珈琲   作:おたふみ

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三十ニ話

土曜の早朝…。

眠い、暑い、ダルい…。

「お兄ちゃん、シャキっとしてよ」

「あいよ」

「早く行くよ」

 

「小町ちゃん、やっはろー!ヒッキーも、やっはろー!」

「う~す」

「結衣さん、やっはろー!」

「小町ちゃん、そのバカっぽい挨拶やめなさい」

「小町さん、おはよう」

「雪乃さん、やっはろー」

「や、…コホン。背後霊だと思ったら、比企谷君。おはよう」

「誤魔化すついでにディスるのやめてもらえませんかね」

「挨拶も出来ないのかしら。やっぱり、背後霊?」

「ちげぇよ。おはようさん」

「お、揃ったな」

「おはようございます、平塚先生」

「荷物を積みたまえ」

「あれ?他の連中は?」

「もう乗っているぞ」

「はちま~ん」

「おぉ、戸塚♪おはよう」

「先輩、可愛い後輩も居ますよ」

「朝からあざといな。おはよう」

「あざとくないです」

「ん?デカイ荷物があるな、早く後ろへ…」

「はちえも~ん!」

「え~い!ウザイ!キモイ!暑苦しい!」

「ガバッ!」

「八幡、材木座君が虫の息だよ」

「ほっとけ、すぐ生き返る」

 

「よし!では、出発するか」

「先生、マスターは?」

「安心したまえ。途中のサービスエリアで合流する」

「マスター、バイクで来るんですか?」

「その通りだ。よく知っていたな」

「バイクに乗る話は聞いていたんで」

「あの人がバイクに乗る姿…」

「平塚先生?」

「はっ!」

「なんでもない、なんでもないぞ。はははっ」

 

「ヒッキー、ポッキー食べる?」

「なんだよ、共食いみてえじゃねぇか」

「じゃあ食べない?」

「食べるよ」

「先生にもあげてね」

 

「雪ノ下先輩、水着持って来ましたか?」

「えぇ、比企谷君に選んでもらったわ」

「え?」

「私もヒッキーに選んでもらったよ」

「え?」

「先輩、どういうことですか?」

「お兄ちゃん…。小町が知らないところで…。小町嬉しいよ」

「おのれ八幡…。この我を裏切ったな!リア充爆発しろ!」

「中ニうっさい!」

「はい、すいません」

「由比ヶ浜には騙されたんだよ。雪ノ下は由比ヶ浜だけじゃ不公平だから行っただけだ」

「先輩、私を誘ってくれてもいいじゃないですか!」

「嫌だよ、葉山でも誘えばいいだろ」

「だって、三浦先輩コワイし…」

「八幡、どんな水着を選んだの?」

「俺は戸塚のを選びたかった…」

「ヒッキー、キモイ」

「比企谷君、気持ち悪いわ」

「先輩、キモイです」

「はぁぁぁ、これだからゴミぃちゃんは」

「我は同意」

「八幡、僕男の子だよ」

 

「よし、着いたぞ。マスターが来るまで自由時間だ。私は喫煙スペース付近に居るからな」

「ゆきのん、いろはちゃん、小町ちゃん、ソフトクリーム食べようよ」

「八幡、僕たちも何か食べようよ」

「おう」

「八幡、地域限定ガチャガチャだぞ!我は回すぞ!」

「好きにしろ」

 

「俺、平塚先生に缶コーヒー渡してくるわ」

「いってらっしゃい、八幡」

「毎朝言ってくれないか?」

「もう何言ってるの」

 

「先生、運転お疲れ様です」

「お、気が利くじゃないか」

「平塚さん、お待たせしましたか?」

「い、いえ、大丈夫です」

「マスター、カッコいいっすね。ねぇ、先生?」

「あ、お、うん…。とても、よくお似合いです」

「バイクはあれですか?」

「あぁ、そうだ」

「デカイですね。二人乗りとか出来るんですか?」

「あぁ、出来る。坊主、後ろ乗ってみるか?」

「俺は自分で運転してみたいので遠慮します。先生どうっすか?」

「え、あ、あの、良ければ今度乗せてもらっても…」

「是非。平塚さんとなら良いツーリングになりそうだ」

「…比企谷、何をニヤニヤしてるんだ?」

「なんでもないです」

 

「あ、マスター来てる」

「こんにちは」

「カッコいいバイク」

「なかなか良い鉄馬よ」

「ふぇ~、おっきいなぁ」

「由比ヶ浜もビーノに乗って一人キャンプはどうだ?」

「しないし!」

「頭に団子もあるから、やるかと思った」

「なにそれ?」

「気にするな」

「我はわかるぞ」

 

「では、出発しようか!」

「は~い」

 

 




――――――――――――

中の人ネタをやってしまった…。我慢出来なかった…。

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