いや原作知識なんて無意味じゃねーか! 【永久凍結】   作:光車

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五話 狂信者共を倒そう!

………数分後。

 

攻撃は全て魔法で無力化&吸収していたので、平然とやり過ごした。

そして。

 

私達と狂信者共を隔てていた光る壁を取り除くと同時に、奴等の魔力を乱して魔法の発動が難しくする。

それにより、先程まで奴等が準備していた魔法や技は無効化される。

 

そして。

ミレディと一緒に、言うべき事を、言う。

 

「アーティファクトは確保した。施設内の誘拐された子供達も既に救助済み」(←ミレディ)

「既に転写された人達も、意識を奪って拘束はしているけど連れ出した。その上オー兄ならアーティファクトを使いこなしてみんなを元に戻せる。意味は勿論わかるよね?狂信者共」(←エシェル)

 

狂信者共は一斉にまた詠唱を開始するが、無駄だ。

私が全てを無効化するから。

 

「ミレディ・ライセンと、」「エシェルが告げる」

「「——チェックメイトだ」」

 

「仲良いなお前ら」(←オスカー)

 

ミレディから一気に蒼穹の魔力光が噴き上がる。

私もそれに合わせ、深緑の魔力を噴き上げさせる。

それぞれが魔法陣を描き、まずはミレディの魔法が発動。

黒球が現れ、ミレディの周囲をぐるぐると回る。

こう言うと普通だろうが、蒼穹の光を纏い、黙れば美少女のミレディの周りを衛星の如く廻り続ける渦巻く黒い球体。

 

それは、圧倒的なまでに神々しく、その場の誰もの時が止まり——

 

私はそこに時魔法をぶっこんだ。

 

とりあえず放心してる奴ら全員を対象に(オー兄は抜く)発動。

その数秒後に魔法が完成。

その直後、司教が我を取り戻し、

 

「な、何をしている!あの女どもを叩き落とせ!」

 

そう言い放つ。

直後、正気に戻った神殿騎士達が魔法を放ち、

 

私の魔法が無力化、再構築からの倍増、そして発射。

それぞれに自分の放った魔法が到達して、自爆……は流石にしなかったが、衝撃に固まっていた。

 

「魔法が反射しただと!?」

「なんだあの光の壁は!」

 

それに対し、ミレディが抗議の視線を向けてくる。

 

「…エーちゃん?」

「…あっ」

 

慌てて魔法を消す。

それに合わせて、奴等はもう一度魔法を放ち、

 

予定調和のように、ミレディの周囲を旋回する黒球に飲み込まれた。

事実そうなのだろう。

彼女に魔法が届く事など、ありえないから。

 

そこで気付く。

 

——これ、ありふれたの世界だ、と。しかも本編じゃなくて神代の。

 

エシェルが全く関係ないことに冷や汗を流す。

 

「意識さえ奪えば!」

 

そう司教が言い、闇魔法を構築開始。

それと同時に神殿騎士達も合わせる為魔法を構築するが、

 

「遅いよ——“禍天”」

 

魔法が放たれる。

ミレディの魔法が。

それによって彼等は地に沈む。

小さなクレーターが出来るほどの重さが掛かる。

それは最早、人間が耐えれ切れるようなものではなく、それなのに。

 

「がはっ!ぎ、ぎざまぁっ、何をした!?」

 

こちらにわかるほどはっきりとした口調で物を伝えてくる司教に、恐怖感を覚える。

いや、これは………。

 

恐怖ではない、悪寒だ。

 

しかもこの感じ………。

嫌な予感が、する。

 

神殿騎士達が身体強化を強めたらしく、私がそれは無力化。

更に追い討ちをかけるように、ミレディが重力魔法の出力を上昇させる。

 

「が、ぁっ」

 

最早戦う力は残っていない。

 

更に出力を強化。

なにかを言うことすらままならない。

しかし、司教は立つ事は出来ないものの、まだ喋ることが可能のようだ。

 

「異端者め!我が信仰は折れんぞ!」

 

服が淡く輝く。

 

「天は我等が神のもの!地に落としてくれる!——“崩岩”!」

 

最上位魔法、崩岩。

それをこの状況で発動して、何か意味があるのか。

 

「ミレディ!」

 

私にはわからない。

だって、

 

「っ、純粋な質量攻撃も無効化する、だと……」

 

攻撃なんて、ましてやそんな物質的なものなんて効くわけないから。

 

オー兄や司教は慄いているが、まあ当然だろう。

司教が放った魔法は全て、ミレディの目の前で止まり、その上でそのままミレディの周囲を回り始めたから。

 

でも手前で止めるくらいなら引斥魔法でもできます。

 

「ふざけるな!アーティファクトを量産するなどという化け物の他にも、まだ化け物がいたとでもいうのか!異端者の分際でぇ!おのれおのれおのれおのれおのれっ」

 

ミレディはその呪詛じみた言葉にはなにも反応せず、ただ緩やかに右手を掲げる。

同時に、岩達が動きを止め、ミレディの前に整然と並び。

 

それはまさに、ライセン一族の処刑そのものだった。

 

斬殺か、圧殺か。

それだけの違い。

 

それを見て、

 

「……思い出したぞ。ライセン……ミレディ・ライセン。帝国の処刑人一族、ライセン伯爵家の次期当主!数年前に、一族諸共死に絶えたはずの貴様が、何故——」

 

呆然としながら、司教は言った。

なんだ、ライセンのこと知ってたんじゃん。

 

「問答は無用。私達は言った。チェックメイトだと」

 

最後まで言い切れなかったみたいだけどね。




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