珈琲   作:おたふみ

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三十九話

校内も文化祭モードに突入。

奉仕部も準備を始めてるいる。

 

「ねぇヒッキー」

「ん?」

「姫菜が持ってきたマンガ読み返したんだけど…」

「R18か?」

「ち、違うし!全年齢版!」

「それで?」

「隼人君は知ってて、奉仕部に…ヒッキーにお願いしたんだよね?」

「さてね。一年近く前のことだから、覚えてねぇな」

「ヒッキーは、それでいいの?」

「いいもなにも、終わったことだしな」

「でも…」

「でももストもねぇよ。お前らともリスタート出来てる。それでいいんだ」

「でも、あの男…。能力が無くて困って振ったのか。それとも、ワザとなのかしら…。」

「葉山のことなんか知らねぇよ。俺の管轄外だ。なぁ、チラシの原稿は、こんなんでいいか?」

「さすが海老名さんね。よく描けたイラストだわ」

「でも、煽り過ぎじゃねぇか。対決感がハンパないんですけど…。あれか!平塚先生の趣味か!」

「それもあるわね」

「うん!カッコいいよ!」

「俺と雪ノ下がコーヒー・紅茶を淹れて、由比ヶ浜と戸塚に接客してもらうとして…。精算はだれにしてもらおうか?小町は文実委員で張り切ってたし…」

「隼人君と戸部っちと優美子はクラスの出し物でしょ?姫菜はマン研…」

「こうなれば…ざい」

「川崎さんは?」

「サキサキに聞いてみよう!」

「貴方、誰を呼ぼうとしたのかしら?」

「シ○ー・アマダ」

「?」

「忘れてくれ」

「明日、教室で聞いてみるね」

「お願いね、由比ヶ浜さん」

 

翌日。

 

「へぇ、アンタ達そんなことやるんだ」

「でね、サキサキに会計やってもらいたいんだけど、どうかな?」

「アンタ達には世話になってるしな」

「ウチも参加していい?」

「さがみんも?」

「ほら、文化祭…、ウチは居場所がなくて…」

「由比ヶ浜、察してやれ。俺としては賛成だ」

「じゃあ、ゆきのんに聞いてみるね」

「放課後、部室行こうか?」

「その方が早そうだな。川崎、相模、頼めるか?」

「私はいいよ」

「ウチも大丈夫」

「あとは、戸塚に来てもらうか」

 

放課後、奉仕部。

 

「戸塚君と川崎さんはわかるけど、何故相模さんが来たのかしら」

「相模も手伝いたいってさ」

「だ、ダメかな?」

「相模だって、最後の文化祭だ。いい思い出を作りたいだろうし、去年のことを払拭したいだろうしな。それはおれも雪ノ下も同じだろ?」

「甘いわね、貴方は」

「かもな」

「でも、嫌いじゃないわ」

「お、おう」

「改めて、戸塚君、川崎さん、相模さん、お願い出来るかしら」

「僕はOKだよ」

「私もいいよ」

「ウチはお願いする立場だから」

「よし!じゃあ、よろしく頼む」

「よろしくね♪」

 

カップの類いは雪ノ下が準備出来る。コーヒー豆はマスターの店から仕入れて、茶葉は雪ノ下が持ち込む。

すると、川崎が…。

 

「服はどうするの?」

「しまった!盲点だったわ」

「俺は店の服借りるつもりだった」

「僕も八幡みたいな服着たいな」

「戸塚とお揃い…ふひっ♪」

「ヒッキー、キモイ」

「比企谷君、気持ち悪いわ」

「比企谷、アンタ…」

「比企谷って…」

「こほん。俺と戸塚はいいとして、お前らどうするんだ?」

「ヒッキーは、どんなんがいいと思う?」

(普通にウエイトレス?ここはメイド?意表を突いてナースとか?バニーガールは無理だよな。でも、由比ヶ浜が着るとしたら…)

「アンナミラーズ…」

「え?」

「え?」

「え?」

「え?」

「え?」

「やべっ!口に出てた!忘れてくれ!」

「八幡、それって…」

「スケベ!」

「変態!」

「ヒッキーが着て欲しいなら…」

「それはどんな服なのかしら?」

「雪ノ下、頼むから忘れてくれ」

「雪ノ下、こんな感じ」

「川崎、やめてくれ。画像を見せないで!」

「比企谷君…」

「はひっ!」

「…却下」

「はい…」

 

このあと、みんなでレンタル衣装を見に行きました。

 


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