BLEACH 〜Higher Than That Moon〜   作:虹捜索隊

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第7話 悪意沸沸(アクイフツフツ)諧謔(カイギャク)(キワ)

 

 

 

「動け!刀無縛(かなしばり)。」

 

西堂は斬魄刀を解放させると納刀する。

 

 

「なんだぁ?納めんのか?」

 

 

 

「おめえ怖気付いたの、、、」

 

シュリーカーは自身の背後に西堂の霊圧を感じる。

 

そして1秒遅れ、腹部に痛みを覚えた。

 

 

「なっ、、、?」

 

シュリーカーの腹部から鮮血が吹き出ている。

 

 

「おれの斬魄刀は隠密機動には向いてないとか言われて、まずは十一番隊に飛ばされてよぉ。」

 

 

隠密機動出身というだけで難癖をつけられた日々。

 

「最悪だよな、あんな戦闘狂。」

 

 

「そんであいつらと毎日殺りあってたら抜刀術の西堂とか言われるようになった。」

 

 

「毎日必死だった。生き残るのに。」

 

 

「何を喋ってやがんだ、、、」

 

シュリーカーは傷口を押さえている。

 

 

 

「だから、、、要はおれの抜刀はたぶん護廷十三隊一速えぞ?」

 

 

後半の言葉は自身の背後から聞こえていた。

 

「な、、、、に、、、、?」

 

気づくとまた血が吹き出ていた。

 

 

 

「おれの斬魄刀、刀無縛は抜刀すると3秒間威力が何十倍にも膨れ上がる。」

 

 

西堂はまた納刀している。

 

 

「おれ自身のスピードも劇的に上昇し、さらに斬魄刀の重量は1/1000に、無いに等しくなる。」

 

 

「だが相手の霊子を感知した一瞬、つまり当たる時に元の100倍の重さになる。」

 

 

スピードに重量が乗れば威力は絶大だった。

 

 

「この斬魄刀は抜刀に長けた刀なんだよ。」

 

 

 

 

「どうだ無闇に動けねえだろ?動きゃ防御に移行するのに時間がかかるからな。」

 

 

 

 

「おい、どうした虚?」

 

 

 

()()よ、()()()にでもかかったのか?」

 

西堂は不気味に口角をあげた。

 

 

 

西堂がシュリーカーと交戦している間にマユリはネムの元へ向かう。

 

 

「黒崎一護。」

 

 

背中から血を流し一護がネムの前で片膝をついている。

 

「この子は、、、あんたの娘みたいなもんだろ?おれも息子いるからあんたの気持ちもわかってるつもりだぜ?」

 

 

「フン、余計なことをしてくれる。もしこいつが壊れてもまた新しく、より良いものを作り直せばいいだけの話だヨ。」

 

 

そう言うとマユリはネムを連れ一護から離れていった。

 

 

 

 

 

一方のシュリーカーは西堂を前に全く動けなくなっていた。

 

 

「(矢を打とうにも、王虚の閃光(グラン・レイ・セロ)を打とうにも隙ができる、、、)」

 

 

「(かといって逃げて背を見せても確実に斬られる、、、。)」

 

 

シュリーカーはある賭けにでることにする。

 

 

 

「おい!そこの白い奴!!」

 

 

それは自分を斬らせない理由を作ることだ。

 

「俺を今助けてくれるならアジトにある実験体をいくらでもやる!」

 

 

シュリーカーはマユリに訴えかける。最低限の隙を見せない程度に。

 

 

「研究してぇんだろ!?」

 

 

「死神、滅却師、虚、破面、完現術師色んなベースがある!」

 

 

 

マユリは10秒ほど顎に手を当て考えた後、答えとも取れる言葉を発する。

 

 

「ほう、面白い。」

 

するとマユリは胸元から特殊な補肉剤を取り出し体に注射する。

 

「これは回復用に開発したものでネ。」

 

見る見るうちに先ほど火傷で損傷した箇所が回復していく。

 

「ふぅ、こんなものかネ。」

 

次の瞬間、マユリはその場にネムを残し姿を消した。

 

 

「なっ、、?涅隊長、、、?」

 

マユリは瞬歩で西堂の背後へ移動し、その背中を斬りつけた。

 

 

「心配ないヨ、浅く斬ったからネ。」

 

 

 

「おい!お前自分の研究のために仲間を斬るのか!?」

 

 

「人聞きの悪い。これも敵の戦力を探るためだヨ。」

 

マユリはその言葉を言い終わるや一護の方へ向かう。

 

 

もちろん、手負いの一護はその速度に反応できるはずもなく接近を許してしまった。

 

が、一護は力を振り絞り片膝をついたまま正面にいるマユリに向け刀を振るう。

 

しかしマユリは防ぐ素振りも見せず一護の攻撃を受けた。

 

 

パンッ

 

 

「これは、、、!」

 

一護はかつて破面が現世に攻めてきた際浦原が使っていたものだと気づく。

 

しかし遅かった。

 

そのときにはもう自身の左肩から刃が見えていた。

 

マユリに背後から貫かれていたのである。

 

 

「おまえっ、、、、なんで、、、?」

 

「邪魔なんだヨ。」

 

 

さらにその刃はマユリのが疋殺地蔵ではなかった。

 

「こ、これは、、、?」

 

 

「これは虚の力を消滅させる装置だヨ。」

 

 

「虚対策でネ。」

 

 

 

「な、、、なぜ、、?」

 

 

「君の虚の力は何かと邪魔なんだヨ。」

 

 

一護の中の虚の力が急激に消失していく。

 

 

「虚の、、あいつの力が弱まっていく、、、。」

 

 

「君も虚の力に悩まされていたことがあっただろう?感謝して欲しいものだネ。」

 

 

「あと数日で塵ほどの力しか残らないヨ。」

 

 

「あんた、、、そこまでして研究したいのかよ、、、?」

 

 

「答える義務はないヨ。」

 

マユリはすでにシュリーカーの方へ歩みを進めている。

 

 

「では連れて行ってもらおうかネ。」

 

 

「話のわかる隊長さんだぜ。」

 

シュリーカーは黒腔を開けるとマユリと共に消えていった。

 

 

 

 

「クソ、、、」

 

「大丈夫ですか?黒崎サン。」

 

「浦原さん!なんで止めなかったんだよ!!」

 

「一心サンも抱えてましたし、、。」

 

「とにかく、一度うちへ戻りましょう。」

 

浦原は何かを見据えるように鋭い目をしていた。

 

 

 

 

 

 

〜流魂街、逆骨地区〜

 

 

 

「斬っても斬っても再生できる!」

 

射場によって斬り落とされたシャズの腕から、新たな腕が生えてくる。

 

 

「そうか、ほいじゃあお前が痛みで根を上げるまで斬ったるわい。」

 

「儂の力ならさっきみたいにお前のその静血装ごと断ち斬れるけぇの。」

 

 

「根比べと、、、いこうかのう!」

 

言い終える前に瞬歩でシャズに近づき、シャズの左耳を髑髏型のピアスごと引きちぎる。

 

 

斬撃が来ると思って構えていたシャズは意外な攻撃に驚いた。

 

 

「そんな地味な攻撃でいいのか?」

 

シャズの耳はすでにピアスごと再生していた。

 

 

「おうよ!」

 

射場は引きちぎった耳をシャズの顔面に投げつけ視界を奪う。

 

さらに蹴りを入れ2メートルほど距離を取ると射場は刀を振りかぶり斬撃を浴びせる。

 

 

が、しかし射場の斬撃はまたもや同じ形で止められることとなった。

 

 

 

それはドミノではなく、黒いフード付きのコートを着た男によって。

 

 

その男は誰かに似たような霊圧を放っている。

 

 

「なんじゃ?仲間か?」

 

 

「あなたの斬魄刀には致命的なところがあります。」

 

 

「斬りかかっても枝分かれした刃に引っ掛け防ぐことができ、、」

 

 

「どこかで聞いた台詞じゃのう!」

 

射場は再度力を入れて刀を押し込む。

 

 

「そして必ず押し込む、ということ。」

 

その男は射場が押し込むと同時に半身にし受け流す。

 

 

まずいと思った射場は咄嗟に体勢を立て直し、間合いを取る。

 

 

黒コートの男は前方に射場がいるにも関わらず後ろを振り向く。

 

「ここまでにしましょう、仙波逸ノ将。黒腔を。」

 

「お前は一体、、、?」

 

仙波も知らないといった様子だったが、、、

 

 

「あなた()よく知っていますよ。」

 

 

そういうと、男は仙波の開いた黒腔とは別の黒腔の中に入っていった。

 

 

「命拾したなぁ、死神。」

ドミノは嘲るように笑っている。

 

 

そしてその言葉を残し仙波たちも自分達の黒腔へと消えていった。

 

 

 

「なんじゃったんじゃ、、、、。」

 

 

 

 

 

 

 

新しい神(ノヴァディオ)アジト〜

 

 

 

「(ここでやっちまうか?今なら俺たちのアジトだ。何かがあればみんな集まってくる。)」

 

 

シュリーカーはマユリを連れ、薄暗い廊下を歩いていた。

 

「(いや、けど集まってきたところで、それまでに俺だけがやられるかもしれねぇ。)」

 

 

そんなことを思い巡らせていると、目の前に黒腔が開き、黒コートを着た人物が現れる。

 

 

「お、お前だれだ?」

 

仲間には該当しない霊圧。

シュリーカーは警戒を強めた。

 

 

「シュリーカー、地獄へはどうやったら行けるのです?」

 

突然の問いにシュリーカーは拍子抜けしてしまった。

 

「も、もう俺の鎖は壊されたから俺は行けねえよ。」

 

 

「生前に罪を犯した虚を斬るしかねぇんじゃねぇのか?」

 

 

「やはりそうですか、、、。」

 

 

1秒後シュリーカーは横から刀で胸を貫かれた。

 

 

「て、てめぇ、、、、なんで、、、?目の前のやつは、、、」

 

完全な不意打ちだった。

 

それもそのはず、シュリーカーとマユリの目の前には先ほどの男が今も立っていたからである。

 

 

「あなたは虚ベースでしたよね。斬魄刀で斬られればもちろん、、、。」

 

 

「クソッ、、、!」

 

 

空間から仰々しい地獄の門が出現する。

 

 

そしてその扉が開くと、中から巨大な刀とそれを持つ腕が現れた。

 

そしてシュリーカーはその大刀により貫かれる。

 

 

「ありがとう。シュリーカー。先に行っていますよ。」

 

 

その男は門の隙間から地獄へと入っていった。

 

 

 

「クソがぁぁぁぁぁ!嫌だぁぁぁ!」

 

 

 

まだ殺してない。

 

色黒でガタイの良い人間。

二度も戦った女の死神。

赤い長髪の男の死神。

西堂とかいう死神。

 

そして黒崎一護。

 

 

 

シュリーカーはまた地獄の鎖に繋がれることとなった。

 

 

 

 

そして地獄の門はまた異次元へと姿を消していく。

 

 

 

「一体なんなんだネ、、、」

 

 

突然出来事にマユリは少し驚いていたが、

 

 

「たがこれはこれで好都合。」

 

 

引き続き歩みを進め、廊下の先の奥の部屋へと消えていった。

 

 

 

 

 

 

 

〜地獄〜

 

 

 

「君は?こんなところまで来るなんて正気じゃない。」

 

 

「地獄から出て、私の元で戦いませんか?」

 

 

「嫌だ、と言ったら?」

 

 

「なら帰るまでです。あなたの替えはいますから。」

 

 

「替えだと?」

 

 

「えぇ、100の数字を持つ破面です。」

 

 

「なんの冗談だい?それはヤミーが復活したとでもいうことか?」

 

 

「元錬金術師の戦闘狂のことですよ。」

 

 

「ほう?面白い。君についていけば会えるのかい?」

 

 

「ええ。」

 

 

「君は?」

 

 

 

 

「そうだなぁ、、、ノヴァディオとでも呼んで下さい。」

 

 

 

 

 

To be continued.....

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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