BLEACH 〜Higher Than That Moon〜 作:虹捜索隊
第1話 No one can change my world
〜現世〜
「アディクション・ショット!」
「あんた達を許可するわ!」
「へぇ〜、、、やるじゃん。」
一勇と竜燕を逃すために織姫とチルッチは、滅却師のジゼル・ジュエルと戦っていた。
そしてそこへ加勢に入った
ジゼルによってゾンビにされた者たちを、リルカがぬいぐるみに封じ込めて無力化したのだ。
その様子を見たジゼルは、めんどくさそうな顔で霊子で弓矢を構成し、矢を引き絞った。
キンッ
ジゼルの放った矢は斬魄刀によって斬り伏せられた。
「間に合ったか。」
ジゼルの前に立ちはだかったのは、九番隊隊長六車拳西を始めとする現世派遣部隊だった。
すかさず砕蜂が抜刀しながら瞬歩でジゼルの方へと向かう。
「待て!斬るな!そいつの返り血を浴びれば終わりだ!」
その言葉に砕蜂は瞬歩で退き間合いを取った。
大前田が六車に大声で問いかける。
「ならどうすんスか!!?」
答えを探す六車の横に若い死神が並んだ。
「要するに血を出さずに攻撃できればいいんですね?」
「
横に立ったのは、かつて綱彌代時灘の件で生み出された
「僕ならそれができます。」
「任せてください、六車隊長。」
その言葉に六車は部隊長として頭を悩ませた。
隊長格にも匹敵する滅却師をまだ若い五席の死神に任せていいものか、と。
しかし今太刀打ちできる死神は彦禰しかいないことも事実だった。
「全く、、、五席のガキに任せるしかねぇ俺たちが情けねぇぜ。」
「いけるか?錆面。」
「はい。」
「お前がやられて修兵に卍解でお灸据えられちゃ敵わねぇからな。」
六車は彦禰の肩に手を乗せ力を入れた。
「絶対勝てよ。」
「任せてください!」
六車達は、一護の霊圧がする方へと飛び上がっていく。
「ちょっと、先には行かせないって。」
ジゼルは飛び上がっていく六車達に弓矢を向ける。
「破道の七十三、双連蒼火墜!」
彦禰の放った鬼道は一直線にジゼルに直撃し黒煙が立ち込めた。
そして黒煙が晴れると共に、
「ねぇ〜、横から攻撃するのやめてくれない?」
ジゼルの体には青色の線模様が浮かび上がっている。
「ほんとムカつくんだけど。」
先に行く一行を見ながら彦禰は斬魄刀に手をかけ、自身の刀を解放させる。
「斬りて染めるな、
かつてその身をもって自分を救ってくれた恩人。
その恩人の言葉、
血に染まらない道
彦禰もそれを実現したいと強く願っていたからか、はたまたただの偶然か、彼の斬魄刀はそれを体現したかのような能力を有していた。
「さっきごちゃごちゃ話ししてたけど、ガキのあんたが時間稼ぎの生贄かぁ。」
「時間を稼ぐつもりはありませんが長引くと思います。」
その瞬間、彦禰がジゼルの背後へと回り、刀を振るった。
「あ〜ぁ。斬っちゃったねぇ。そんな近くで。」
「そんな近くで斬ったら血が、、、、あれ?」
ジゼルは斬られたにも関わらず笑みを浮かべている。
ジゼルの血を浴びた者はジゼルの言いなりとなるゾンビとなってしまうからだ。
しかし笑みを浮かべていたジゼルの顔が徐々に強張っていく。
「血が、、、傷が、、、ない!?」
「僕の斬魄刀は敵の体をすり抜けるため、外傷を与えません。」
「しかし、すり抜けた時に、相手の脳に対して微弱な電流を流すことで斬られたような痛みを覚えさせる。」
「これが僕の斬魄刀、
「あなたが退くまで斬り続けます。」
「健気な少女を斬り続けるってこと〜?ひどいねぇ、やっぱり死神は。」
「少女ですか?どこにいるんです?」
彦禰の悪意ない言葉に、ジゼルは頭の血管を浮かび上がらせた。
「君は絶対に僕のゾンビにしてずぅっっっと可愛がってあげるよ。」
〜石田病院・総合受付前〜
「俺は黒崎一勇、死神代行だ!」
「その仮面は、、、虚化か。」
「虚閃!!」
一勇は切っ先から虚閃を放つ。
ユーハバッハは右手を前に出し、一勇の放った深緑色の虚閃を防いだ。
「
「次はこちらの番だ、一勇。」
「
ユーハバッハの前に巨大な弓が出現し、何本もの矢が一勇を襲う。
「拒め!融月!」
一勇から橙色の光が広がると、その光の範囲内に入った矢が蒸発するように宙へと消えていった。
「なんだその能力は?一護にそんな力はなかったはずだが。」
一勇はそのまま攻撃へと移る。
「使役せよ、融月!」
一勇の解号と共に、院内のあらゆる物がユーハバッハへと向かっていき、次々に体へと張り付いていった。
その隙を突くため、一勇は更なる攻撃を繰り出す。
「滅せ、融月!」
一勇が斬魄刀を振るうと、その場に斬撃が留まり、刀を引いて押し出すと、巨大な霊圧の矢が放たれた。
しかしユーハバッハは、霊子を操り張り付く物を吹き飛ばし、滅却師の歩法、飛廉脚で巨大な矢を悠々と躱して見せた。
「ほう、私の滅却師の力もしっかりと受け継いでいるということか。」
「お前の力じゃない。これは融月の、俺自身の力だ!」
「詠み入れろ、融月!」
「破道の八十八、飛竜撃賊震天雷砲!」
一勇の左手から発せられた鬼道が融月へと吸い込まれていく。
「行くぜ!月牙天衝!」
鬼道の雷を纏った強力な月牙がユーハバッハを襲う。
――始解は各能力の上澄みだけ
――いいっスか?各種族の力を最大限引き出すには
――卍解が必要っス
――そこから深淵へとアクセスすることができます
――けど注意して下さい、最深までいけば
「大丈夫だ、浦原さん。」
突然、かつての特記戦力の一人、浦原喜助の名が出たため、ユーハバッハはどういうことか一勇に尋ねた。
「何の話だ?」
「お前になら始解だけでいけるって話だ。」
ユーハバッハは目の前の若い死神が発した大きい言葉に微笑した。
「今の言い方だと、まるでお前が卍解に至っているかのように聞こえるぞ、一勇。」
「あぁ。」
「そう言ってんだよ!ユーハバッハ!!」
To be continued.......