「小町さん、生クリームを泡立ててくれるかしら」
「アイアイサー!」
「一色さん、クッキーの方は順調かしら」
「任せてください!」
女性陣がキッチンで忙しく働いている。
う~ん、働きたくないでござる。
「比企谷君、出来た料理を並べてくれるかしら」
「へ~い。戸塚、手伝ってくれ」
「わかった」
「八幡、我は?」
「届いてるピザを持ってきてくれ」
「承知した!」
「ひゃっはろー!」
「雪ノ下さん、まだ早いですよ」
「いつもはピアノだけど、今日はバイオリン持ってきたから、練習したくてね」
「…さすが、上流階級」
「邪魔しないから、練習させてね」
「はいはい」
♪♪♪♪♪♪♪♪
「なんで、曲のチョイスが『ライオン』なんですか、ヲタリストですか?」
「Y〇uTubeで見たからね。比企谷君、好きでしょ?」
「俺も好きですが、材木座が感涙してます…」
「八幡、この曲知ってるの?格好いい曲だね」
「少し前のアニソンだ」
「へぇ。そのアニメ面白い?」
「面白いぞ」
「今度、一緒に見てくれる?」
「お、おう」
「こんにちは」
「おう、相模」
「もう準備出来てるんだ。ウチは手伝わなくて大丈夫だったの」
「大丈夫だ。それとも、雪ノ下の下で準備したかったか?」
「…遠慮する」
「とりあえず、くつろいで待っててくれ」
「こんにちは~」
「城廻先輩、こんにちは」
「卒業生の私も参加していいのかな~?」
「ノリノリの卒業生に聞かせたいですね…」
「比企谷君、なんか言った?」
「なんでもないです」
「はるさんも居るなら大丈夫かな」
「こんにちは」
「こんにちはッス」
「こんにちは!」
「川崎兄弟も来たな」
「はーちゃん!」
「けーちゃん、よく来たね」
「うん!」
「お兄さん、俺も居るッス」
「俺をお兄さんと呼ぶな!埋めるぞ」
「ヒドイッス!」
「その前に、私がアンタを埋めてやる」
「ちっ!命拾いしたな」
「ゴメンね、手伝えなくて…」
「気にするな。それに、雪ノ下と川崎が同じキッチンに居たら、バトルになりそうだしな」
「私はしないよ」
「…雪ノ下が対抗心燃やしそうだからな」
「何かしら、比企谷君」
「ナンデモアリマセン」
「まったく…。そろそろ由比ヶ浜さんのエスコートを…」
「了解」
「平塚先生はまだなのね」
「静ちゃん、メイクに手間取っているかな」
「ぷぶっ!そうかもしれませんね」
「どういうことかしら?」
「そのうち、わかるさ」
「?」
「じゃあ、行ってくる」
「ふぇ~。ここでやるんだね」
「あぁ。そのおかげで、俺の夏休みが…」
「ヒッキー?」
「なんでもない、入れよ」
「誕生日!おめでとう!!」
「雪ノ下、ケーキを」
「えぇ」
「すごい!ゆきのんの手作り?」
「小町さんと一色さんにも手伝ってもらったわ」
「ありがとう!!」
「由比ヶ浜、ろうそくの火を」
「ふ~~~~~~~~~!」
「わぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「おめでとう!」
「由比ヶ浜、俺からのプレゼントだ」
「ありがとう!なんだろう」
「開けてみな」
「えへへ。…ヒッキー、何これ?」
「参考書」
「ヒッキー!ヒドイ!キモイ!」
「キモイ関係ないよね?冗談だよ。こっちが本命」
「もう!…これは…」
「サブレのオモチャとか詰め合わせ」
「ヒッキー、ありがとう!」
「由比ヶ浜さん、これは私から」
「ゆきのん、ありがとう!何かなぁ…。ゆきのん?これ…」
「参考書よ」
「ふふっ」
「くくっ」
「もう!ゆきのんまで!」
「冗談よ。こっちが本物よ」
「これは…。キッチン用品?」
「えぇ、お菓子とか頑張っているのでしょう?」
「ゆきのん、ありがとう!」
「参考書もちゃんと持って帰れよ」
「えぇ~!」
「いいな、若いモンは」
「みんな、いい生徒達です」
「平塚さん、生徒に慕われてるね」
「はい、教師冥利につきます」
「みんな、気持ちのいい連中だ。今日は肩の力抜いたらどうだい?」
「いえ、そんな…」
「ちょっと早いが、飲むかい?」
「え、あ、あの…。頂きます」
「雪ノ下さん」
「なに、比企谷君」
「平塚先生がスカートなんですが…」
「うん、そうだね」
「やっぱり、そういうことなんですよね?」
「静ちゃんも、わかりやすいなぁ」
「ねぇ、さがみん」
「なに?」
「なんで、ヒッキーの隣に座ってるの?」
「え?あの、なんとなく…」
「由比ヶ浜、どこに座ってもいいだろ」
「ヒッキー!こっちに座って!」
「へいへい」
「えへへ」
「由比ヶ浜、京華がこれを」
「ゆぃちゃん、これあげる」
「けーちゃん、ありがとう」
「おっ、似顔絵か。お団子頭が由比ヶ浜そっくりだな」
「そうね」
「ゆぃちゃん、こんどあそんでね」
「わかったよ、けーちゃん。遊ぼうね」
「諸君、そろそろいい時間だ」
「お、もうこんな時間か」
「名残惜しいけどな」
「比企谷君、由比ヶ浜さんをお願い」
「おう、じゃあ行くぞ、由比ヶ浜」
「みんな、ありがとう。またね」
「楽しかったなぁ」
「楽しんでもらえて、何よりだ」
「次はヒッキーの誕生日だね」
「俺はいいよ」
「ダメだよ!絶対にやるからね」
「お手柔らかに」
「えへへ」
「戻ったぞ。悪いな先に片付けてもらって」
「大丈夫よ」
「大人組は飲んでますけどね」
「マスター、その肴はどうしたんですか?」
「雪ノ下の嬢ちゃんお手製だ」
「雪乃ちゃんは料理上手だからね」
「姉さん、飲み過ぎないでね」
「平塚先生もですよ」
「問題ない」
「雪乃さん、今度料理教えてください」
「小町さん、出来てるじゃない」
「いやいや、雪乃さんの料理は小町より美味しかったですから」
「そうね、今度一緒に料理しましょう」
「やったー!」
「小町、ほどほどにな」
「比企谷君」
「ん?」
「次は貴方の誕生日ね」
「由比ヶ浜にも言われたよ」
「ふふっ、覚悟しなさい。逃がさないわよ」
「怖いよ、何されるんだよ」
「しっかりお祝いしてあげるわ」
「お手柔らかに頼む」
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なんか、難しかった…