いや原作知識なんて無意味じゃねーか! 【永久凍結】 作:光車
「ふぃ〜〜、ミレディちゃん無双終了だぜ〜〜。ねぇねぇ、見てたオーくん?すごかったでしょう?超すごかったでしょう?」
ミレディ が 調子に 乗っている。
「調子に乗りすぎじゃぁないかなぁ?ミレディさん?あれくらいなら私でも出来るよぉ?」
「えっ」
私 は ニヤニヤと して 言った。
ミレディ は 衝撃を受けた!
オー兄は、これまでとは違う、困ったようなものではあるけれど、本当の笑みを浮かべ、
「君は……本当に滅茶苦茶な人だなぁ」
……え?私は?
その後。
オー兄の傷はもうほぼ治っているが、あと少しで完全回復するので待っている。
「それにしても。傘を差すと内側に治癒の光が降り注ぐなんて面白いね。傘を差しているのに雨に降られるとは、もしかしてツッコミ待ちかな?」
「傘の受け骨部分が、回復魔法を付与した鉱石を使うのに一番適していたんだよ。断じて、ツッコミが欲しいわけじゃない」
若干恥ずかしそうにしながら、視線を逸らすオー兄。
どうしたのオー兄。
「それより、ミレディとエシェル。君達、いつから施設の中にいたんだい?というかどこから?」
ミレディは相変わらずのニヤニヤを引っ込める。
私?引っ込めてないですが?
「オーくんが戦っている間にね。エーちゃんが転移でここまで連れてきてくれたんだよ。若干誤差が出たから下側に転移しちゃったみたい。それよりも、いつ施設内の子達を連れ出したのかな?エーちゃん」
言い訳は許さないと言わんばかりの圧力を掛けてくるミレディ。
やっぱ一つの組織まとめてるだけあるね。
「戦いながらみんなを助けるなんて、余裕だよ?私は魔法のエキスパート。そんな簡単にみんなが出来ないことをやってしまうのが私なのさ!」
「どうやってやったんだ……」
「なにこの子未知数すぎて怖い」
え、それはひどい。
「どうやってやったか?簡単だよ。魔法『自律する影人形』。それを使って避難をさせていただけだよ。姿形も変えられるからね。同時にいくつか違う姿のこれを発動させておけば。これくらいは楽勝なのさ!」
「私よりえーちゃんの方が調子に乗ってると思う」
「それは僕も思った」
……えー。
「他にも」
「もういいよ、エシェル。僕達には意味のわからない領域だから、それは」
………わかった。
とりあえず。
「そういえば、ミレディ……、ううん。ミー姉はそういえば落ち込んでたよね。何かあったの?」
その言葉にミー姉は一瞬硬直。
「…その前にまず聞いておくよ。そのミー姉って、何?」
引きつった声で聞いてくるミー姉。
ふふふ。
予想通りの反応だ!
「何って……。オー兄と同じ感じで呼んでるだけだよ?」
「」
…あれ?
ミー姉〜。
ミー姉さーん。
「お兄ちゃん、お姉ちゃんをいじめたの?」
「え?いや、そういうわけじゃ……」
…ん?
あれれ?
あれれれれ?
これは………。
「ねえねえ、ミー姉。そろそろ起きて。面白いよ」
「………あ、うん」
そして。
「お兄ちゃん、悪いことしたらなんていうの?」
「え?」
「お兄ちゃん!」
「あ、はい。ご、ごめんなさい?」
「コリンに、じゃないでしょ?」
「あ、はい」
………。
………………。
………………………。
ぷっ。
「あっはっはっはっは!もう無理!コリンちゃんに本気で叱られるオー兄は初めて見た!あっはっはっはっは!」
「ひぃ、ひぃっ、お腹痛い!オーくん、幼女にマジ説教されてる!あははははっ」
「う、うるさい!そもそもミレディ、君が——」
「お兄ちゃん!」
「ぐぅっ」
……もう無理!
(エシェル視点終了)
ミレディは笑いながら涙を流し始め、エシェルは浮きながら腹を抑えて若干咳き込む感じで笑う。
そこまで面白かったのだろうか。
「ミレディ」
「あははははっ、あひぃ、コ、コリンちゃん最強説!やばい、つぼったっ。い、息が苦ひぃ〜〜」
「ミレディ」
その呼びかけで、エシェルは察した。
笑うのを辞めるのではなく、防音結界を張った。
勿論その中では笑い転げている。
「ミレディ。僕は、あの時の判断を間違っていたとは思わない。本気の君に、僕も本気で答えたつもりだ」
「オーくん?」
「だから、謝罪はしない。けれど、この言葉は受け取って欲しい」
一泊置く。
「ありがとう」
ミレディが僅かに目を見開く。
ちなみに、エシェルは未だに笑い転げている。
が、ちゃんと会話は聞いている。
この防音結界は、外の音は聞こえるのだ。
「助けに来てくれて。力を貸してくれて。君は恩人だ。——ありがとう」
「お、おおう。ど、どういたしまして?」
動揺してるミレディ。
それを見て。
—エシェルは更に笑い転げた。
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