珈琲   作:おたふみ

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ちょっとした、クロスオーバーです。



特別編

キャンプ初日

 

「可愛い犬だね、なんて名前なの?」

「チクワだよ」

「どこから来たの?私達は千葉」

「私達は山梨だよ」

「うちは大阪からや」

「え!!」

「うそやで~」

「結衣ちゃんて、お団子がリンちゃんとお揃いだね。なんとなく声も似てる?」

「テンションはなでしこだけどね」

 

――――――――――――――――――

 

キャンプ数日後。

とあるパーティー

 

「はぁ、なんで貴方たちまで居るのかしら」

「仕方ねぇだろ。雪ノ下さんが来いって言うんだから」

「あはは…」

「大人しくしていてほしいわね」

「そうだぞ、由比ヶ浜」

「そういうヒッキーだって」

「俺はいつでも大人しい。大人し過ぎて誰もきがつかないまである」

「来たわ。今日のパーティーの主催者のご令嬢よ」

「雪乃さん、お久しぶりね」

「かぐやさん、お久しぶりです」

「そんなに畏まらずに」

「ありがとうございます」

「そちらは?」

「はい、部活仲間の比企谷八幡君と由比ヶ浜結衣さんです」

「は、初めて、比企谷です」

「ゆ、由比ヶ浜です」

「はじめまして。私は四宮かぐやと申します」

「ゆ、雪ノ下」

「なにかしら?」

「し、四宮って…」

「四宮財閥のご令嬢よ」

「マジか…」

「かぐやさん、そちらのお二人は?」

「秀知院学園で生徒会を一緒にやっている生徒会長の白銀会長と書記の藤原さんです」

「はじめまして、白銀です」

「藤原です~」

 

「由比ヶ浜さんて、可愛いですね~」

「藤原さんも可愛いです」

「えへへ」

「えへへ」

 

「なんつーか、ピンク髪同士、波長が合うのかね」

「初対面でも、仲良く出来るのは彼女らの長所ではないのかな」

(目付き悪い男だな)

(目付き悪い男だな)

 

「かぐやさん、白銀さんとその後は…」

「え!いえ、会長とは…」

「進展ないんですね…」

「そういう雪乃さんは」

「わ、私は別に比企谷君のことなんて…」

「あら、私は一言も比企谷さんなんて言ってないわよ」

「はっ!」

「雪乃さんて本当に、『お可愛いこと…』」

 

「どうした?白銀さん」

「今、寒気がした…」

「なんか黒髪二人は、難しい顔してるな」

「四宮は真面目だからな」

「雪ノ下も真面目だから」

 

「うちのペスは可愛いですよ」

「うちのサブレも可愛いよ」

「由比ヶ浜さん、ドレスで跳ねないで」

(クッ!)

「藤原さんもよ、はしたない」

(クッ!)

 

―――――――――――――――――

 

とある撮影スタジオ

 

「なぁ、雪ノ下」

「なにかしら?」

「俺はここに居ていいのか?」

「貴方、桜島麻衣のファンて言ってたでしょ?」

「確かに言ったが…。だからって、CM撮影のスタジオに、俺なんか入っていいのかよ」

「うちの会社のCMなのだから、いいに決まってるわ。広告代理店も了承済みよ」

「さいですか…」

「サインとかもらわないの?」

「キョドって、『なにこいつ?キモイ』みたいな顔されるから、やめておく」

「そう。私は挨拶してくるわ」

「いってらっしゃい」

 

(ん?あそこに居るやつも見学か?高校生…、だよな?)

 

「よう、見学か?」

(こいつ、目が死んでる)

「あぁ。アンタもか?」

(こいつ、目が腐ってる)

「俺は広告主のご令嬢と知人でな。好意で見学会させてもらってる。あそこで主演女優と話してるだろ。アイツだ」

「俺は、その主演女優の彼氏だ」

「なるほど、アンタだったか」

「驚かないのか?」

「驚いてはいるが、本人が公言してるんだ、見学しててもおかしくないだろ」

「大したもんだ」

「思春期症候群…か」

「!」

「沈黙は肯定と取るぜ」

「どうしてそう思った…」

「こう言ったら悪いが、アンタみたいに目が死んでるヤツと桜島麻衣が何事もなく付き合うとは思えん」

「目が腐ってるヤツに言われたくないが、その通りだ」

「腐った目だから、見えることもある。都市伝説だと思っていたが…」

「事実だ。俺の周りでは起きている」

「興味深い話だが、興味本位で聞くのも悪いから、ここまでだ」

「いいのか?」

「それに、桜島麻衣が目の前に居るのに見ないのは失礼だからな」

「確かに。見なかったら、麻衣さんに何をされるか…」

「な、なんで嬉しそうなんだ…」

 

「そういえば、名乗ってなかったな。俺は比企谷八幡だ」

「鎌倉出身なのか?」

「いや、生粋の千葉県民だ」

「俺は梓川咲太。梓川サービスエリアの梓川に、花咲く太郎の咲太だ」

 

 




深く突っ込まないでください。ただの思いつきですm(__)m

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