拙い文では、ありますがよろしくお願いします
場面は、ゼレフとロキが初めて会う時に遡る
「なぁ〜リヴェリア、ホンマごめんて〜」
と言いながら酒に酔っているのかニヤニヤしているロキと
「ふざけるな、これで何回目だと思っている、少しは、反省しろ!」
何度目か分からない、ロキの説教をしているリヴェリアの姿があった。
「いや〜、ホンマにって、ごめんて〜」
そう言いながらリヴェリアに謝っていたロキの視界に、突然彼は、入ってきた。
見た目は、ごく普通の人間だ。しかし彼が身に秘めていたソレは、まるで人間のモノでは、無く、まさに神の力だった。 ただその力は、まるで闇の力、天界いた頃でも感じた事のない程どこまでも暗く、黒い。だがソレと同時に一瞬だけ、あのフレイヤでさえ見逃してしまう程一瞬だけ、彼の持つ魔力の片鱗を感じた。
そしてロキが感じたソレとは、完全に消えかかっているアンクセラムの呪いの片鱗だった。
気づくとロキは、彼、もといゼレフのもとに行っていた
「しかし、黒魔法とはな〜驚いたで」
そうロキは、フィン達がいなくなった部屋で一人愚痴る
そして遠征の日
ゼレフは、ホームの書斎にてこの世界の魔法について調べていた
「成る程、見ただけでその魔法が使えるようになる本か...少し興味があるな。ロキにでも聞いてみよう」
そう言うとゼレフは、遠征の出迎えを終えたロキの元に向かった。
「ロキ、少し聞きたいが事があるんだけど良いかい?」
「おう、良いで」
ゼレフは、その返事を聞きロキの部屋に入った。
「で、聞きたいことって何や?」
「魔道書ってこのホームにあるかい?もう使っている物でも構わない」
「あるには、あるけど、どないするつもりや?」
ゼレフのスキルの事を思い出しながらロキが聞くと
「僕のスキルについて覚えているかい?ちょっとだけ、調べてみたいんだ。それに少し魔道書には、縁があってね」
そう言うと少しゼレフは、笑ってみせた
「わかった、ええよ。そのかわりウチの質問を聞いてくれるか?」
「構わないよ」
その返事を聞くと、ロキは、いつもとは違い、真面目な表情になり言った
「ゼレフ、あんた、ここに来る前まで何をしとったんや?」
するとゼレフは、この事を聞かれるのが分かっていたのか、代わりに用意した嘘をついた
「僕は、元々ここの近くには、居なくてね。ある日ここ、オラリオの噂を聞いて来たんだ」
そうゼレフが言うと、少し表情を暗くしながらロキは、答えた。
「...ゼレフ、神には、嘘が分かんねん。正直に言うんや、それにウチは、あんたが何者だろうと家族だと思っとる、他のみんなも同じや。それだけは、変わらん」
その言葉に決心がついたのかゼレフは、真実を口にした。自分が弟を復活させようとした結果400年間アンクセラム神のアンクセラムの呪いにより苦しめられ、自分を殺すため数々の悪魔を作り出し、その結果世界すら崩壊させようとした事を。そして自分がメイビスやその弟、ナツにより救われた事を。自分が本来死んだ身であることも。
「まさかここまでとは、それにアンクセラム神なんて聞いた事もあらへん」
ロキは、ゼレフの語った言葉に驚愕したと同時に悲しみに満ち溢れていた。気がつくとロキは、ゼレフを抱き寄せていた。まるで親が子を抱き寄せるように。
「苦労したんやな、ゼレフ」
ゼレフは、驚き振りほどこうとしたがロキの無償の慈愛を感じたのか、そのまま身を任せた。
ロキは、ゼレフを抱き寄せながらアンクセラムという神を心から許さないと誓った。
そうして少しの間、時間も忘れてロキは、ゼレフを抱き寄せていた。
「もう大丈夫だよ、ロキ。それに少しこの呪いには、感謝しているところもあるんだ。メイビスやナツ、他のみんな、そして君達にもこうして会えたからね」
そうゼレフは、ロキに話した。するとロキは、少し名残惜しそうにしながらもゼレフから離れた。そして何処に隠していたのか奥から魔道書を取り出しゼレフに渡した。
「ゼレフのスキルを見た時からいつか言うて来ると思ってとっといたんや。受け取り〜」
そう言いながらまだ誰にも使っていない魔道書を渡した
「ありがとう、感謝するよ」
「いいって、いいって、その代わり時々冒険の話を聞かしてほしぃわ」
「分かった、いくらでも聞かせてあげるよ」
その言葉を聞くとゼレフは、懐かしい光景を思い出したのか少し笑みを浮かべながらロキの願いを了承した。
そしてフィン達が遠征から帰ってくる時まで時間は、進む
「意外とこれを作るのは、簡単だったな」
そう言いながらゼレフは、自分の作った魔道書を机に置く。外の様子が騒がしいので、そちらを見てみるとどうやら、フィン達が遠征から帰ってきたようだった。それを見るとゼレフもフィン達の元に向かった。
「お帰り、みんな」
そうゼレフがみんなに言うと誰よりも早く反応するものがいた。そうアイズである。
「ただいま、ゼレフ。また戦ってほしい」
「早速かい?」
流石に皆もこれには、苦笑いを浮かべていたがリヴェリアがアイズを注意し、事なきを得た。
そうして、今、ロキファミリアの面々は、豊穣の女主人にて、食事をしていた。
「みんな遠征ごくろうさん!今日は、いっぱい飲んで食ったれ!かんぱいや!!」
そうしてロキファミリアの宴が始まった
そうして皆自分達の遠征の疲れを癒すように酒を飲み、食事を堪能していた。
ゼレフも例外なく食事を楽しんでいた。そうして皆が楽しんでいると
「おいアイズ!あいつの話ししてくれよ!」
「あの話...?」
酒にかなり酔っているのか泥酔した様子のベートがアイズに話しかけてきた。
ゼレフもその声に耳を傾ける。
「帰る途中に何匹かミノタウロスを逃しろ?その時、5階層に行った最後の一匹を始末した時にいた腰を抜かしたトマト野郎だよ!」
「ミノタウロスって...帰る時に逃げ出して行った?」
「そうだよ!急に上層に登って行っていきやがって、俺たちが追いかけて行った奴!」
「そん時によ、いたんだよ。身の丈にもあってねぇのに、いかにも駆け出しですってガキがよ!兎みてぇに追い込まれてよ、可哀想なくらい震え上がってたんだよ!」
「ほんで、その冒険者どうしたん?」
そうロキが聞くと
「アイズが間一髪のところで、ミノタウロスを細切りにしてやったんだよ!そしたらアイツ返り血を顔面に浴びてトマトみてぇになっちまってよ!しかもそのトマト野郎叫びながらどっか行っちまったんだよ!アッハハハ!!」
それ釣られてか、周囲から笑い声が聞こえる。その中誰かが急ぐ様にこの店を出て行った。
笑っていないのは、アイズと今の話に不快感を募らせるリヴェリア、そしてゼレフぐらいだった。すると
「いい加減その口を閉じろ、ベート。私達に非があっても彼には、無い。それに酒の肴にするなんてもっての他だ」
しかしベートは、かなり酔っているのかリヴェリアの注意など軽く受け流しアイズに標的を変えた
「アイズは、どう思うよ?自分の目の前で震え上がる野郎を。あんなのが俺達と同じ冒険者なんか名乗ってるんだぜ?」
「...あの状況じゃ、仕方なかったと思います」
「なんだよ、良い子ぶっちまって。...じゃあ質問を変えるぜ?あのガキと俺ツガイにするならどっちが良い?」
「ベート、もしかして酔っとるん?」
「うるせぇ。ほら、選べよアイズ。お前はどっちの雄に尻尾を振ってどっちの雄にっ」
「そこまでだよ、全く。アイズが困ってる。酔いすぎだよ」
ゼレフがベートの言葉に間を入れてきた。
「あ?なんだよ?急に、大体入ったばっかのテメェにどうこう言われる筋合いはねぇんだよ!」
「だとしてもだよ、君のせいでせっかくの料理が不味くなってしまう。少し酔いを覚ましなよ」
「あっ?上等だ!テメェで覚ましてやるよ!」
そう言いゼレフを殴り付けた。
「これで、気は済んだかい?」
自分が殴られたのになにも反撃してこないゼレフに呆れたのか、ベートは、ふてくされた様に店を出て行った。
「大丈夫か?ゼレフ」
「大丈夫?ゼレフ」
そう言いゼレフの元へ、リヴェリアとアイズが向かう。ロキは、ベートを叱るため追いかけに行っていた。
「大丈夫だよ、ありがとう」
そう言いながら立ち上がる。するとゼレフは、
「少し用を思い出したんだ、出かけてくる」
そう言いながら先程急ぐ様に店を出て行った少年のもとに向かった。
ゼレフが少年を追いかけているとどうやら少年は、ダンジョンの中にいる様だった。
そして少年の元に駆けつけると、少年は、血だらけで立っているのもままならない程ボロボロだった。そうして限界だったのかゼレフが到着したと同時地にひれ伏した。
その少年、ベルが目を覚ますと誰かの背中の上におり、地上にいた。
「...え?どうして・・・ここに?」
「おや?目が覚めたかい?」
そうしてベルは、自分が誰かに負ぶされている事に気づく。
「す、すいません!僕体力の限界で意識が無くなっちゃってって・・・あれ?怪我が治ってる?それどころか体力も・・・えー!!」
「あはは、君は、面白いね。怪我は、僕が治しておいたんだ。もう少し休んでいて構わないよ。僕が君を送るよ」
「ありがとうございます!!でももうこれなら歩けるので大丈夫です!」
そう言うとゼレフから降り自分で歩こうとくるのだがそのまま前にベルは、倒れた。
いくら肉体が治っても精神がまだすり減っていたのかそのまま眠ってしまった。
そしてベルが目を覚ますと自分のホームにいた
「あれ?なんでホームに?」
そうベルが寝ぼけていると
「ベル君!!やっと起きたんだね!全く君って奴は、君が抱えられて帰って来た時は、どれだけ心配したと思ってるんだ!全く」
そうベルに目の下にクマを作りながら叱るヘスティアにベルは、決心した様にヘスティアに告げた
「神様、僕..強くなります...誰にも負けないくらい強く!」
「ベル君...分かったよ!応援するぜ!」
それを聞いたヘスティアは、慈愛に満ちた笑顔をベルに送った
するとベルは、何かを思い出したかの様に飛び上がった
「あっ!!神様!僕を抱えて来た人の事わかりますか?!」
「悪いけど、詳しくは、聞いてないな〜、それにベル君を僕に渡すと直ぐに何処かに行ってしまったよ」
それを聞くと残念そうにベルは、下を向いたが何故か彼には、また会える気がした。
「あっ、でも確かゼレフって名乗ってたよ」
「ゼレフさんか〜、何処の人なんだろう」
こうしてまた忙しない朝をヘスティアファミリアは、迎えた