夏休みも終わり、講義の合間に図書館でノートPCをひろげ雪ノ下さんに出された宿題を見ている。
(これをメールに添付して送信…。よし、一息だな)
「比企谷様、終わりましたか?」
「うおっ!綾瀬さん」
「ここは図書館です。お静かに」
「お、おう、すまん」
「かなり集中されてましたが、終りましたか?」
「ん?ああ、終わった」
「では、わたくしとお茶でもいかがですか?」
「い、いや、それは…」
「夏休みの間、お会い出来なくて、一日千秋の思いでした」
「だ、だからといって…」
「…八幡?」
「ゆ、雪ノ下」
「八幡?」
「!なんだ雪乃」
「よろしい。綾瀬さん、わ・た・し・の!八幡に何か御用かしら?」
「はい、比企谷様をお茶に誘っておりました」
「はぁぁぁ。文子さん、お父上から言われませんでしたか?」
「ええ、言われましたわ」
「だったら、お引き取りを」
「お茶に誘ってはいけないとは言われていませんので」
「比企谷君、彼女は天然でこれよ」
「マジか?」
「ええ、マジよ」
「天然とはなんでしょう?」
「文子さん、私もご一緒するわ」
「ええ、いいですわよ」
「あぁ、天然だわ」
「…」
「比企谷様、どうかなさいまして?」
「いや、紅茶の美味しい喫茶店だと思ってたから」
「どこの柏原芳恵よ。甘味処だっていいのではないかしら」
「雪ノ下、お前いくつだよ」
「比企谷様、雪乃さん、こちらのあんみつとっても美味しいのよ」
「じゃあ、俺はあんみつを」
「私も同じものを」
「では、あんみつを3つで」
「あん『みつ』を『みっつ』…。ぷふっ」
「おい、雪ノ下大丈夫か?」
「だ、大丈夫よ」
「ん、旨いな」
「えぇ、上品な味だわ」
「比企谷様、雪乃さん、お願いがありますの…」
「ん?なんだ?」
「比企谷君は渡さないわ」
「いえ、あの…。お二人に私のお友達になっていただけないかと…」
「ん?どういうことだ?」
「はい、父から『交際相手がいるなら無理強いはダメだと』言われました。ですが、せめてお友達には慣れないでしょうか?わたくしは、こんな容姿で家も大きいので寄ってきてくれる人はいるのですが…」
「雪ノ下」
「…まぁ、いいわ。なりましょう、友達に」
「まぁ、嬉しいですわ」
「過度に比企谷君に密着してはダメよ」
「それは残念ですわね。腕を組むぐらいなら、よろしいですか?」
「ダメよ」
「まぁ。比企谷様、愛されてますわね」
「ん?まあな」
「羨ましいですわ。わたくしも、いつか比企谷様のような男性を見つけますわ」
「そうしてくれるかしら」
「それか…、比企谷様と雪乃さんが別れたら…」
「絶対別れないわ」
「まぁ。うふふ」
「あんみつ旨いなぁ。小町に食べさせたい…」
八幡、現実逃避。
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私の脳内で綾瀬さんは(CV・ゆかな)です。
更新、遅くなって、すいません。