Fate/reselect   作:Fate/reselect出張所

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Fate/reselect 番外『ドラゴン学校』二学期

私はどこにでもいる無気力系天才美少女、佐藤真波!

 

ある日、いつもどおりの日常を送っていると左手に不思議な痣が浮かんだ!

 

そしてそれは、日常の終わり・・・非日常の、始まりの合図だった!!

 

それから、私はパチもん臭漂う死霊術師に誘拐され、気がついたら・・・

 

英 霊 を 召 喚 し て し ま っ て い た !!!

 

私がこのまま普通の生活を送っていても、また命を狙われ、日坂市の人間にも危害が及ぶ。

 

何より聖杯に選ばれた以上、できる限りのことはしたいなって思った私は・・・

 

 

佐藤「そろそろツッコんでください!!」クワッ

 

ドラゴン先生(以降、D先生)「ヒェ! お約束のモノローグを黙って聞いていたのに!?」

 

佐藤「こんなネタ、いつまでも保たないでしょ・・・!」

 

 

 

SS『ドラゴン学校 ~これで君も亜種聖杯戦争マスターに~』

 

 

 

ドラゴン先生(以降、D先生)「という訳で、また君に亜種聖杯戦争のなんたるかを教授します」クワー

 

佐藤「・・・二限目ですね。相変わらず、私の教室そっくりだ」キョロキョロ

 

D先生「君は放っておくと、陣営で一番ヤバい奴に殴りかかったり、噛み付いたりするからね。ここで色々学びなさい」

 

佐藤「へ? そんなことしましたっけ・・・?」

 

佐藤「・・・あれ? というか、今日はいつ? 私は・・・確か・・・」フッ

 

D先生「ハイ、それじゃパパパーッと始めようか。戻っておいでハイライト」

 

 

 

 

『第二回、サーヴァントって? ~英霊は聖杯戦争の駒に非ず~』

 

 

 

D先生「この前は聖杯戦争そのものについて喋ったし、今回は聖杯戦争の花形、英霊について話すよ」

 

佐藤「英霊・・・確か、歴史上の英雄を召喚するんですよね。七人も」

 

D先生「うん。前にも紹介した通りだね・・・よいしょ」ガッタン

 

 

 聖杯戦争。

 二百年も昔、アインツベルン、間桐、遠坂の三家の魔術師が構築した、あらゆる願望を叶える聖杯を召喚させる儀式。

 その儀式の歴史は血に濡れている。聖杯を手に入れるには、聖杯に認められた七人の魔術師は使い魔であるサーヴァントと共に、ただ一組になるまで戦い勝ち残らねばならないからだ。

 七人の魔術師は聖杯に三画の令呪を与えられる。そして聖杯の力を借り、この世界に名を残した存在、英霊をサーヴァントとして召喚することができる。サーヴァントはそれぞれにクラスを持ち、他のクラスを持つ六組と覇を競うことになる。

 剣士のクラス、セイバー。

 弓兵のクラス、アーチャー。

 槍兵のクラス、ランサー。

 騎兵のクラス、ライダー。

 魔術師のクラス、キャスター。

 暗殺者のクラス、アサシン。

 狂戦士のクラス、バーサーカー。

 つまり聖杯戦争は、異なる時代に名を馳せた英霊七騎が現界し、聖杯を求めて戦う殺し合いなのである。

 アインツベルンら三家は、日本、冬木市に満ちた霊脈を基に、過去数度に渡ってこの聖杯戦争を行った。そのシステムは回数を重ねる中で他の魔術師に評価され、今ではそのシステムは真に優秀であると認められた。

 血を血で洗うような闘争の中でそのシステムは盗まれ、そして現在では世界中で三家が構築したシステムを模倣され、規模も質も様々な亜種聖杯戦争が執り行われている。

 

 

D先生「・・・厳密に言えば、英霊とサーヴァントは別物。英霊は聖杯戦争で召喚される使い魔ってだけじゃないんだ」

 

D先生「聖杯戦争で召喚される英霊は、あくまで『冬木の聖杯戦争』で構築されたシステムに則って召喚されているだけ」

 

D先生「英霊の召喚というのは、本来は人智を超えた存在が執り行う代物なんだよ」

 

佐藤「人智を超えた・・・というと、神様とか?」

 

D先生「もっと曖昧なものかな」ハハハ

 

D先生「例えばこの世界中の人類、その全ての無意識が作り出す、破滅回避の祈り」

 

D先生「あるいは、この地球そのものの、生命延命の祈り」

 

D先生「そう言った祈りが生み出す、世界を守護する安全装置・・・“抑止力”が、英霊を召喚するんだ」

 

佐藤「抑止力・・・」

 

D先生「と言っても、『英霊召喚』は“抑止力”の手段の一つだけどね」

 

D先生「大概は破滅の危機に対面してる『誰かしら』に、世界を救うに足るだけの後押しをするだからね」カツカツ

 

 

“いわゆる主人公補正ってやつ?”

 

 

佐藤「じゃあ・・・英霊の召喚って言うのは、世界基準で見ても結構なことってことですよね?」

 

D先生「それはもう、人類史の中から適任と判断した人材が、英霊として召喚される訳だしね」

 

D先生「で、聖杯戦争で行われるサーヴァントって言うのは、そんな英霊の一側面に過ぎないんだ」

 

 

 

 

『第二回、サーヴァントって? ~サーヴァントはカットケーキ~』

 

 

 

D先生「じゃあ、次は聖杯戦争における英霊。サーヴァントについて紹介するよ」

 

佐藤「はーい」

 

D先生「さっきも言ったように、サーヴァントは英霊が聖杯戦争の魔術的なシステムによって召喚される、使い魔の最上とも言える存在だ」

 

D先生「魔術師が称した名は『境界記録帯』。聖杯の力を借りて、人類史が記録する英霊の膨大な情報の一面を借りて切り取り、自身の使い魔にしてる訳だね」

 

佐藤「一部しか切り取れないんですか?」

 

D先生「それだけ、英霊を現世に喚び出すというのは難しいってことだよ」

 

D先生「でも、召喚されたサーヴァントは『英霊の座』に記録されている存在だから、生前の記憶はまるっとあるうえ、そのクラスにおける最盛期の身体状態で召喚される」

 

佐藤「へえ、生前の経験全てを持った若い英霊が召喚される訳ですね」

 

D先生「んー、確かにサーヴァントは若者として召喚されるケースが多いけど・・・そのクラスの最盛期、となると必ずしも若者が良いという訳じゃないんだ」

 

佐藤「と、言うと・・・老人だったり、子供だったりすることもあるってことですか?」

 

D先生「例えば、長い探求の果てに“体質そのものが変貌している術士”だったり、“空想を作品に昇華している芸術家”なんかは、最盛期に運動能力が関わってないだろう?」カツカツ

 

 

“ほとんどキャスタークラスじゃないか”

 

 

D先生「あと、サーヴァントと英霊の違いとして、サーヴァントは英霊の一側面でしかない点だね」

 

D先生「サーヴァントはクラスに応じて召喚されてて、『英霊の座』からそのクラスによって、必要な部分がコピーされているんだ」

 

佐藤「??? つまり英霊≒サーヴァント じゃないってこと・・・ですよね?」

 

D先生「そう・・・まあ、分かりやすく言うと」

 

D先生「盛り付けが均一じゃないケーキがあったとして・・・そのまんまのホールケーキが英霊、カットケーキがサーヴァントって感じだよ」

 

佐藤「ちょー分かりやすっ」

 

 

 

D先生「例えば作中のセイバーだけど・・・」

 

D先生「彼はスペイン出身の、レコンキスタの騎士。国土回復の英傑である『エル・シド』をクラス・セイバーとして召喚したサーヴァントだよ」

 

D先生「セイバーとしての彼は、二振りの名剣に纏わる叙事詩や、語り継がれるその剣の名手としての知名度に由来している訳だけど」

 

D先生「エル・シドという英雄の記録を紐解けば、彼が多くの騎士を率いて多大なる成果を残した“騎士”・・・つまりライダーの適正がある英雄なのも分かる」

 

D先生「それに・・・中世ヨーロッパの騎兵である以上、戦場ではランスを用いていただろうから、ランサーの適正もありそうだね」

 

佐藤「じゃあ、セイバーは英霊エル・シドのカットケーキ・・・じゃなかった、“剣士としてのエル・シド”なんですね」

 

D先生「そういうことだね。逆に言えば、その他の一面・・・例えば、彼の愛馬バビエカを召喚の際に連れていくことは難しくなるってこと」

 

 

 

『第二回、サーヴァントって? ~クラス選びは慎重に~』

 

 

D先生「次に、さっきから言っているクラスについて話そうか」

 

D先生「サーヴァントのクラスは、基本は七種に分類できるんだけど・・・よいしょ」ガッタン

 

 

剣士のクラス、セイバー。

弓兵のクラス、アーチャー。

槍兵のクラス、ランサー。

騎兵のクラス、ライダー。

魔術師のクラス、キャスター。

暗殺者のクラス、アサシン。

狂戦士のクラス、バーサーカー。

 

 

D先生「一つずつ、簡単に紹介していこうか」

 

佐藤「よろしくお願いします」

 

D先生「まず、剣士のクラス、セイバー」

 

D先生「アーチャー、ランサーの三つで『三騎士』と評され、取り分けセイバークラスは『冬木の聖杯戦争』による活躍から“最優”と呼ばれることもある」

 

佐藤「それだけ、クラスとして優秀なんですか?」

 

D先生「剣を扱う英雄なだけあって戦い馴れしているうえに、基本能力が高く、優秀なんだ」

 

D先生「特にスキル『対魔力』は一定ランクの魔術に抵抗できる、キャスター泣かせのスキルだよ」

 

佐藤「伝説の剣士であり、魔術にも耐性が備わっているって・・・確かに最優って感じが示すね」

 

D先生「とは言え、欠点もある。その代表として挙げたいのは、セイバーである以上、得物が剣に準ずるものになりがちな点だ」

 

佐藤「エル・シドの時にも、言っていたやつですね」

 

D先生「騎士がサーヴァントとして召喚されたとしても、槍や馬を武装として持っていくことは難しい」

 

D先生「それに英雄と呼ばれるまでに至った剣士である以上、手にしている剣も名の知れた名剣、名刀であることも多い」

 

D先生「剣って言うのは戦場において他の武器以上に象徴的なもの、名前も記録として残りやすいんだ」

 

D先生「それを手にして戦う以上、セイバーは“真名がバレやすい”」

 

佐藤「なるほど・・・流石に、武器を隠した状態で戦うことはできないですもんね・・・」ハハハ

 

D先生「ウン、ソーダネー・・・」カツカツ

 

 

“元祖様はやっぱり凄かった”

 

 

 

D先生「では、作中のセイバーについて解説していこうか」

 

D先生「あ、詳細はサーヴァントデータ集『第17話時点』を見てね」

 

佐藤「露骨なアクセス稼ぎ」

 

D先生「作中登場のセイバー、エル・シドは王道を征くセイバークラスと言えるね」

 

佐藤「高いステータスに、スキルとして『軍略』と『カリスマ』、それにスキル『カンペアドール』で戦闘中はボーナスも入ってくる」

 

佐藤「しかも、あれだけ暴れてるのにまだ宝具を二つとも使ってないんですね・・・」

 

D先生「マスター含め、この日坂亜種聖杯戦争、最強の座に君臨している陣営と言えるだろうね」

 

D先生「変わってる点とすれば、剣を二振り使ってる剣かな? でも先の話を思い出せば、その二振りが宝具であろうことはおろか、その能力まで何となく予想できてしまう」

 

佐藤「どうせビームだ」

 

 

 

 

D先生「次にアーチャー、弓兵のクラスだ」

 

D先生「飛び道具を武器としたサーヴァントでセイバーと同様『対魔力』を持ち、何より『単独行動』というスキルを持つのが大きな特徴かな」

 

佐藤「作中で、“裏切りのライセンス”扱いされてたのですね」

 

D先生「これは召喚者であるマスターが傍にいなくても、何なら不在となっても現世に留まって戦えるスキルだよ」

 

D先生「これによってマスターはサーヴァントと同行する必要がなくなり、怪物揃いの前線に身を晒す危険を避けられるんだ」

 

佐藤「え・・・それって、つまり、他のサーヴァントのマスターは基本的に同行必須なんですか?」

 

D先生「サーヴァントとマスターは、その距離に近ければ近いほど繋がりが強固になり、魔力の供給もしやすくなるからね」

 

D先生「如何に陰から陰に移り戦うアサシンでも、その近くにはやっぱりマスターの存在が必要なんだ」

 

佐藤「・・・そうして見ると、マスターにとっても結構良い能力じゃないですか」

 

D先生「そうだね。まあ、マスターなんていらない! って考えに繋がりやすいのも否定できないけど」

 

D先生「あと大きな特徴として、セイバーと違って武器の制限がかなり緩いということがある」

 

佐藤「あれ、弓兵だから、弓が武器なんじゃあないんですか?」

 

D先生「飛び道具なら何でも有りだよ」

 

佐藤「えっ」

 

D先生「それに白兵戦用の備えを持っていたり、何なら飛び道具として剣を使いつつ、まんま剣として振るうアーチャーもいるよ」

 

佐藤「えっ」

 

D先生「・・・・」カツカツ

 

 

“無限の可能性で出来ている”

 

 

D先生「作中のアーチャー、逢蒙は弓を主武装としている世にも珍しいアーチャーだね」

 

佐藤「矛盾してるようで、矛盾してないコメント」

 

D先生「彼の強さは、宝具に纏わる神秘の強さに直結している。何と言っても九つの太陽を射落とした大英雄の弓矢と、その大英雄を暗殺した木棒だからね」

 

佐藤「でもランクで言えば、木棒の宝具の方が高いんですね・・・この人、アサシンの方が適正あるんじゃ」

 

D先生「本人も気にしてる点だから、言わないであげてね?」

 

 

 

D先生「続くは『三騎士』最後の一角、ランサーだ」

 

佐藤「槍兵ですね。槍は戦場のメインウェポンって、聞いたことがあります」

 

D先生「このクラスもセイバー同様、戦いに特化した能力を持っている」

 

D先生「特性として『対魔力』スキルを持ち、何より敏捷性と堅実性が売りのサーヴァントと言えるね」

 

佐藤「敏捷性は兎も角・・・堅実性ですか?」

 

D先生「あくまで傾向の話だけど、セイバーと同様、ランサーは武勇より英霊となった存在が多いんだ」

 

D先生「だけど常に身に帯びることが出来る為に『武人の象徴』として扱われやすい剣に対して、槍というのは『携帯性』と『槍ならではの特性』が反比例の関係にある」

 

佐藤「短い槍を持つなら、剣で良いってことですね・・・正直、私にはピンとこない話ですが」

 

D先生「さっき佐藤さんも言ったように、つまり槍って言うのは“戦いに特化した道具”ってことだよ。そんなものを得物に召喚されるなら、やっぱり常在戦場、百戦錬磨の兵が多いって話さ」

 

D先生「で、欠点としては・・・セイバーと同様にクラスと武器が直結していることかな」

 

D先生「武勇で名を馳せている以上、ランサー適正を持つ英霊はセイバーの適正を持つ者が多いけど、槍の宝具と剣の宝具、両方を携えて召喚されるランサーやセイバーはいないと言っていい」

 

D先生「英霊の中には『二本の槍と、二本の剣を持つ騎士』って言うのがいるけど、彼が槍と剣の両方を持ってセイバーやランサーとして召喚されるのは不可能なんだ」

 

佐藤「なに、その不憫な英霊・・・かわいそ」

 

D先生「前回にも言及した英霊なんだけどね・・・」カツカツ

 

 

“いっそ武装の格を落としてバーサーカーになれ”

 

 

D先生「作中のランサーは、諸事情で弱体化している様子だけど無難にまとまった能力を持ってるね」

 

佐藤「活路を『見出す心眼(真)』に、『仕切り直し』、防衛用と使い続けるあの・・・念動力?の宝具。物凄く防衛に特化してますよね」

 

D先生「これまでの激戦をくぐり抜けてこれたのは、本人のステータスに依らない技量と、佐藤さんが指摘した防御用のスキル、それとランサーに似合わぬ『幸運』Aのお陰」

 

佐藤「・・・え、ランサーって薄幸なんですか?」

 

D先生「・・・英霊の中には『二本の槍と、二本の剣を持つ騎士』って言うのがいるけど・・・」

 

佐藤「あ、もう分かりました」

 

 

 

D先生「次は『四騎士』と称されるクラスで一番騎士らしい騎兵のクラス、ライダーだよ」

 

佐藤「というか、騎兵なら普通に騎士じゃあ・・・」

 

D先生「そういうところをツッコんじゃあいけない・・・」

 

D先生「ライダークラスは文字通り、何かに騎乗した英雄・・・だから英霊としての武器や宝具も多種多様、大掛かりな物であることが多い」

 

D先生「もちろん何かに乗ってるだけじゃ戦えないから、他にもランスや投擲槍、剣なんかも持っている」

 

D先生「このことから、ライダークラスは宝具の所持数や有力性を引き合いに語られることが多い。それに三騎士と同様、『対魔力』も持ってる」

 

佐藤「それだけ聞くと、かなり強力なクラスに聞こえますね」

 

D先生「そうだね。だけどそれだけに、尖った戦法になるんだ。英霊が変われば、宝具の性質も戦い方もガラリと変わる訳だからね」

 

佐藤「確かに、船が宝具のサーヴァントもいれば、馬が宝具のサーヴァントもいる訳ですし・・・『三騎士』とは大違いだ」

 

D先生「オマケに聖杯戦争という“隠蔽された戦争”という性質や真名を隠す為、はたまた戦闘の基本が対人であることから、結局サーヴァント本人も地面に降りて戦うケースも多い」

 

佐藤「あれ、途端に残念なクラスに・・・?」

 

D先生「さらには複数の宝具を使う場合、魔力の供給を行うマスターにも多大な負担が強いられる為においそれと宝具全ての運用は・・・」カツカツ

 

佐藤「やめたげてよぉ」

 

 

“宝具のご利用は計画的に”

 

 

D先生「作中のライダー、イオラオスはステータスこそパッとしないけど、保有スキルと宝具は他を圧倒するものがあるね」

 

D先生「まず高い『対魔力』に加え、宝具『消されぬ功績』で魔術や発動状態にない宝具を潰し、サーヴァントの誰もが持つ再生力も破壊できる魔術師泣かせの側面」

 

D先生「スキル『英雄の介添』と『友誼の証明』によって味方を作ることも、共戦にも対応できている。状況に合わせて乗り物を変えれる宝具も、個人的に好きだよ」

 

D先生「そして必殺の宝具『ヘラクレス殺し』は、サーヴァントとしては異例の“記録に残ってない宝具”。まさに奥の手って感じだね」

 

D先生「まとめると隙のない、英雄として完成されたサーヴァントだと思う。現段階でセイバーに唯一深手を負わせた男だし、この聖杯戦争の勝ち残りも狙えるくらいには強いサーヴァントだよ」

 

D先生「・・・だから佐藤さん、そろそろ泣き止もう?」

 

佐藤「・・・・?」グスッ

 

 

 

D先生「さあ気を取り直し、魔術師のクラス、キャスターの紹介だ」

 

D先生「『陣地作成』と『道具作成』というスキルを保有した、一風変わったクラスだね」

 

佐藤「『陣地作成』と、『道具作成』・・・なんか、あまり役に立たなさそうな名前ですね」

 

D先生「そうでもないよ」

 

D先生「『陣地作成』とは魔術師にとっても重要な工房を作成するスキル。まあ、ここでは自身に必要な拠点を作るスキルと考えた方が良いかな」

 

D先生「『道具作成』の方は、場所ではなく道具を作ることを目的としたスキルだね」

 

D先生「この二つを合わせることによって、キャスターは時間と資材さえあればどんどんと自身の有利な環境や状態を整えることが出来るんだ」

 

佐藤「なるほど・・・待ちに徹する感じは、これまでの4クラスとは根本的に違うクラスですね」

 

D先生「うん。これまで紹介したクラスは、いずれも大なり小なり『対魔力』を持っている。何の用意もなく、魔術だけで戦えば俄然不利なのはキャスターの方だからね」

 

佐藤「そっか。魔術師として魔術を使うだけじゃ厳しい以上、正々堂々が難しいクラスなんですね」

 

D先生「それにキャスタークラスに該当するのは、魔術師だけでない。芸術家や文豪・・・果てには思考実験で生み出された架空の悪魔なんかもいるからね」

 

D先生「戦場で名を残す英傑相手に直接的な戦闘なんて、土台無理な話なんだよ」

 

佐藤「ああぅ・・・このクラスもライダー同様、かなりピーキーな・・・」

 

D先生「欠点と言えるのはやっぱり、短期決戦に持ち込まれるとたちまち不利になることだね」

 

D先生「それと、いざ決戦と大掛かりな仕掛けを整えると・・・途端に規模が大きくなりがちだから、生き残ってるクラスが団結して襲ってくる例が後を立たない点かな」

 

佐藤「・・・あれ、このクラス。勝ち目が・・・」

 

D先生「じゃあ、次行こうか・・・」カツカツ

 

佐藤「ひ、否定しない・・・」

 

 

“溢れる中ボス感、滲み出るギミックボス感”

 

 

D先生「作中のキャスターは・・・えっと?」

 

佐藤「先程までの説明が、何一つ当てはまらないんですけど・・・」

 

D先生「“新選組の霊体を召喚する能力”が、スキルか宝具かすら分からない・・・」

 

佐藤「というか『敏捷』のC+!! やっぱり日本刀持って戦うの予定調和じゃないですかヤダー!!」

 

D先生「マスターによる隠蔽による隠蔽が、ここに来て滅茶苦茶に活かされている・・・今後の活躍に、目が離せないサーヴァントだね」

 

 

 

D先生「ついに来た、皆大好きアサシンだ!」

 

佐藤「暗殺者のクラス・・・あれ? 左腕が疼く」ズキズキ

 

D先生「特徴としてはスキル『気配遮断』による、隠密行動と暗殺。この一点こそ、アサシンが他のクラスと一線を画する部分だよ」

 

佐藤「疼くなぁ・・・疼くなぁ・・・」ポリポリ

 

D先生「逆に直接的な戦闘力はキャスターにすら及ばないほどで、サーヴァント最弱とも言われたりもしたよ」

 

佐藤「うずく・・・うずっずずずっずずずずずず・・・」ボリボリ

 

D先生「それに他の陣営だって暗殺が怖いから、キャスターと二人で“出来れば早々に退場させたいランキング”の2トップに輝いてるくらいに目の敵にされてる」

 

佐藤「ブチブチって・・・押し潰すみたいな・・・」ガリガリ

 

D先生「けど亜種聖杯戦争においては、アサシンによるマスター殺しが聖杯戦争の覇権を握った為、この時期は『暗殺者の春』とも・・・」

 

佐藤「■■■■■■■■■■■ーーー!」ダッ

 

D先生「さ、さとーさーん!?」カツカツ

 

 

“最近は低いステータスを補うように、スキルお化けになってきたよね”

 

 

D先生「作中のアサシン、カルキノスはサーヴァントとしては異例中の異例だね」

 

D先生「そもそも蟹だし、『気配遮断』の代わりに『気配操作』なんてスキル持ってるし」

 

D先生「低すぎるステータスに当たったら即死判定という貧弱っぷり、それに蟹だし」

 

D先生「宝具『天空の星影』は、自身が脱落しても陣営そのものの脱落にならないという異質のものだ。何より蟹だ」

 

D先生「けど、彼が英霊たる所以は“星座としての信仰”に依るもの。彼の知名度は、この亜種聖杯戦争のサーヴァントでも突き抜けている」

 

D先生「異質だけど、その根底はやっぱりサーヴァントの特性ってことだね」

 

D先生「さ、アサシンの説明おしまいッ。佐藤さんを捕まえに行こうか・・・!」ダッ

 

 

 

D先生「さあ、最後のクラス、バーサーカーの紹介だ」

 

佐藤「・・・狂戦士」

 

D先生「さっきの佐藤さんみたいにね?」

 

佐藤「先生が意地悪する」プイ

 

D先生「はははは・・・さて、バーサーカーの特性は、クラス『狂化』によるステータスの上昇。これに尽きるね」

 

D先生「それに『狂化』が主軸のクラスなだけあって、適応される英霊も多い。英霊に成り得るのは、いつだって常識から外れた存在ばかりだからね」

 

D先生「ね、佐藤さん?」

 

佐藤「先生が意地悪する!!! その被り物噛み千切りますよ!?」バンバン

 

D先生「ごめん、けど机は叩かないでね? 噛み千切らないでね?」

 

D先生「欠点なんかは・・・作中で延々と語ってるので」ガッタン

 

 

 狂戦士のクラス、バーサーカー。

 今や世界中で行われている亜種聖杯戦争において、このサーヴァントほど召喚者であるマスターから敬遠されるクラスはない。

 『狂化』のスキルをもって、理性と引き換えにステータスの強化を図る。なるほど聞こえは良い。しかしそれは英霊の優秀な知性を奪い、それに基づいた能力や技術を捨ててまで、パワーやスピードと言った有り触れたスペックを求めることに他ならない。

 加えて、得られたスペックを維持するにはエネルギー、つまり魔力が必要になる。バーサーカーは格の低い英霊の能力を底上げするのに適すると評する者もいるが、底上げした分の魔力はマスターである魔術師に求められる。バーサーカーは二流でも構わないが、魔力供給を行うマスターが同じ二流では魔力切れによる自滅が起きるのだ。

 理性の喪失と、魔力供給の増大。二つのデメリットを克服できるのは、一人で全ての状況に対応できる理性を持ち、そしてバーサーカーを最後まで戦わせられるほどの魔力供給が行えるシステムを構築できるマスターだけだ。しかし大概のマスターはこれらマイナスをゼロにできず、日を重ねるごとに積み重なるマイナスから自滅していくことになる。

 バーサーカーのクラスは、聖杯戦争を勝ち残るには適さない。それが多くのマスターの見解だ。

 しかし、同時にこういった考えも浮上する。

 序盤におけるバーサーカーは、他のサーヴァントを殺すに足る爆発力がある。

 すなわち、バーサーカーの最初の相手にだけは絶対になるな――という、バーサーカーの危険性への理解に至るのである。

 

 

D先生「・・・要するに、敵でも味方でも触るな危険ってことだね」

 

佐藤「・・・ちなみに先生が聖杯戦争に参戦する場合、バーサーカー対策はどうします?」

 

D先生「そうだね・・・バーサーカーが脱落した直後くらいに、ようやく本編に登場するかな?」カツカツ

 

佐藤「キタナイ!」

 

 

“あっちゃ行け、バーサーカー!”

 

 

D先生「作中のバーサーカー、エギル・スカラグリームスソンは正にスキル『狂化』が基軸のサーヴァントだね」

 

佐藤「えっと、勝手に上がっていくんですよね? 『狂化』のランクが」

 

D先生「オマケに『狂化』が低いうちは斧と独特のルーン魔術を中心に戦い、高くなると宝具『狂狼の魔剣』で暴れに暴れてくる」

 

佐藤「先生、その宝具、データ集に載ってません」パラパラ

 

D先生「また近いうちに更新するらしいから、それまで待ってね」

 

D先生「基本ステータスも低くない・・・というか寧ろ高いのに、スキル『ベルセルク』で『狂化』によってが上がり、それに伴ってステータスも上がる」

 

D先生「最終的には、あのセイバーすら力技で倒せるようになるのかもしれないね」

 

D先生「まあ、それもマスターの魔力が保てばの話だけど・・・」

 

佐藤「やっぱり、そうなりますか・・・」

 

D先生「セイバーやランサーみたいに安定しない戦闘スタイルは、本人にもそのマスターにも負担になるからね。今後、あのマスターが彼をどう乗りこなしていくかが楽しみだよ」

 

 

 

『第二回、サーヴァントって? ~放課後~』

 

 

キーン コーン カーン コーン

 

D先生「じゃあ、今回はここまで」

 

D先生「次回も遅れずに来てね」

 

佐藤「まだ次回もあるんですね・・・」

 

佐藤「・・・というか、よし! これでサーヴァントについては何か色々と分かったような気がしなくもないです!」

 

佐藤「なので、これから召喚したサーヴァントと一緒に、色々頑張ってみます!」ガタッ

 

佐藤「まずは序盤を乗り切る為に、同盟を組めそうな人を探してきます!」パタパタ

 

D先生「・・・うん」

 

・・・そこの弱そうな陣営! 私達と同盟組みません!? えっ、保留?

 

・・・うわ、別の陣営だ。よし、ここは二手にわか・・れ・・・。

 

に゛ゃおおおぅあああああああああああああ!!!??

 

D先生「・・・・」

 

D先生「よし、援護しに行こうか」ガタッ

 

 

 

 

次回に続く・・・?

 

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