珈琲   作:おたふみ

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十七話

アルバイト2日目。

何故か朝から、川崎と雪ノ下さんが居る…。

 

「あ!文句あんの?」

「ないです。睨まないでください」

「お姉さんに会えて嬉しいくせに」

「いえ、間に合ってます」

 

どうやら、雪ノ下さんが川崎の勉強を見ているようだ。

 

「比企谷君も見てあげようか?」

「遠慮します。後が怖いんで」

「陽乃さん、教え方上手いですね」

「そう?沙希ちゃんの覚えがいいんだよ」

 

若干の百合空間を眺めていると、昼になる。

 

「じゃあ、私たちお昼食べに行ってくるね」

マスターのこだわりで食べ物系は、ほぼないこの店。

 

「坊主、お前も飯にしな」

「ありがとうございます」

 

すると、お客さんか…。

 

「いらっしゃいま…。あ!」

「ひ、比企谷君、こんにちは」

「雪ノ下、どうしたんだ?」

「あ、あの、小町さんに聞いたら、ここでアルバイトしてるって…」

「まあな。悪いけど、今から飯なんだ」

「あ、あの…、お、お弁当作ってきたのだけど…」

「へ?」

「あ、貴方、日本語も理解出来ないのかしら?」

「いやいや。言ってる意味がは理解出来るが、理由が理解出来ん。さては、毒入りか?」

「違うわ。小町さんに頼まれて…」

「そっかぁ。小町が無理言って、すまんな」

「その、貴方のアルバイトしている姿も見たかったし…」

「まぁ、俺が働くなんてレアだしな」

「それに、その服が、…格好…て」

「え?なに?よく聞き取れなかったんだが」

「はぁぁぁ」

「マスター、ため息ついて、どうしたんですか?」

「いや、お嬢ちゃん達は大変だな」

「はい、この朴念仁には参ります」

「なんでディスられてるの?」

「わからないなら、気にするな。裏で飯食ってこい」

「うっす」

 

「私もここで頂くわ」

「お前もここで食うのかよ。てか、弁当はわかるんだが、その大荷物は何?」

「ティーセットよ」

「は?」

「ごめんなさい。紅茶用具一式よ」

「いや、日本語に直さなくてもわかるから。理由がわからんのだが」

「マスター、お湯を頂けるかしら」

「おう、いいぜ」

「マスターに、たまには紅茶を飲んで頂こうかと思ったのよ」

「お、紅茶か。たまにはいいな。お嬢ちゃん、頂くよ」

「はい、少し待ってくださいね」

 

「どうぞ」

「ん、香り・味共に素晴らしい。お嬢ちゃん、相当練習したんだろ?」

「はい」

「坊主、お前も見習えよ」

「鋭意努力しております」

「理系もそれぐらいやれば、私と同じ…に」

「俺も雪ノ下さんに教えてもらおうかなぁ…」

「え?姉さん?」

「さっきまで、川崎に教えてて、今は昼飯に出ていったぞ」

「なんで川崎さんと…。まあいいわ。比企谷君!」

「なんだ?」

「私が教えてあげるわ」

「いや、お前も受験勉強が…」

「黙りなさい!」

「はい…」

「アルバイトが終わったら、みっちり教えてあげるわ」

「拒否権は?」

「あると思う?」

「ないんですね…。はい、知ってました」

 

アルバイトの終了時間が憂鬱になる比企谷八幡でした。

 

 

 


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