BLEACH 〜Higher Than That Moon〜 作:虹捜索隊
〜浦原商店〜
「一勇!彦禰!無事か?」
「親父!」
「大丈夫です。檜佐木さんにもそうお伝えください。」
「きっと心配してくださってますから。」
「浦原さん、奴らはなぜ一勇たちを襲ったんだ?」
「敵サンの目的はよくわかっていません。」
「ただ話を聞くに、一勇サンと彦禰サンの能力を知りたかったのかもしれません。」
「まぁ詳しいことが分かればまた連絡しますので。」
〜黒崎医院〜
「おう!一護!やっと帰ってきやがったか!」
「コン、織姫は?」
「帰って来てねぇぜ?」
「なに?お前ら知ってるか?」
一護はコンの隣にいる三体のぬいぐるみにも尋ねてみた。
「知らなーい。」
「私も存じ上げませんが。」
「俺もだ、、、、。」
「まさかやつらの狙いは、、、!!」
〜断界〜
「フハハッ!」
「なんです?ザエルアポロ。気味が悪いからやめてください。」
「今になってやっと気づいたみたいだよ。自分の妻が攫われたとね。」
「盗聴なんて趣味悪い!」
後ろを走る少女がザエルアポロを非難する。
「敵戦力分析のためさ。」
「それよりもそれぞれやられないようにして集中下さいよ。」
「双極の丘と技術開発局ですからね。」
「分かってるよ。」
ザエルアポロは鬱陶しそうに答えた。
「特に技術開発局は用心してください。今やあそこは零番隊ですから。」
暗闇の先から光が差し込んでいるのが見える。
「さぁ双極組は出ますよ。」
「技術開発局組はあなたが仕切ってください、ザエルアポロ。」
「任せてくれ。」
「回収が終われば引き上げてください。ではまた後で。」
〜双極の丘〜
「懐かしいよ。」
左胸に風のような紋章があしらわれたコートを着ている男はかつて自分がこの場所にいた時のことを思い出していた。
「さぁ黒崎織姫、
王印の紋章の男が優しく織姫に尋ねる。
しかし織姫は声を大にして拒絶した。
「絶対にいや!」
「はぁ、、先ほども言いましたがこちらには石田
「竜燕くんを人質に取るなんて卑怯だよ!」
「いいから早くするんだ。」
「石田竜燕は今私の風の檻に入っている。腕くらいならもいでやってもいいんだが。」
風の紋章の男は苛ついた様子で織姫を急かした。
「わかった、、わかったから竜燕君には手出ししないで。」
「あやめ、舜桜。双天帰盾、私は拒絶する。」
オレンジ色の結界が処刑台上部を包み込む。
「こっちは今のところ順調ですかね。」
その瞬間、凄まじい霊圧が男の背後から流れてくる。
「何が順調だと?」
「更木剣八、、、来るのはわかっていましたよ。」
風の紋章の男が剣八の方へと近づいていく。
「私に任せてもらおう。」
「
「呑め、野晒。」
斑目一角は猛スピードで出ていってしまった剣八を追いかけ、やっと双極の丘へ辿り着いたのだが、そこで目にした光景は目を疑うものであった。
「隊長!早いっす、、、、な、、、、」
「隊長!!!」
剣八は大きな血だまりの中に伏して倒れていた。
「てめぇがやりやがったのか!!」
「よくも!!」
「卍解ーーー!!」
「龍紋鬼灯丸!」
卍解の霊圧が作り出した突風にさらされながらもコートの男たちは余裕な様子だった。
「君は卍解しないと聞いていましたが、更木剣八がやられていたのがよっぽどショックだったのですか?」
〜霊王宮〜
「この数の霊圧は、、、。」
兵主部が筆を置いた。
「技術開発局か!風呂なんか入ってる場合じゃねぇぞ、チクショー!!」
〜技術開発局〜
100の紋章の入った男は先頭を走っていた。
「どこなんだ?」
「次の突き当たりを左だ。」
その後を8の紋章が入った男、ヒルのような紋章の入った男、そして小柄な子供のような人物が走っている。
「敵だ!!ぐぁぁぁぁ!」
黒コートたちの前に現れた局員たちは次々と血だまりを作っていく。
そして黒コート達は、複雑な道の奥、特殊独房へと辿り着く。
「なんだ?」
「君がナナナ・ナジャークープだね。」
「あ?あぁ、、、。」
「一緒に来てもらうよ。」
ザエルアポロが特殊独房の外にある開閉装置を押した。
「オヤオヤ、それは私の駒だヨ?勝手に決めてもらっては困るんだが。」
8の紋章の男、ザエルアポロはご機嫌な様子でフードを取り、顔を露わにする。
「久しぶりだね。涅マユリ。」
「私は科学者以外は中々覚えられない質でネ。」
「おい、小娘にシュリーカー、こいつを連れて先に行け。」
ザエルアポロはシュリーカーと少女に、ナナナ・ナジャークープを連れていくよう言いつけた。
「小娘って言うな!」
「行くぞ、小娘!」
「あんたまで!」
シュリーカーと少女が来た道を戻っている時だった。
「散れ、千本桜。」
突然の攻撃。
コートに紅葉の紋章が刻まれた、小娘と呼ばれていた少女は風を操り千本桜を退ける。
「あんたは確か、、、朽木白哉、、、!」
「行くぞ、、、卍解。」
白哉はここで逃すまいと手掌で千本桜景厳を操っている。
「はぁぁぁぁぁぁぁ!!」
少女の放つ風が千本桜を飲み込み、白哉に跳ね返した。
白哉は廊下の壁に叩きつけられ、辺りは砂煙が舞っている。
そしてなぜか紅葉も宙を舞っていた。
「なるほど、、、。」
砂煙が晴れると白哉は額や腕から血を流していた。
「先に行ってるぜ!あとは頼んだ!」
シュリーカーはナナナを連れ先へと進む。
角を2つほど曲がり、あと一息というところだった。
「うわっ!!」
シュリーカーが走っていると、突然前から氷塊が飛んできた。
「てめぇら逃げれると思うな。」
そこには氷の翼を生やした白髪の青年が待ち構えていた。
「めんどくせぇなぁ。」
シュリーカーの口元にはすでに火球が浮かび上がっている。
地獄での憎しみを込めた一撃。
「
「
〜双極の丘〜
「全く、、他愛もない。これが本当に卍解か?」
一角は風の紋章の男の前に倒れていた。
さらに一角の龍紋鬼灯丸は粉々に砕けていた。
「この程度が今の十一番隊副隊長とは、、、一ノ瀬の方がよっぽど強かったぞ。」
そこに2人の隊長羽織を着た男が駆けつける。
「阿散井、俺が先に行く。」
檜佐木修兵と阿散井恋次であった。
「卍解。」
「
「なんだこれは、、、?」
風の紋章の男と檜佐木は黒い鎖で繋がれ、さらにその鎖は頭上に浮かぶ黒い太陽のような球体に接続された。
「相手を攻撃せず、守りに徹してください!」
王印の紋章の男が檜佐木の卍解の攻略方法を教える。
「くそっ、、分かってやがるのか。」
「阿散井!!」
檜佐木の声と共に、恋次が
「井上を返してもらうぜ!!卍解!!」
「双王蛇尾丸!!」
その瞬間、恋次の目の前に9の紋章の入った男が現れ進路を塞いだ。
「オット、僕モいるんダヨ?」
合成音声のような声の主は鍔迫り合いとなった恋次の斬魄刀を振り払う。
「なんだこいつは!?」
すると9の紋章の男はフードを取りその顔を恋次に見せつけた。
「なんだはねぇだろ。阿散井!」
「志波副隊長、、、!」
「ってことはおめえが!!!」
そのとき山本元流斎重國にも似た霊圧が双極の丘を包む。
「復元が終わりました!あと少しです。」
巨大な炎の鳥が羽ばたいている。
男が小さな玉を取り出すと、
「よし、終わりました!引き上げです!」
〜技術開発局〜
「おっと、終わったようだよ。」
ザエルアポロが耳に手を当てている。
無線のようなものを聞いているようだった。
「なんの話かネ?」
「井上織姫が、、いや、今は黒崎織姫だったかな。」
「どうも慣れなくてね。あの頃は井上織姫、井上織姫と呼んでいたからかな。」
「ついに回答する能力も無くなってしまったのかネ。憐れで涙が出そうだヨ。」
ドカンッ
一瞬だった。
100の紋章の男がマユリの腹を物凄いスピードで打ち抜いたのだ。
「何をしてる?行くぞ!」
100の紋章の男は手の平をブンブンと振っている。
「野蛮だね。やはり分かれて正解だったよ。」
そう言うと2人は走り始めた。
〜技術開発局廊下〜
「あんたの能力じゃ、あたしのと相性悪いよ!諦めたら?」
白哉は完全に攻撃を封じられていた。
そこにザエルアポロ達が合流する。
「小娘、行くぞ!」
「王虚の閃光!」
白哉は咄嗟に千本桜で何重もの盾を作るが弾き飛ばされてしまった。
ザエルアポロ達は白哉を置いてまた走り始め角をいくつか曲がると、またもや敵と交戦しているシュリーカーと合流した。
「シュリーカー!お前もまだやっていたのか!」
またもや100の紋章の男が日番谷冬獅郎を氷塊ごと拳で打ち抜いた。
「ぐはっ、、、」
白哉、日番谷を退け黒腔のある場所まで戻ってきたのだが、そこには兵主部一兵衛、二枚屋王悦、麒麟寺天示郎が待ち構えていた。
「よぉ。もう帰んのか?まだまだ楽しんでいけよ。」
「兵主部に二枚屋、麒麟寺か。」
「やばいの?」
少女は能天気にザエルアポロに尋ねた。
「やばくはないが長引くな。」
「ウキャクを呼ぶか。」
そう言うとザエルアポロはまた別の黒腔を開く。
その黒腔の中にはフードを被ったコートの人物が立っていた。
「ウキャク、頼むよ。」
「ウ、ウ、ウァァァァァァァギャァァァァ!」
鼓膜を破るような叫び声。
そしてそれを聞いた零番隊はその場に倒れてしまう。
「こ、これは、、、?」
「体が、、、痺れて、、?」
「これ前の霊王サマの力じゃNAいか、、、」
「さぁ、行こうか。」
その場で動けなくなった3人を横目に黒腔へと歩いていく。
〜双極の丘〜
「待って!待ってくれ!僕も連れて行ってくれ!」
「なんだ?」
「僕はホムラ!僕も尸魂界を滅ぼしたい!僕も連れてって!!」
「あの犬のような生物は?」
風の紋章の男は怪訝そうな顔で王印の紋章の男に尋ねている。
「人狼族ですよ。」
「面白い、何か使えるかもしれません。」
「彼も連れて行きましょう。人化の術には興味がありますし。」
〜現世〜
「うちの竜燕もいないんだ!!」
「霊圧を探しても見つからない!」
「今、夜一サンから連絡がありました。」
「井上サンが
「
「朽木サンを処刑するときに出てきた炎の鳥です。」
石田は冷静さは失ってはいないものの、かなり焦っている様子だ。
「つまり、竜燕は井上さんが確実に治すための人質にされたと言うことですか?」
「その可能性が高いかと。」
石田の横に立つ女性は顔に冷や汗を浮かべ石田を咎めている。
「なんでうちの子が連れてかれなきゃなんないのよ!」
「あんたあたしが力なくなっても守るって言ったじゃない!」
「すまない、、、。」
「兎に角、井上サンと竜燕君を探しましょう。」
〜一番隊隊舎〜
「本件の状況を報告いたします。」
「六番隊朽木隊長、八番隊阿散井隊長、十番隊日番谷隊長が軽度の負傷。」
「十一番隊更木隊長、同隊斑目副隊長、零番隊涅マユリ殿が重度の負傷。」
「涅マユリ殿は既に麒麟殿に搬送されています。」
「また外世部隊部隊長黒崎一護の妻、黒崎織姫及び同隊副部隊長石田雨竜の息子、石田竜燕が連れ去られた模様。」
「現在場所を特定中。」
一通りの報告が終わると京楽が話し始めた。
「みんなも気づいていると思うけど、今回の敵は更木隊長がやられるほどの敵だ。」
「そして今回敵さんは本格的に攻めてきたわけじゃない。明らかにこれからの戦いのための準備をしに来ていた。」
「必ずまた来るよ。」
「各々準備を怠らないように。」
「それと、更木隊長、斑目副隊長は中でも傷が酷いからね。零番隊で治してもらうことになるから。」
「その間は悪いけど、弓親君が隊長代理でよろしく頼むよ。」
〜虚夜宮〜
「黒崎のおばさん!」
メガネをかけた目つきの鋭い青年が織姫に近寄る。
「竜燕君!よかった!大丈夫?」
「ええ。けど滅却師十字は取り上げられてしまいました。ここからどうやってでるか、、、」
〜虚夜宮会議広間〜
黒コート達は会議のため広間に集まっていた。
かつてと同じように。
「この感じ十刃だったころを思い出すね。」
「2ツ席が増えテイルがナ。」
そういうと黒コートの者たちは次々と左右の椅子に座っていく。
8の紋章
9の紋章
100の紋章
風の紋章
紅葉の紋章
脚の様な紋章
骨の様な紋章
蛭の紋章
杖の紋章
護廷隊の紋章
そして新たに、、、
焔の紋章
弓矢の紋章
その横には人狼族の少年。
最後に王印の紋章の男が上座に位置する椅子に腰をかける。
「この場合、藍染は紅茶でも淹れるのですかね?」
To be continued.....