BLEACH 〜Higher Than That Moon〜 作:虹捜索隊
第1話 The Moon higher than The 2nd Moon
「あぁ?なんだテメェ!?」
「俺たちとやろうってのか?あぁ!?」
「この、スカしやがって、、死ねや!おらっ、、、ゴフッ!!!」
殴りかかったパンチパーマの男は思い切り胸を蹴られ、後ろへ吹っ飛んでいく。
「浜ちん!」
「おまえら、、、、浜ちん、、、て、、呼ぶなって、、、ゴフッ!!!」
浜ちんと呼ばれるパンチパーマの男は仰向けのまま頭を何度も踏みつけられる。
「何すんだお前!」
「知らねぇよ。まずお前ら謝らなきゃなんねぇだろ。」
「なんでお前に謝らなきゃなんねぇんだよ!!」
「俺にじゃねぇよ。」
「へ?」
「こいつにしっかりと謝れってんだよ!!」
「うわ!!!!化け物!!!!!助けてくれーーー!!」
黒崎
髪の色/オレンジ
瞳の色/ブラウン
職業/高校生兼死神
〜黒崎医院〜
「ただいまー。」
一勇が帰宅すると、ライオンのぬいぐるみが出迎えた。
「あれ?コン、お袋は?」
「織姫ちゃんは買い物だよ。」
「親父は病院か?」
コンはてくてくと廊下からリビングへと向かう。
「一護は尸魂界に行っちまったよ。定例会だってよ。」
リビングに入った一勇はカバンをソファーへと投げた。
「部隊長も大変だな。」
「虚が出たら
彦禰とは一昨年護廷隊の十二番隊に入隊し、十二番隊から外世部隊として十三番隊付で現世隊へと異動してきた青年である。
彼は入隊と同時に六席の席次が与えられるほどの人材だ。
また初の
ホロー!ホロー!
一勇の制服のズボンに括り付けてある《死神代行証》が光りながら鳴り響く。
「うぉぉぉい!何度鳴ってもびっくりするなぁ。えぇと、、、ちょうど真ん中くらいだな。」
「コン、ちょっと俺行ってくるわ!」
〜空座町某所〜
「破道の三十三、蒼火墜!!」
一勇が着くと、もうすでに彦禰が戦闘を始めていた。
「彦禰!!」
「一勇君!」
二人は目を見合わせ同時に斬魄刀を振り下ろす。
斬られた虚は蒸発するように空へと消えていった。
「彦禰速いな。まだ学校いたんじゃ?」
彦禰は納刀しながら答えた。
「帰宅がてらちょうどここら辺を
彦禰は死神だが、普段は現世での情報収集や現世の生活に溶け込むため空座第一高校に通っている。
ピピピピピピ
伝令神機が異常を知らせる警報音を発する。
「なんだ?」
一勇が彦禰の取り出した伝令神機を覗き込む。
「この霊圧は、、、、滅却師、、?、、、破面?」
今までにあまり経験のない霊圧を感じた二人は辺りを見回し検索する。
一勇は南東方向の上空に浮かぶ人影を捕捉した。
「あいつだな!」
彦禰も一勇の声により相手を覚知する。
すると相手は気づいていたのか2人に向け攻撃を仕掛けてきた。
「クソっ!矢か!?撃ってきやがった!」
「縛道の八十、断空!!」
彦禰は鬼道で盾を発現させ霊子の矢を防ぐ。
そして身近に迫った矢の霊圧の質を感じ取った彦禰はある疑念が浮かび上がる。
「この霊圧、、昔僕が滅却師の弓で撃った虚閃の感覚に近い、、、?」
「こうなったら始解で、、、」
一勇は霊圧を上げていく。
「ダメです!よく分からない相手に手の内を明かすのは良くありません!ここは鬼道で様子を見ましょう!」
「破道の五十四、
「おれ鬼道苦手なんだよな、、、。」
彦禰はさらに攻撃を続ける。
「縛道の六十一、
「破道の八十八、
渾身の破道を放つと相手に命中しあたりが白煙に包まれる。
煙が晴れると再度姿が露わになり、彦禰は驚愕することとなる。
「無傷、、、?あれほどの鬼道で!?」
すると相手は失望したかのような声色で突然言葉を発した。
「始解は見せない、、、か。」
そして右手を上げ黒い穴のようなものを開く。
「あれは、、、
「ではな。黒崎一勇、錆面彦禰。」
そう言い残すと黒腔へと消えていった。
「なんだったんだ、、?」
「とにかく浦原商店に行きましょう。」
〜浦原商店〜
「どうも〜、いらっしゃいませ〜。そろそろ来る頃だと思ってましたよ。」
「先ほどの霊圧は?」
「今解析中ですが、破面と滅却師が混ざったような霊圧です。」
「一体誰が、、、。」
「それもまだ分かっていません。とりあえず黒崎サンが定例会から戻ってきたら話し合いましょ。」
〜戸魂界〜
「おう!一護久しぶりじゃねぇか!」
「恋次!やっぱり隊長の格好は似合わねぇな!」
「ほっとけ。こっちだってなりたくてなったわけじゃねぇんだ。」
約100年前の仙波の事件を受け護廷隊は組織改編をし体勢をより盤石なものにしていた。
十三隊のほかに独立した2つの組織が作られたのだ。
十三番隊直轄部隊だった現世部隊は独立し、黒崎一護を部隊長とする外世部隊となっていた。
現世部隊が出来てすぐの時に仙波の事件が起き現世と行き来が出来なくなった。
そのためメールでのやり取りしかなかったものの、現世部隊として一護が中心となって現世を守っていたことは死神達も知っていた。
そのため往来が再開してすぐに独立部隊としての運用が可決されたのだった。
部隊構成は、
虚担当として十三番隊隊士一名、死神代行
副部隊長兼滅却師担当として石田雨竜
破面担当としてネリエル・オーデルシュヴァング、ロカ・パラミア
完現術師担当として茶渡泰虎、銀城空吾
支援担当として浦原喜助、
であった。
仮想敵である破面や滅却師を入れることに四十六室はかなり渋っていた。
しかし京楽や四十六室の一人、
そしてもう1つの独立した組織が技術開発局。
十二番隊の主要メンバーはそのまま技術開発局に異動となった。
「それじゃあ定例会始めようか。七緒ちゃん。」
「はい。では各隊の報告からお願いします。」
「では、二番隊から。」
「特段の報告事項はない。」
二番隊隊長である砕蜂はぴしゃりと言い切る。
「では三番隊。」
「総隊長から要望のあった遠征演習だが、各隊3名ずつを選出してくれ。」
三番隊隊長、
かつて彼は七代目剣八である
彼の腕、人柄の良さは確かだが、隊長就任に反対する者は多かった。
以前遠征隊出身で隊長となった者が謀反を起こしたからであり、また同じ三番隊ということで批判の声が強まった。
しかし刳屋敷を知る京楽、また帰還後狩能と一戦交えた十一番隊隊長更木剣八、そして狩能とメノスの森で共闘したルキアが推薦したため、上も納得せざるを得ず隊長就任に至ったのだった。
四番隊隊長、虎徹勇音が一歩前へと出る。
「四番隊から皆さんにお知らせで、四番隊隊舎前の雑貨屋ですが各隊にも設置が決まりましたのでお伝えしておきます。」
四番隊の雑貨屋とは現世のコンビニエンスストアを模して作ったものであり、これは四番隊三席の山田花太郎が現世派遣の際に見知ったものを取り入れたのだ。
「よっしゃ!うちにもコンビニできひんかな〜て思うてたんや!あ、五番隊はな〜んもないわ。ひまでひまでしゃーなくてなぁ。」
関西訛りの強い金髪おかっぱ頭の五番隊隊長、平子真子がまるで独り言のように報告する。
「六番隊は隊土産としてワカメ大使饅頭の販売を始めた。売れ行きが良ければ現世での販売も検討している。」
六番隊隊長朽木白哉の報告とは、自身のデザインさしたワカメのキャラクター《ワカメ大使》の饅頭を宣伝だった。
「兄様!!」
ルキアは目を輝かせている。
「ちょっと朽木隊長!定例会でワカメ大使関連商品の宣伝するのやめてくださいって言いましたよね!?」
伊勢七緒は語気を強めて白哉に訴えかける。
「あの、ワシ話してもいいですかいのぉ?」
コワモテでグラサンをかけリーゼントの隊長、射場鉄左衛門が話しに割り込む。
「うちの隊舎の横にある犬小屋を立て直そう思っとります。」
「流魂街の野良を拾いよったら場所が足りんようなるけぇでかくせにゃいけんのです。また予算は次に提出しますし。」
近年流魂街では野良犬による噛みつき事件が多発しており、この犬を保護し、調査犬として育てる政策が開始された。その主管は七番隊であった。
「八番隊はそんな報告することなんてないっすよ。」
新人隊長の一人である八番隊隊長、阿散井恋次は軽く目を閉じて言った。
「恋次はなんも考えてねぇから報告することもねぇよ。」
「うるせぇぞ一護!」
「一護チャチャ入れんじゃねぇ。会議進まねえだろ。うちも特にねぇ。早く終わらせてぇんだよ、こっちは。」
ソフトモヒカンで白髪の男、九番隊隊長六車拳西も一護にヤジを飛ばす。
「十番隊は勤務怠慢の隊士を厳しく処分する隊規を制定中だ。」
この中でダントツに若い白髪の青年、日番谷冬獅郎は自身の部下松本乱菊に対する隊規制定計画を報告する。
「十一番隊はねえ。」
十一番隊隊長更木剣八はめんどくさそうに吐き捨てる。
「報告はねぇが檜佐木!また殺し合いしようぜ。」
更木は不気味な笑みを浮かべる。
「ちょっと勘弁してくださいよ!もうあれ二度とやりませんから!」
「十二番隊からは瀞霊廷通信できたんで各隊に配布します。今回は各隊一押し隊員特集が目白押しです!」
技術開発局ごと隊長、副隊長を含む席官が抜けたため、卍解が使える檜佐木が十二番隊隊長に、そして吉良イヅルが副隊長に任命されていたのだ。
そして空いた三番隊副隊長には新人隊長の狩能を支える意味で、元一番隊の沖牙源志郎が就任していた。
檜佐木は当初隊長就任を拒んだが、東仙の立っていた場所に立ってみようと思うに至ることがあり、覚悟を決めたのだった。
そしてルキアが一歩前に出る。
「十三番隊からは特にありません。」
「外世部隊からは報告が一件。虚圏で感知したことのない霊圧を記録した。」
「ネル、ハリベル、グリムジョーがその正体不明の敵と交戦したが、途中で相手が撤退したそうだ。」
「一護君、それは何人だい?」
京楽は目を細め詳細を尋ねる。
「ネルが言うには3人らしい。」
「私からもその話だヨ。今回の霊圧はなんと驚くことに、仙波と同じ部類の霊圧だ。」
「まぁ正体までは分かってはいないがネ。もしかすると100年前の事件と関係があるかもしれない。」
技術開発局局長の涅マユリも一護の話に情報を追加する。
「全く、各隊この話が出るかと思えばしょうもない話をベラベラと、、、。零番隊も暇ではないんだヨ。」
涅マユリは護神大戦や100年前の仙波の事件、そして新たな技術の開発が買われ零番隊に昇進していた。
その際自分の御殿に技術開発局を移設したため、十二番隊は一般隊となり、檜佐木が隊長に就任することとなったのだ。
零番隊ではあるものの、護廷十三隊と密接な関係にある装置や施設が各所に点在するため定例会にも出席することとなっていた。
プルルルルルル、プルルルルルル
「ちょっとすまねぇ緊急通話だ。」
一護は胸元にしまっていた通信機を取り出し、隊長達が並ぶ横一列から数歩下がる。
「あぁ、浦原さん。あぁ、なに?本当かそれ?二人は?あぁ、分かった。終わればすぐ向かう。」
「喜助はなんやて?」
平子が一護に問いかける。
「破面の霊圧をした奴が空座町に現れた。」
「一勇と彦禰が交戦したそうだ。」
彦禰という名前を聞き檜佐木が反応する。
「黒崎!二人は、彦禰は無事なのか!?」
元々自分の隊から現世へと派遣されたため気になるのだろう。
「二人とも無事だ。」
「とりあえずおれは戻る。またわかり次第ルキアか恋次宛てに情報を送る。」
そういうと一護は瞬歩で一番隊舎を後にする。
「一護君の報告待ちとしようかねえ。」
「じゃあ各々待機で。」
〜空座町〜
「どうだい?ノヴァディオ。」
「シエンですか。どうでした?黒崎一勇と錆面彦禰は。」
「錆面彦禰は頭が回るようだ。」
「で、そっちは井上織姫を確保できたんだろうね?」
「勿論。今回の策に彼女は必須ですからね。」
「今はザエルアポロが。」
「さぁ、尸魂界崩壊のカウントダウンスタートです。」
To be continued.......