IS学園、織斑一夏及びシャルル・デュノアを除けば実質女子校のそこには各国から集まった淑女たちの社交場、交流の地がある。
彼女達は各国からの期待と威信を胸に学園での活躍と成果を求められているエリート種族なのだ。それはもう、カカロットと某野菜王子並に違う。
「ドリフの新刊はまだですか、一年に一巻て……」
「アワーズ買えよ。あとチャンピオンREDも」
選ばれた淑女達の二人、鷹月静寝と篠ノ之箒は教室でお互いの趣味の話題を語らっていた。
「私は単行本派なんだよ。それに雑誌買ったら嵩張るからヤダ。引っ越し多いし、霞ヶ関のエリート様ですかわたしゃ」
「おう、なら此処で壮大なネタバレしてやろうか。そして国にニートさせて貰ってこの言い草、訴訟」
「おい馬鹿やめろ」
ちなみに二人はルームメイト、プリティでキュアキュアでないが二人の仲は概ね良好である。たまにぶっちゃけてありえない暴言を吐き合う位には。
「そんでどうなのよ、織斑の旦那とはさぁ。もう大人の階段昇ったん?灰被り姫」
「誰がシンデレラじゃ。意地悪な義姉様は何人か居るけど。王子は王子で硝子の靴を不燃ゴミに出しおった」
「嗚呼……何か、ゴメン。どんな顔していいかわからない」
「笑えよ、鷹月」
不意に神父、いや箒の声が低く感じられた。いつものことと割り切ったからなのか妙に爽やかな笑みを浮かべている。
「いやまあ、こんな女子校に二人しかいない男子だから色々気を遣うのは解るのよ。でもね、流石にあそこまで突き抜けているとは思わなかったわ」
「シャルはともかく一夏は昔からアレだからな。毎回思うがね、バイかと」
「バイだったらアンタとっくにおいしく頂かれてるでしょ。広めようホモ達の輪」
「やめてよね、私が本気出したらシャルとか五反田とかが勝てる訳ないだろう」
「ハハッワロス」
「表出ろコノヤロウ」
このような無体な会話をしている二人であるが、他のクラスメイトも大体似たり寄ったりなものであまり気にしていない。むしろ酷いところだと『一夏×シャルル』だの『TSセシリア×シャルル』といった猥談が猛威を振るっている時点でお察しである。
「それにしてもIS学園だというのに肝心のISについての話題が一つもない。どういうことなの……」
「あれは理解するものじゃないのよ多分。むしろフィールでドゥした方が良いと思う」
「嫌だよそんな超兵器、トゥモローに向かってスローしたくなる」
彼女らもIS操縦者の卵である前に確固とした学生である。故に勉学に励むのはもちろんのこと、遊びや趣味、十代でしか出来ないことをする自由はあるものだ。ハメを外しすぎない程度には。
「ISの名前と性能だけ覚えてても何とかなるでしょう。実際旦那がそうだったし」
「アレ絶対ウチの姉がなんかやったに違いないと睨んでんだけど。あの人も思いつきで引っ掻き回すのやめてくれないかなぁ……」
「おおう、自己紹介に姉の夢を目指すとか言ってた人の言葉とは思えませんな、モッピー」
「やめろ人の黒歴史を刔るな、あとモッピーいうな」
ハメを外しすぎた結果がコレといえばあんまりであるが、事実入学してから一月経たずこの有様である。周囲も周囲で、お互いの何かを感じて急激に交流という名の馬鹿騒ぎに興じている。
「そういえば話しは変わるけどさ、箒結構男子(ワンサマ、シャル)の部屋によく行くじゃん?」
「ホントに話し大きくかえよった……で、聞きたいか?何してるか」
その言葉に鷹月はニヤリとする。徹底的に聞いたろうと顔に出るくらい笑顔である。
「こっちがな、少しでもと一夏に振り向いて欲しいが為に色々としてもな、全部スルーされんねん。しかも天然じゃなくて『え、何だって?』みたいな感じでのらりくらり躱されるから余計に腹立つというかなんというか。シャルルもシャルルで助け求めても『そういったのは大人になってから』の一点張りで相手にならん。くそ、日本生まれの癖に変なところで旧教信者ですよあの金髪アナゴ」
聞かなきゃ良かったと一人愚痴る鷹月静寝15歳であった。
原作モアーズで買ってきました。……結構多いですね、量。