BLEACH 〜Higher Than That Moon〜   作:虹捜索隊

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第3話 ノヴァディオと滅却師

 

 

 

〜現世・ジゼルサイド〜

 

 

目の前に現れた現世の要注意人物の挙動をジゼルは慎重に観察していた。

 

そしてジゼルは()()を前にして柄にもなく考えを巡らせる。

 

「(ボーッとしてるように見えるけど、これは罠に決まってる。)」

 

「(痣城剣八を退け、藍染と対峙して生き残った人間、、、)」

 

「(何を使う、、?完現術(フルブリング)?)」

 

 

「ボハハハハハハーー!どうした!バットガァーール!!」

 

「くそっ、、、舐めてくれるね、、、!」

 

 

ジゼルの注意や視線はドン観音寺に釘付けになっていた。

 

 

「私たちには目もくれないようね。」

 

その様子を見たリルカは自身の後方に立つ助っ人の方へ振り返り声をかける。

 

「雪緒!ちゃんと持ってきたんでしょうね!?」

 

 

「持ってきたんじゃない、()()()()()んだよ!」

 

「全く、、、いい歳の大人がおもちゃ屋に行ってぬいぐるみを買い漁ってさぁ、、、この借りは高くつくからね。」

 

雪緒はネクタイを直しながら、沸々と怒りをたぎらせている。

 

「いや別にあんたが買ってると思えば何も恥ずかしいことじゃないさ。」

 

ジャッキーは暗にぬいぐるみがお似合いだと鼻で笑ってみせた。

 

「ジャッキー、、、今月は減給だからね、、、。」

 

 

ぐだぐだとやりとりをしている2人を見て、イライラが頂点に達したリルカは語気鋭く叫ぶ。

 

「そんなことはどうでもいいから早く出しなさいよ!」

 

雪緒は苛つきながらもジャッキーにトランクを開けるように促した。

 

「ジャッキー。」

 

ジャッキーがリモートキーによってトランクを開けたのを見ると、リルカは動くことなく隣の男に声をかけた。

 

「獅子河原!」

 

「よっしゃ任せろ!!、、、っておいゴラァァァァ!!」

 

「お前が何で命令してんだヨ!!」

 

ノリツッコミをスルーしたところで、リルカは獅子河原にあることを伝える。

 

「月島が《リルカの言うことは僕の言うことだと思ってくれ》って言ってたわよ。」

 

「なにぃ!?マジか!!月島さーーん!!」

 

月島の名を叫びながらトランクへと飛んでいく獅子河原を見てリルカは一人呟いた。

 

「嘘に決まってんでしょ。」

 

 

そしてそんなやりとりが悠々とできるほどに、ジゼルの注意はドン観音寺に向いていた。

 

しかし未だ双方に動きはない。

 

 

「(先手を打つ?いや、相手が反射系ならそれで勝負が決まる。)」

 

「分かったぞ!さてはバットガァーール!私のファンだな!」

 

「(あからさまな時間稼ぎ、、、今霊力を溜めているとしたらそれはそれで後手に回ってしまう、、、)」

 

「心配するな!私はバットガァーールだからと言って、サインをしないほど小さい男ではないぞ!!ボハハハハハハーー!」

 

 

「(いや、反射系なら避けてしまえばいい!)」

 

王虚の矢(フレチャ・デル・グランレイ・セロ)!」

 

「ナっ!?」

 

虚閃の矢はドン観音寺に直撃し、大爆発を引き起こした。

 

「なぁんだ!心配して損しちゃったぁ!!」

 

立ち込める砂煙を眺めながらジゼルは顔を綻ばせる。

 

「ドンさん全然弱いじゃん!」

 

 

「オッ?ミーはバットガールの攻撃に直撃したのでは、、、?」

 

 

「な、なんで!!?ボクの矢を受けて無傷なはずない!!」

 

 

「雪緒、あんたなんかしたでしょ。」

 

 

「僕は動きたくないからね。あのおっさんに戦ってもらうことにしたよ。」

 

 

「霊圧の強弱のベクトルを真逆できるバフを展開するフィールドにしたのさ。」

 

「いつのまにゲームの中に、、、!」

 

 

「まぁつまり、今この中で最強なのが、あのおっさんって訳。」

 

 

「ゴーーーールデンキャノンボォーール!!」

 

 

「なんなの!この霊圧は!!」

 

ジゼルは凄まじい爆炎に包まれる。

 

 

 

 

 

〜現世某所〜

 

 

「おいおい、滅却師のやつやられそうじゃねぇか。」

 

 

「っと、、、ここらへんでいいか?」

 

 

「全くヨォ、なんで滅却師のためにこんなことしなきゃなんねぇんだ、、、」

 

 

 

 

ーーこれはもしもの時の保険ですーー

 

ーー私が浄化できなかった時、滅却師が代わりにーー

 

ーーあなたに託しますーー

 

ーーあなたに強い死神があたると思いませんからーー

 

ーー頼みましたよーー

 

 

「あいつにゃ地獄から引きずり出されるわ、かと思えば地獄に行く切符にされるわ、滅却師の手助けをするよう言われるわ。」

 

「使いっ走りだな。」

 

 

「さてと、、道は繋いだぜぇ?」

 

「現世発、霊王宮行きのプライベート列車をよぉ。」

 

 

 

 

 

 

〜現世•銀城サイド〜

 

 

「なんだっけか、お前滅却師の四天王的なのに入ってなかったんだろ?」

 

銀城が振るった刀を右肩に乗せ、眼前の敵である滅却師、キルゲ•オピーに尋ねた。

 

「四天王じゃなく、親衛隊だよ。」

 

「うるせぇぞ月島。重箱の隅突くみてぇに。」

 

「別に重箱の隅ではないけどね。」

 

銀城は月島の突っ込みにペースを乱しつつもさらに続けた。

 

「まぁ、その親衛隊でもねぇくせにやるじゃねぇか。」

 

「だが、そこまで頑張って何になる。」

 

「お前の反応を見る限り、一護でユーハバッハが復活したのはミスだったっぽいしな。」

 

その様子を見た月島がまた口を挟む。

 

「一護が乗っ取られてるってのに、随分と余裕そうだね。」

 

 

「あぁ、そこは浦原の野郎がサクッと何とかするだろ。」

 

 

 

「確かに陛下復活の依代が黒崎一護だったのは誤算でした。」

 

「しかしそれは、石田竜燕の方が虚に対する抗体を持っていると考えていたためです。黒崎一護にも無いわけではない。」

 

そしてキルゲは恍惚の表情で両手を広げた。

 

「それに陛下はこれから()()のところへ行き、本来のお力を取り戻した後、世界をその手に収めるのです。」

 

 

「そんなことすりゃ、ノヴァディオとかいう奴らとも敵対することになるんじゃねぇのか?」

 

 

銀城の問いに対し、キルゲは不気味に微笑し答えた。

 

「彼らは、いや、ノヴァディオの頭領は尸魂界の貴族や中央四十六室を潰せればそれでいいのです。」

 

「ですから彼自身で潰す方法と、我々に頼る方法、二つを進めてきたのです。」

 

 

それこそがノヴァディオと滅却師が協力する理由だった。

 

 

そしてキルゲは霊圧を極限まで上げ、自身を禍々しい天使のような形へと作り変える。

 

「これから陛下が現世から霊王宮へと向かわれる。」

 

「早くお供しなければ。」

 

 

 

 

 

To be continued........

 

 

 

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