インフィニット・ストラトス ~IS用筋肉玩具タクヤ~ 作:桃次郎
ジャニ系イケメン一夏と即惚れ系チョロイン美少女セシリアとそして我らが性…筋肉玩具拓也はクラス代表の座を賭けて争う事に。三つ巴の戦いの火蓋は静かに切って落とされた。
話題性充分のこの戦いは年頃の少女たちの格好のネタとなりその日のうちに全学年の生徒の耳に入る事となった。
「うーん…」
翌日、学園から宛てがわれた寮の自室にて一夏はゆっくり欠伸をしながらベッドから起きた。寝ぼけまなこを擦りながら首筋を這うように垂れる寝汗がセクシー…エロいっ。
「おはよーございまーす…拓也さん…って、あれ?」
一夏の寝ていたベッドの左隣のベッドには既に拓也の姿はなかった。同居人の不在に一夏は思わず周囲を見渡す、まさか失踪か。それとも過激な女性至上主義者による誘拐か。
「あーっ!おぅううっす!おーっ!うーっす!」
突如部屋に響いた激エロの悶え声に驚く一夏。声のする方へ、ベッドから起きて寝室からリビングに脚を運ぶとそこには朝から競パン姿で筋トレに励む拓也が居た。
「拓也さん!起きてたんですか」
一夏を起こしてしまったかという申し訳なさと汗だくの裸をみられた恥ずかしさからか舌をペロりと出して照れる拓也、かわいい。そんな朝からチャーミングな拓也に思わず笑みを零す一夏。
ダンベルやバーベル、その他素人には名前もよく分からない筋トレマシンの数々がリビングを埋め尽くす光景は知らない人が見たらもはやちょっとしたトレーニングジムと誤解するだろう。これらの器具の数々は拓也が昨晩の内に寮へ持ち込んだ私物だった。
(拓也さん…かっこいい……!)
誰よりも早く起き、黙々と鍛錬を続ける拓也に惚れ惚れとする一夏。拓也の肉体は、人体の極地と言える程に鍛え上げられていた。
鋼の様に逞しい上腕二頭筋。厳しくも優しさを内包した、母性すら感じさせる大胸筋。その上に鎮座する、念入りに研がれた刃を思わせるエッジの効いた鋭い乳首。あらゆる打撃を跳ね返すであろう巌の如く隆起した腹筋。
シュワちゃんのような、バリバリにパンプアップした肉体美は同性ならば誰もが憧れるだろう。それが年頃の男子ならば尚更だ。
もはや一夏が拓也に投げかける視線は幼い子供がテレビに映る仮〇ライダーやウル〇ラマンを見るような、羨望の眼差しだった。吊り橋効果って怖いね。
「拓也さん一緒に学食行きませんか!」
一夏は胸の高鳴りを抑えつつ、拓也を朝食に誘う。このまま拓也が仕上がっていく様をずっと眺めているのも悪くはないが、こんなかっこいい男と一緒に飯が食えると思うと一夏は思わず頬を染めた。まるで恋する乙女のような一夏、かわいい。
そんな一夏の気持ちを知ってか知らずか、拓也は快く一夏の誘いを快諾する。シャワーを浴びても良いがその間一夏を待たせておくのも悪いと拓也は汗に濡れた、仕上がったガタイをいつものレザーファッションに包み一夏を連れて部屋を出た。
その後ろを健気について行く一夏、羨望の混じったその目はまるで親にくっついて歩く仔犬のようだった。
「ねぇ、あれ…」
「あれが今年入学したISを使える男子二人だよね」
「うん、織斑先生の弟と漫画家で小説家で作曲家でサーファーでボディービルダーの拓也さんだ」
拓也と一夏が食堂に向かうとやはりというか、生徒たちは一斉に二人へと視線を遠巻きに浴びせる。初日は1学年だけだったが、朝の食堂という全学年が顔を揃える場所に現れた二人はここでも注目の的だった。 二人が食堂の自動食券販売機の前に脚を運ぶと二人を避けるかの様に人混みが左右に別れた。
河を割ってみせたモーゼの奇跡を彷彿とさせる光景に思わず苦笑いする一夏と、その割れた人混みの真ん中を泰然と歩く拓也。大人の余裕を感じさせる拓也のその態度に一夏は更に拓也への尊敬を更に深めた。
それぞれ食券を食堂のおばちゃんに渡すと二人は適当な場所に座り、料理を待つ。待つ間も拓也の軽快な話術で一夏は退屈することがない。まるで年の離れた兄弟みたいだなと少し離れた所で観察するように遠目でみている生徒たちは思った。
「あー!おりむーとたっくんだー!」
そんな二人におじけること無く近づく三人組。一夏たちのクラスメイト達だった。突然の来訪を二人は邪険に扱うことなく、なし崩しに5人で食事をとることに。最初は拓也の異様な風体にやや引いていた彼女たちも拓也の人なりを知ることで警戒心は紐解かれむしろ積極的に交流をしていた。
仕上がったエロ筋肉がそうさせるのか、自然と拓也は人々の輪の中心になっていく。そうなってしまう星のもとに産まれた男なのだろう、拓也という男は。
「えー…授業を始めようと思うが…突然だが織斑、そして拓也。お前たち二人には専用機が支給されることになった」
朝食を済ませ朝のホームルームの終わり際の事だった。便乗する事しか能のない主体性皆無の空手部の先輩のような唐突さで千冬は二人の専用機受領の話をした。
「うそ!?織斑くんと拓也さん専用機貰えるんだ!」
「いいなぁ…」
クラス中の羨望の眼差しを向けられる二人。専用機とはその名の通り、特定の人物が乗ることを前提に開発されるオートクチュール。それらの受領は全ISパイロットにとって一つの目標である。勿論それを手にすることが出来るのは極一部の限られた者たち、例えば国家代表やその候補生といった、替えのきかない特別な存在にのみ与えられる。
ISを動かせる男という世界に二人しかいない存在にそれらがもたらされるのは必然と言えた。
「フンッ、これで一応は対等というわけですわね!」
セシリアが美しいブロンドの髪を優雅にかき上げながら、一夏と拓也に絡んでくる。一夏は相変わらずクソみてぇな髪型して何気取ってんだよみたいな表情を隠そうともしない。現時点での一夏がセシリアへ抱く感情はあまりポジティブなものではなかった。それもそうである、だってセシリアは一夏のヒーローである拓也を北京原人と罵ったのだ。面白い訳がない。
「吠え面かくんじゃねーぞこの野郎、オレが勝ったら拓也さんを侮辱した事、謝ってもらうからな!」
「威勢の良い事、ではこうしましょう。貴方がたのどちらかがわたくしに勝てたら、其方の方の言う通りに謝罪いたしましょう…ただし、わたくしが貴方がたに勝利した場合は…」
「な、なんだよ!」
「貴方がたにはわたくしの奴隷になってもらいますわ!!」
声高らかに宣言するセシリア。絶句する一夏と、奴隷というワードに少しワクワクしている拓也。彼は重篤なMだった。セシリアが言い放った『奴隷』という単語が拓也のガタイに流れる血潮を熱くさせる。
年若くも流石は貴族。言葉だけで歴戦の筋肉玩具たる拓也を昂らせるとは。この少女、やるな。と拓也は勝手にセシリアへの評価を高めた。
「ざけんじゃねェ!」
そんな拓也のセシリアに対する評価の向上なぞ露知らずの一夏はセシリアに掴みかからんばかりの勢いだ。
「ぜってェおめェの奴隷になんてなってやんねェ…!」
元々一夏は、人一倍正義感の強い少年だ。仮にこの場で彼の四肢を拘束しても彼ならばきっと抵抗心溢れる眼光でセシリアを射抜くだろう。なにより一夏は怒っていた。自分はもとより、拓也を奴隷にするという発言にだ。
「ふん!黄色い猿が!私が貴方を奴隷にしたら、雨の中手足を縛って鞭で私の気の済むまで叩いてさしあげますわ!」
奴隷化した後の具体的なプレイ内容まで提示され拓也は更に胸の高鳴りを感じた。自然と口角がゆっくりと上がり、笑みを作る。
「な、なんですの…?」
「拓也さん…!」
不敵な笑みを浮かべ(たように見える)る拓也にセシリアは訝しみ、一夏はオトナの余裕を見せつけた(ように見えた)。
かくして時は過ぎ、決闘当日を迎えるのであった。
リハビリも兼ねて1145242929810931割完成していた文を載せました。そして本当に遅くなって申し訳ありません!この作品遅延の責任は冨岡義勇が腹を斬ってお詫び致します!