BLEACH 〜Higher Than That Moon〜   作:虹捜索隊

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独立して投稿していたものを外伝として再投稿しました。


外伝
The Rain Dragon and The Thunder Witch①


これは雨の竜と雷の魔女の物語。

 

 

 

〜技術開発局〜

 

 

「なんでよ!!約束と違うじゃない!!」

 

ゴスロリのような格好をした女性が叫んでいた。

 

 

「全く、、、五月蝿い女だヨ。こっちは修復作業で手一杯だというのに。」

 

 

「あんたが石田雨竜にも会えるっていうから協力したんでしょ!?」

 

 

「いやいや、会えるかもしれんと言ったまでだヨ。それに君に決定権はなかったはずだが。」

 

 

「だがまぁその度に作業を止められても困る。」

 

「会いに行きたければ会いに行けばいい。」

 

 

「ただし、、、」

 

 

 

 

〜現世、サカモトコーヒー空座町店〜

 

 

 

「黒崎が井上さんにプロポーズ!!?」

 

 

「あぁ。そうだ。」

 

雨竜とチャドはコーヒーチェーンでコーヒーを飲んでいた。

 

「阿散井に散々言われて覚悟が決まったらしい。」

 

 

「阿散井君、さすがは朽木さんを落としただけはあるな。」

 

 

「医大を卒業したら結婚するそうだ。」

 

 

「どんどんと周りが決まっていくな。」

 

 

「そういう茶度君はどうなんだい?」

 

 

「俺は、、、今はボクシングに全てを捧げたいんだ。」

 

 

「そうか。いいね、打ち込めるものがあるっていうのは。」

 

 

「石田こそどうなんだ?医学部生なら引く手数多だろう。」

 

 

雨竜は少し考えた。

 

「まぁないわけではないけど、、、。」

 

「見え透いて分かるんだ。医者としての僕を見ているってね。要は将来の収入や地位だよ。」

 

 

「医者抜きで僕を見てほしいんだけどね。」

 

 

すると雨竜達の席の横に誰かが立ち止まった。

 

 

「石田雨竜だな?」

 

石田が目をやると見たことのあるような人影が。

 

「君は、、、!!」

 

 

そこには白いワンピースを着、頭には髪飾りをつけた美女が立っていた。

 

「チルッチ・サンダーウィッチ!」

 

 

「外国人の知り合いか?」

 

 

「知り合いも何も、十刃落ち(プリバロン・エスパーダ)で僕と戦った破面だよ!」

 

「なに!?」

 

チャドは霊圧と警戒心をあげる。

 

 

 

「何しに来た?」

 

「あたしと勝負しな!」

 

「勝負って、君それ義骸だろ?」

 

「それに霊圧もかなり制限されてるようだが。」

 

「涅の糞野郎が制限してるからね。」

 

意外な名前が出てきたことに驚いた。

 

「なぜあいつが?」

 

「あんた知らないの?あたし達数体の破面は奴の部隊として囚われてる。」

 

「自由なんてあったもんじゃない。あんたに会いに来るのにも大変だったんだから。」

 

 

警戒していたチャドだが2人のやり取りを聞き自分がお邪魔虫だと悟った。

 

「石田、、、おそらく俺は邪魔だな。」

 

 

「ちょっ、茶渡君!」

 

チャドはコーヒーを一気に飲み干した。

 

「金は置いておく。」

 

 

「なんだそのグッは!?」

 

 

「あんたこっち見なさいよ!どうなの?あたしと殺り合うの?殺らないの?」

 

 

「ちょっと君!なんてことを大声で!!」

 

 

「なによ、あたしはあんたを殺りたいって言ってるだけじゃないの!」

 

勘違いされそうなことを連呼するため、雨竜な恥ずかしくなり一刻も早くこの場を離れたかった。

 

 

「お、お会計お願いします!」

 

 

雨竜はチルッチの手を引き強引に店を出た。

 

 

 

「最近の若い子は大胆だねぇ。」

 

 

 

 

 

「いつまで手握ってんのよ!」

 

チルッチは雨竜の手を振り払う。

 

「あぁ、すまない。」

 

「なんか調子狂うわ。」

 

 

「で、勝負よ。勝負!」

 

 

「あたし、尸魂界なら全力出せるからあんた来なさいよ。」

 

 

「なんで行かなきゃいけないんだ!それに僕は忙しいんだよ!」

 

 

「何が忙しいってのよ。一日中弓の弦でも引いてるっての?」

 

 

「僕は医学部生なんだ!今の時期は毎日病院で研修だし、君の相手をしてる暇なんてない!」

 

 

パン屋での午前勤務を終えた織姫は試作品が入った袋を持ち、機嫌よく歩いていたところだった。

 

反対の歩道に歩く雨竜を見つける。

 

「あれ?石田君だ。、、、、それと?」

 

 

織姫は反対側に移り、バレないよう女性と歩く雨竜の後をつけることにした。

 

 

「わざわざ来たのにあたしの相手をしてる暇がないって?」

 

「あんたが暇かどうかなんか関係ない。あんたを殺れりゃそれでいいのよ!」

 

過激な言葉が聞こえ、織姫は顔を真っ赤にする。

 

「あわわわわ、凄いことになってるよ、、、!石田君の彼女さん肉食系なのかな、、、!?」

 

 

「明後日!絶対来なさいよ。十二番隊隊舎だからね!じゃあそれだけだから!」

 

 

 

 

〜黒崎家〜

 

 

「なに!?石田が外国人彼女!?」

 

 

「うん!すごく積極的で顔立ちもすごく整ってて、、、!でも十二番隊隊舎って言ってたから死神なのかな?」

 

 

「けど石田君も今忙しいから会えてないみたい。だから、、、」

 

 

「ヤれてないとか、、、、なんとか、、、」

 

織姫は恥ずかしくなりゴニョゴニョと小声になる?

 

 

「とにかく!このままじゃ石田カップルが破局しちゃう!」

 

 

「よっしゃ!そういうことなら!」

 

一護は伝令神機を取り出すと、ポチポチとボタンを押している。

 

「一護くんなんかノリノリだね。」

 

「あいつのそういうとこ中々見れないからな!」

 

 

そういうと耳元に伝令神機を当てた。

 

「おう!恋次か!実は石田の野郎が十二番隊に、、、、」

 

「じゃあルキアにも伝えといてくれ!おう!じゃあな!」

 

「面白くなってきたな。」

 

 

ピーンポーン

 

 

「はーい。」

 

一護が玄関戸を開けると、白と緑の縞模様のハットを被り甚平を着た男が立っていた。

 

「浦原さん!」

 

 

「いや、先程仕入れの帰りに凄いものを見ましてね。」

 

「石田のことじゃねぇだろうな。」

 

「あら、もう知ってたんですか?」

 

「遠くからだったもので顔までは見えなかったんですが。」

 

織姫が嬉しそうに浦原に伝える。

 

「美人外国人死神です!」

 

 

 

 

「なるほどなるほど話は大体わかりました。」

 

「ではアタシも協力させていただきますよぉ!」

 

「なんかみんなノリノリですね、、、。」

 

織姫はいつも以上に一護や浦原がやる気だったため苦笑いしていた。

 

 

 

 

 

〜十三番隊隊長執務室〜

 

 

「直接聞いたが教えてもらえなかった。やはり涅隊長から情報を貰えなさそうだ。」

 

ルキアと恋次が作戦会議をしていた。

 

「阿近に聞いてみるか。」

 

 

 

 

〜十二番隊技術開発局〜

 

 

「おう、阿近。十二番隊に外国人顔っているか?」

 

「いや、居ないっすよ。金髪とかならまだしも。」

 

「そもそもそんな死神いないでしょ。」

 

「なんでまたそんな?」

 

阿近はそんなよくわからないことを聞いてくることに疑問を抱いた。

 

「どうも石田とその外国人美女死神ができてるみたいでよぉ。」

 

「石田ってぇと、あのこっち側の滅却師ですよね?」

 

「まさか死神と結ばれるとは。」

 

 

 

 

〜十二番隊隊舎前〜

 

 

「来ないじゃない!あのメガネ!!!」

 

 

 

 

〜浦原商店〜

 

 

一護、織姫、ルキア、恋次は映像を食い入るように見ていた。

 

 

 

『いた!あんたちょっと!』

 

またもやコーヒーサカモトで話をする雨竜とチルッチ。

 

『また君か。』

 

『あんたあたし待ってたのよ!一日中!』

 

浦原は音量を上げている。

 

「うまく作動してますね。これが昨日のやり取りです。」

 

『怖気付いたの?』

 

『あたしに殺られるのが怖くて逃げたんだ!』

 

 

「ヤ、ヤラれる!!!?」

 

織姫は突然の言葉につい復唱してしまった。

 

 

『なんだと!?』

 

『前にもう完膚なきまでにしたはずだが?』

 

 

浦原も石田の真の姿に言葉を失っている。

 

「石田サン、、、完膚なきまで、、、。」

 

 

『あの時はちょっと倒れただけでしょ?』

 

 

『なんなら今ここでやってもいいのよ?』

 

『ここ喫茶店だぞ?他の人に迷惑がかかるだろう!』

 

「石田、そういう問題じゃないと思うが、、、。」

 

 

 

「どうやら尸魂界でのデートは石田サンがすっぽかしたようですね。」

 

 

「ちなみにこれが彼女サンの写真です。」

 

 

「わぁ!やっぱり美人さんだ!」

 

 

「義骸に入っているせいか、霊圧はほとんど感じられませんでした。」

 

 

 

「どうすればいいんだろうな。石田が忙しいのは避けられないし。」

 

 

 

ガラガラッ

 

扉が勢いよく開いた。

 

「そういうことなら俺が一肌脱いでやろう。」

 

「親父!」

 

 

「俺があいつに頼んでみるわ。」

 

一心は瞬歩でその場を後にした。

 

 

 

 

〜空座総合病院〜

 

 

「もしもし、わたくし石田雨竜の父親の石田竜弦と申します。」

 

「実はお願いがありまして、息子の研修病院を変更していただきたいのです。」

 

「わたくし事で恐縮なのですが、再婚を考えておりまして、新しい母親となる女性と少しでも仲良くなるには息子は時間が必要だと考えております。」

 

 

「今の研修病院だと往復で4時間かかります。その時間を新たな母との交流の時間にしてあげたいのです。」

 

 

「ええ、はい。黒崎医院というところが受け入れてもいいと言ってくれています。」

 

 

「息子には言わないでください。きっと気を遣いますから。」

 

 

「はい、ありがとうございます。それでは失礼します。」

 

 

竜弦は電話を切ると、またいつもの冷たい口調にもどった。

 

 

「これでいいのか?」

 

「いい親父に見えたぜ。本当に演技だったのか?」

 

一心は竜弦をからかっている。

 

「うるさい、早く帰ってくれ。」

 

 

 

 

〜黒崎医院〜

 

 

「なぜ僕がここに?」

 

「いや、俺一護もいるしよぉ、研修生に教える練習もしたいなぁと思ってたら雨竜君がいたから。」

 

 

「そいやぁ雨竜君、彼女いんの?」

 

二階の部屋でモニタリングをしている一護は一心の距離の詰め方にブーイグを飛ばしていた。

 

「親父早えよ!不自然すぎんだろ!」

 

 

「いや、そのような人は、、、、。」

 

「まぁもしなんかあったら言ってくれよ。融通は利かせるからさ。」

 

 

「竜弦のやつも孫の顔が見たいだろうからな。」

 

「明日からうちでの研修頼むよ。」

 

 

 

 

 

〜尸魂界〜

 

 

「黒白の羅、二十二の橋梁 六十六の冠帯 足跡・遠雷・尖峰・回地・夜伏・雲海・蒼い隊列 太円に満ちて天を挺れ」

 

「縛道の七十七、天挺空羅。」

 

 

「副隊長各位に送ります。こちらは阿散井恋次。」

 

「今から言うことを各隊隊士に伝達願います。」

 

 

「石田雨竜は明日何も予定が無く、黒崎医院にいる。繰り返します。石田雨竜は明日何も予定が無く、黒崎医院にいる。よろしくお願いします。」

 

 

 

 

〜十二番隊隊舎〜

 

 

「聞いたか?」

 

「さっきの阿近副隊長からのやつだろ?石田雨竜が明日暇だってなんでわざわざ流したんだろうな?」

 

 

「あんたたち!」

 

「それ詳しく聞かせなさいよ。」

 

「お前は、、、涅骸部隊の、、、!」

 

 

 

 

 

〜黒崎医院〜

 

 

「雨竜君、今日は最初だし、受け付けを頼むよ。」

 

 

カランッ

 

出入り口の扉が開いた。

 

 

「本当にいた。黒崎のところに。」

 

 

「なんで君ここが!」

 

 

「あんたのこと聞いてきたのよ!」

 

 

「あたしと勝負しなさい!」

 

 

「しないと言ってるだろう!」

 

雨竜はバンッと受付を叩き立ち上がった。

 

 

「お、来たかっ!」

 

雨竜と女の子の声が聞こえてきたため、一心はすぐさま受付の方へ向かう。

 

 

「雨竜君、今日はもう閉めるから上がって。」

 

「え?」

 

「お嬢ちゃん、雨竜君連れてっていいぞ。存分に楽しんでくるといい。」

 

 

 

「ですって、早く来なさいよ!」

 

チルッチは受け付けにいる雨竜の腕を引っ張り外へ引きずり出していった。

 

 

「なんか真咲を思い出すなぁ。」

 

 

 

 

「ほんとになんなんだ君は!」

 

「あんたが約束破るからでしょ!」

 

「約束した覚えはない!」

 

 

「勝負はしない。というより勝負にならない。」

 

「この前は負けたけど今回はそうはいかない!」

 

「なら僕の矢を止められらるか?」

 

雨竜は弓矢をチルッチに向けた。

 

 

「今の君にはできない。義骸だからね。」

 

 

雨竜は弓矢を収めると足早にチルッチの元から離れていった。

 

 

 

チルッチは近くにあったベンチに座りこんでいた。

 

「くそっ、せっかく現世まで来たのに。」

 

 

 

「あれ?あれって石田君の彼女さんじゃ、、、」

 

 

「こんにちは。」

 

 

「誰よあんた。」

 

 

「私は井上織姫っていうの。石田君の友達だよ。」

 

 

「尸魂界から来たんだよね?何番隊なの?」

 

 

「なんで知ってんの?まぁ一応、十二だけど。」

 

 

「一応って?」

 

 

「あんた知らないの?あたし達の存在を。」

 

 

「あたし達は涅骸部隊っていって、元十刃なの!!」

 

チルッチは少し苛立っていた。

 

「破面さん、、、?」

 

「そう、破面105番チルッチ・サンダーウィッチ。」

 

 

織姫は泣きそうな顔をしている。

 

「そっか、、、大変だよね、、、、。」

 

 

「種族を越えた恋、、、。」

 

「けどあたしはそんなの関係ないと思う!」

 

「チルッチさんが石田君を好きなら一緒にいるべきだと思う!」

 

「は、はぁ?な、なんであたしがあいつのことを好きになんなきゃいけないのよ!」

 

 

「辛いよね。うん、でも当たっていけばきっと響くよ!」

 

 

「大丈夫!私たちもフォローするから!」

 

ピコン

 

「あ、一護くん、石田くんと一緒にいるってさ!」

 

 

 

〜コーヒーサカモト〜

 

 

「やっぱりここか。」

 

「黒崎、、、!」

 

一護は雨竜の対面の席に腰をかけた。

 

「石田!お前うまくやってんのか?」

 

「何がだ?」

 

「外国人彼女だよ。」

 

「はぁ?何を言ってるんだ?」

 

「わざわざ会いに来てるだろ?尸魂界から。」

 

雨竜は一護が誰のことを言っているのかようやく理解した。

 

「彼女のことか。」

 

「やっぱりもう付き合ってんのか!」

 

 

「そういう意味の彼女じゃない!」

 

 

「お前まさか体目当てってことか?」

 

 

「なぜそうなる!そんな訳ないだろ!」

 

 

「びっくりしたぜ、、、。」

 

 

ピコン

 

「おっ、織姫も今その彼女さんといるらしい。」

 

一護は何かを思いついたように身を乗り出す。

 

「そうだ石田!今から遊園地いこうぜ!」

 

「織姫と2人で行く予定だったんだが、、、お前も一緒に彼女サービスしろよ!」

 

突然の提案に雨竜はもちろん、、、。

 

「嫌だね。まず彼女でもないし、、、」

 

 

その答えを聞いた一護はケータイを取り出し電話をかけ始めた。

 

 

「あぁ、親父か?石田の件だが、彼女と遊園地行くの渋ってんだ。」

 

 

「ほい、親父が変われって。」

 

 

『あ、もしもし雨竜君?遊園地に行かなければ研修評価は最低にするから。』

 

「そんな、、!」

 

 

「じゃあ楽しんで!がはははは!」

 

プープープー

 

 

 

 

〜織姫・チルッチサイド〜

 

 

「石田に会えるのか?」

 

「うん!会えるよ!だから今から行こう!」

 

 

 

 

 

 

「必ず勝負の約束を取り付けてやる。」

 

「はぁ、なんで僕が遊園地に、、、。」

 

 

 

 

 

〜後半へ続く〜

 

 

 

 

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