いや原作知識なんて無意味じゃねーか! 【永久凍結】   作:光車

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六話 ミレディを弄ろう(1)

「ふぃ〜〜、ミレディちゃん無双終了だぜ〜〜。ねぇねぇ、見てたオーくん?すごかったでしょう?超すごかったでしょう?」

 

ミレディ が 調子に 乗っている。

 

「調子に乗りすぎじゃぁないかなぁ?ミレディさん?あれくらいなら私でも出来るよぉ?」

「えっ」

 

私 は ニヤニヤと して 言った。

ミレディ は 衝撃を受けた!

 

オー兄は、これまでとは違う、困ったようなものではあるけれど、本当の笑みを浮かべ、

 

「君は……本当に滅茶苦茶な人だなぁ」

 

……え?私は?

 

その後。

オー兄の傷はもうほぼ治っているが、あと少しで完全回復するので待っている。

 

「それにしても。傘を差すと内側に治癒の光が降り注ぐなんて面白いね。傘を差しているのに雨に降られるとは、もしかしてツッコミ待ちかな?」

「傘の受け骨部分が、回復魔法を付与した鉱石を使うのに一番適していたんだよ。断じて、ツッコミが欲しいわけじゃない」

 

若干恥ずかしそうにしながら、視線を逸らすオー兄。

どうしたのオー兄。

 

「それより、ミレディとエシェル。君達、いつから施設の中にいたんだい?というかどこから?」

 

ミレディは相変わらずのニヤニヤを引っ込める。

私?引っ込めてないですが?

 

「オーくんが戦っている間にね。エーちゃんが転移でここまで連れてきてくれたんだよ。若干誤差が出たから下側に転移しちゃったみたい。それよりも、いつ施設内の子達を連れ出したのかな?エーちゃん」

 

言い訳は許さないと言わんばかりの圧力を掛けてくるミレディ。

やっぱ一つの組織まとめてるだけあるね。

 

「戦いながらみんなを助けるなんて、余裕だよ?私は魔法のエキスパート。そんな簡単にみんなが出来ないことをやってしまうのが私なのさ!」

「どうやってやったんだ……」

「なにこの子未知数すぎて怖い」

 

え、それはひどい。

 

「どうやってやったか?簡単だよ。魔法『自律する影人形』。それを使って避難をさせていただけだよ。姿形も変えられるからね。同時にいくつか違う姿のこれを発動させておけば。これくらいは楽勝なのさ!」

「私よりえーちゃんの方が調子に乗ってると思う」

「それは僕も思った」

 

……えー。

 

「他にも」

「もういいよ、エシェル。僕達には意味のわからない領域だから、それは」

 

………わかった。

 

とりあえず。

 

「そういえば、ミレディ……、ううん。ミー姉はそういえば落ち込んでたよね。何かあったの?」

 

その言葉にミー姉は一瞬硬直。

 

「…その前にまず聞いておくよ。そのミー姉って、何?」

 

引きつった声で聞いてくるミー姉。

ふふふ。

予想通りの反応だ!

 

「何って……。オー兄と同じ感じで呼んでるだけだよ?」

「」

 

…あれ?

ミー姉〜。

ミー姉さーん。

 

「お兄ちゃん、お姉ちゃんをいじめたの?」

「え?いや、そういうわけじゃ……」

 

…ん?

あれれ?

あれれれれ?

 

これは………。

 

「ねえねえ、ミー姉。そろそろ起きて。面白いよ」

「………あ、うん」

 

そして。

 

「お兄ちゃん、悪いことしたらなんていうの?」

「え?」

「お兄ちゃん!」

「あ、はい。ご、ごめんなさい?」

「コリンに、じゃないでしょ?」

「あ、はい」

 

………。

………………。

………………………。

ぷっ。

 

「あっはっはっはっは!もう無理!コリンちゃんに本気で叱られるオー兄は初めて見た!あっはっはっはっは!」

「ひぃ、ひぃっ、お腹痛い!オーくん、幼女にマジ説教されてる!あははははっ」

「う、うるさい!そもそもミレディ、君が——」

「お兄ちゃん!」

「ぐぅっ」

 

……もう無理!

 

(エシェル視点終了)

 

ミレディは笑いながら涙を流し始め、エシェルは浮きながら腹を抑えて若干咳き込む感じで笑う。

そこまで面白かったのだろうか。

 

「ミレディ」

「あははははっ、あひぃ、コ、コリンちゃん最強説!やばい、つぼったっ。い、息が苦ひぃ〜〜」

「ミレディ」

 

その呼びかけで、エシェルは察した。

笑うのを辞めるのではなく、防音結界を張った。

勿論その中では笑い転げている。

「ミレディ。僕は、あの時の判断を間違っていたとは思わない。本気の君に、僕も本気で答えたつもりだ」

「オーくん?」

「だから、謝罪はしない。けれど、この言葉は受け取って欲しい」

 

一泊置く。

 

「ありがとう」

 

ミレディが僅かに目を見開く。

ちなみに、エシェルは未だに笑い転げている。

が、ちゃんと会話は聞いている。

この防音結界は、外の音は聞こえるのだ。

 

「助けに来てくれて。力を貸してくれて。君は恩人だ。——ありがとう」

「お、おおう。ど、どういたしまして?」

 

動揺してるミレディ。

それを見て。

 

—エシェルは更に笑い転げた。

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