BLEACH 〜Higher Than That Moon〜   作:虹捜索隊

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まれよの漢字間違っていましたので訂正します、すみません、、

希世→希代


戦場に咲く蓮華草⑤

 

〜真央霊術院〜

 

 

 

「(桃色の花、、、)」

 

希代は木刀を持ったまま斬魄刀とのやり取りについて考え込んでいた。

 

「(兄様を尊敬しているから、桃色の花、、、?)」

 

 

希世が自分の世界に入り込んでいる中、他の学生達は顔面蒼白となっていた。

 

それもそのはず、護廷十三隊隊長格でも体が竦むような人物が訪れていたからだ。

 

「きょ、、今日は、、更木十一番隊隊長が来てくださっている。」

 

剣八、一角、弓親と十一番隊の猛者を前に、青鹿は緊張で声が裏返っている。

 

「四楓院先生の口添えで、更木隊長が直々に稽古をつけてくださるそうだ。」

 

直々にと聞いて泡を吹いて倒れる学生もいた。

 

「こ、これは望んでもできるようなものではないぞ!」

 

「立候補制だ!」

 

青鹿は流石に指名することが出来なかった。

 

しかしもちろん誰も挙手することもなく、、、

 

沈黙と、えげつない霊圧が流れるのみだった。

 

そして1分程経ったとき、ついに剣八が口を開いた。

 

「誰も来ねぇのか?ったく根性のねぇ奴らだ。」

 

「こんな柔らけぇ綿の棒で叩いたところで痛くも痒くもねぇだろうが。」

 

しかし誰一人としてピクリとも動かない。

 

「チッ、つまんねぇ。おい、てめぇら帰る、、、」

 

誰も出てこないことに痺れを切らした剣八は学生に背を向け帰ろうとしたときだった。

 

 

「ま、待ってください!」

 

 

「わた、、、わたわた、、わたしが!!やります!!」

 

 

やっと上がった女学生の声に、剣八は不気味な笑みを浮かべ、振り返る。

 

「ほぉ?面白え。そこら辺の男共より根性あんじゃねぇか。」

 

「てめぇ名前は。」

 

とてつもない霊圧が希代のみならず、学生、青鹿を包み込む。

 

 

「お、おおおおおお大前田希代です!」

 

 

「震えてんじゃねぇか!嬢ちゃん!」

 

一角が笑いながらにチャチャを入れた。

 

「テメェうるせぇぞ!!」

 

「すいませんっ!!」

 

更木の怒号に辺りは静まり返る。

 

 

「大前田、、、。そうかよ。」

 

 

「行くぜ。大前田。」

 

その勇気ある女学生に敬意を表してか、剣八は()()で黒い綿の棒を構えた。

 

「負けて当たり前だと思うな。俺を殺す気で来い。」

 

その瞬間、剣八はとてつもない霊圧を放ちながら希世に斬りかかった。

 

もちろん攻撃のスピードはいつもに比べて、かなり手加減したものではあったのだが。

 

 

ーー相手の力に自分の力を足すのじゃーー

 

 

 

希代は頭の中で香合谷の言葉を反芻していた。

 

「(受け流す、、、!)」

 

「(そうすれば更木隊長の力は私のもの!)」

 

 

パンッ

 

鮮やかな胴。

 

 

棒の当たった高い音が道場に鳴り響きこだまする。

 

 

希代は更木の胴を打ち抜き背後で残心を残していた。

 

香合谷の言葉を受けてからの訓練では、常に相手の力を自分のものにするよう心がけていた結果が、運良くここ一番というときに発揮できたのだ。

 

 

「まじかよっ、、、!」

 

予想だにしていなかった出来事に、一角は文字通り開いた口が塞がらなかった。

 

そして弓親はというと、悔しそうに自身の親指を噛み締めていた。

 

「悔しいほどに美しい、、、!」

 

 

 

 

パーーーン

 

 

 

 

再度、棒の当たる音が響き渡る。

 

 

「気、抜いてんじゃねぇよ。」

 

「斬魄刀なら霊圧差で効いてねぇ時だってあるだろうが。」

 

希代の顔面左半分は炭によって真っ黒になっていた。

 

 

パン、パーーン、パン

 

 

「おら、実戦なら死んでんぞ。」

 

剣八は黒い綿の棒で希代を叩き続けた。

 

 

3分の訓練で、希代は全身真っ黒になり果てていた。

 

 

 

しかし更木に一太刀浴びせた希代の功績は、瞬く間に尸魂界に轟いていく。

 

 

ーーあの更木に一太刀浴びせた女学生がいるらしいーー

 

ーー次期剣八か!?ーー

 

 

図らずも希代は始解習得訓練での出来事と併せて、学院内でも一躍目を引く存在となった。

 

 

 

 

〜真央霊術院・付近の山林〜

 

 

夜一がいつもと違う軽装で学生の前に立っていた。

 

「今日は隠密機動の訓練じゃ。」

 

「皆も知ってあると思うが、儂は元隠密機動総司令官じゃ。」

 

「儂が一人一人直々に教えてやってもよいのじゃが、あいにく儂は一人しかおらんのでなぁ。」

 

「今日は元隠密機動、もしくは儂が稽古をつけたことがある者達を呼んできた。」

 

 

すると、特別講師達は瞬歩で続々と学生の前に現れる。

 

そしてその顔ぶれに学生達は驚愕することとなる。

 

 

それもそのはず。

そこに現れたのは、

現隠密機動総司令官兼二番隊隊長、砕蜂

二番隊副隊長、大前田希千代

六番隊隊長、朽木白哉

六番隊副隊長、四楓院夕四郎

九番隊第五席、西堂榮吉郎

元十二番隊隊長、浦原喜助

元二番隊副隊長、大前田希ノ進

だったからだ。

 

「四楓院夜一、貴様よもや《もしくは儂が稽古をつけた》とは私のことではあるまいな。」

 

そう問いただしたのは六番隊隊長で、唯一隠密機動の経験がない朽木白哉だった。

 

「なんじゃ心当たりがあるではないか。」

 

 

そこに悪意なく割って入ったのは夜一の弟の夕四郎だった。

 

「なるほど!!朽木隊長は姉様のお弟子様だったのですね!!」

 

「夕四郎、貴様隊舎に帰ったら覚えておけ。」

 

 

 

「では、番号順に分かれて各講師につけ!」

 

 

番号順で分かれた結果、希代は砕蜂の班となった。

 

 

砕蜂が集まった班の学生に冷たく言い放つ。

 

「いいか。説明についてこれない者は置いていく。」

 

その言葉に皆緊張で体を強張らせた。

 

「ではまず、基本からだ。」

 

「これからお前たちに空蝉(うつせみ)を教える。」

 

 

「そこのお前、前へ出ろ。」

 

一番前にいた希代は砕蜂に歩法説明の相手に指名される。

 

「は、はいっ!」

 

「お前、名は。」

 

「はい!大前田です!!」

 

ーー大前田ですーー

 

  ーー大前田でーー

 

     ーー大前田ーー

 

 

「お、大前田だと、、、?」

 

砕蜂は少し離れたところで歩法の教養をしている部下の大前田を一瞥する。

 

まさかそんなはずはない。

砕蜂はそう自分に言い聞かせて平静を装った。

 

「貴様、、下の名は、、、?」

 

「希代です!」

 

 

「ま、ま、まれ、、、」

 

砕蜂は鏡花水月にかかっているのかと辺りの霊圧を探るが、もちろん藍染の霊圧は感じ取れない。

 

そして砕蜂の瞳孔が大きく開く。

 

 

「お、大前田、、、希、、、代だと、、、?」

 

 

「はい!!」

 

 

To be continued........

 

 

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