休日のららぽ入口10:00…。
待ち合わせの30分前…。
なんで、雪ノ下さんもう居るの?なんかもじもじして、楽しみにしてたの?しかも、去年と同じツインテール…。
あ、ナンパされてる…。
男が半泣きで去っていく。御愁傷様です。
通りすぎる男達がチラチラ見てる…。行きずれぇ!
あっ!気付かれた!仕方ない行くか…。
「おはようさん、早いな」
「おはよう。時間前に来るのは当然よ」
「あ~、その、なんだ…。ツインテールもやっぱり似合うな」
「そ、そう…。ありがと…」
「い、行くか」
「え、ええ」
「さて、先にキッチン用品を見るか」
「先にペットコーナーでもいいわよ」
「ダメだ。雪ノ下が仔猫から離れなくなるからな」
「う!反論出来ないわ」
「と、いう訳だ。行くぞ」
「良いものあったか?」
「えぇ、これにするわ」
「少し休むか」
「ええ」
「あれ~。雪乃ちゃんと比企谷君だぁ」
「何、この嫌な既視感…」
「まったくだわ…」
「ねぇ、デート?デートなの?デートだよね?」
(雪ノ下さんは俺達を動揺させようとしてるはず。ならば…)
「ええ、そうですよ」
「え?」
「で、で、で、デート…。比企谷君とデート…」
「ゆ、雪ノ下?」
「雪乃ちゃん?」
「うふふ…。比企谷君とデート…」
「誤爆したぁぁぁ!」
「…と、いう訳ですよ、雪ノ下さん」
「な~んだ」
「雪ノ下、落ち着いたか?」
「まったく…。ひ、比企谷君とデートなんて、嬉しくないわ」
(何、このツンデレのテンプレなセリフ)
「ねぇねぇ、私も参加していいかな?」
「どうする?雪ノ下」
「余計なことをしないと約束出来るかしら?」
「しないわよ。したこともない」
「雪ノ下さん、場所はいつものコーヒーショップですよ」
「うっ!本当に余計なこと出来ない…」
「どういうことかしら?」
「なんでもねぇよ。じゃあ、雪ノ下さんも参加だな」
ペットコーナーで犬用のガム・ボール等を購入。
雪ノ下はというと…。
「にゃ~」
「…」
「にゃにゃ?」
「…なぁ」
「にゃん」
「…雪ノ下」
「にゃにゃにゃ~」
「…そろそろ飯にしないか?」
「にゃ!」
「雪ノ下さん…」
「にゃにかしら」
「ぷっ!」
「忘れなさい」
「いや、それは…」
「わ・す・れ・な・さ・い!!」
「はい!忘れました!」
「それで、何かしら?」
「いや、昼飯にしないかと…」
「そうね」
「簡単なモンでいいか?」
「ええ、いいわよ」
「さて、買い物も終わって、飯も食ったし、俺は本屋に行きたいんだが、どうする?」
「そうね、私も!行こうかしら…」
「嘘…。ヒッキーとゆきのん…」
「あ、由比ヶ浜」
「由比ヶ浜さん、これは違うのよ…」
「だって、休みに二人で…」
「由比ヶ浜さん、誤解よ!」
「誤解じゃないよ!だって…」
「あ~、由比ヶ浜」
「なんか、聞きたくないよ…」
「そう言わずに、まず聞け」
「…何?」
「一年前にも、同じ様なことなかったか?」
「…あったかも」
「その時、俺達が何を買っていたか知ってるだろ?」
「あっ!」
「ネタばらしになっちまったが、そういう事だ」
「由比ヶ浜さん、私がこの男と、で、で、で、デートなんてするわけないでしょ!」
「へいへい、俺で悪かったな」
「こほん。それとこの男は置いといて」
「俺、置いてかれるの?」
「由比ヶ浜さん、誕生日パーティーも考えているから」
「うわぁ、ありがとう、ゆきのん!」
「三浦さんたちとも、パーティーはあるでしょうから、また日時を調整しましょう」
「うん、わかった!」
「じゃあな、由比ヶ浜」
「また、明日。由比ヶ浜さん」
「ばいば~い」
「なんか、疲れたな」
「えぇ」
「帰るか」
「えぇ」
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あっ!コーヒー出てこなかった!