珈琲   作:おたふみ

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二十三話

生徒会室。

毎度のことながら、あざとい後輩こと一色いろは生徒会長に拉致されてここにいる。

 

「副会長と書記はどうした?」

「備品の買い出しに行って、そのまま直帰という名のデートです」

「あの二人、上手くやってるんだな」

「そうですね。時々、二人で目配せしてるんで、買い出しをお願いしたりしてるんです」

「そういう気づかい出来るんだな」

「そうですよ。だから、先輩も私を気遣ってくださいねっ」

「あざといあざとい」

「あざとくないです~」

「ほら、ここ計算間違ってるぞ」

「あっ!すいません」

 

「こんにちは~」

「城廻先輩、こんにちは」

「うす」

「一色さん、また比企谷君に手伝ってもらってるの。ダメだよ~」

「は~い」

 

「比企谷君、この前はビックリしたよ~」

「あぁ、俺も驚きました」

「あの店でアルバイトしてるなんて」

「ええ、まぁ」

「また行くね。一色さんも一緒に行く?」

「はい、ぜひ~♪」

「バイト、ゴールデンウィークだけだったんですけど…」

「え?」

「え~、そうなんだ~。夏休みとかは?」

「未定ですね。なんせ、受験生なんで」

「先輩、私も行ったんですよ…」

「そうなのか?」

「そしたら、もうバイト終わってたんです!」

「仕方ないだろ」

「先輩が働いてる姿を見たかったです」

「あの服、格好良かったね~」

「馬子にも衣装ですよ」

「私も見たかった~」

「お前、由比ヶ浜に写メもらっただろ」

「生がいいです~」

「それ、お外で言っちゃダメ!」

 

「一色、これは書いたのお前だろ?」

「はい、そうですよ」

「文章が稚拙過ぎる。副会長のを手本に書いた方がいいぞ」

「比企谷君、厳しいね~」

「まぁ、雪ノ下よりは優しいつもりですよ」

「先輩だって、充分厳しいですよ~」

「よし。これを雪ノ下にみせるか」

「やめてください」

「二人は仲良しだねぇ~」

「そ、そんなことないですよ~」

「まぁ、ボッチの俺をからかって遊んでるだけですよ、こいつは」

 

「さて、今日はこれでいいか?」

「はい、ありがとうございました。これどうぞ」

「マッカンか。気が利くな」

「なんですか?口説いてるんですか?先輩だけに気を使ってるとかそんなことないんで無理ですごめんなさい」

「はいはい」

「あははは」

「じゃあ、俺は奉仕部行ってコーヒー飲んでから帰る」

「じゃあ、私も行くよ~」

「先輩!私も!」

「一色、お前の分は終わってないだろ」

「それは、明日で大丈夫ですっ」

「はぁぁ。わかったよ。行くぞ」

 

 

「ただいま」

「こんにちは~」

「お邪魔しま~す」

 

「いろはちゃん、城廻先輩、やっはろー!ヒッキーおかえり」

「城廻先輩、こんにちは。一色さん、備品の返却お疲れ様」

「おい!」

「備品なら、生徒会でもらってもいいですか?」

「ダメよ!」

「ダメだよ!」

「いいじゃないですか~」

「比企谷君は、その…私の…なのだから…」

「ヒッキーは、私の…だから…」

「?」

「?」

「?」

 

「コーヒー煎れるけど、飲むか?」

「いただくわ」

「わ~い、ヒッキーのコーヒーだ!」

「先輩、私にもください」

「城廻先輩は?」

「私ももらっていいの?」

「もちろん。店ほどではないですが」

「ありがと~♪」

 

めぐりゾーンに包まれまながら、活動をする奉仕部でした。

 






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この話には、サイカニウム(戸塚成分)が足りない!!(笑)

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