珈琲   作:おたふみ

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五十二話

文化祭、体育祭と大きなイベントも終わり、しばらくはまったり…。

 

(昼休みが終わって教室に戻ったら、なんかヒソヒソ言ってる。俺か?俺がキモイのか?由比ヶ浜がなんか言いたそうだが…。まぁ、いい)

 

(なんでもないのか?何事もなく午後の授業も終わったな)

 

「ひ、ヒッキー…」

「どうした、由比ヶ浜」

「あの、今日は部活休みだって、ゆきのんが…」

「そっか…。じゃあ、俺は帰る」

「じゃあ、また明日ね」

「じゃあな」

 

奉仕部部室

 

「ゆきのん!大変だよ」

「由比ヶ浜さん、静かに」

「ごめんなさい…。じゃなくて、これ見て!」

「携帯電話がどうかしたのかしら?」

「このメール…。リンクに進むと…」

「なに…これ…」

「ヒッキーは、この手のメールは見てないはずだから、部活休みって言ってある」

「賢明な判断よ、由比ヶ浜さん」

 

「先輩!!」

「比企谷先輩!」

「比企谷!」

「静に!!」→静かに!!

「雪ノ下先輩、そんなこと言ってる場合じゃないですよ!」

「生徒会役員が取り乱さないで」

「だって、比企谷先輩が…」

「比企谷は、こんな人間じゃない…」

「副会長…」

 

「比企谷、居る?」

「川崎さん、彼は居ないけど」

「このメール…」

「やっぱり…」

 

「結衣ちゃん、雪ノ下さん。比企谷来てない?」

「相模さん、メールの件かしら?」

「そう、このメール…」

 

「比企谷!」

「ヒキオ!」

「ヒキタニくん!」

「比企谷君!」

「貴方たちまで…」

 

「八幡!」

「八幡!八幡はいずこ!」

「戸塚君」

「中二、ウッサイ!」

「ギャフン!」

「みんな、八幡の為に…」

 

「お兄ちゃん!」

「お兄さん!」

「小町さん」

「大志、アンタまで」

 

【3-Fの比企谷八幡は、去年の文化祭で実行委員長を泣かせエンディングセレモニーを台無しにした。修学旅行では、クラスの男子の告白の邪魔をした。同じ部活の女子を泣かせて追いかけまわした。生徒会室に入り浸り運営の邪魔をしている。生徒会長や書記に手を出そうとしている】

 

メールに添付されているリンクに入ると総武高裏サイトに繋がり、このような書き込みが…。

 

「誰がこんなことを…」

「まだヒッキーは知らないと思う…」

「最近、ヒキオ目立って来たからね」

「ウチがあんなことを…」

「さがみん…」

「それを言ったら、私だって…」

「海老名さんのせいじゃないっしょ。俺が…」

「私が先輩に頼ってるせいで…」

「マズイですよ。兄がこの事を知ったら、みなさんと距離を取ろうとします」

「はぁ、彼ならやるわね」

「どうしよう。ゆきのん」

「それに、暴力やイジメに発展しかねないわね」

「そんな…」

「八幡にそんなことさせないよ」

「犯人見つけて、ぶん殴ってやる」

「怖いよ、姉ちゃん」

「あーしも参加していい?」

「優美子まで…」

「まぁまぁ、ふたりとも…」

「隼人はこのままでいいわけ?」

「まさか、アンタじゃないよな?」

「滅相もない。比企谷には感謝してるんだ」

「落ち着きなさい。犯人探しも大事だけど、まずは比企谷君に悟られないようにしないと…。極力、彼と他者が接触しないようにしないと…」

「じゃあ、休み時間とかもヒッキーと一緒に居るようにしないとね」

「私はクラスが違うから、お願い出来るかしら」

「みんなで交代で話しかけよう」

「ヒキオ、面倒くさそうな顔しそうだし」

「俺も話してみるっしょ」

「そうだな、戸部」

「キマシタワー!!」

「姫菜、擬態しろし!」

「大志、アンタは小町を守ってやんな」

「まかせてよ、姉ちゃん!」

「生徒会の手伝いしてもらうのは、我慢します」

「でも、お話するのはいいんですよね?」

「まぁ、比企谷を一人にしないようにする作戦だからな」

 

「小町さん、どうしたのかしら?」

「お兄ちゃん、『俺はエリートボッチ』だとか言ってるクセに、こんなにお兄ちゃんの味方が居るのが嬉しくて…」

「そうね。そんな彼だから、私は…」

「雪乃さん?」

「いえ、なんでもないわ」

 

「でも、犯人探しはどうしよう…」

「ふふふっ、この我に任せよ!」

「中二、ウッサイ!」

「ギャフン!」

「で、どういうことかしら、材木座君」

「なに、我の同志にPCに精通してるモノが、おってな。そやつにメールの出元や書き込みのアカウントなどをさぐってもらうのよ」

「人任せじゃん」

「も、もちろん、我もやるぞ」

「はぁ、そちらはお願いするわ」

「任せよ!」

 

「比企谷!居るか!」

「平塚先生、ノックを」

「あぁ、すまん。比企谷は?」

「今日は部活は休ませてます」

「そうか…。何故、こんなに集まっているんだ?」

「それは…あの…」

「いや、わかった。雪ノ下、君たちに任せていいかね?」

「はい。私達に任せてください」

「むう、私の方でも対処はする」

 

 

 

 

 

 

 

 




―――――――――――

ちょっと事件をおこしてみました。
お気に召さない場合は削除します。

こった締めはないですよ…。

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