珈琲   作:おたふみ

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四十四話

けーちゃんとルミルミを、小町と大志が迎えに来た。

大志を睨んでいたら、川崎に刺すような視線を向けられたので、視線を小町へ移す。小町マジ天使。

入れ替わるように、一色がやってくる。

 

「またお手伝いに来ましたよ」

「悪いな一色」

「一色さん、お願いね」

「いろはちゃん、こっちに衣装あるからね」

「は~い」

 

「せんぱ~い、どうですか?」

「かわいいかわいい」

「ヴァェェェェェ!先輩が適当だよ~」

「一色、お前がその声出すと、大変だぞ」

「え?どうしてですか?」

「…声豚が集まってくる」

「肥豚?」

「なんか字が違う気がするが…。まぁ、気にするな」

「はぁ」

 

今日も生徒会長ウエイトレスタイムは好調。…というか、材木座のお友達が大勢来た…。

あれ?コスプレ喫茶に変更したっけ?最初からコスプレ喫茶だった?

 

「せんぱ~い」

「ん?なんだ」

「一緒に写真撮りましょう♪」

「断る」

「こんなに可愛い衣装を着た可愛い後輩と写真が撮れるんですよ」

「あざとい。だから断る」

「ヴァェェェェェ!」

「だから、それはやめなさい。わかったよ…」

「最初から、素直に一緒に写りたいって言えばいいんですよ」

「はいはい」

 

数枚、一色と写真を撮り終わると。

「次はみなさんと撮りたいです」

「だとよ。生徒会長様のご命令だぞ」

「なんですか、それ!」

「はぁ、仕方ないわね。由比ヶ浜さんは大丈夫?」

「大丈夫だよ。サキサキとさがみんは?」

「ウチはOKだよ」

「私も」

「戸塚はどうだ?」

「僕も大丈夫だよ」

「肥豚…もとい、材木座写真頼む」

「何故か失礼なことを言われた気がするがいいだろう。我が撮ってやろう。いいものを見せてもらったからな」

 

ワイワイ言いながら、写真を撮る。…これじゃあ、リア充だ。ウェイウェイ言うまである。ないな…。

 

「まったく、貴方は…」

「ん?なんだ雪ノ下」

「年下の娘に甘いのね」

「まぁ『お兄ちゃん』だからな」

「私だって、妹なのに…」

「なんか言ったか?」

「いえ、何も…」

「俺だって、頭撫でてみてよ…」

「何か言ったかしら?」

「何も言ってねぇよ」

 

生徒会長ウエイトレスタイムが終わり、もうすぐ昼休憩の時間…。

 

「あ!居た!比企谷!」

「デカイ声を出すなよ、ビックリするだろ、折本」

「何それウケるwww」

「ウケないから。で、何しに来たんだ?」

「比企谷が何やってるのかと思って。それと校内の案内頼もうと思ってさ。もうすぐ休憩でしょ?」

「なんで知ってるんだよ」

「さっき生徒会長ちゃんに聞いた」

「一色~!」

「ほら、行くよ」

「せめて、着替えさせろよ」

「いいよ。そのままの方がカッコいいから」

「そ、そうか」

「なにキョドッてるの。ウケるwww」

「うるせぇよ。雪ノ下、由比ヶ浜、ちょっと行ってくる」

「ちょ、比企谷君…」

「ヒッキー…」

 

「はぁ、比企谷君は女性に甘いのね…」

 

 

 


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