珈琲   作:おたふみ

13 / 116
十二話

奉仕部部室は平常運転中。一緒に生徒会長兼サッカー部マネージャーが居るのも、もはや平常運転。

 

今日はコーヒーを飲んでいる。3日に1回はコーヒーである。

 

「比企谷、居る?」

「えっと、川、川…川瀬さん?」

「川崎だけど、殴るよ」

「やめてください、死んでしまいます」

「サキサキ、やっはろー!」

「川崎先輩、どうもで~す」

「川崎さん、そこのヒキ、ヒキ…。彼に何かご用かしら?」

「おい、完全に忘れるな。俺と川崎はこれがデフォルトだ」

「まったく…」

「川崎、コーヒー飲むか?」

「いいのかい?」

「特に依頼もないしかまわないわ」

「なんで、川崎先輩には、すっと出すんですか?」

「あ?みんな飲んでるのに、川崎だけ出さないのは、おかしいだろ」

「ブーブー!」

「はいはい、あざといよ」

 

「ほいよ」

「ありかと」

 

「美味しいね」

「ありがとよ」

「それでね、比企谷に京華から手紙を預かってきたから、はい」

「けーちゃんからか。どれどれ」

「ヒッキー、私にも見せて!」

「これは、比企谷君かしら。アホ毛があるわよ」

「子供が描いても目が腐ってますよ」

「うるせぇ。どれどれ」

 

【はーちゃんへ いつもあそんでくれてありがとう】

 

「改めて、手紙にされると、嬉しいな」

 

【おおきくなったらはーちゃんのおよめさんになりたいです】

 

「…貴方、幼稚園児になにをしてるのかしら…」

「ヒッキー!キモイ!」

「先輩、シスコンからロリコンに鞍替えしたんですか…」

「子供の言うこと真に受けるなよ」

 

【はーちゃんがくるとさーちゃんもたのしそうなのでさーちゃんとけっこんしておにいちゃんでもいいです】

 

「さーちゃん?」

「誰?」

「さ、さ、さ、…沙希?」

「こ、子供が言ってることを真に受けちゃダメだよな、な!比企谷!」

「あ、あぁ、そうだな」

「ヒッキーは、私の…なのに…」

「比企谷君の…は私なのに…」

「結衣先輩?雪ノ下先輩?」

「コーヒーごちそうさま!私は帰るね」

「お、おい!川崎!…。まったく、子供は何を言うかわからんな。って、お前らどうかしたか?」

「な、なんでもないわ」

「そ、そうだよ、ヒッキー」

「先輩、デート1回で許してあげます」

「なんで、一色とデートしなきゃならんのだ。葉山を誘えばいいだろ」

「そうだよ、いろはちゃん!」

「そうよ、一色さん。この男にまともなデートなんて出来ないのだから、私がしっかり調教しないと…」

「ゆきのん、ズルイ!」

 

奉仕部は下校時間まで騒がしかった。

川崎沙希は京華を誉めてあげようと思いながら 帰宅した。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。