珈琲   作:おたふみ

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四十九話

体育祭…。やりたくねぇなぁ…。

とりあえず、救護所で雪ノ下・由比ヶ浜と合流しますか。

 

「うす」

「やっはろー!」

「こんにちは、比企谷君」

「また紅組だな」

「一緒にがんばろうね」

「誠に遺憾だけれども、よろしく」

「一言多いんだよ」

 

競技が始まると、リア充どもがウェイウェイ騒いでいる。中でも白組の葉山がキャーキャー言われてる。羨ましくなんかないモン!

 

「せんぱ~い」

「なんだ、敵情視察か、白組の一色」

「違いますよ。そろそろ先輩の出番なので、可愛い後輩が応援に来ましたよ♪」

「お前に応援されたら、白組の男子に殺されるから、やめてくれ」

「いいじゃないですか~」

「あ~もう、くっつくな!好きにしろ」

「はぁい、好きにしま~す」

「あ、あの、比企谷先輩」

「おぉ、藤沢。お前も違う組だけど、がんばれよ」

「は、はい。比企谷先輩、頑張ってください」

「ん、ありがとよ」

「先輩、私と書記ちゃんで対応が違います!」

「藤沢、あざとくないからな」

「私だって素ですよ!」

 

さて、自分達で考えた競技だ。負けるわけにはいかないな。

 

「やぁ、比企谷」

「なんだよ、葉山」

「君もこの競技に出るんだな」

「まあな」

「君には、負けたくないな」

「あ、そ」

「君は負けてもいいのかい?」

「身体能力の差は歴然だからな」

「そうか」

(向こうで、由比ヶ浜がブンブン手を振ってる…。雪ノ下は胸元で小さく手を振ってる…。仕方ない、やる気出すか)

「葉山、気が変わった。お前に勝つ」

「…なるほど。だが、俺も負けられないからな」

(あぁ、あーしさんがすげぇ応援してますもんね)

「お互い、負けられねぇな」

「あぁ、そうだな」

 

結果

 

一位 比企谷

二位 本牧

三位 葉山

 

「やるな、本牧」

「比企谷に手本を見せてもらったからな」

「な、何故だ。何故負けた…」

「じゃあな、葉山」

 

「やったね、ヒッキー!」

「お、おう…。なんだ、手を上げて」

「ハイタッチだよ!イェーイ!」

「痛ぇよ、加減しろよ」

「だって、嬉しかったんだもん!ほら、ゆきのんも」

「え、えぇ」

雪ノ下が上げた手に、手を合わせる

「はいよ」

「二人とも、もっと嬉しそうに出来ないの?」

「馴れてないんだよ、察してくれ

。次はお前らの『千葉戦』だろ?」

「うん!がんばるよ!」

「行ってくるわ」

「おう、ケガしないようにな」

 

今年も雪ノ下無双です。

強ぇなぁ。悪鬼・羅刹・雪ノ下だな。

「比企谷君。今、失礼なこと考えなかったかしら…」

「うおっ!ビックリしたぁ。考えてませんよ…。お疲れさん」

「なら、いいのだけど」

「あれ?ヒッキー、棒倒しは?」

「あ?去年の反則で出場停止だとよ」

「あはは…」

 

棒倒しは、葉山率いる白組の勝利…。

尾張幕府家鳴将軍家直轄預奉所軍所総監督。奇策士・比企谷八幡が居ないと勝てないか…。居ても反則負けなんですけどね。

 

次はコスプレリレーか…。やるの?本当に?

 




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次は、間違いなくネタ・メタ連発です。

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