珈琲   作:おたふみ

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大学編・その25

「なぁ、戸塚」

「何、八幡」

「ここはプールだよな」

「そうだね」

「今、俺達は何をしている?」

「彼女が水着に着替えてくるのを待ってる」

「戸塚!俺はあの時、雪ノ下に告白出来て良かった!」

「八幡!僕も結衣ちゃんに告白して良かったよ!」

「何を男同士で手を握っているのかしら…」

「うをっ!雪ノ下」

「彩ちゃん?」

「結衣ちゃん、これはお互い彼女とプールに来れて良かったって…」

 

と、いうわけで都内大型プール

 

「なんで、二人ともパーカー来てるんだ?」

「だって…。ねぇ、由比ヶ浜さん」

「ねぇ、ゆきのん」

「八幡、二人とも恥ずかしいんだよ」

「雪ノ下の水着姿、見たいな」

「し、仕方ないわね…」

「雪ノ下さん綺麗…」

「彩ちゃん…」

「ゆ、結衣ちゃん、ごめんなさい」

「比企谷君、な、何か言ってほしいのだけど…」

「あっ、す、すまん…。その…、見惚れてた…」

「そ、そう…。それは…仕方ないわね…」

「結衣ちゃんは脱がないの?」

「さぁ、由比ヶ浜さん」

「わっ!ゆきのん」

ジジジジ(ファスナーを下ろす音)

「………」

ジジジジ(ファスナーを上げる音)

「………」

「な、なんでゆきのん、無言なの」

「くっ!」

「如月千早か!」

 

プールで遊ぶ、雪ノ下と由比ヶ浜。それを眺める比企谷と戸塚…。

 

「なぁ、戸塚」

「なに、八幡」

「あそこで遊んでる、白いビキニの娘、綺麗だろ。俺の彼女なんだぜ」

「ねぇ、八幡」

「なんだ、戸塚」

「あそこで遊んでる、赤いビキニの娘、可愛いでしょ。僕の彼女なんだよ」

「ナンパとか心配だな」

「そうだね。ちゃんと見てないとね」

 

知らない女性に声をかけられる二人。

「ねぇ、君たち」

「へ?俺達?」

「そう、格好良い君と可愛い君」

「私達と遊ばない?」

「いや、僕たちは…」

「どうせ、暇なんでしょ?」

「いや、俺達はかの…」

「比企谷君…」

「彩ちゃん…」

「雪ノ下!」

「結衣ちゃん!」

「チッ!彼女連れかよ…」

「おい、舌打ちしたぞ」

「僕、逆ナンて初めてされたよ」

「助かったよ、雪ノ下」

「ありがとう、結衣ちゃん」

「私達も油断したらダメよ、由比ヶ浜さん」

「そうだね、ゆきのん」

 

「比企谷君」

「どうした?」

「あれをやりましょう」

「ウォータースライダーか。大丈夫なのか?」

「だ、大丈夫よ」

「無理はするなよ」

「…あれなら、こういう場所でもくっついていられるから…」

「可愛いな、コンチクショウ!行くぞ」

「その言い方はどうなのかしら」

「雪ノ下が可愛くて仕方ないんだよ!」

 

帰り道

 

「いや~、遊んだな」

「そうね」

「戸塚と由比ヶ浜もうまくやってるみたいだしな」

「誘って良かったわね」

「今夜は泊まっていくか?」

「そうしようかしら」

「なぁ、雪ノ下」

「なにかしら?」

「部屋で水着着てくれないか?」

「なっ!なにを…」

「あ、いや、ちゃんと見たいというか…」

「仕方ないわね」

 

今日もラブラブでした。

 

 


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