いや原作知識なんて無意味じゃねーか! 【永久凍結】   作:光車

7 / 13
七話 大坑道から出よう!(1)

エシェルはわざわざ時魔法すら使い、自分が落ち着ける時間を作り出した。

その時間、実に8分。

それだけの間、笑い転げていた。

 

不謹慎だ。

 

(三人称終了)

 

私は笑いをなんとか落ち着かせて、結界を無効化する。

 

「んん、ごほんっ。とにかく!怪我が治ったなら早く外に出ようよ。“神の目”だっけ?あれを解析してディランくん達を直してあげないとだしさ!」

「そ、そうだね。うん、その通りだ」

 

………。

私は流石に一気に真面目になる。

私が見ているもの、そこにあるのは——

 

司教の、生首だ。

 

今は直接は見えないが、魔法で観察して見れば明らかに生きている。

おかしすぎる。

あれなら、最早身体が無いのだから死んでもおかしく無いのに!

 

「ぎぃっ、がぁっ……」

 

やっぱり。

 

ミー姉が岩石をどかし、そこにあったのはやはり司教。

 

「ぎ、ぎぎ、ぎざまらに……わざわい、をっ。神の、いか、いかりをっ、知れ!」

 

やはりおかしい。

何故、生きている。

 

「何故、何故、そんな状態で生きているんだ……」

 

私も思うよ。

この調子なら、頭を潰されても死なないだろう。

 

「神に、尽くしっ……神のために生きっ……神のために死ぬ!それこそっ、人のっ、最大の存在理由!何故、それが分からんっ」

 

最早あれはアンデット。

死霊魔法でどうにかなる。

本来なら。

けど。

あれを動かせる未来図(ビジョン)が浮かばない!

 

「神敵っ、神敵っ、神敵っ!異端者は死ねっ……尽く滅びよっ」

 

恍惚とした表情で、笑う。

あれは、なんだ?

アンデッド?人間?魔物?

それとも、そのどれでも無い、怪物?

 

「エヒト様ぁ、ああああああっ、エヒト様ぁ!我等が偉大なる神よ!とくとご覧あれ!あなたの忠実なる信徒、フォルネス・アビシオンの最期を!」

「なにかまずいっ。ミレディ!」

「このっ」

 

残念ながら。

もう遅い。

 

アレはもう、止まらない。

頭を吹き飛ばしても、身体を吹き飛ばしても、塵に返しても。

最早何もかも無駄だ。

アレは、もう人ではない。

人ではない何かだ。

 

オー兄の傘から矢が飛ぶ。

ミー姉の魔法が炸裂した。

司教の頭は吹き飛ぶ。

本来なら、これで何もできない。

命令する器官がないのだから。

なのに。

止まらない。

それが、これ。

この、フォルネス司教と言う、バケモノだから。

 

「えひ、とぉさまぁ、ばんざぁい‼︎」

 

言う。

魔力が霧散し、完全に死滅した。

 

司教がやっていたのは自爆用の魔法。

下手に隙がなかった分、干渉できずに放置することになった。

だから。

 

天井が崩落する。

爆発、全てを飲み込もうとする。

 

「っ、十式“聖絶”・全展開!」

 

オー兄は私以外の二人を守る。

 

私はそれを、崩落を止める。

 

転移術式?

魔力が乱されて使えねぇよクソが!

 

「や、やばい、崩落するっ」

 

もうしてます。

 

蒼穹の魔力を溢れさせ、重力魔法を発動、周囲の崩落を止めようとする。

よくこんなことできるね。

この空間で。

 

「ぬわぁっ。は、範囲が広すぎるぅ!」

 

でも、範囲が広すぎて無駄。

だけど、加勢はできない。

 

だって。

魔物が、来るから。

 

「オー兄!“神の目”を守って!来るよ!」

「え!?何が!?」

 

「「「クルゥアアアンッ‼︎」」」

 

きた!

 

守護者が!

感想を教えてください。

  • とても面白い
  • どちらかといえば面白い
  • どちらとも言えない
  • どちらかといえば面白くない
  • 全く面白くない
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。