奉仕部部室
「もうすぐ夏休みだね。海とか行きたいなぁ」
「雪ノ下」
「何かしら?」
「由比ヶ浜が現実逃避してるんだが…」
「そうね…」
「夏祭りもいいよね」
「そろそろ、現実に戻した方が、いいか?」
「そうしましょう」
「おい、由比ヶ浜
「聞きたくない…」
「由比ヶ浜さん、現実から目をそらしてはダメよ」
「嫌だ」
「夏休みの前には期末試験があるんだぞ」
「ヒッキー、なんで言うの!キモイ!」
「キモイ関係ないからね」
「由比ヶ浜さん、比企谷君は気持ち悪いけど、期末試験は事実よ」
「おい、キモイ肯定するなよ」
「ゆきのん、助けて!」
「雪ノ下、由比ヶ浜の勉強見てやれよ」
「そうね。由比ヶ浜さん、勉強会する?」
「わ~い」
「現金なヤツだな」
「ヒッキーは来ないの?」
「俺は呼ばれてない」
「ねぇねぇ、ヒッキーは呼ばないの?」
「誠に遺憾だけれども、ひ、比企谷君も来るのかしら?遺憾だけど」
「なんで、二回言ったの?大事なことなの?遺憾なら行かねぇよ」
「そ、そんなつもりでは…」
「ヒッキーも一緒に勉強しようよ~」
「わかったよ。雪ノ下、悪いが俺の理系科目も見てくれると助かる」
「そ、そうね」
「三人で勉強会だね」
「遊びじゃないからな」
「由比ヶ浜さん、私が教えるからには、上位を目指しましょう」
「え?ゆきのん?目が怖いよ」
「良かったな、由比ヶ浜」
「ひ、ヒッキー、助けてくれないの…」
「比企谷君、貴方もよ」
「マジか!」
「ふふふっ」
「怖ぇよ」
「こんにちは」
「いらっしゃい」
「マスター、ブレンド3つ。また勉強させてください」
「好きなトコ使いな。コーヒー持っていってやるから」
「ありがとうございます」
「う~ん、ゆきのん、もう無理…」
「そうね、今日はこれくらいにしましょうか」
「もういい時間だしな」
「こんばんは」
「平塚さん、いらっしゃい」
「平塚先生、こんばんは」
「な!お前たち、何をしている…」
「試験勉強ですけど…。雪ノ下、由比ヶ浜、帰るぞ」
「え?ヒッキー?」
「比企谷君?」
「平塚先生、ごゆっくり」
「ひ、比企谷!違うんだ!」
「まあまあ。お前ら早くしろ」
「ヒッキー待ってよ」
「比企谷君、説明しなさい」
「後でな。マスター、ご馳走さまでした」
「ヒッキー、どうしたの?」
「比企谷君、説明を」
「平塚先生は、おそらくマスターに気がある…」
「やっぱり…」
「そうなの、比企谷君」
「この前、雪ノ下さんとも話したけど、どうやらそうらしい」
「そう、それで…」
「ま、俺にはこれぐらいの気づかいしか出来ないがな」
「貴方にも、そういう気づかいが出来るのね…」
数日後
「う~す」
「こんにちは、比企谷君」
「由比ヶ浜は、三浦達とカラオケだとよ。期末試験の打ち上げだとか…。さすがリア充」
「そう…」
「あ~、雪ノ下」
「何かしら」
「数学のテストとかな、ペンが思いの外進んだよ。ありがとな」
「そう」
「その…なんだ…、俺達も打ち上げやるか?コーヒーぐらいなら奢るぞ」
「どういう風の吹きまわしかしら…」
「嫌なら断ってくれ」
「そうね。依頼もないし、行きましょうか」
「でも、店に平塚先生が来る前には帰るぞ」
「ふふっ。そうね」
数日後
「やっはろー!」
「う~す」
「由比ヶ浜さん、比企谷君、こんにちは」
「ゆきのんのおかげで、赤点回避どころか、結構好成績だったよ。ありがとう♪」
「由比ヶ浜さん、暑いわ」
「えへへ」
「比企谷君はどうだったの?」
「理系もそこそこ良かった、ありがとな」
「貴方は、やれば出来るのに…」
「ちなみに、国語は一位だった」
「あら、奇遇ね。私も一位よ」
「ヤダこの二人…」
「これで夏休みは遊べるぞ~!」
「何を言ってるのかしら、由比ヶ浜さん」
「お前、受験生だろ」
「私がしっかり見てあげるわ」
「うわ~ん、ゆきのんの目が怖いよ~」
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次回から夏休み編です。
関係ないけど、青ブタ劇場版面白かった