BLEACH 〜Higher Than That Moon〜 作:虹捜索隊
Extra Ⅰ
〜浦原商店前〜
浦原商店前。
一護は戦闘中だった。
かつて霊王護神大戦中、虚圏で狩猟部隊隊長をしていた滅却師、キルゲ・オピーと刃を交えていたのだ。
「やりますね。黒崎一護。」
「しかし、、、陛下復活の為、そろそろあなたには死んでもらい
キルゲは右手と一体になった刀剣からかつて護神大戦でキルゲが一護を閉じ込めた監獄の弾を放つ。
「月牙十字衝!!」
しかし以前のようにはいかなかった。一護の放った十字の斬撃がキルゲの監獄を消し飛ばしたのだ。
いとも簡単に自身の攻撃を防いで見せた一護を目の当たりにし、キルゲは独り呟く。
「全く、、、面倒ですね、、、。」
「貴方のおかげで黒崎一勇と石田竜燕を逃してしまいました。ここで貴方を手早く斃して二人を捕縛するのが最善だったのですが。」
「あの時の貴方ならこの監獄で捕らえることも容易だったのですが、随分と力をつけたようですね。」
事実、護神大戦の際は一護が自分で監獄を壊したわけではなく、グリムジョーがキルゲを斃したため監獄から解放されたのだ。
「そっちこそ随分と余裕だな。いいのかそんなにゆっくりしてて。」
一護は余裕な表情でキルゲに問いかけた。
ここで自分がキルゲと対峙していれば一勇達に危害が加わることはない。
しかし一護の予想は外れることとなる。
「ええ。貴方に遭遇した場合、貴方に
キルゲの不気味な笑みを見て一護は即座に理解した。
「まさか、、、!!」
「私一人で来るはずがないでしょう。仲間はまだいますよ。」
「ちょうど二人。」
キルゲはそう言うと影の空間を開いた。
「行け、
その影の空間から
「クソっ!」
一護が斬月を振りかぶった時だった。
自分のものではない聞き慣れた斬撃が雑兵たちを蹴散らしていく。
「月牙天衝!」
振り返ると、そこには白髪の骸骨を模したような風体をした男と、本と刀を持った男が立っていた。
「銀城!月島!お前らなんで!?」
白い骸骨を模したような男、銀城が笑いながら一護に答えた。
「そりゃ俺たちの部隊長が無様にやられそうになってんだ。ケツ拭きに来てやったんだよ。」
「く、、、てめぇ、、、」
痛いところをつかれた一護は顔をしかめている。
「早く行きなよ。一勇が狙われてるんだろう?」
月島のその言葉に一護は頷くと、瞬歩でその場を離れようとする。
「逃がしませんよ!」
キルゲは先ほどより大きな監獄を一護に向け撃ち出した。
「おっと、俺たち倒してからにしろよ、オシャレおかっぱ頭。」
銀城は瞬歩で一護の前に移動し、キルゲの監獄の霊圧弾を切り伏せる。
そして一護の方に振り向き強く叫んだ。
「早く行け!一護!」
「あぁ!」
そして一護は瞬歩でその場を後にする。
「本当に邪魔ばかり、、、貴方達は手っ取り速く殺し
~空座町某所~
「竜燕!大丈夫か?」
「大丈夫ですよ!!それより自分のことを気にしてください!」
一勇と竜燕の前には女性滅却師二人が立ちはだかっていた。
「もう終わり~?ヤッちゃうよ?いいの?」
正しくは女性滅却師一人と男性滅却師一人だが。
容姿からは少女としか見えない男性滅却師、ジゼル・ジュエルが意識を失った死神達を引き連れていた。
そしてもう一人のピンク色のロングヘア―をした女性滅却師、ミニーニャ・マカロンもジゼルの後ろで構えていた。
「つまんないから終わらせよ~っと。」
ジゼルが手を前へ突き出すと、我を失った死神達が一斉に一勇達に襲い掛かかっていく。
「三天結盾!私は拒絶する!」
そう叫ぶ声が聞こえると、一勇達の目の前にオレンジ色の盾が現れた。
「何なの、あれ?」
ジゼルは目を細め鬱陶しそうにそのオレンジ色の盾はひとしきり死神達の斬撃を受け切る様子を観察している。
さらに背後から一勇達の頭上を人影が飛び越えると、その人影は刀のようなものを抜きながら声高に叫んだ。
「掻っ斬れ!!
その人物はオレンジ色の盾の前にいる死神達を次々となぎ倒していく。
そして二人の人影が滅却師達の目の前に立ちはだかった。
「お袋!」「母さん!?」
その人物とは一人が一勇の母の織姫。
もう一人が竜燕の母、チルッチだった。
「母さんなんで、、、力はもう、、、」
元々破面だったチルッチは人間となるために特別な義骸に入り、人間化していたのだ。
そのためチルッチはもう破面の力を使えないはずだった。
「浦原からいざって時のためにもらっといたの。5時間だけ破面の力が戻る薬。」
チルッチは小瓶を見せびらかすように振ってみせた。
「まぁ使うと副作用がひどいらしいから使いたくなかったんだけど、、、さ!!」
そう言うとチルッチは小瓶を投げ捨て、自身の触手の先から赤黒い光を放ちながら霊子を溜め始める。
そして高密度な霊子の塊をジゼル、ミニーニャに向け放出した。
「
それを見たミニーニャは筋肉で腕を肥大化させ前に構えて防御する。
虚閃はミニーニャの肥大化した腕に直撃し、あたりに煙が立ち込めた。
「一勇達は早く竜弦さんのところまで逃げて!」
織姫は一勇達の方を振り向かずに手だけで先に行くよう促した。
「あの
チルッチは竜燕の方に振り返り、織姫と同じように手で先に行くよう示す。
「けどお袋!」
「一勇さん早くしてください!」
竜燕は一勇を引っ張りその場を後にした。
「とは言ったものの、子供の前だからってカッコつけるもんじゃないね、、、」
久々の
煙が晴れると
「行きますよぅ!」
ミニーニャは筋肉でさらに腕を肥大させると、右手を大きく振りかぶり織姫達に殴りかかる。
「三天結盾!私は拒絶する!」
織姫はミニーニャの拳の大きさを見て即座に防ぎきれないと判断した。
「これは三天結盾でも、、、!」
「何やってんだゴラァ!」
モヒカンの男が割って入りミニーニャの拳を殴り飛ばすとミニーニャの指は不自然な方向に折れ曲がった。
「あなたは、、、」
以前見たことのあるその面影。
織姫は少し間を置きその人物を思い出した。
「スシがわら君!!」
「し、獅子河原ッス!!!」
その後ろからパンツスーツを着たポニーテールの女性が顔をのぞかせた。
「ちょっと獅子河原、アンタ飛ばし過ぎないでよ。」
「リルカちゃん!!」
織姫の親友、毒ヶ峰リルカも織姫達のピンチに駆けつけたのだった。
「獅子河原!」
「オウよ!!」
獅子河原は背負っていた大きなリュックサックをひっくり返し、小さなぬいぐるみを大量に地面へ落とす。
「アディクション・ショット!!」
リルカが銃のような物を操られた死神に向けハート型の弾を打ち込んだ。
「あんた達を許可するわ!」
すると死神達は次々と小さなぬいぐるみへと吸い込まれていく。
死神達をぬいぐるみに閉じ込め無力化したのだ。
「へぇ〜、、、やるじゃん。」
〜空座町某病院〜
竜燕達が祖父である石田竜弦の営む病院へ到着し、勢いよく入口の扉を開けると
「なっ、、一体何が、、、!?」
そして次に目に入ったのは、竜弦の傍らで不気味に佇む細目の女性だった。
「はじめまして、石田竜燕、黒崎一勇。」
心地よく響き、神秘的かつどこか恐怖心を煽る声。
「私はユーグラム・ハッシュヴァルトの意思を継ぐ者。」
To be continued ExtraⅡ.........