日曜日の午後。
コーヒーショップは休憩時間にも関わらず雪ノ下・由比ヶ浜・川崎が居た。
「由比ヶ浜と川崎は、大学はどうなんだ?」
「うん、サークルの勧誘が凄くて…。でも、優美子が一緒だと追っ払ってくれるから」
(さすが三浦)
「私はサークル入る気がないからね。バイト探しだよ」
「私もバイトしようかしら」
「ゆきのん、バイトするの?」
「社会勉強としては良いのではないかしら」
「私もバイトしようかなぁ」
「由比ヶ浜はファミレスとか似合いそうだね。私には無理だけど」
「雪ノ下は本屋とかいいんじゃねぇの」
「そうね、募集があれば」
closeの札にしたはずの、店の扉が開かれた。
「すいません、今は…」
「先輩方、こんにちはです~」
「みなさ~ん、やっはろー」
「こんにちはッス」
「こんにちは」
「小町とその他大勢、いらっしゃい」
「うぇ~、お兄ちゃんキモイよ」
「先輩キモイです」
「比企谷君、キモイわよ」
「ヒッキー、キモイ」
「比企谷、それは…」
「比企谷先輩…」
「お兄さん、それは…」
「俺をお兄さんと呼ぶな。蹴るぞ」
「私がアンタを蹴り飛ばすよ」
「そうはさせないわ、川崎さん」
「俺が悪かったからやめて」
「ワンパターンって意見があったから、変化をつけたのだけど、ダメかしら?」
「メタ発言やめて」
「相変わらず、先輩と雪ノ下先輩は仲が良いですね」
「お兄ちゃんは幸せ者だよ…。あれ、目から汗が…」
「んで、今日はどうしたんだ生徒会役員共」
「生徒会の仕事が終わったんで、お茶しにきました。キャハっ♪」
「はい、あざとい」
「先輩の私への態度が雑です!」
「比企谷先輩、ダメでしたか?」
「藤沢、よく来たな」
「扱いの差がヒドイ!」
「だって、藤沢はあざとくないからな」
「お兄ちゃん♪小町は?」
「あざと可愛い」
「まったく、比企谷君は年下に甘いんだから」
「ヒッキー、ゆきのんがヤキモチ妬いてるよ」
「そ、そんなことは…」
「はいはい、ゴチソーサマデス」
「大志、コーヒー煎れるから手伝え」
「了解ッス」
「んで、大志。実際は小町とはどうなんだ?」
「えっと…、それは…」
「ここなら、向こうには聞こえん」
「…相変わらずです」
「そうか。小町も俺のことは言うクセに子供だからな」
「ははは…。でも、告白はされてるみたいなんですけど、全部断ってるんですよね。恋愛に興味ないって」
「なるほどね。なぁ大志」
「はい」
「お前を待ってるのかもしれないぞ」
「そうなんですかね…」
「知らんけど」
「なんスか、それ」
「だがな、なんやかんやで俺はお前を買ってる」
「ありがとうございます」
「俺は高校にも居ないし、実家にも居ない。それに、今の俺には小町と同じくらい…。いや、小町以上に守りたいヤツが居る」
「はい」
「大志、小町のこと守ってやってくれ」
「はいッス」
「まぁ、お前への対応は変えねぇけどな」
「ヒドイッス!」
「バカ!照れ臭いだろ」
「それなら、わかります」
「じゃあ、そういうことだ」
「コーヒー、お待たせ」
「アンタ、大志に変なことしてないでしょうね?」
「ふっ、大志のコーヒーには練乳を入れてやったぜ」
「アンタのコーヒーにも入れるよ」
「川崎さん、比企谷君に対してはご褒美よ」
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感想でヒントをいただきました。