスターを倒した人の物、アイテムはゲットした人の物とする。異存はないかな?」

 

全員が同意するように唸る。一部賛同できない人間もいるのだろうが、半数以上が同意しているため文句を言っても仕方がないと判断したのか出てこない。

 

「よし、それじゃあ明日は午前10時に出発する。では解散!」

 

ディアベルの掛け声とともに全員がそれぞれ事前の打ち合わせや内容についての質問などを始める。その中でアルタはディアベルから声をかけられた。

 

「ちょっと話があるんだが良いかな?」

 

「何ですか?」

 

「明日の攻略の時、リーダーを君にやってもらいたい。」

 

この言葉に驚くアルタ。てっきり召集をかけ、この会議を開いたディアベル自身がリーダーになると思っていたからだ。

 

「確かに最初は俺がリーダーをやろうと思っていた。けど先程のデュエルと君達の話を聞いて、あのロケットパンチのような奇抜な策を考えた君ならボス攻略でも……何かとんでもない策を考えつく様な気がしたんだ。勿論、俺も全力でサポートする。引き受けてくれないか?」

 

「……分かりました。でも、あくまでリーダーはディアベルさんがやってください。俺は策を練りながら仲間に指示を出せるほど器用じゃないんで。」

 

 

 

 

 

攻略会議が終わった後。

 

「さっきのロケットパンチを見たせいでどうコメントすれば良いのか分かりません。」

 

「ははは……とりあえずキリト君、敬語はやめていいぞ。」

 

アルタとキリトは一緒にレベリングに出かけ……。

 

 

 

 

「……食べる?」

 

「……ありがとう。」

 

タスとフードを被った少女……アスナは街で食事をしていた。

 

 

 






あかん……アスナ空気過ぎる……。関西弁も難しすぎる……。



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